何と!
アニメ版『ULTRAMAN』の参戦が決まりました。
まあ、過去にテッカマンブレードやオーガンが参戦していたので、パワードスーツ枠は有りですが………
これによって派生作品ではありますが、サクラ大戦とウルトラマンが公式で共演する事になりましたね。
まだ絡むかどうかも分かりませんけど………
ともあれ、スーパーロボット大戦30、私も楽しくプレイしています。
サクラ大戦の参戦が楽しみです。
チャプター2『鉄憲章とウルトラ5つの誓い』
人造ウルトラマン テラノイド 登場
伯林華撃団がWLOFに呼び出された翌日………
早朝のミカサ記念公園にて………
「…………」
人気の無い公園内にて、エリスが海を臨む柵に手を掛けて寄り掛かり、苦悩の表情をしていた。
(如何すれば良い?………)
思い悩むエリスの脳裏には、先日WLOFの呼び出しを受け、ミスターGに会っていた時の事が思い起こされる………
エリスの回想………
帝都・WLOFの滞在拠点………
ミスターGの執務室………
「コ、コレは!?………」
「凄い………」
電脳戦艦プロメテウスの設計図と、F計画の計画書に目を通し、驚愕の表情を浮かべているエリスと感嘆の様子を見せるマルガレーテ。
「如何かね? 我がWLOFの新戦力は?」
そんな2人に向かってドヤ顔を見せるミスターG。
「………何故、この様な物を?」
エリスはすぐに落ち着きを取り戻すと、ミスターGに問い質す。
「ウルティメイト華撃団などと言うふざけた連中に騙されている人々の目を覚まさせる為だよ」
「騙されている?」
「そうだ。ウルティメイト華撃団は今や自分達が平和を守っていると言う様な顔をしているが………結局にところ、あのウルトラマンなどと言う正体不明の異星人の手柄を横取りにしているに過ぎん」
「それは………」
何か言いかけて口を閉じるエリス。
「ウルトラマンは不確定な要素に過ぎん! 大体正体も知れない異星人を信用すること自体が間違っている!」
「…………」
エリスは只黙り込む。
彼女自身は、1度ゼロに助けられた事もあり、ウルトラマン達を信頼している。
しかし、それは飽く迄個人的な見解に過ぎず、論理的な根拠は無い。
生真面目な彼女からすれば、そんな事を一応は上司に当たるミスターGに言う気にはなれなかった。
「だからこそ示すのだよ。我々WLOFこそが平和の守護者だという事を」
そう言って笑うミスターGだが、その笑みは邪悪そのもの。
心にも無い事を良くもスラスラと言えたものである。
「ついては伯林華撃団………特にエリスくんには重要な役目を任せたい」
「私に………ですか?」
「フフフ………」
首を傾げるエリスに、ミスターGは得意げに話し始める………
現在………
ミカサ記念公園………
「独逸本国には既に根回し済み………上層部から正式に命令が下されている………だが………」
柵を握り締める手に力が入るエリス。
正直、ミスターGが示した計画からは非常に危険な予感がしている。
だが、軍人である以上、上からの命令は絶対………
生真面目な彼女にそれを断る術は無かった。
「クッ! イカン! 隊長である私がこんな様では!!」
オマケに、隊長である自分が悩みや葛藤している姿を見せてしまえば部下や仲間にも動揺が広がると考え、誰にも相談出来ずに居た。
どんなに大きな問題であろうと、彼女は自分自身で悩むしかない………
生真面目過ぎるエリスの弱点である。
「こんな時こそ………『鉄憲章』を唱和だ!」
そこで彼女は、伯林華撃団の掟である『鉄(くろがね)憲章』を唱え、心を静めようとする。
「一つ! 真の戦士たる精神………それは! 覚悟!!」
「一つ! 至高の力を持つ戦友………それは! アイゼンイェーガー!!」
「一つ! 真の正義………それは! 伯林華撃団!!」
「一つ! 華撃団の目指すもの………それは! 平和な世界!!」
休めの姿勢で海に向かって、只1人次々に鉄憲章を唱和するエリス。
「………フウ~」
唱和を終えると肩を落として大きく息を吐く。
するとそこで、パチパチパチと言う拍手の音が響いて来た。
「!?」
エリスが驚きながら振り返ると、そこには拍手の主であるミライの姿が在った。
「君は………ヒビノ・ミライ」
「お早う。朝早くから元気だね」
「ああ、いや………」
聞かれていたとも思わず、エリスは若干照れながら頬を掻く。
そんなエリスの隣へ近寄って来るミライ。
「ヒビノ」
「ミライで良いよ。エリスちゃん、今のは何だい?」
「エ、エリスちゃん!?」
鉄憲章について尋ねるミライだが、当のエリスは『ちゃん付け』で呼ばれた事に戸惑う。
「? 如何したの? エリスちゃん」
「あ、ああ、いや………」
しかし、さも当然な様子を見せているミライを見て、訂正するのは無理だと思ったのか、諦めた様子を見せるエリス。
「今のは鉄憲章。我が伯林華撃団の戦う覚悟を心に問う、誓約だ」
「へえ、そうなんだ。大切な誓いなんだね」
「勿論だ。コレがあるから、私達は戦える」
手放しで褒めて来るミライに、エリスは若干気を良くする。
「『ウルトラ5つの誓い』みたいなものだね」
「? 『ウルトラ5つの誓い』? 何だそれは?」
「僕の兄さんが嫌なもの・許せないものと戦える勇気のある人になる為に残した誓いだよ」
「ほう、そんな誓いが有るのか。もし良かったら、教えてくれないか」
ミライの言う『ウルトラ5つの誓い』に興味が湧いたエリス。
「うん、じゃあ、一緒に唱えようか」
「ああ、頼む」
そう言い合うと、エリスはミライと共に再び海に向かって休めの姿勢を取る。
「ウルトラ5つの誓い! 一つ、腹ペコのまま学校へ行かぬこと!!」
「!? えっ!?」
ウルトラ5つの誓いを唱和し始めるミライだが、エリスはその内容に戸惑う。
「…………」
「う………ひ、一つ、腹ペコのまま学校へ行かぬこと………」
しかし、ミライが期待する様な笑顔を向けて来たので、止むを得ず唱和する。
「一つ、天気のいい日に布団を干すこと!!」
「ひ、一つ、天気のいい日に布団を干すこと(な、何だコレは?)………」
「一つ、道を歩く時には車に気をつけること!!」
「一つ、道を歩く時には車に気をつけること(本当にコレが誓いなのか?)………」
「一つ、他人の力を頼りにしないこと!!」
「! 一つ、他人の力を頼りにしないこと!(おお、やっと真面目なものが………)」
「一つ、土の上を裸足で走り回って遊ぶこと!!」
「………一つ、土の上を裸足で走り回って遊ぶこと(…………)」
ノリノリで唱えるミライに対し、内容に今一納得が行かない様子のエリス。
「如何かな?」
「あ、ああ………良い誓いだな」
「でしょ?」
「…………」
しかし、満足げに笑うミライを見て、何も言えなくなるのだった。
「元気は出たかな?」
「えっ?」
と、不意にそう言って来たミライに、エリスは驚きを露わにする。
「何だか元気が無い様に見えたからね」
「!………いや、そんな事は無い」
続けてそう言われると、エリスは表情を引き締め、ポーカーフェイスを作る。
「もし、僕で良かったら相談に乗るけど………」
「気を使ってくれて感謝する。だが、本当に大丈夫だ。何より、伯林華撃団の隊長である私が一般人の君に相談に乗ってもらう等と情けない事は出来はしないよ」
「…………」
エリスがそう言うと、ミライの顔から笑みが消える。
「ましてや、そんな姿を仲間達には見せられない。私は隊長………責任有る立場だ。人に頼ったり、助けを求めるワケには行かない………さっきの言葉でも言っていただろう」
エリスはウルトラ5つの誓いの『他人の力を頼りにしないこと』の項目を引き合いに出してそう言う。
「………人に甘えないって事は、他人に心配をかけても良いって事じゃないよ」
「えっ?」
「きっと今のエリスちゃんの仲間の人達はエリスちゃんの事を心配してるよ。どんなに頑張っても1人じゃ出来ない事は沢山有る。そんな時、仲間を頼る事は決して恥ずかしい事じゃないよ」
そこでミライは、通信端末『メモリーディスプレイ』を手に取り、それを裏返し、そこに描かれていた炎のエンブレム………『ファイヤーシンボル』を見やる。
「ミライ………」
ミライのその言葉に、エリスの表情が揺らぐ。
「………私は」
そして何かを言おうとしたが………
そこで、彼女の持っていた通信端末が音を立てた。
「! ハイ、こちらエリス………! ハッ! 了解しました!」
畏まった様な様子を見せた後、通信を切るエリス。
「済まない、呼び出しが掛かってしまった。失礼させてもらう………改めて礼を言う。ありがとう」
そう言うと、エリスはミライに背を向け、走り去ろうとする。
「エリスちゃん! もし君が本当に助けを求めている時には、僕が必ず助けに行くよ!」
「…………」
そんなエリスの背に、ミライはそう叫んだが、エリスは振り返らずに走って行った。
◇
数日後………
世界華撃団大戦の試合会場………
帝国華撃団の控え場所………
いよいよ伯林華撃団との決勝戦の日となり、控え場所へと集まっている帝国華撃団のメンバーとリク(+ペガ)。
しかし、今日は少々様子が違っていた………
「WLOF………しかも元プレジデントGから重大発表だなんて」
「決勝戦の前に、如何言う積りなんだ?」
誠十郎が呟くと、初穂もそう言って来る。
そう………
実は会場を訪れた段階になって、WLOFから緊急の発表が有る事を知らされたのだ。
「一体何を発表する積り?」
「何だか………嫌な予感がします」
読めないミスターGの態度にあざみが首を傾げ、クラリスは何か不穏な予感を感じる。
「アナスタシアさんは何だと思います?」
「えっ? あ、ああ、そうね…………想像出来ないわね」
さくらの質問に取り繕う様な、やはり何処か上の空なアナスタシア。
「始まりますわ………」
「「「「「「「「…………」」」」」」」」
と、すみれがそう言った瞬間、控え場所に備え付けてあった大型モニターのスイッチが入り、花組一同の視線が集まる。
モニターには、試合会場が映し出され、その中心に佇むミスターGの姿が在った。
『私はWLOFのミスターG。本日は世界の皆さんに重大なお知らせがあります』
ミスターGの姿がアップになると、演説の様に話を切り出す。
その不敵な態度は、プレジデントGの頃を思わせる。
「ミスターG………」
『あの野郎、今更何んだってんだ?』
誠十郎が苦々しい表情を浮かべると、ゼロも今更になってまた出しゃばって来たミスターGを不審がる。
「…………」
そんな中で、何やら意味有り気な視線をミスターGに向けているアナスタシア。
『先ず、コレまでの数々の不祥事に関し、深くお詫び申し上げます。誠に申し訳ありませんでした』
とそこで、ミスターGが深々と頭を下げた。
「!? えっ!?」
「オイオイ、マジかよ!?………」
「信じられません………」
その姿に、さくら・初穂・クラリスは有り得ないモノを見る様な目となる。
「却って不気味………」
「呑まれては駄目よ。ああ言った手は話術の常套手段ですわ」
あざみが疑いに目を向けると、すみれも皆に向かってそう言い放つ。
『今や我がWLOFの信用が地に落ちたのは当然の事。今世界は、降魔に加え、怪獣や宇宙人と言った新たなる脅威に晒されているのですから』
「何や、回りくどいな………」
「一体何が言いたいのでしょう?」
勿体ぶる様な言い方をするミスターGに、こまちとカオルが若干イラついている様子を見せる。
『今、その脅威に対し、ウルティメイト華撃団が対応していますが………果たして、本当にウルティメイト華撃団は信用に値するのでしょうか?』
「! 何だとっ!?」
「「「「「「「!!」」」」」」」」
とそこで、ミスターGがそんな事を言い放ち、花組一同の表情が一気に険しくなる。
『何故ならばウルティメイト華撃団は………『ウルトラマン』と言う宇宙人の手柄を横取りしているに過ぎないからです!!』
「言ってくれますわね………」
すみれも不快感を露わにしている。
『そもそも『ウルトラマン』は正体不明の宇宙人! そんな輩が信用出来る筈がありません!!』
「ふざけるな! コレまでずっと怪獣達の相手を押し付けて置いて!!」
(何だ? 嫌な予感がするぜ………)
(何だろう? 胸がザワザワする?………)
憤りを露わにする誠十郎だったが、一方のゼロとリクは不穏な予感を感じる。
『ならば如何すれば良いのか? 答えは簡単です………』
と、次の瞬間!
ミスターGからトンでもない言葉が飛び出した!!
『我々の手で制御されているウルトラマンが居れば良いです!!』
「「「「「「「「「「!!」」」」」」」」」」
『!? 何だとっ!?』
ミスターGのその言葉に、花組一同もゼロも驚きを露わにする。
『ご覧下さいっ!!』
そこで、ミスターGがそう声を挙げて、両腕を左右に広げる様なポーズを執ったかと思うと………
試合会場の床が開き、そこから巨大な人型の物が競り上がって来た!!
「!? アレはっ!?」
「マジかよっ!?」
「有り得ない………」
「嘘………」
「…………」
現れたモノを見て言葉を失うさくら達。
競り上がって来た巨大なモノは………
それは紛れも無く………
『ウルトラマン』だった。
『アレは………ダイナ!?』
ゼロは、そのウルトラマンの姿が、盟友である『ウルトラマンダイナ』に酷似している事に声を挙げる。
『ご紹介しましょう。コレぞ我々のウルトラマン………『人造ウルトラマン テラノイド』です!!』
そのウルトラマン………『人造ウルトラマン テラノイド』を背に、ミスターGは宝に宣言するのだった。
つづく
新話、投稿させて頂きました。
エリスとミライの2回目の会合となります。
このシーンがやりたくて、伯林華撃団とミライを絡ませました。
鉄憲章を始めて聞いた時、私はすぐにウルトラ5つの誓いが頭を過りまして、そこからエリスとミライを絡ませる案が浮かびました。
一見すると何て事無い言葉の様に思えるウルトラ5つの誓い。
しかし、メビウスで取り上げられて以来、深い考察がなされる様になりましたからね。
果たして、コレを知ったエリスは、どう影響されるのか?
彼女は非常に生真面目な性格で、抱え込む性分の様ですからね。
その辺を掘り下げてみました。
そして遂に登場してしまいました………
人造ウルトラマン………
もうこの後何が起こるのか………
シリーズファンの皆さんは察しがついている事でしょう………
では、ご意見・ご感想をお待ちしております。