新サクラ大戦・光   作:宇宙刑事ブルーノア

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チャプター5『ウルティメイト華撃団』

チャプター5『ウルティメイト華撃団』

 

上級降魔・幻庵葬徹

 

キリエル人・アゴナ

 

炎魔戦士 キリエロイド登場

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

帝都・プレジデントGの滞在拠点………

 

「何たる事だ! この様な事態になるとは!!」

 

プレジデントGが苛立ちを隠そうともせず、拳を握った両手を自らの執務机に叩き付けて叫ぶ!

 

「何故夜叉では無く、“あんな輩”が現れた!! コレでは、計画が台無しではないか!!」

 

怒りの余り小刻みに震えながら、プレジデントGがそう言うと………

 

「何が台無しなのだぁ?」

 

「!?」

 

突如、背後から渋さと鋭さを併せ持つ独特の低音から生まれる声質と語調で声を掛けられ、プレジデントGが驚きながら振り返ると、其処には………

 

「フフフフ………」

 

あのローブの人物の姿が在った。

 

「貴様、何者だ!? 此処は私、WLOF事務総長であるプレジデントGの執務室だぞ! 如何やって入った!?」

 

「騒がしい奴よ………」

 

突如現れた不審者に、プレジデントGは喚き立てる様に矢継ぎ早に問い質すが、ローブの人物は小馬鹿にする様に笑う。

 

「クッ! 警備兵! 曲者だっ!! 出合え! 出合えーっ!!」

 

其処で、プレジデントGは警備兵に召集を掛ける。

 

しかし、幾ら待っても誰も来る気配が無い。

 

「!? 如何した!? 何をしている!? 早くコイツを………」

 

「少し黙れ………」

 

とローブの人物が、プレジデントGに向かって腕を伸ばして掌を広げる。

 

「!? ぐ、あ………」

 

すると、“何も触れていない”のにプレジデントGの首が絞め付けられ、その状態で宙に浮かび上がる。

 

「き、貴様………私にこんな事をして………只で済むと………」

 

「ぶるあああああああっ!!」

 

プレジデントGが息も絶え絶えにそう言った瞬間、ローブの人物は独特な叫び声と共に腕を振り、プレジデントGを投げ飛ばす。

 

「ガハッ!?」

 

壁に背中から叩き付けられた後、床に落ちるプレジデントG。

 

「ゴホッ! ガハッ! ゲボッ!」

 

「只で済むかだとぉ? 貴様こそ我にそんな口を利いて只で済むと思っているのかぁ?」

 

噎せ返るプレジデントGを見下ろしながら、ローブの人物は被っていたフードを脱いで見せた。

 

其処には、厳つく左頬に大きな傷跡が有り、丸いレンズの眼鏡を掛けた人物の顔が在った。

 

「!? お、お前………いや、貴方様はっ!?」

 

其れを見た途端、プレジデントGは打って変わって態度を改める。

 

「漸く思い出したかぁ? そう………このぉ『キリエル(ひと)』である『アゴナ』の事をぉ?」

 

そう言いながら、ローブの人物………『キリエル人・アゴナ』は、露出させていた顔を『キリエロイド』の顔に変える。

 

「アゴナ様!!」

 

プレジデントGがそう言った瞬間、その身体が怪しい光に包まれ………

 

その姿が石膏像の様に白い肌で、右目から口に掛けての部分が欠けて、怪しく光る球が埋め込まれた異形………

 

上級降魔『幻庵葬徹』へと変わった!

 

そう………

 

プレジデントGの正体は、上級降魔だったのである。

 

10年前の降魔大戦の際、密かに生き延び、本物のプレジデントGを暗殺して成り代わったのだ。

 

そしてWLOFの全ての権力を掌握。

 

世界中に華撃団を設立させたかの様に見せ掛け、連携を疎かにし、“イザと言う時”に脅威とならないようにし、更には恨み深き帝国華撃団を()()()()潰そうとも画策していたのだ。

 

「知らぬ事とは言え、数々のご無礼! 何卒お許し下さいっ!!」

 

そんな幻庵は床に跪くと、キリエロイド・アゴナに向かって土下座する。

 

「フンッ!」

 

「! グハッ!?」

 

其処へキリエロイド・アゴナは、土下座している幻庵の頭を踏み付けた。

 

「直ぐに我に気付かぬとはぁ………この愚か者めがぁ。“我の言葉は降魔王様の言葉である”事を忘れたかぁ?」

 

「も、申し訳ございません………」

 

頭をキリエロイド・アゴナに踏み躙られながら、幻庵は唯々謝罪する。

 

プレジデントGの時の彼からは、想像も出来ない光景である。

 

しかし、其れもその筈………

 

このキリエロイド・アゴナ、もといキリエル(ひと)・アゴナは………

 

降魔王の懐刀だった人物なのである。

 

降魔王からの信頼を一身に受けており、尚且つ自らの存在を華撃団側に一切秘匿していた、と言う切れ者なのだ。

 

「し、しかしアゴナ様。今まで何処に居られたのですか? あの大戦以来、まるで姿をお見掛けせず、てっきり降魔王様と共に『幻都』に封印されてしまったと………」

 

「ぶるあああああああっ!!」

 

と、幻庵のその台詞を聞いた瞬間、アゴナは幻庵の頭をサッカーボールの様に蹴り飛ばした。

 

「グバアッ!?」

 

頭を蹴り飛ばされた幻庵は身体ごとブッ飛ばされ、またも壁に叩き付けられる。

 

「我が封印されただとぉ? 貴様ぁ………我を舐めているのかぁ?」

 

「い、いえ………決してその様な事は………」

 

「フン、まあ良い………」

 

其処でキリエロイド・アゴナは、キリエル(ひと)・アゴナへと戻ったかと思うと、来ていたローブを脱ぎ捨てる。

 

すると、まるで軍の将軍が着ている様な制服を身に纏った姿が露わになる。

 

「コォレより“降魔王様復活”に向けた作戦を開始するぅ。貴様にも存分に働いて貰うぞぉ」

 

「えっ!? ま、待って下さい! 其れならば既に“私の計画”が………」

 

降魔王復活の為の計画なら、既に自分が進めていると言おうとした幻庵だったが………

 

「我の計画と貴様の計画ぅ………降魔王様がどちらをお選びになられると思うぅ?」

 

「う………」

 

キリエル(ひと)・アゴナにそう言って睨まれると、忽ち言葉を飲み込んだ。

 

「理解したかぁ? 忘れるなよぉ、幻庵………“全ては降魔王様の為に”だぁ」

 

「ハッ………承知致しました………」

 

そう答えて、幻庵はプレジデントGの姿に戻る。

 

しかし、その顔には屈辱の怒りが浮かんでいたのだった………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

帝劇地下・地下司令室………

 

あの悪夢の様な開会式から数時間が経ち………

 

夜も更ける中、花組の面々(+ゼロ)は司令室に集合していた。

 

「………大変な事になりましたね」

 

クラリスが、重々しく口を開く。

 

「各国の華撃団の被害は甚大………」

 

「組織的な戦闘能力を喪失した華撃団も有るそうよ………」

 

其れとは逆に、淡々とそう告げるあざみとアナスタシア。

 

「無事だったのは、上海(シャンハイ)華撃団・莫斯科(モスクワ)華撃団・倫敦(ロンドン)華撃団、そして伯林(ベルリン)華撃団だけだったそうです」

 

さくらが沈痛な面持ちでそう語る。

 

「やっぱり中止だろうな、華撃団大戦………出場する華撃団が居ないんじゃ、如何しようも無えよ」

 

「其れに就いては、もう直ぐWLOFから発表が有るそうだ」

 

初穂の言葉に、誠十郎がそう返した瞬間………

 

司令室のモニターに映像が映し出された。

 

其処に映し出されたのはプレジデントG………

 

ではなく、キリエル(ひと)・アゴナだった。

 

『御機嫌ようぅ、諸君。私はぁ『ジェネラルA』』

 

自らを『ジェネラルA』と名乗るキリエル(ひと)・アゴナ。

 

「『ジェネラルA』………?」

 

「オイオイ、プレジデントGは如何したんだ?」

 

さくらと初穂が首を傾げると、他の面々も困惑を露わにする。

 

『プレジデントGは、先の混乱の責任を取って辞任したぁ。以後、WLOFの最高責任者は私が務めるぅ』

 

「! プレジデントGが辞任っ!?」

 

『あのいけ好かない野郎がか?』

 

「!?」

 

誠十郎とゼロが驚きの声を挙げる中、アナスタシアが一瞬狼狽した様な様子を見せたが、直ぐに取り繕う。

 

『さてぇ………諸君等が今最も気になっている事ぉ。其れは“華撃団大戦”の事に他ならぬだろうぅ?』

 

「「「「「「………!」」」」」」

 

矢鱈とねちっこい言い回しでジェネラルAはそう告げると、誠十郎達は再度画面に注目する。

 

『華撃団大戦はぁ………()()()()()開催するぅ!』

 

その中で、ジェネラルAはそう宣言した。

 

『現在ぃ、破壊された試合会場はぁ急ピッチで修復を行っているぅ。明後日までには完了するだろうぅ』

 

「予定通りって………」

 

「って言うか、会場直すよりも壊滅した華撃団の立て直しの方が先だろう!?」

 

さくらと初穂がそう言い合った瞬間………

 

『尚ぉ、先の騒動に於いて壊滅した華撃団はぁ………そのまま解散するものとするぅ!』

 

「!? なっ!?」

 

「「「「「!?」」」」」

 

ジェネラルAがそう告げ、誠十郎が思わず声を挙げ、さくら達は言葉を失った。

 

『そもそも壊滅したのはぁ、その華撃団がぁ、弱かった事が原因。弱き華撃団等ぉ、我がWLOFには必要無しぃ! 必要なのは()()華撃団よぉ』

 

「ふざけんな! 無茶苦茶じゃねえかっ!!」

 

我慢出来なくなった様に、初穂が怒声を挙げて立ち上がる。

 

「プレジデントGも評判は良くなかったですけど………このジェネラルAって人は其れ以上です」

 

「傍若無人………」

 

クラリスとあざみも、呆れた様に声を挙げる。

 

「酷過ぎます! 華撃団が無くなった国の人達は、如何やって降魔と戦えば良いんですか!?」

 

さくらも怒りの声を挙げる。

 

「…………」

 

只1人、アナスタシアだけが無言でモニターを見遣っていた。

 

『これは決定事項であるぅ。如何なる反論・反抗も許さぬぅ………以上であぁる』

 

言いたい事を一方的に告げ、ジェネラルAは回線を切断した。

 

『トンでもねえ事になりやがったなぁ………』

 

「“壊滅した華撃団は解散”だなんて………正気の沙汰とは思えない」

 

ゼロの言葉に、誠十郎も憤りを隠さずにそう言う。

 

「全くですわね………」

 

「「「「「「!!」」」」」」

 

其処で響いて来た声に、一同が視線を向けると………

 

「ジェネラルA………プレジデントGよりも厄介な人物がWLOFのトップになってしまったわね」

 

其処にはすみれの姿が在り、その後ろに控える様にサコミズ………

 

そして、米田とかえでの姿が在った。

 

「神崎司令!………其方の方々は?」

 

「君達の()()()さ」

 

誠十郎が立ち上がり、米田とかえでに気付いて尋ねると、サコミズがそう返して来た。

 

「紹介しますわ。此方は、帝国華撃団の『初代総司令・米田 一基』さんと、『2代目副司令・藤枝 かえで』さんよ」

 

そして、すみれが新生花組の面々に、米田とかえでを紹介する。

 

「!? 初代総司令と元副司令!?」

 

「「「「「!?」」」」」

 

其れを聞いた途端、誠十郎は立ち上がって姿勢を正して敬礼し、さくら達もそれに倣った。

 

「おいおい、そう固くなんなってぇ。今の俺は“()()呑んだくれの爺”なんだからよぉ」

 

「またそんな事を言って………」

 

そんな誠十郎達に、米田は飄々とした態度で返し、かえでが呆れた様に笑うのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後米田は、何時もはすみれが座る席に座り、傍にかえで・すみれ・サコミズを控えさせると、新生花組の面々に向かい合った。

 

「「「「「「…………」」」」」」

 

新生花組の面々は、『生ける伝説』とも言える人物を前に、未だ若干の緊張の色を浮かべている。

 

「さてと………何から話したもんかなぁ?」

 

米田は、白髪の頭を掻きながら呟く。

 

「僭越ながら、米田さん。先ずは“彼女達が一番心配している事”を解消してあげて下さい」

 

其処で、サコミズが米田に上申する。

 

「するてぇと、解散を命じられた華撃団の事か?」

 

「「「「「「!!」」」」」」

 

米田がそう言うと、新生花組の表情が変わる。

 

「如何やら、そうみたいね」

 

「解散を命じられた華撃団なら大丈夫だ。今は、“俺達の下で”再編を進めているところだ」

 

かえでがその様子から察すると、米田はそう告げる。

 

「! ホントですか!?」

 

「良かった………」

 

途端に、さくらとクラリスが安堵の息を漏らす。

 

「待って下さい。貴方方の下で、と言うのは………如何言う事ですか?」

 

しかし其処で、アナスタシアがそう疑問を口にする。

 

「“言葉通りの意味”だぜ」

 

「解散を命じられた華撃団の人達は、WLOFに代わる“()()世界華撃団構想の為の組織”への参加を承諾してくれたわ」

 

「!? 真の世界華撃団構想の為の組織だって!?」

 

「「「「「!?」」」」」

 

米田とかえでがそう返すと、初穂が仰天の声を挙げ、他の一同も驚きを示す。

 

「その通りですわ。そして………帝国華撃団も、本日只今を以てその組織へ参加する事を決定致しました」

 

「「「「「「!!」」」」」」

 

すみれがそう宣言すると、再度驚きを露わにする花組の面々。

 

「因みに、試合会場でクール星人の円盤を撃墜した戦闘機部隊………アレは、その組織の“対怪獣戦闘援護部隊”よ」

 

「! あの戦闘機部隊が!」

 

クール星人の円盤を撃墜したガンクルセイダー部隊を思い出してそう言う誠十郎。

 

「お前達も見ただろう? プレジデントG、そしてジェネラルAのあの傍若無人な様を」

 

「「「「「「…………」」」」」」

 

米田の言葉に、誠十郎達は沈黙で肯定する。

 

「WLOFは、権力がトップに集中する構造になってやがる。ハッキリ言って、今の華撃団は嘗てはプレジデントG………今はジェネラルAに私物化されていると言って良い」

 

米田は、怒りの表情を浮かべながらそう断言する。

 

「今のままでは、“コレまでに無い強大な脅威”に晒された場合、真面に戦う事は出来ないわ」

 

「確かに………」

 

試合会場での戦闘で、各華撃団同士の連携が上手く行かず、却って被害を増やしてしまった状況を思い出し、誠十郎が呟く。

 

「其れに、今や華撃団の敵は降魔()()じゃ無え」

 

「怪獣や超獣、宇宙人と言った“新たな脅威”の問題も有るわ」

 

「今こそ、華撃団………いや、全人類の力を合わせ、()()()()()に立ち向かう………そうで無けりゃあ、この先人類は生き残れ無ぇ」

 

「「「「「…………」」」」」

 

話が壮大になり、唖然とするさくら達。

 

「貴方方は………今までその為の準備を進めておられたのですか?」

 

辛うじて、誠十郎が米田とかえでにそう尋ねる。

 

「………かえでくん」

 

「ハイ………」

 

米田が呼び掛けると、かえでは持っていたクリップボードに挟んであった紙を外し、作戦司令室の机の上に広げた。

 

「!? コレはっ!?」

 

「「「「「!!」」」」」

 

その紙を見た誠十郎達が、驚きを露わにする。

 

紙には“子供が描いた”と思われる絵が描かれていたが………

 

その絵は、如何見ても怪獣や超獣、宇宙人………

 

そして、ウルトラマンにしか見えなかったからだ。

 

更には、“WLOFが暴走して行く”と言う過程を描いたかの様な絵も見受けられる。

 

「『イラストレーター』が描いたイラストだ」

 

「『イラストレーター』?」

 

「元帝国華撃団・夢組の唯一の少年隊員だった子よ。予知能力を持っていて、降魔大戦で全華撃団が消滅し、()()()()()()()()()()()()にこのイラストを描いたの」

 

「イラストレーターの予知の的中率は()()()()………今まで、1度たりとも外れた事は無い」

 

「“100%の予知”………」

 

『ソイツはスゲェな』

 

イラストレーターの能力に、ゼロも感心する。

 

「我々はこの予知を元に、今日まで秘密裏に事を進めて来た。全てはWLOFの目を掻い潜り、連中に代わる真の世界華撃団構想の為の組織の設立の為にな」

 

「コレ以上プレジデントG、そしてジェネラルAによって私物化されたWLOFに好き勝手させるワケには行かないわ」

 

「壊滅した華撃団の各母国では、今回の事で反WLOF論が燃え上がっている。勿論、日本政府そして陸海軍も、今回の事で“WLOFから距離を置くべき”だと認識した。コレで、堂々と支援を受けられる」

 

米田・かえで・サコミズがそう言う。

 

「! ひょっとして、帝劇への陸海軍の支援が再開したのは!?」

 

「ええ、そうよ。皆米田さん達が手を回してくれたの。サコミズ副司令もその“同志”の1人よ」

 

誠十郎の言葉に、すみれがそう返す。

 

「そうだったんですか………ありがとうございます。皆さんのお陰で、帝国華撃団は立ち直る事が出来ました。花組隊長として、改めてお礼を申し上げます」

 

立ち上がると、米田達に向かって深々と頭を下げる誠十郎。

 

「若造。そう思うんなら、1つ頼まれてくれねえか?」

 

「えっ? な、何ですか?」

 

米田から思わぬ言葉が返って来て、誠十郎はやや狼狽する。

 

「実を言うとな………その真の世界華撃団構想の為の組織には、未だ名前が無えんだよ」

 

「はあ………」

 

「でだ………組織の名前を、お前さんに付けて貰いたい」

 

「!? ええっ!? じ、自分がですかっ!?」

 

思わぬ大役を任せられ、完全に動揺する誠十郎。

 

「凄いです! 隊長!!」

 

「ビシッと良い名前付けてくれよ!」

 

「頑張って下さい、神山さん」

 

「期待してる………」

 

「フフ、キャプテンのセンスが問われるわね」

 

さくら・初穂・クラリス・あざみ・アナスタシアが、そう囃し立てて来る。

 

「そ、そんな無責任な………いきなり言われて思い付くワケ………」

 

戸惑うばかりの誠十郎だったが………

 

「なら、良い名前が有るぜ!」

 

(!? ゼロッ!?)

 

其処で、ゼロが意識を入れ替えてそう言い放った。

 

「ほう? どんなだ?」

 

米田は誠十郎の様子が変わったのを悟りながらも、追及せずに笑って問う。

 

「WLOFに代わる新たな世界華撃団………その名も! 『ウルティメイト華撃団』だ!!」

 

そして誠十郎(ゼロ)は、握った拳をアピールする様に構えてそう命名した。

 

「ウルティメイト………」

 

「華撃団………」

 

(って、其れ『お前のチーム』の名前だろ!?)

 

さくらと初穂が反芻する中、誠十郎は“名前の由来”がゼロの『ウルティメイトフォースゼロ』からである事にツッコミを入れる。

 

「素晴らしいです!」

 

ゼロフリークなクラリスが、目を輝かせていの1番に賛同の声を挙げる。

 

「ウルティメイト華撃団か………良い名前じゃねえか」

 

そして、当の米田にも好評の様子である。

 

「良し。俺達の組織は、今日から………『ウルティメイト華撃団』だ!」

 

(い、良いのか………?)

 

決定を告げる米田だったが、誠十郎は何処か釈然としないのだった。

 

「さて、この話は以上だが………他に何か聞きたい事が有るか?」

 

「………あの」

 

と、一通り話を終えた米田がそう言うと、さくらがおずおずと言った様子で手を上げた。

 

「おう、天宮 さくらだったな。ふふ、さくらか………何が訊きてぇ?」

 

「あの、米田さんは、真宮寺 さくらさん達が………“嘗ての華撃団の皆さん”が如何なったかご存知なのですか?」

 

一瞬誰かを思い出していたかの様な様子を見せた米田に、さくらはそう尋ねる。

 

「「「「「………!」」」」」

 

その質問に、誠十郎達の視線も米田に集まる。

 

降魔大戦にて、降魔王と共に消滅した嘗ての帝都・巴里(パリ)紐育(ニューヨーク)の華撃団………

 

しかし、“()()消滅したのか”は明かされておらず、その詳細は謎に包まれている。

 

「…………」

 

さくらの問いに、目を閉じて考え込む様子を見せる米田。

 

「………そうだな。お前達には“知る権利”が有る。話してやろう………降魔大戦の真実をな」

 

やがて意を決した様子を見せると、降魔大戦………

 

『嘗ての“華撃団消滅”の真相』を語り始めるのだった………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ウルトラ怪獣大百科

 

怪獣コンピューター、チェック!

 

『炎魔人 キリエル(ひと)・アゴナ』

 

身長・体重・能力:不明

 

イメージCV:強力若本

 

初登場作品:ウルトラマンティガ第3話『悪魔の預言』

 

嘗てティガと死闘を繰り広げたキリエル(ひと)の一族。

 

声に見合った強力な能力と戦闘力を持っており、彼の前では幻庵なぞその辺の石ころに等しくなる。

 

性格は傍若無人そのものであり、何を考えているか分からない。

 

『降魔王の懐刀』であるとされるが、果たして自己顕示欲の強いキリエル(ひと)が誰かの配下に付く事が有るのだろうか?………




新話、投稿させて頂きました。

遂に明らかになったローブの人物の正体!
意外! それがキリエル人!!
しかも降魔王の懐刀!?
力でも、地位でも、そして中の人の迫力でも明らかにプレジデントGこと幻庵より上です(笑)
なので彼は降格となりました。
勿論、見っとも無く色々と画策しては失敗する予定なので、その様子をお楽しみ下さい(爆)

キリエル人を選んだ理由は、肩書である炎魔人が星人とかよりサクラ大戦の世界にマッチしていると思ったのと、ネタバレなので伏せますが、終盤で考えているある展開の為です。
しかし気になるのはキリエル人・アゴナの目的。
果たして自己顕示欲の強いキリエル人が誰かの下に付くなんてあるのか?
その傍若無人な態度で何を考えているのか?

一方、突然のWLOFトップの交代劇と華撃団解散命令に戸惑っていた花組の前に現れたのは、米田さんとかえでさん。
御2方から遂に、真の世界華撃団構想の話がされます。
一応、WLOFが設立した華撃団の隊員達は、上層部が降魔だと知らないワケですから、人々を守ろうと華撃団に入った志は本物ですからね。
吸収と言う形ですが、救済措置を取りました。
そして始動する新たな世界華撃団構想………『ウルティメイト華撃団』
その目的は次回にて。

そして、夜叉が来なかったので、米田さん達から例の二都作戦について話して貰います。
この辺も改変が入るのでご注目下さい。

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