新サクラ大戦・光   作:宇宙刑事ブルーノア

74 / 112
チャプター5『黒騎士、復活!』

チャプター5『黒騎士、復活!』

 

宇宙捕獲メカ獣 Σズイグル

 

ラグストーン・メカレーター 登場

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

海中………

 

ラグストーン・メカレーターの攻撃で吹き飛ばされ、海中へと没したランスロット。

 

その身はドンドンと沈んで行き、徐々に光の届かない暗闇が広がり始める。

 

(私は………このまま死ぬのかな?………)

 

海底へと沈んで行きながら、そんな想像が過る。

 

(それも良いかな………誰にも見つからず、1人寂しく………私にはお似合いの最期だね………)

 

最早全てを諦め、意識を手放そうとする。

 

しかしそこで………

 

Σズイグルに捕らわれたアーサーの姿が過る。

 

(! アーサーッ!!)

 

その瞬間に、ランスロットの意識は呼び覚まされる。

 

(駄目だ駄目だ駄目だ! アーサーは私を………こんな私を助けようとしてくれた………私の事を恨んで当然の筈なのに………)

 

剣を握り締めたままだった手に力が籠る。

 

(私はアーサーのその想いに応えたい………アーサーが私に騎士である事を望むなら………私は償いの為、騎士で在り続ける!)

 

海中なのも関わらず、目を見開くランスロット。

 

(動け! 動いてくれ、私の身体!! せめて最後に………アーサーを助ける力を私に!!)

 

ランスロットは祈る様にそう念じる。

 

 

 

 

 

と、その瞬間!!

 

暗闇の海底から、青い光が上がって来た!!

 

 

 

 

 

(!!)

 

驚くランスロットを包み込む青い光。

 

(この光………温かい)

 

青い光から安心する様な温かさを感じるランスロット。

 

抜け殻同然だった身体に、力が甦るのを感じる。

 

(力が………溢れて来る!)

 

そして次の瞬間………

 

ランスロットの目の前に、光輝く青い巨人が現れた!

 

(! ウルトラマンッ!!)

 

そう、その青い巨人は紛れも無く………

 

ウルトラマンであった!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

帝都・とある海岸………

 

グルロロオオオオオッ!!

 

肩からの撃砕光線を連射するラグストーン・メカレーター。

 

「おわっ!?」

 

「キャアッ!?」

 

爆撃の様な攻撃の前に、花組メンバーは逃げ回るしかない。

 

ゼットーン………ピポポポポポポポ………

 

と、花組メンバーを助けようと、ゼットンがラグストーン・メカレーターに向かって行く。

 

グルロロオオオオオッ!!

 

するとラグストーン・メカレーターは、片手を地面に付いて身を屈めたかと思うと、向かって来たゼットンに対し、強烈な突進を繰り出した!!

 

ゼットーン………ピポポポポポポポ………

 

受け止めようとしたゼットンだったが、ラグストーン・メカレーターのタックルは強烈極まりなく、火花を上げて数10メートルもブッ飛ばされた!!

 

「! ゼットンッ!!」

 

「クソッ! このままじゃ、アーサーさんもランスロットさんも!!」

 

クラリスが叫び、誠十郎の焦りが益々募る。

 

グルロロオオオオオッ!!

 

と、その誠十郎機目掛けて、ラグストーン・メカレーターの破砕光線が炸裂する。

 

「!? しまっ………」

 

た、と言い切る間も無く、破砕光線が誠十郎機に直撃!!

 

誠十郎機は爆発・炎上した!!

 

「!? 誠兄さああああぁぁぁぁぁーーーーーーんっ!!」

 

グルロロオオオオオッ!!

 

さくらの悲鳴が木霊する中、ラグストーン・メカレーターは勝ち誇る様に唸り声を挙げる。

 

「よくも誠十郎を!!」

 

「許しませんっ!!」

 

「ブッ潰すっ!!」

 

怒りに駆られたあざみ・クラリス・初穂がラグストーン・メカレーターに突撃しようとする。

 

「待って! アレはっ!?」

 

するとそこで、アナスタシアが何かに気付いた様に、海の方を向いて声を挙げる。

 

「「「「!?」」」」

 

グルロロオオオオオッ!?

 

そこでさくら達だけでなく、ラグストーン・メカレーターも異変に気付き、海へと視線を向ける。

 

一同の視線が集まる中、海の一角が光輝いたかと思うと………

 

 

 

 

 

何と!!

 

まるで聖書に於けるモーセの海割りの如く、海が真っ二つに割れたではないか!!

 

 

 

 

 

「「「!?」」」

 

「う、海がっ!?」

 

「割れたっ!?」

 

驚愕を露わにするさくら達。

 

その割れた海の中に、輝く光………

 

その光が徐々に治まって行くと、そこには………

 

青い光の巨人の姿が現れた。

 

「! 青い………ウルトラマン」

 

 

 

 

 

それは地球生まれの光………

 

大いなる海からの青き使者………

 

『ウルトラマンアグル(V2)』の姿だった。

 

 

 

 

 

膝立ちの状態からゆっくりと立ち上がるアグル。

 

良く見ると、掌を上に向けて胸元まで上げている左手の上に人の姿が在った。

 

「アレは………ランスロットさん!?」

 

再度驚きの声を挙げるさくら。

 

浮浪者の様だったボロボロの姿が嘘だった様に、綺麗な団員服を纏い、髪をお馴染みのポニーテールに纏め上げた、二振りの剣を携えたランスロットが、アグルの掌の上に居た。

 

「…………」

 

そのランスロットにアグルが視線を向ける。

 

「…………」

 

振り返ったランスロットは、アグルに向かって無言で頷く。

 

「………ツォワァッ!!」

 

それに対し、アグルも頷き返すと、空へと飛び上がった!!

 

そして、ワームホールへ向かっているΣズイグルを追った!!

 

グルロロオオオオオッ!!

 

と、そうはさせないと、ラグストーン・メカレーターが破砕光線を放とうとする。

 

「オリャアアアアアアァァァァァァァッ!!」

 

グルロロオオオオオッ!?

 

しかし、突如現れたゼロが、ウルトラゼロキックをお見舞いし、蹴り飛ばした!

 

「ゼロさん!」

 

「待たせたなっ!」

 

歓喜の声を挙げるさくらに、ゼロはそう返す。

 

グルロロオオオオオッ!!

 

とそこで、ウルトラゼロキックでも余りダメージを受けた様子の無いラグストーン・メカレーターが起き上がり、唸り声を挙げる。

 

「チッ! やっぱ大して効いちゃいねえか………けど、コスモスの雪辱は俺が果たしてやるぜっ!!」

 

 

 

 

 

インナースペースの誠十郎の前に、ニュージェネレーションカプセルαとβが出現すると、ウルトラゼロアイをライザーにセットする。

 

「ギンガ! オーブ!」

 

『ショオラッ!』

 

『デュアッ!』

 

そして先ず、ニュージェネレーションカプセルαを起動。

 

ギンガとオーブのビジョンが現れ向かい合うと、カプセルを装填ナックルにセット。

 

「ビクトリー! エックス!」

 

『テアッ!』

 

『イィィィーッ! サーーーッ!』

 

続いてニュージェネレーションカプセルβを起動。

 

ビクトリーとエックスのビジョンが現れ向かい合うと、カプセルを装填ナックルにセット。

 

ウルトラゼロアイを装着したスキャナーのトリガーを押すと、装填ナックルを読み込む。

 

『ネオフュージョンライズ!』

 

「『俺に限界はねぇっ!!』」

 

音声が響く中、誠十郎とゼロがそう叫び、ライザーを目の前に持って来て、トリガーを押す!

 

「『ハアッ!!』」

 

そして気合を入れると、誠十郎の姿がゼロへと変わり、背後にギンガ、ビクトリー、エックス、オーブ(オリジン)のビジョンが出現!!

 

『ニュージェネレーションカプセル! α! β!』

 

そのビジョンが、次々にゼロに重なる様に融合。

 

『ウルトラマンゼロビヨンド!』

 

そして、ゼロの姿が、ゼロビヨンドへと変わった!!

 

 

 

 

 

「行くぜっ!!」

 

ゼロビヨンドへと変わったゼロが、ラグストーン・メカレーターへと向かって行く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、ワームホールへと向かうΣズイグルを追ったアグルとランスロットは………

 

上昇を続けるシグナルは、間も無くワームホールへと到達する。

 

(僕は………如何なるんだ?………)

 

絶望的な表情でワームホールを見やるアーサー。

 

とそこで、下から青い光が上って来る。

 

「!? アレはッ!?」

 

アーサーが驚いていると、光はアグルの姿となる。

 

「ツォワァッ!!」

 

Σズイグルに組み付き、上昇を押し止めるアグル。

 

「アーサーッ!!」

 

「!?」

 

その瞬間、アーサーの目の前に2剣を握ったランスロットが躍り出た。

 

「ランスロットッ!?」

 

「動かないでっ!!」

 

そう言い放つと、ランスロットは2剣を振り抜く!

 

一瞬の静寂の後………

 

アーサーを捕らえていた十字架状のポッドのカバーが、火花と共に斬り飛んだ!!

 

「!!」

 

「アーサーッ!!」

 

ランスロットは素早く剣を鞘に納めると、零れ堕ちる様に飛び出たアーサーの身体を受け止める。

 

「ツォワァッ!!」

 

そこでアグルが、Σズイグルから離れたかと思うと蹴りを入れる。

 

グギャアアアアァァァァァーーーーーーッ!?

 

右肩部分の輪っか状のパーツが千切れ飛び、Σズイグルは真っ逆さまになって落下して行く。

 

それを見下ろしながら、再度ランスロットとアーサーをキャッチすると、Σズイグルを追う様に降下するアグル。

 

Σズイグルは、地面に叩き付けられ、派手に土片を巻き上げる。

 

「ツォワァッ!!」

 

アグルは、そこからやや離れた位置へと着地する。

 

そして、ランスロットとアーサーの乗った右手を地面に下げる。

 

「ありがとう、ウルトラマン………」

 

礼を言いながら、アーサーを支えてアグルの手の上から降りるランスロット。

 

「ランスロット………」

 

「ゴメンね、アーサー………私、もう逃げないよ………誰からも認められないし、許されないかも知れない………けど、それでも私はコレからも剣を振る………守らなきゃいけないモノの為に」

 

一片の曇りも迷いも無い瞳で、アーサーにそう言うランスロット。

 

「………ランスロット………今君は本当の騎士になった」

 

それを見たアーサーは、安堵と共に弱弱しくも笑顔を浮かべるのだった。

 

グギャアアアアァァァァァーーーーーーッ!!

 

と、その時!!

 

咆哮と共に、Σズイグルが土片を舞い上がらせながら起き上がる!

 

「「!!」」

 

アーサーとランスロットが驚いていると、Σズイグルは格納していた両腕を出現させる。

 

そして、指先の発射口を2人に向けたかと思うと、光弾を連射した!!

 

「! ランスロットッ!!」

 

騎士団長のプライドが、瀕死の身体に鞭を打ってランスロットを庇う様に抱き締めるアーサー!

 

「!? アーサーッ!!」

 

ランスロットの声が響く中、光弾が迫り来る………

 

しかし………

 

青白い閃光が走ったかと思うと、光弾が全て真っ二つに斬り裂かれ、爆散した!

 

「「!!」」

 

そこでアーサーとランスロットが見ていたのは………

 

「…………」

 

右手に出現させた光の剣『アグルブレード』を振り切った姿勢を取っているアグルの姿だった。

 

「ウルトラマン!」

 

「…………」

 

アグルブレードを解除すると、アグルはランスロットの視線を向け、頷いて見せた。

 

「………ツォワァッ!!」

 

そして、Σズイグルに向かって構えを執る。

 

グギャアアアアァァァァァーーーーーーッ!!

 

咆哮を挙げるΣズイグルだが、その様は何処か気後れしている様にも見える。

 

「…………」

 

と、そんなΣズイグルの心情を読み取ったかの様に、アグルは右手で手招きをして、Σズイグルを挑発した。

 

グギャアアアアァァァァァーーーーーーッ!!

 

その姿を見たΣズイグルは、憤慨したかの様に咆哮を挙げ、両手をアグルに向ける。

 

「ハアッ! オオオオォォォォォーーーーーーッ!!」

 

しかしそこで、アグルも必殺技『フォトンスクリュー』を発動。

 

両腕で円を描く様にしながら、胸の前に青い渦巻く波動弾を形成。

 

グギャアアアアァァァァァーーーーーーッ!!

 

それを一旦引いて構えた瞬間、Σズイグルが光弾を連続発射する!

 

「ツアァッ!!」

 

その瞬間に、アグルもフォトンスクリューを放つ!

 

フォトンスクリューはΣズイグルの光弾を全て打ち消し、そのままΣズイグルに命中すると、身体を貫いて、背中から飛び出して行った。

 

「…………」

 

身体に大穴が空いたΣズイグルに背を向けるアグル。

 

そしてそのまま歩き出したかと思うと、Σズイグルはスパークを発して木っ端微塵に爆散したのだった。

 

「凄い………」

 

「…………」

 

アグルの姿を見上げるアーサーとランスロット。

 

(あのウルトラマン………ひょっとして………)

 

そして、何故かランスロットの脳裏には、アグルに藤宮の姿が重なるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ウルトラ怪獣大百科

 

怪獣コンピューター、チェック!

 

『宇宙捕獲メカ獣 Σズイグル』

 

身長:75メートル

 

体重:10万5000トン

 

能力:両手から放つ光弾とミサイル

 

初登場作品:ウルトラマンガイア第41話『アグル復活』

 

根源的破滅招来体の1体。

 

ガイアである我夢を罠に掛けて捕らえ、拉致しようとした。

 

しかし、復活したアグル(V2)により、我夢は救出され、フォトンスクリューで倒された。




新話、投稿させて頂きました。

遂にアグル登場!
そして黒騎士ランスロット復活です!!

いや~、この海を割って現れるってシチュエーションがやりたくて、アグルとランスロットを絡めてみました。
原作での『アグル復活』に掛けて、黒騎士としてのランスロットが復活するって言うのを表したくて。

見事アーサーを救出。
Σズイグルも、嘗てと同じ様に撃破です。

残るパンドンとラグストーン・メカレーターは、言ってしまえば消化試合ですが、次回に関する描写もありますので、お見逃しなく。

では、ご意見・ご感想をお待ちしております。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。