チャプター5『邪念の怪獣』
暴君怪獣 タイラント
EXタイラント(デスボーン) 登場
岩石地帯の奥地………
キュリラアアアアアアアーーーーーーーーッ!!
咆哮と共に、イカルス星人の耳からアロー光線を放つタイラント。
「よっ! ほっ!」
それを連続で側転してかわすゼロ。
「ハアッ!!」
そして反撃にと、ゼロスラッガーをタイラントに向かて飛ばす。
キュリラアアアアアアアーーーーーーーーッ!!
タイラントは右手の鎌を使って、ゼロスラッガーを弾き飛ばす。
「フッ! エメリウムスラッシュッ!!」
ゼロはゼロスラッガーを頭部に戻すと、今度はエメリウムスラッシュを放つ。
キュリラアアアアアアアーーーーーーーーッ!!
しかし、それも腹部の吸引アトラクタースパウトを使って吸収する。
そして、左腕の鉄球からアンカーを射出する。
「オラッ!!」
ゼロは眼前まで迫ったアンカーを、回し蹴りで弾き飛ばす。
弾き飛ばされたアンカーが地面に突き刺さる。
キュリラアアアアアアアーーーーーーーーッ!!
するとタイラントはアンカーが伸びたままの左腕を思いっ切り引いたかと思うと………
何と!!
アンカーが突き刺さっていた地面が岩盤ごと持ち上がった!!
「!? 何っ!?」
『岩盤ごと地面を持ち上げたっ!?』
キュリラアアアアアアアーーーーーーーーッ!!
ゼロと誠十郎が驚きの声を挙げると、アンカーを巻き取り、その岩盤をゼロに叩き付けようとするタイラント。
「チイッ! ストロングコロナ、ゼロッ!!」
そこでゼロはストロングコロナゼロへタイプチェンジ。
炎を纏ったパンチ・ストロングコロナアタックで、岩盤を粉砕する。
「オラアァッ!!」
そしてそのまま、返す刀でタイラントに殴り掛かる!
キュリラアアアアアアアーーーーーーーーッ!!
一瞬怯んだかに思えたタイラントだったが、すぐさま吸引アトラクタースパウトから冷凍ガスを噴射する。
「おうわっ!?」
強烈な冷凍ガスを浴びたストロングコロナゼロの身体の表面に氷が纏わり付く。
「舐めるなぁっ!!」
だが、ストロングコロナゼロが気合を入れると、身体から炎が立ち上り、纏わり付いていた氷を蒸発させた。
「おらっ!!」
キュリラアアアアアアアーーーーーーーーッ!?
そのまま、ストロングコロナゼロはタイラントにボディブローを食らわせ、タイラントの上体が下がると、首の部分を上から抑え込む様に脇へ抱え込む。
「ウルトラハリケーンッ!!」
そしてウルトラハリケーンで竜巻と共に空高くへ投げ飛ばした!
「………ルナミラクルゼロ」
そこでゼロは、今度はルナミラクルゼロにタイプチェンジ。
「ミラクルゼロスラッガー」
まだ上空に居るタイラントに向かって、ミラクルゼロスラッガーを繰り出す。
キュリラアアアアアアアーーーーーーーーッ!?
無数に分裂した光のゼロスラッガーが、タイラントの全身を斬り裂く!
「ハッ!」
そこでルナミラクルゼロは、タイラント目掛けて飛翔。
「パーティクルナミラクル!」
そして、光に包まれて、タイラントの吸引アトラクタースパウトへと自ら飛び込んだ!!
キュリラアアアアアアアーーーーーーーーッ!?
戸惑う様な咆哮を挙げたかと思うと、空中で制止するタイラント。
その次の瞬間!!
タイラントの身体がボコボコと膨れる様な様子を見せたかと思うと………
「ハアッ!」
その背を突き破って、ルナミラクルゼロが飛び出した!!
キュリラアアアアアアアーーーーーーーーッ!?………
背中に大穴が空いたタイラントは、断末魔の悲鳴を響かせると、ガクリと脱力して落下。
派手に土煙を舞い上げた。
「フッ」
その傍に着地したルナミラクルゼロが、通常状態へと戻る。
『片付いたな………』
「ああ、さくら達の方は………」
と、ゼロと誠十郎がそう言い合っていた瞬間!!
紫色の人魂の様な物が飛んで来て、タイラントの死骸に入り込んだ!!
「!? 何っ!?」
『今のは!?』
「ゼロさんっ!!」
ゼットーン………ピポポポポポポポ………
ゼロと誠十郎が驚きの声を挙げると、さくら達とゼットンが合流する。
「さくら! 今のは!?」
「それが………ジェロニモンを倒したら、あの人魂みたいな物が現れて………」
「って事は、ジェロニモンの魂か!?」
さくらの言葉から、紫色の人魂の様な物は、倒されたジェロニモンの魂だと推察するゼロ。
と、その瞬間!!
タイラントの死骸が、紫色の怪しい光を放ち始めた!!
「キャアッ!?」
「「「「!?」」」」
「何が起こってやがるっ!?」
その光の強さに、思わず目を覆うさくら達とゼロ。
やがて光が治まったかと思うと、そこには………
全身の組織が骨化し、黒く腐りきった組織が隙間を埋めていると言う、まるでゾンビを思わせる様な醜悪な姿となったタイラント………
『EXタイラント(デスボーン)』の姿が現れた!!
グワアアアアァァァァァーーーーーーッ!!
「うっ!?………」
咆哮を挙げるEXタイラント(デスボーン)の醜悪な姿に、クラリスが吐き気を覚えて口元を押さえる。
「何て醜悪な姿なの………」
「正に地獄の亡者………」
アナスタシアとあざみも、冷や汗を流しながらそう呟く。
グワアアアアァァァァァーーーーーーッ!!
とそこで、EXタイラント(デスボーン)の赤く染まった目が、ゼロとさくら達を見据える。
「「「「「「!!」」」」」」
グワアアアアァァァァァーーーーーーッ!!
ゼロ達が身構えた瞬間、EXタイラント(デスボーン)は腹部から紫色に怪しく光る煙………『怨念ガス』を噴射した!!
ゼットーン………ピポポポポポポポ………
咄嗟にゼットンが前に出ると、バリアを張って防ごうとする。
しかし、怨念ガスはバリアを擦り抜けてゼットンに命中。
ゼットンの身体を紫色に怪しく光る煙が包み込んだかと思うと………
一瞬にして全身に裂傷を負い、そこから血液が爆発の様に噴き出した。
「!? ゼットンッ!!」
ゼットーン………ピポポポポポポポ………
クラリスの悲鳴が響く中、ゼットンはバタリと倒れ、動かなくなる。
「戻ってっ! ゼットンッ!!」
慌ててゼットンを魔導書へと戻すクラリス。
グワアアアアァァァァァーーーーーーッ!!
EXタイラント(デスボーン)はまたも咆哮を挙げると、ゆっくりと動き始める。
その動きは緩慢そのものだが、それ故に不気味で、正に見た目通りゾンビの様な動きだった。
「野郎っ!! ワイドゼロショットッ!!」
と、ゼットンをやられたお返しとばかりに、ゼロはEXタイラント(デスボーン)に向かってワイドゼロショットを放つ。
グワアアアアァァァァァーーーーーーッ!!
ワイドゼロショットはEXタイラント(デスボーン)を直撃!
大爆発が起きたかと思うと、EXタイラント(デスボーン)はバタリと倒れた。
「やったっ!」
「へっ! 何だよ! ゼットンを倒したのにはビビったが、見た目通りに脆いじゃねえか!!」
さくらが歓声を挙げ、初穂がアッサリと倒されたEXタイラント(デスボーン)を野次る。
『………妙だ。手応えが無さ過ぎる』
「ああ、嫌な感じだ………」
しかし、当のゼロと誠十郎は、余りの呆気無さに違和感を抱いていた。
すると、次の瞬間!!
倒れていたEXタイラント(デスボーン)の身体から、紫色の怪しい光が立ち上る!!
「「「「「!?」」」」」
「!!」
驚くさくら達と、すぐさま身構えるゼロ。
グワアアアアァァァァァーーーーーーッ!!
何と、EXタイラント(デスボーン)が起き上がった!!
「!? 復活したっ!?」
「そんな!? まさか!?」
「見た目通りの怨霊ってわけ?………」
あざみとクラリスが驚きの声を挙げ、アナスタシアも冷や汗を流す。
グワアアアアァァァァァーーーーーーッ!!
そこで、EXタイラント(デスボーン)が咆哮を挙げたかと思うと、その身体から紫掛かった光の玉が次々に出現する。
グワアアアアァァァァァーーーーーーッ!!
そして咆哮と共に、その怪しい光の玉が四方八方へと飛び散る!!
「! 危ねえっ!!」
「「「「「!!」」」」」
先程のゼットンの事を思い出し、受けるのは危険だと判断したゼロと花組は必死に回避行動を執る。
紫掛かった光の玉は、岩石地帯の彼方此方に命中。
すると、光の玉が命中した場所が黒一色に染まり、まるで沼の様にドロドロに蕩けた。
まるで『祟り場』の様に………
『!? 何て凄まじい怨念だ!!』
「チキショウッ! ガード出来ねえだなんて反則だろうが!!」
グワアアアアァァァァァーーーーーーッ!!
誠十郎とゼロがそう言う中、EXタイラント(デスボーン)は咆哮を挙げながら次々に怨念エネルギー弾を発射しまくる。
「クッ! アポリト・ミデンッ!」
「アルビトル・ダンフェールッ!!」
とそこで、アナスタシア機とクラリス機が、EXタイラント(デスボーン)に向かって必殺技を放つ。
グワアアアアァァァァァーーーーーーッ!!
EXタイラント(デスボーン)の身体が大爆発したかと思うと、バタリと倒れる。
しかし………
またもEXタイラント(デスボーン)の身体から、紫色の怪しい光が立ち上ったかと思うと、EXタイラント(デスボーン)は何事も無かったかの様に起き上がる。
「また復活した!?」
「チキショウッ! コレじゃキリが無いぜ!!」
「如何すれば………?」
あざみが驚き、初穂が叫び、さくらの顔にも絶望が差し始める。
その時!!
『何を弱音を吐いていますの!!』
「「「「「!?」」」」」
花組の試製桜武と無限全機に、通信機からすみれの声が響いた。
「神崎司令!」
『皆さん! 貴方達は何ですのっ!?』
さくら達に対してそう問い掛ける様に言うすみれ。
「私達は………帝国華撃団です!」
『そう! 貴方達は帝国華撃団………帝都を守る、『霊的防衛部隊』ですわ! ならば、怨念や邪霊の相手ならば、本領発揮と言うものでしょう?』
「「「「「!!」」」」」
すみれのその言葉に、花組はハッとする。
そう………
帝国華撃団は『霊的防衛部隊』………
怨念や邪霊が相手ならば、専門とするところだった。
「良し、花組!! 力を合わせるぞっ!!」
そこで、ゼロもそう呼び掛けて来た!!
「! ゼロさん………!!」
さくらは一瞬驚いた様な様子を見せた後、決意を固めた表情を見せた。
「「「「…………」」」」
初穂達も同様の表情となり、其々の無限を1歩進ませた。
「如何すれば良いんですか!? ゼロさん!!」
「お前達の霊力を俺に伝えろ! それを俺が光線として奴に撃ち出す!!」
『そんな事が出来るのか!?』
ゼロの作戦に、誠十郎は思わずそう問い質す。
(俺1人じゃ無理だ。だが………お前と俺なら、やれる筈だ!)
『! ゼロと………俺なら!!』
そう返された誠十郎も、決意を固めた表情となる。
(誠十郎! 花組から受け取った霊力はお前が制御しろ! それを俺が光線として奴に撃ち出す!!)
『良し! やろう、ゼロ!!』
そう役割を分担したゼロだったが、奇しくもそれが適材適所となっていた。
嘗ての帝国華撃団、そして巴里華撃団の隊長を務めた『大神 一郎』
その甥であり、紐育華撃団の隊長を務めた『大河 新次郎』
彼等には、ある共通の能力が有った。
それは、『他者の霊力を同調させる事が出来る力』
米田元司令は、この能力を『触媒体質』と称した。
嘗ての帝国華撃団、そして巴里華撃団と紐育華撃団が強敵に打ち勝つ事が出来た事には、大神 一郎・大河 新次郎がこの能力により、華撃団メンバーの霊力を1つに合わせる事が出来たと言う事も有る。
そして、その能力は………
今の帝国華撃団の隊長である誠十郎にも備わっていたのだ。
ゼロがEXタイラント(デスボーン)へと向き直り、その後ろに陣取る様に花組が、試製桜武を先頭にVの字の隊形を執る。
そこで、左端のクラリス機が右手で、右隣の初穂機の左肩を掴み、右端のアナスタシア機が左手で、左隣のあざみ機の肩を掴む。
そして、V字の先端部分に居る試製桜武の左肩を初穂機が右手で掴み、右肩をあざみ機が左手で掴む。
コレのより、花組の霊子戦闘機達が1つに繋がる。
「…………」
最後に試製桜武が、刀を正眼から掲げる様に構えた。
「行きましょう! 皆さん!!」
「「「「おう!(にん!)(はい!)(ええ!)」」」」
さくらの号令で、初穂・あざみ・クラリス・アナスタシアは一斉に霊力を解放!
花組の霊子戦闘機全機から、白いオーラの様な物が立ち上り始める!
「ゼロさん! 受け取って下さいっ!!」
さくらがそう言った瞬間、白いオーラが正面に立つゼロの背に向かって注がれた!
『! 来たっ!!』
「コレが霊力か! スゲェぜっ!! 力強いが暖かい力がドンドン注がれて来やがる!!」
ゼロは頭部のゼロスラッガーを取り外し、カラータイマーの脇へと装着。
ゼロツインシュートの発射態勢となる。
『ゼロッ! 行けっ!!』
「うおおおおおおおっ! ゼロツイン………スピリチュアルッ!!」
誠十郎が注がれたさくら達の霊力を制御し、ゼロは霊力を乗せたゼロツインシュート………『ゼロツインスピリチュアル』を放った!!
グワアアアアァァァァァーーーーーーッ!?
ゼロツインスピリチュアルを受けたEXタイラント(デスボーン)が、先程までとは違い、苦しむ様な様子を見せる。
そして、その身体が砂の様に崩れ始める。
「! 効いてるぞ!!」
「このまま一気に!!」
その様子を見た初穂とあざみがそう声を挙げる。
しかし、次の瞬間………
グワアアアアァァァァァーーーーーーッ!!
EXタイラント(デスボーン)の周囲に、紫色の人魂の様な物が現れたかと思うと、それを吸収し始める。
すると、崩れ始めていたEXタイラント(デスボーン)の身体が元に戻り出す。
「!? まだ再生を!?」
「あの人魂………恐らく、怪獣や宇宙人の邪念を呼び出してそれを吸収しているんだわ!」
クラリスが驚き、アナスタシアがそう推察する。
グワアアアアァァァァァーーーーーーッ!!
EXタイラント(デスボーン)は、身体を再生させながら、ゼロツインスピリチュアルを掻き分ける様にして進み始める。
『コイツ!? 不死身なのか!?』
「しぶとい野郎だぜ! 花組! 気合入れろっ!!」
「ハイッ!!」
「「「「うおおおおおおおっ!!」」」」
誠十郎が戦慄する中、ゼロはそう呼び掛け、花組は更に霊力を振り絞る。
グワアアアアァァァァァーーーーーーッ!!
身体が崩れては邪念を取り込んで再生を繰り返すEXタイラント(デスボーン)。
だが、徐々にゼロ達との距離は詰まって来ている。
ピコンッ! ピコンッ!
とそこで、ゼロのカラータイマーが点滅を始めた!!
『! ゼロ!!』
「ココまで来たら後は気合の勝負だ! 全て出し切ってやるっ!!」
しかし、ゼロは1歩も引かず、ゼロツインスピリチュアルを放ち続ける。
グワアアアアァァァァァーーーーーーッ!!
そんなゼロツインスピリチュアルを受け続けながら、更に距離を詰めて来るEXタイラント(デスボーン)。
崩れる身体を、更に邪念を取り込んで再生させようとする。
と、その時!!
!? グワアアアアァァァァァーーーーーーッ!?
突然、EXタイラント(デスボーン)が苦しみ始める。
「!? 何だっ!?」
「「「「「『!?』」」」」」
ゼロと花組が驚きを示した瞬間………
キュイキュイキュイ~
EXタイラント(デスボーン)の顔の前に、半透明のピグモンの姿が浮かび上がった。
「! ピグモンッ!!」
「! アイツッ!?」
さくらとゼロが驚きを露わにする。
キュイキュイキュイ~
そんな2人に、ピグモンは何かを訴える様に声を挙げる。
グワアアアアァァァァァーーーーーーッ!?
それに合わせる様に、EXタイラント(デスボーン)の動きが鈍くなる。
「アイツ、自分から取り込まれて、タイラントが邪念を取り込むのを止めてやがるのか!?」
「ゼロさんっ!!」
そう推察するゼロに、さくらが呼び掛けた。
「オッシャアッ! ピグモンッ!! お前の頑張りは無駄にしねえっ!! うおおおおおおおっ!!」
「「「「「『おおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!』」」」」」
ピグモンの気持ちに応えるべく、ゼロと花組は、最後の力を振り絞る!!
ゼロツインスピリチュアルの勢いがグンッと強くなった!!
グワアアアアァァァァァーーーーーーッ!?
完全に光線の中へ飲み込まれたEXタイラント(デスボーン)の身体が砂となって崩れて行く。
キュイキュイキュイ~………
そして、その眼前に浮かんでいたピグモンの姿も、徐々に消えて行った………
やがて光が弾けると、そこにはもうEXタイラント(デスボーン)の姿も、ピグモンの姿も無くなっていた………
「や、やったぜ………」
「あう………」
「か、身体が………」
「流石に今回は………キツかったわ」
途端に、初穂機・あざみ機・クラリス機・アナスタシア機が、力尽きたかの様に尻餅を着く。
「ハア………ハア………ハア………」
試製桜武のさくらも、呼吸が荒くなっている。
「…………」
そんな中で、ゼロはゼロスラッガーを頭部へと戻し、EXタイラント(デスボーン)とピグモンが消えた地点を見やる。
「………シュワッ!!」
そして一瞬顔を伏せたかと思うと、そのまま飛び去って行ったのだった………
◇
それから少し時間が経ち………
さくらの実家の傍の森の中………
「…………」
そこには小さな墓が建てられ、その前でさくらが跪いて祈りを捧げていた。
「「「「「「…………」」」」」」
その背後には、誠十郎・初穂・あざみ・クラリス・アナスタシア、そしてすみれの姿も在り、同じ様に祈りを捧げていた。
墓石代わりの石には、こう彫られていた………
『小さな英雄、此処に眠る』
そう………
コレはピグモンの墓だった………
「………帝国華撃団司令の名に於いて、人類の平和の為に尽くしたピグモンさんの功績を認め………帝国華撃団特別隊員の称号を与えます」
そこですみれが立ち上がり、ピグモンの墓に向かってそう宣言した。
「「「「「…………」」」」」
そのすみれに続く様に立ち上がる誠十郎達。
全員が悲しげな表情を見せている。
「…………」
只1人、さくらがまだ、墓前で祈り続けている。
「………さくら」
そこで誠十郎が近寄り、肩に手を置く。
「…………」
その瞬間、さくらは目尻から一筋の涙を流しながら目を開け、立ち上がった。
「「「「「「…………」」」」」」
最後に全員が名残惜しそうにピグモンの墓を一瞥し、その場を後にし始める。
(ピグモン………貴方の悲劇を繰り返さない為に………私はコレからも戦う………帝国華撃団として………まだゼロさんに頼る事になるかも知れないけど………それでも!)
さくらは1人、帝国華撃団として戦う事への決意を新たにする。
そして、帝劇へと帰還した帝国華撃団を待っていたのは………
倫敦華撃団戦の日程が決まったと言う知らせだった………
つづく
ウルトラ怪獣大百科
怪獣コンピューター、チェック!
『友好珍獣 ピグモン』
身長:1メートル
体重:10キロ
能力:人間の子供程の知能が有る
初登場作品:初代ウルトラマン第8話『怪獣無法地帯』
人間やウルトラマンの味方をする心優しい小型怪獣。
時にはその命を投げ出しても人間やウルトラマンを助けようとする健気さと儚さから非常に人気が高い。
後のシリーズ作品にも度々登場しており、メディアへの出演も多い。
ウルトラQに登場した『隕石怪獣 ガラモン』の流用なのは有名な話で、外見的のは非常に見分けが付け辛い。
『怪獣酋長 ジェロニモン』
身長:40メートル
体重:3万トン
能力:口からの反重力ガス、尻尾から自在に飛ばして相手に突き刺す毒針羽根
初登場作品:初代ウルトラマン第37話『小さな英雄』
名前の通りネクロマンサーの様な能力を持った怪獣で、死んだ怪獣を生き返らせる能力が有る。
怪獣軍団を組織し、日本に大攻勢を掛けようとしたが、科特隊とウルトラマンによって阻止される。
最後は、イデ隊員に新兵器『スパーク8』で倒される。
人気の高い怪獣だが、肩書が現在では差別用語に当たる為か、再登場には恵まれていない。
『暴君怪獣 タイラント』
身長:62メートル
体重:5万7000トン
能力:合体している怪獣・超獣・星人の能力は全て使える
初登場作品:ウルトラマンタロウ第40話『ウルトラ兄弟を超えてゆけ!』
7体の怪獣・超獣・星人が合体して誕生した合体怪獣。
ゾフィー・初代ウルトラマン・ウルトラセブン・ウルトラマンジャック・ウルトラマンAを次々に破った強豪。
合体した怪獣達のパーツが上手く纏まっており、デザイン性は非常に高い。
後の作品にも強敵として度々登場している(タイ版は忘れるべし)。
『EXタイラント(デスボーン)』
身長:不明
体重:不明
能力:邪念を取り込む事で何度でも復活する
初登場作品:PS2ゲーム 『ウルトラマン Fighting Evolution Rebirth』
EXタイラントが更に怨念を取り込んで復活した姿。
見た目は完全に骨と腐った体組織だけと言う、正に怪獣のゾンビ。
能力的には大した事は無いが、邪念を取り込んで復活を繰り返すのでとても厄介。
しかし、邪念を取り込み過ぎた故、太陽光に非常に弱くなっている。
新話、投稿させて頂きました。
前回の感想でEXタイラントの登場を予想されている方々がいらっしゃいましたが………
EXはEXでも、デスボーンの方でした。
EXタイラントは劇場版のボスクラスですので、流石にゼロと花組だけで対処させるのは勿体無いと思ったのと、今回はさくらのメインストーリーなので、彼女を立ち直らせる→華撃団の活躍を押し出すと言う展開を考えていたので、デスボーンの方が打って付けだと思いまして。
出して欲しいと言うリクエストも有ったので。
通常のEXタイラントも何れは登場させますので、ご了承ください。
次回からは後半戦となる倫敦華撃団戦。
そして何と!
あのウルトラマンがレギュラー入りします!
お楽しみに。
では、ご意見・ご感想をお待ちしております。