新サクラ大戦・光   作:宇宙刑事ブルーノア

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チャプター7『暗黒の鎧』

チャプター7『暗黒の鎧』

 

倫敦華撃団

 

金属生命体 アパテー

 

暗黒魔鎧装 アーマードダークネス 登場

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

世界華撃団大戦の試合会場………

 

スタジアム………

 

誠十郎の無限と、アーサーの蒼いブリドヴェンが激しく斬り結んでいる。

 

やがて、2機はバッと距離を取り合った。

 

「流石だね、神山くん。だが、言った通り、僕は負けないよ。倫敦華撃団の団長として、勝利の栄光を手に入れると言う考えに妥協は無い」

 

剣の切っ先を誠十郎機に向けながら、アーサーはそう言い放つ。

 

「だから………この試合、勝たせて貰う」

 

「凄い自信だな。自分が倒されるとは思わないのか?」

 

自信満々にそう言い放つアーサーに、誠十郎は尋ね返す。

 

「思うワケが無いよ。王が敗北する運命など………歴史には存在しない」

 

「ならば、その歴史を………俺が今、作り上げて見せる!!」

 

誠十郎が宣言すると、彼の無限が構えを執り直す。

 

「ホテルで会った時から、思ってたんだけど………ちょっと頭が高いんだよ、キミはね!!」

 

と、アーサーが様子を豹変させながらそう言い放ったかと思うと、一瞬にして彼のブリドヴェンが誠十郎機との距離を詰め、斬り掛かった!!

 

「!?」

 

誠十郎は驚きながらも、二刀の刃を交差させる様に構え、アーサー機の剣を受け止める!

 

「さあ、我が前に跪け!!」

 

『コイツ、戦闘中に性格が変わるタイプか!!』

 

「変わり過ぎだろ!」

 

ゼロの言葉にそう返しながらも、今更この程度の事で狼狽えるワケも無く、アーサー機を弾き飛ばす誠十郎だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その近くでは………

 

「えいっ!!」

 

アパテー機に向かって魔導弾を連射するクラリス機。

 

「…………」

 

しかしアパテー機はその場から動かず、剣を振り回して魔導弾を迎撃する。

 

「なら、コレでっ!!」

 

そこでクラリス機は、機体前方に3つの魔法陣を出現させたかと思うと、更にその魔法陣から竜巻を発生させた!

 

3本の竜巻が、絡み合う様にアパテー機に向かう。

 

「…………」

 

すると、アパテー機は居合い切りの様に剣を構え、竜巻を待ち構える。

 

そして、竜巻が眼前にまで迫った瞬間!

 

鋭い横薙ぎの一閃を繰り出した!!

 

迫っていた竜巻が上下に真っ二つにされ、消滅する。

 

「!? 竜巻を斬った!?」

 

「…………」

 

クラリスが驚きの声を挙げた瞬間、アパテー機が一切の予備動作も無く、まるでミサイルの様な突きを繰り出して来た!!

 

「!?」

 

クラリス機は咄嗟に持っていた魔導書を盾代わりに防御!

 

アパテー機の剣は魔導書を貫通したが、クラリス機に届く寸前で止まる。

 

「クウッ!」

 

貫かれた魔導書を手放し、バッと距離を離すクラリス機。

 

「…………」

 

アパテー機は剣を振り、突き刺さったままだった魔導書を捨てる。

 

(やっぱりこの人からは感情どころか人としての気配も感じない………本当に人間なの?)

 

もう1つの魔導書を取りながら、クラリスは此処へ来て尚人間味を感じさせないアパテー卿の様子に更なる疑念を抱く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、やや離れた場所にて………

 

「アハハハハハハッ!!」

 

「クウッ!!」

 

狂った様な笑い声を挙げながら、2剣で次々と斬撃を繰り出しているランスロット機と、それを次々に捌いて見せる試製桜武。

 

「そこっ!!」

 

と、不意を突く様に、ランスロット機が突きを繰り出す。

 

「!!」

 

しかし、試製桜武は跳躍して躱し、そのままランスロット機の頭上を飛び越えて背後に着地。

 

「ハアアアアアアァァァァァァァッ!!」

 

そのまま振り返りながら横薙ぎの一閃を繰り出す。

 

だが、ランスロット機は振り返りもせず、左手の刀を背中に回し、背面受けで防ぐ。

 

「フフフ、この状況………初めて会った時みたいだね」

 

「…………」

 

ランスロットが楽し気にそう言うが、さくらは無言のまま試製桜武に距離を取らせる。

 

「何だよ? 少しぐらいお喋りしたって良いだろう? こんなに楽しい勝負をしてるんだからさあ」

 

「………私はちっとも楽しくなんかありません」

 

と、続くランスロットの言葉に、さくらはそう返した。

 

「うん?………」

 

「こんな意味の無い戦いに楽しさを見出すなんて、私には出来ません………私達華撃団は都市を………そこに住む人々を守る為の戦士です! 守る為に戦う事こそが華撃団の使命です!!」

 

「全く………そう言うの、良いから………さっ!!」

 

怒鳴るさくらに、ランスロットは面倒臭いと言う様子を見せた後、2剣を振り、2発の斬撃波を飛ばす!!

 

「!!」

 

試製桜武は1発目を躱すと、その回避先を狙って飛んで来た2発目の斬撃波を刀で斬り捨てて迎撃。

 

「言っただろう! 私は戦えればそれで満足なのさ! それが結果的に守る事になれば文句無いだろうっ!!」

 

とそこで、ランスロットの台詞と共に彼女の機体が大きく跳躍!

 

「!!」

 

「そうれぇっ!!」

 

試製桜武がそれを見上げた瞬間、ランスロット機は2剣を左右に広げる様に振るう。

 

すると、竜巻の様な巨大な斬撃波が発生!!

 

試製桜武を飲み込んだ!!

 

「!!」

 

「貰ったよ、さくら!!」

 

吹き飛ばされている試製桜武を見ながら、ランスロット機が着地を決めて2剣を構える。

 

竜巻が消えて落下を始めた瞬間にトドメを刺す積りの様だ。

 

………だが!!

 

「桜武! 私に応えてっ!!」

 

さくらがそう叫び、霊力を溢れさせると、試製桜武のモノアイが発光!

 

そして、背部に装着されていたバーニアが変形して火を噴き、翼状の放熱板も展開!!

 

強大な推進力で、竜巻の中を強引に脱出した!!

 

「!? 何っ!?」

 

ランスロットが驚きを示す中、試製桜武はそのままランスロット機へと向かう。

 

「! クウッ!!」

 

咄嗟に左の剣を振るうランスロット機と、擦れ違い様に横薙ぎを繰り出す試製桜武!

 

一瞬光が走ったかと思うと………

 

ランスロット機の左腕が、剣を持ったまま宙に舞った!!

 

「!?」

 

「おおおおおっ!!」

 

驚くランスロットに向かい、試製桜武は着地を決めると同時に再度斬り掛かる。

 

「! チイッ!!」

 

ランスロット機は残る右の剣で防御しようとしたが………

 

「デエエヤアアアアアァァァァァァーーーーーーーッ!!」

 

試製桜武の繰り出した縦斬りが、残るランスロット機の右の剣の刀身を斬り飛ばし、そのまま機体をも斬り裂いた!!

 

「!?」

 

機体正面に縦一文字の傷が出来たかと思うと、そこから勢い良く蒸気が漏れ出し、ランスロット機は膝を着いた!

 

「ランスロットさん、貴方は確かに強いです………けど! 守る事を! 華撃団の本質を見失った人に! 私は負けませんっ!!」

 

さくらがそう言い放ち、試製桜武は跪いたランスロット機の前で、堂々と納刀を決める。

 

 

 

 

 

勝負有った………

 

………かに思われたが!!

 

 

 

 

 

突如膝を着いていたランスロット機のハッチが爆発した!!

 

「!?」

 

驚きながらもさくらはすぐさま試製桜武に距離を取らせる。

 

爆発でフッ飛んだハッチが、床に叩き付けられたかと思うと………

 

「もう終わり?………嫌だよ………私は………もっと戦いたい………」

 

這い出る様にして、ランスロットが機外へと出て来る。

 

その目の焦点は合っておらず、何処かフラフラとしている様は明らかに正気では無い。

 

「ランスロットさん!?」

 

「!? ランスロットッ!? 如何したんだっ!?」

 

「「!?」」

 

さくらが驚きの声を挙げると、その様子に気付いたアーサーと誠十郎、クラリスも動きを止める。

 

「…………」

 

しかし、アパテー卿だけがランスロットの方へと向き直ったかと思うと………

 

突如として、その機体が光を放って爆発した!!

 

「!? アパテー卿っ!?」

 

「「「!?」」」

 

アーサーの驚愕の声に、誠十郎達も爆発したアパテー機に向き直る。

 

すると………

 

「…………」

 

何と!!

 

燃え盛るブリドヴェンの中から、アパテー卿がヌッと現れた!!

 

己の身が炎に包まれているにも関わらず、まるで熱さを感じていないかの様に平然とした無表情を貫いている。

 

「! アイツは、まさかっ!?」

 

と、その光景を見た誠十郎が、上海華撃団戦の事を思い出し、ある可能性を思い浮かべた瞬間!!

 

「…………」

 

アパテー卿の身体が銀色一色に代わり、まるで粘土の様にグニャグニャと崩れ始め、人としての形を失った!!

 

「「「「!!」」」」

 

驚愕する誠十郎達の前で、アパテー卿だった銀色の粘土の塊は巨大化!!

 

そのまま再度人型を象り始めたかと思うと………

 

!#$%&=¥@?*+

 

形容し難い鳴き声を発して、『金属生命体 アパテー』が出現した!!

 

「! 怪獣っ!!」

 

「まさかっ!? アパテー卿がっ!?」

 

「クッ! 上海華撃団の時と同じかっ!!」

 

クラリスが叫び、アーサーが信じられないと言う様に叫ぶ中、誠十郎は上海華撃団に潜り込んでいたシィエナァン………アンタレス・ブラザーの事を思い出す。

 

と、その時!!

 

!#$%&=¥@?*+

 

アパテーが右腕を構えたかと思うと、拳の部分が再度液体金属化する。

 

!#$%&=¥@?*+

 

そして、その液体金属を、ランスロットに向かって投げつけた!!

 

「!………」

 

液体金属の中へと呑まれるランスロット。

 

「! ランスロットさんっ!!」

 

さくらが声を挙げた瞬間………

 

「そんなに戦いたければ存分に戦うが良いわぁ、黒騎士ぃ。アパテーを通じて貴様に送り込んでいたマイナスエネルギーを存分に使えいぃ」

 

執務室から試合を観戦していたジェネラルAが、ダークリングを取り出し、1枚の怪獣カードをリードした。

 

『アーマードダークネス』

 

ダークリングの、カードをリードした反対側からマイナスエネルギーが放出され、ランスロットを飲み込んだ液体金属へと注がれる。

 

すると忽ち、液体金属がブクブクと膨れ出し、巨大化。

 

そしてそれが徐々に人型を取り始める。

 

『!? アレはっ!?』

 

その人型の形を見たゼロが驚愕の声を挙げる。

 

 

 

 

 

それはまるで禍々しい姿をした甲冑………

 

ウルトラマン達の宿敵である『暗黒宇宙大皇帝 エンペラ星人』が、再戦時に装備する筈だった邪悪な力を秘めた鎧………

 

『暗黒魔鎧装 アーマードダークネス』だった!!

 

 

 

 

 

『フ、フハハハハハハハッ! 力が! 力が溢れて来る!! ああ~………良い気持ちだぁ~~!!』

 

動き出したアーマードダークネスからランスロットの声が響いて来る。

 

「!? ランスロットさんっ!?」

 

さくらが驚きの声を挙げた瞬間、アーマードダークネスは右手で左腰の鞘から、長剣………『ダークネスブロード』を抜き放つ。

 

と、そのダークネスブロードが怪しく光ったかと思うと、アーマードダークネスの左手にもう一振り出現する。

 

『ふ~~~~~~………フオワアァッ!!』

 

そして、ランスロットの声と共に、アーマードダークネスは2剣を思いっ切り振るった!!

 

途端に、まるで天変地異を思わせる巨大な竜巻が発生!!

 

忽ちスタジアムが崩壊を始める!!

 

「「!? キャアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーッ!?」」

 

「「うおわっ!?」」

 

さくらの試製桜武とクラリス機、誠十郎機とアーサー機も巻き込まれ、天高く舞い上がるのだった………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく




新話、投稿させて頂きました。

狂戦士と化したランスロットを倒したかに思われたさくらですが………
そこでアパテー卿が遂に正体を現す。
名前から予想が付いていたと思いますが、『金属生命体 アパテー』が出現。
更に、その身体の一部とジェネラルAのマイナスエネルギーにより、何と!!

ランスロットがあのアーマードダークネスに!!
間違いなくラスボスクラスの敵に如何立ち向かうのか?
そして次回、あのウルトラマンも!?

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