新サクラ大戦・光   作:宇宙刑事ブルーノア

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チャプター4『錦田小十郎景竜』

チャプター4『錦田小十郎景竜』

 

狐火怪獣 ミエゴン

 

にせ真宮寺 さくら

 

夜叉(SR)軍団 登場

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

東雲神社の境内………

 

キュリラアアアアアアアァァァァァァァァーーーーーーーーーッ!!

 

「おっとっ!」

 

ミエゴンの火炎放射を跳躍で回避し、背後へと回り込むゼロ。

 

「エメリウムスラッシュッ!」

 

そしてそのままエメリウムスラッシュをお見舞い。

 

キュリラアアアアアアアァァァァァァァァーーーーーーーーーッ!?

 

「オラァッ!!」

 

怯んだミエゴンに殴り掛かるゼロだったが………

 

キュリラアアアアアアアァァァァァァァァーーーーーーーーーッ!!

 

今度はミエゴンが大跳躍して回避。

 

「うおっ!?」

 

殴り損ねたゼロは、少しバランスを崩しながらも持ち堪える。

 

キュリラアアアアアアアァァァァァァァァーーーーーーーーーッ!!

 

と、ミエゴンは空中で咆哮を挙げたかと思うと、そのまま姿を消す。

 

「ヘッ! 俺にそんな手が通用すると思ってるのか!!」

 

すぐさまウルトラアイでミエゴンの姿を探そうとするゼロ。

 

だがそこで………

 

ゼロの周りに無数の火の玉が浮かび上がった!

 

「!? 何っ!?」

 

「! 狐火っ!!」

 

驚くゼロと、それが狐火である事に気付くあざみ。

 

次の瞬間には、無数の狐火がゼロに襲い掛かる!

 

「うおっ!? とっ!?」

 

次々に狐火に襲い掛かられるゼロだが、腐っても歴戦の勇士。

 

アクロバットな動きを決めながら全て躱して行く。

 

「チキショーッ! コレじゃ奴を見つけられねえっ!!」

 

しかし、それで精一杯であり、ミエゴンを見つける為にウルトラアイを使う事が出来ない。

 

「ゼロさんが危ないっ!」

 

「そこっ!!」

 

「えいっ!!」

 

さくらの声が挙がると、アナスタシア機とクラリス機が、ミエゴンが居ると思われる場所に向かって氷の弾丸と魔導弾を放つ。

 

しかし、どちらの空振りだった様で、何も無い空間を通り抜ける。

 

「クッ! 駄目だわ………当てずっぽうに攻撃しても無駄よ」

 

「でも、このままじゃ………」

 

「如何すりゃ良いんだ!?」

 

アナスタシアとあざみの苦い声が漏れる中、初穂がそう言った瞬間………

 

その頭上から、何かが舞い降りて来た!

 

「!? コレはっ!?」

 

驚く初穂。

 

それは、青白い光を放つ、景竜の刀であった。

 

景竜の刀が更に光を放ったかと思うと、その後ろに1人の半透明な侍の姿が浮かび上がった。

 

「!? アンタは!?」

 

『拙者は………『錦田小十郎景竜』と申す』

 

驚く初穂に向かって、半透明の侍………『錦田小十郎景竜』はそう名乗りを挙げる。

 

「!? 錦田小十郎景竜っ!?」

 

「それって、あの怪獣を封印したって言う!?」

 

「「!?」」

 

あざみとさくらが仰天の声を挙げ、クラリスとアナスタシアも驚きを露わにする。

 

『うむ、もし万が一に奴………ミエゴンが蘇った時に備え、ワシはこの刀に思念の一部を込めて置いたのだ。奴を再び倒す方法を伝える為にな』

 

「! 奴を倒す方法が有るのか!?」

 

『うむ………お主は東雲の巫女の血を引く者だな?』

 

「ああ、東雲 初穂だ」

 

『ならば話は早い。封印の神楽を舞うのだ』

 

「! 封印の神楽!」

 

ハッとする初穂。

 

縁日で舞っていたあの神楽が、元は封印の為のモノと言い伝えられている事を思い出したのだ。

 

『封印の神楽を使えば、奴の妖力を弱らせる事が出来る。その隙を衝くのだ』

 

「………本当にそれで奴を倒せるのか?」

 

『それはお主しだいじゃ』

 

「ちょっ! そんな適当な………」

 

あんまりと言えばあんまりな物言いに、さくらが思わずツッコミを入れる。

 

「…………」

 

しかし初穂は、決意を固めた顔となると、持ち込んでしまっていた神楽鈴と榊の枝を手に、無限から降りた!

 

「! 初穂っ!!」

 

「「「!!」」」

 

「…………」

 

あざみが声を挙げ、さくら達も驚きを露わにする中、初穂は目を閉じて集中し始める。

 

(アタシに出来るかのか?………いや、余計な事は考えるな………今は只………舞うだけだ!)

 

そう改めて心を決めるとカッと目を見開き………

 

その場で神楽を舞い始めた。

 

神楽鈴の音が辺りに響き渡る。

 

『! 初穂っ!?』

 

「アイツッ!?」

 

キュリラアアアアアアアァァァァァァァァーーーーーーーーーッ!?

 

その音で気付いた誠十郎とゼロが驚きの声を挙げると、ミエゴンの悲鳴の様な咆哮が響き渡り、ゼロの周囲に次々と現れていた狐火が消え、その姿が現れる。

 

「!………」

 

その姿を一瞬見やりながらも、神楽を続ける初穂。

 

キュリラアアアアアアアァァァァァァァァーーーーーーーーーッ!?

 

ミエゴンが益々苦しんでいる様子を見せる。

 

キュリラアアアアアアアァァァァァァァァーーーーーーーーーッ!!

 

するとミエゴンは、初穂に向かって火炎を放とうとする。

 

しかし、ミエゴンの口からは白い煙がポッと出ただけだった。

 

キュリラアアアアアアアァァァァァァァァーーーーーーーーーッ!?

 

驚きながら何度も火炎を放とうとするミエゴンだったが、まるで火が出て来ない。

 

『! 怪獣が弱ってる!?』

 

「初穂のお陰か! やるじゃねえかっ!! よっしゃあっ!! こっからは俺の番だぜっ!!」

 

その瞬間、ゼロは一気に攻勢に転じた!!

 

「オラァッ!!」

 

先ずミエゴンの横っ面に右ストレートをお見舞い。

 

更に続けて、左足でのロー、ミドル、ハイの3連続蹴り。

 

軸足を代えての右足での顎への横蹴り。

 

「セエリャアッ!!」

 

ジャンプしてからゲンコツの様に振り下ろすパンチを脳天へと見舞う。

 

キュリラアアアアアアアァァァァァァァァーーーーーーーーーッ!?

 

封印の神楽により力を封じされているミエゴンは真面な反撃さえ出来ない。

 

「コイツでトドメだっ!! ワイドゼロショットッ!!」

 

そしてゼロは、トドメのワイドゼロショットを放つ!!

 

キュリラアアアアアアアァァァァァァァァーーーーーーーーーッ!?

 

放たれたワイドゼロショットはミエゴンを直撃!

 

一瞬の間の後、ミエゴンの身体は木っ端微塵となった。

 

「やったぁっ!!」

 

「…………」

 

さくらの歓声が挙がる中、初穂は神楽を舞い終える。

 

「凄いです、初穂さん! 正に巫女でしたよ!!」

 

「ホント、大したものね………」

 

東洋の神秘を目撃したクラリスとアナスタシアが、初穂を手放しに誉める。

 

「そんなんじゃねえよ。アタシは只………自分に出来る事をやっただけさ」

 

「初穂、良い顔してる………」

 

「うるせぇ!」

 

屈託無い笑みを浮かべた初穂の事をあざみが指摘すると、照れ隠しの様に怒鳴る。

 

 

 

 

 

と、その時!!

 

 

 

 

 

突如森の木々を飛び越える様にして、何か巨大な物が飛び出し、初穂達に影を落とした!!

 

「「「「「!?」」」」」」

 

反射的に影を見上げる花組メンバー。

 

それは、ミエゴンの9本有る尻尾の内の1本だった!!

 

『!? 尻尾がっ!?』

 

「野郎! まだ生きてやがったのかっ!?」

 

花組メンバーに襲い掛かろうとしていたミエゴンの尻尾の姿を見た誠十郎が慌て、ゼロがすぐさまエメリウムスラッシュを放とうとするが………

 

それよりも早く、景竜の刀が尻尾に突き刺さった!

 

「「「「「「『!?』」」」」」」

 

キュリラアアアアアアアァァァァァァァァーーーーーーーーーッ!?

 

ゼロ達と花組メンバーが驚く中、ミエゴンの尻尾は青い炎に包まれて消滅した。

 

そして、景竜の刀が落ちて来て、地面に突き刺さる。

 

『尻尾の1本くらいならば、今の拙者でも倒せる………』

 

そこで再び、半透明の景竜の姿が出現する。

 

「錦田小十郎景竜………」

 

『物の怪がこの世に現るるのは事の道理なり。されど、その物の怪を打ち破らんとする心。それさえあれば百戦して危うからず』

 

そう言ったかと思うと、景竜の姿が更に薄くなり、消えて行く。

 

『強者は常に孤独だ。強者は勝ち続けなければならない。その為に孤独になる………と言いたいところだが、お主等はそうとは限らんようだな………さらばだ、破邪顕正なる者達よ』

 

最後にそう言い残すと、景竜の姿は完全に消えた。

 

「…………」

 

初穂は少し考えていた様な素振りを見せた後、地面に突き刺さったままだった景竜の刀と傍に落ちていた鞘を拾い、汚れを払って納刀する。

 

「…………」

 

そして、景竜への感謝を示すかの様に、天に向かって掲げた。

 

「………シュワッ!!」

 

それを見届けると、ゼロは空へと飛び去って行ったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後………

 

初穂達は封印の祠を修復し、再度景竜の刀を納め、封印の神楽を奉納した。

 

仙吉も、幸い命には別状は無いとの知らせが届き、ホッと胸を撫で下ろした。

 

そして、日がすっかり落ち、夜闇が帝都を覆う中、翔鯨丸で帝劇へと帰還を開始したのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翔鯨丸の格納庫内………

 

「…………」

 

自分の無限の前で佇んでいる初穂。

 

「初穂。如何したんだ?」

 

そんな初穂に気付き、誠十郎が声を掛ける。

 

「ああ、神山。いや、な………実を言うとな………アタシ、ちょっと迷ってた事が有ってな」

 

「そうなのか?」

 

「ああ………けど、今日の事で何か吹っ切れたって言うか」

 

「そうか………済まなかったな。隊長なのに力になってやれなくて」

 

「そんな、謝らないでくれよ。アタシが勝手に悩んでただけだって」

 

気付いてやれなくて申し訳無いと頭を下げる誠十郎に、初穂は気にするなと返す。

 

「ま、兎に角。コレからは更に一層頼りになる初穂ちゃんとして頑張っからよ! お前も頑張れよな!!」

 

「ああ、ありがとう」

 

朗らかに笑ってそう言う初穂に、誠十郎も笑みを浮かべて返す。

 

2人供気付いていないが、何時の間にか初穂の呼び方が、『隊長さん』から『神山』呼びになっていた………

 

 

 

 

 

と、その時!!

 

 

 

 

 

突如、翔鯨丸に振動が走り、非常事態を告げる赤色灯が点灯した!!

 

「!? 何だ!? 今の衝撃は!?」

 

誠十郎がそう言うと、壁のモニターに映像が映し出される。

 

 

 

 

 

そこには、黒煙を上げる帝劇の様子が映し出されていた!!

 

 

 

 

 

「て、帝劇が………!?」

 

「帝劇が、燃えてる!!」

 

クラリスと初穂が唖然としながら声を挙げる。

 

「! アレは………人?」

 

するとそこで、モニターが帝劇の黒煙を上げている場所………

 

舞台部分の上部に備え付けられていたステンドグラス状のガラス屋根に空いた穴の部分を拡大。

 

そこから見えている舞台上に、何者かが立っている事にアナスタシアが気付く。

 

その瞬間、上空を覆っていた雲が晴れて行き………

 

月明りがその人物を照らし出した。

 

 

 

 

 

「…………」

 

それはサロメ星人によって改造された夜叉………

 

『にせ真宮寺 さくら』だった!!

 

 

 

 

 

「真宮寺………さくらさん?」

 

その姿を見た天宮 さくらがショックを受ける。

 

「…………」

 

とその瞬間、にせ真宮寺 さくらは峰に弦の様な物が付いた刀を振るい、斬撃波を飛ばす。

 

その斬撃波が客席に当たり、爆発を上げる!!

 

「!?」

 

「アイツが犯人!!」

 

その爆発で天宮 さくらがハッと我に返り、あざみがそう声を挙げる。

 

「さくら! 真宮寺 さくらと言うと、あの………」

 

にせ真宮寺 さくらの姿を見て声を挙げた天宮 さくらに、誠十郎が声を掛けるが………

 

「違う………」

 

「さくら?」

 

「あの人が………アレが真宮寺 さくらさんの筈が無い!!」

 

天宮 さくらは怒りを露わに三式光武に乗り込むと、カタパルトへ移動する!

 

「! 待て! さくら!!」

 

誠十郎の制止も届かず、天宮 さくらの三式光武はカタパルトで射出!

 

そのまま舞台天上に空いた穴を擦り抜けて、舞台上でにせ真宮寺 さくらと対峙した!!

 

「さくら! クッ! カオルさん! 急いで着陸を!!」

 

焦りながらも誠十郎は、翔鯨丸をすぐに着陸させる様にブリッジのカオルに通信を入れる。

 

天宮 さくらと同じ様に無限で降下しようととも考えたが、コレ以上舞台の場所に無限を降ろすのは物理的に不可能だと思い、翔鯨丸を着陸させて降りる事にしたのだ。

 

「………帝国華撃団を確認。我が名は真宮寺 さくら。帝国華撃団に死を」

 

一方、三式光武の姿を確認したにせ真宮寺 さくらは、感情の一切無い声でそう言い、さくら機に向き直る。

 

「黙れっ! 真宮寺 さくらさんを騙る偽物! 正体を現しなさい!!」

 

それを聞いて更に怒りを募らせながら、さくら機はにせ真宮寺 さくらへと斬り掛かった!

 

しかし………

 

「…………」

 

さくら機が振った刀は、にせ真宮寺 さくらの素手の片手でアッサリと受け止められてしまう。

 

「!? そんな!?」

 

「…………」

 

さくら機は必死に刀を動かそうとしているがビクともせず、にせ真宮寺 さくらは涼しい顔をしている。

 

「…………」

 

と、不意を衝く様ににせ真宮寺 さくらが掴んでいた刀を離す。

 

「!? キャアッ!?」

 

バランスを崩したさくら機が後退る。

 

「…………」

 

するとそこで、にせ真宮寺 さくらは刀を鞘へと納め、居合い抜きの様な体勢を取る。

 

「破邪剣征………桜花放神!!」

 

そう言い放ち、再度抜刀して正眼に構えたかと思うと振り上げ………

 

一気に振り下ろして桜色の斬撃波を放った!!

 

「!? キャアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーッ!!」

 

真面に喰らった三式光武は刀が砕け、手足がバラバラになり、一瞬でスクラップ状態にされた!!

 

「あうっ!?」

 

ハッチも吹き飛び、天宮 さくらの身体が舞台上に投げ出される。

 

「…………」

 

その天宮 さくらに止めを刺そうと近づいて来るにせ真宮寺 さくら。

 

「し、真宮寺………さくらさん………」

 

痛みに苦しみながらも、何かの間違いだと訴える様な目でにせ真宮寺 さくらを見上げる天宮 さくら。

 

「………標的を抹殺します」

 

しかし、にせ真宮寺 さくらは感情の一切無い目と声色で、無情に刀を振り上げる。

 

「!? そん………な………」

 

天宮 さくらの目が絶望で光を失う………

 

そんな天宮 さくらに向かって刀を振り下ろすにせ真宮寺 さくら。

 

だが、その時!!

 

「フッ!!」

 

突如現れたゼロ(人間サイズ)が、ゼロツインソードでにせ真宮寺 さくらの刀を受け止めた!

 

「!?」

 

「ゼロさん!?」

 

ゼロの登場に、にせ真宮寺 さくらは僅かに驚いた様子を見せ、天宮 さくらの目も光を取り戻す。

 

「ハアッ!!」

 

「!!………」

 

ゼロツインソードを振り抜くと、にせ真宮寺 さくらはゼロから一旦距離を取った。

 

「ウルトラマンゼロを確認………イレギュラー発生………対応の指示を………」

 

「あのプロテクターは………まさか?」

 

イレギュラーであるゼロの出現に、にせ真宮寺 さくらはサロメ星人に対応の指示を求め、ゼロはにせ真宮寺 さくらの身体に付いているプロテクターを見て嫌な記憶が脳裏に過る。

 

「………任務継続………ウルトラマンゼロと交戦………データを収集します」

 

「何ゴチャゴチャ言ってやがる!!」

 

ブツブツと呟く様に喋っているにせ真宮寺 さくらに痺れを切らした様に、ゼロがゼロツインソードで斬り掛かる。

 

「…………」

 

それを躱しながら、身体を回転させてゼロに向かって横薙ぎを繰り出すにせ真宮寺 さくら。

 

「フッ!」

 

しかしゼロは、ゼロツインソードで受け止める。

 

「ハッ!」

 

「…………」

 

そのままにせ真宮寺 さくらの刀を弾くと再度斬り掛かったが、にせ真宮寺 さくらはバックステップして躱す。

 

「…………」

 

そして刀を引いたかと思うと、ゼロの顔目掛けて突きを繰り出す。

 

「おっと!」

 

「………!!」

 

ゼロは首を曲げて回避するが、そこでにせ真宮寺 さくらは刀を思いっきり振り下ろし、ゼロツインソードを床に叩き落とした!!

 

「!!」

 

「ウルトラマンゼロを倒します………」

 

武器の無くなったゼロに再度突きを浴びせようとしたが………

 

「甘いぜっ!!」

 

そこでゼロは、ウルトラ念力でゼロツインソードを動かし、思いっ切り上に上げた!!

 

「!!」

 

今度はにせ真宮寺 さくらの刀が弾き飛ばされて宙に舞い、客席に突き刺さった。

 

「セエエヤアアッ!!」

 

隙有りとばかりにゼロは小さくジャンプしてからのウルトラゼロキックをにせ真宮寺 さくらへと叩き込む!!

 

「!?!?」

 

真面に喰らったにせ真宮寺 さくらの身体が、舞台袖へと吹き飛ぶ!

 

「コレでトドメだっ!!」

 

と、空中に浮かんでいたゼロツインソードをゼロスラッガーへと戻したかと思うと、両胸に装着し、ゼロツインシュートの体勢となる!!

 

「!!」

 

そこで天宮 さくらがギョッとした表情になる。

 

「ゼロツイン………」

 

「待って、ゼロさん!!」

 

「!? おわっ!?」

 

真宮寺 さくらが危ないと思った天宮 さくらは、思わずゼロツインシュートを放とうとしていたゼロを止めようと、背後から抱き着く。

 

それによって狙いがズレ、ゼロツインシュートはにせ真宮寺 さくらは左半身を霞める程度に終わった!

 

「!? 真宮寺さんっ!?」

 

愕然となった天宮 さくらだったが、やがて煙が晴れて来ると………

 

「…………」

 

そこには肩口から無くなった左腕部分と、左半分が無くなった顔の部分からメカ部分を露出させ、スパークを発しているにせ真宮寺 さくらの姿が在った。

 

「!? 機械っ!?」

 

「やっぱりアレはサロメ星人の!!」

 

驚愕する天宮 さくらと、にせ真宮寺 さくらにサロメ星人の技術が使われている事を確信するゼロ。

 

 

 

 

 

と、次の瞬間!!

 

舞台上に、無数の夜叉(SR)達が現れた!!

 

 

 

 

 

「!?」

 

「何っ!?」

 

愕然となる天宮 さくらと驚くゼロ。

 

「オリジナルの損傷率、レッドゾーン………」

 

「新たなる指令コードにより、オリジナルを緊急回収………離脱致します」

 

その中の2体が、損傷しているにせ真宮寺 さくらを両脇から抱える。

 

如何やら回収する積りの様だ。

 

「! させるかぁっ!!」

 

すぐさまにせ真宮寺 さくらに向かってワイドゼロショットを放つゼロ。

 

「「「「「「「「「「…………」」」」」」」」」」

 

しかし、その前に夜叉(SR)達が立ちはだかり、その身を盾にしてワイドゼロショットを受け止める。

 

ワイドゼロショットを受けた夜叉(SR)達が爆散する!

 

「! 野郎っ! ロボットらしい真似を!!」

 

ゼロの悪態が響く中、爆煙が晴れると、にせ真宮寺 さくらの姿は何処にも無かった。

 

「クソッ! 逃がしたか………」

 

「あの真宮寺 さくらさんは偽物だった………」

 

にせ真宮寺 さくらが、その名の通りやはり偽物で有った事に安堵する天宮 さくら。

 

(憧れの人の名を騙っていた………許せなかったのに………全然敵わなかった………)

 

しかし、憧れの人物の名を騙り、帝劇を破壊すると言う暴挙を行ったにせ真宮寺 さくらに、手も足も出なかった事は、大きなショックであった。

 

そこで天宮 さくらはゼロを見やる。

 

自分が全く敵わなかったにせ真宮寺 さくらをアッサリと下したゼロ。

 

それだけでなく、思い返せば自分はゼロに助けて貰ってばかりだったと言う事実が頭を過る。

 

(結局私は………ゼロさんが居ないと何も出来ない………)

 

天宮 さくらの心は………

 

そんな思いに押し潰されていた………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次回予告

 

さくら「帝国華撃団は立派に再興した………

 

でも、それは私が勝手にそう思ってただけだったんじゃ………

 

怪獣や宇宙人が現れれば、結局最後に戦うのはゼロさん………

 

何も変わって無い………

 

ゼロさんが居ないと私達は戦えない………

 

ううん………

 

ゼロさんさえ居れば、華撃団なんて必要無いんじゃ………

 

次回『新サクラ大戦』

 

第6話『さくらと小さな英雄』

 

太正桜にブラックホールが吹き荒れるぜっ!!

 

どうせゼロさんが今に来てくれますよ………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第5.5話・完

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ウルトラ怪獣大百科

 

怪獣コンピューター、チェック!

 

『狐火怪獣 ミエゴン』

 

身長:62メートル

 

体重3万3000トン

 

能力:口から火炎を吐く、姿を透明に出来る

 

初登場作品:ウルトラマンタロウ第15話『青い狐火の女』

 

9本の尻尾を持つ狐の怪獣で、伝説の妖怪『九尾の狐』の正体とされている。

 

その尻尾は、太くて長い1本の尻尾から残りの8本が枝状に生えているという特異な形状をしている。

 

少女カオルの目の前で母親を狐火で焼き殺し、麓の住民たちの住居を狐火で焼き払った。

 

最後はタロウと戦い、火を吐いたまま倒れ、自分の狐火が引火し、自滅する。

 

この作品では、『錦田小十郎景竜』によって東雲神社に封印されていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『錦田小十郎景竜』

 

平成ウルトラシリーズで度々登場した剣豪。

 

鬼や怨霊を封印する事に定評がある。

 

ティガの小説作品ではキーパーソンとして活躍する。

 

余談だが、昭和ウルトラシリーズでも、『透明怪獣 ネロンガ』を退治した侍『村井強衛門』が対峙したと言う設定がある。




新話、投稿させて頂きました。

ミエゴンの思わぬ能力にピンチかと思われたゼロですが、錦田小十郎景竜からアドバイスを受けた初穂の封印の神楽によってミエゴンは弱体化。
そこで一気に畳み掛けました。

仙吉も無事で、初穂の葛藤を乗り越えて一件落着………
かと思いきや、帝劇をにせ真宮寺 さくらが強襲!!

憧れの人を汚したにせ真宮寺 さくらに、天宮 さくらは激怒して立ち向かうが、返り討ちにされてしまう。
ゼロの介入で事なきを得たが、天宮 さくらの心にはある思いが………

突っ込まれている点ですが、『夜叉は別に真宮寺 さくらを名乗ってないのに、天宮 さくらが名を騙る偽者扱いしている』って点をこういう形で解消してみました。

さて、次回はさくら回であり、VS倫敦華撃団戦でもあります。
今回の事で自分の存在意義に悩み始めたさくら。
初代ウルトラマンではイデ隊員が感じた悩みを、この作品ではさくらが感じる事に。
やはりこの点はやっておかないとと思いまして。
サブタイトルからも分かる通り、あの初代ウルトラマン神回のリスペクトとなります。
更に倫敦華撃団もやるので、次回のストーリーは長くなるかと。
お楽しみに。

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