チャプター4『暴走の魔神達』
超合成魔獣人 ゼルガノイド・イビル
電脳魔神 デスフェイサー 登場
世界華撃団大戦の試合会場………
帝国華撃団の控え場所………
『キシャアアアアアアッ!!』
「テ、テラノイドが!?」
「何て事ですの………」
ゼルガノイド・イビルへと変貌したテラノイドの姿に、さくらが戦慄し、すみれも苦い表情を見せる。
「エ、エリス………」
「何たる事だぁっ!? 我が独逸の結晶がぁっ!?」
マルガレーテとラウラも愕然となる。
「オ、オイッ! アッチの戦艦の方も変だぞっ!?」
「!? 何っ!?」
「「「「「!!」」」」」
そこで、初穂が電脳巨艦プロメテウスにも異変が起こっている事に気付き、一同は再度モニターに注目する。
スタジアム内………
キシャアアアアアアッ!!
「テ、テラノイドが!?………」
ゼルガノイド・イビルとなったテラノイドの姿に動揺するミスターG。
するとそこで………
上空に浮かんでいたプロメテウスから、異音が聞こえて来た。
「!? プロメテウス!?」
ミスターGが声を挙げた瞬間………
プロメテウスが変形し始めた!
まるでパズルの様に形を組み替えて行くプロメテウス。
やがて、その姿が人型のロボットとなる。
「な、何だと!? あんな機能は無い筈だ!?」
ロボット………『電脳魔神 デスフェイサー』を見て驚愕の声を挙げるミスターG。
ピピピピピピピ………
デスフェイサーの顔の部分に当たるモニターを発光させながら、左腕のガトリングガンを構え、客席の一角に向けて発砲!
キシャアアアアアアッ!!
それに合わせる様に、ゼルガノイド・イビルもソルジェント光線を発射!
2体の攻撃で客席が完全に消し飛ぶ!!
ピピピピピピピ………
キシャアアアアアアッ!!
デスフェイサーとゼルガノイド・イビルは、客席が吹き飛んだ部分からスタジアムの外へと出て行く。
「ま、待てっ! 何処へ行くんだぁっ!?」
若干悲壮感の混じった声で、スタジアム外へと出て行ったデスフェイサーとゼルガノイド・イビルに手を伸ばすミスターG。
だが、2体は一瞬たりとも振り向く事無く、ミスターGから遠ざかって行く。
その方角は………
帝国華撃団の控え場所………
「マズイッ! アッチは市街地だぞっ!!」
デスフェイサーとゼルガノイド・イビルが向かったのが、帝都の市街地である事に気付いた誠十郎が声を挙げる。
「カオルさん! 至急避難警報を!!」
「ハイッ!!」
すぐさますみれが指示を飛ばし、カオルが避難警報発令の連絡を入れる。
「! エリスッ!!」
「ぬおおおっ! コレは一大事ぃっ!!」
とそこで、マルガレーテとラウラが踵を返し、その場からは走り去る。
「神山くん! 花組一同も出動よ!!」
「! ハイッ! 皆、行くぞっ!!」
「「「「「! 了解っ!!」」」」」
すみれの指示が続いて誠十郎に飛ぶと、誠十郎はさくら達に呼び掛け、無限の在る場所へと向かう。
「僕も行きます!」
「リク! 気を付けて!!」
「頼んだでぇ!!」
それにリクも続き、ペガとこまちが見送る。
「………考えうる限りの最悪の事態ですわね」
一同を見送った後、すみれはモニターに映るデスフェイサーとゼルガノイド・イビルの姿を見て、苦々し気にそう呟くのだった。
帝都市街………
『緊急警報! 只今、帝都全域に避難命令が出されました! 市民の皆さんは速やかに避難して下さいっ!!』
「巨大な機械と魔人が来るぞぉっ!!」
「逃げろぉっ!!」
「キャアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーッ!!」
既にデスフェイサーとゼルガノイド・イビルの姿は市街地から確認出来る位置まで来ており、緊急警報のサイレンが鳴り響く中、帝都市民達が右往左往しながら逃げ惑っている。
ピピピピピピピ………
キシャアアアアアアッ!!
そんな帝都市民達の恐怖を煽るかの様に、ゆっくりと地響きを立てながら市街地の方へと迫るデスフェイサーとゼルガノイド・イビル。
そして遂に、市街地はと到達しようかと思われた瞬間………
「そこまでですっ!!」
ピピピピピピピ………
キシャアアアアアアッ!!
そう言う声が響き、デスフェイサーとゼルガノイド・イビルの足が止まると………
その前に、色取り取りの霊子戦闘機達が現れる。
「「「「「「帝国華撃団! 参上ッ!!」」」」」」
花組の霊子戦闘機達が見栄を切りながらポーズを決める。
ピピピピピピピ………
キシャアアアアアアッ!!
花組を見下ろすデスフェイサーとゼルガノイド・イビル。
「皆、気を付けろ! 敵は2体だ!!」
「片方は僕が引き受けますっ!!」
と、誠十郎がそう言うと、その機体の肩に乗っていたリクが飛び降り、ジードライザー(スキャナー)を構えて変身しようとする。
が、その瞬間!!
「待ちなさいっ!」
「むわてえええええええぇぇぇぇぇぇぇぇーーーーーーーーいっ!!」
そう言う台詞と共に、2機のアイゼンイェーガーが降り立つ。
1機はマルガレーテ機。
そしてもう1機は、赤金色の機体………ラウラ機だ。
「! 伯林華撃団!」
「コレは私達、伯林華撃団の問題よ」
「その通りぃっ! 貴様等三流華撃団の出る幕では無いいいいいいぃぃぃぃぃぃぃーーーーーーーーっ!!」
誠十郎が声を挙げると、マルガレーテとラウラはそう言って来る。
「! んだとぉっ!?」
「貴方達、まだそんな事を!」
その物言いに、初穂とクラリスが憤慨する。
「今はそんな事を言っている状況じゃない………」
「そうですよ! 力を合わせて戦いましょう!!」
あざみがそうツッコミを入れ、さくらは今こそ力を合わせる時だと説得に掛かるが………
「ヴァカ者がぁ!! 言った筈だぁ! 我が隊長は世界一ィィィイイイイッ!!」
「エリス! しっかりして! 貴方ならその程度の状況ぐらい、如何にか出来るでしょっ!!」
ラウラが相変わらずハイテンションな様子で言い返し、マルガレーテがゼルガノイド・イビルに向かって呼び掛ける。
『ラ、ラウラ………マルガレーテ………』
そこで、ゼルガノイド・イビルからエリスの声が聞こえて来る。
「! エリスさん!」
「まだ意識が残ってるみたいね」
誠十郎が驚き、アナスタシアもそう言う。
「エリス! テラノイドのコントロールを取り戻して! 伯林華撃団まで、上海や倫敦と同じ轍を踏んだりするなんて、恥曝しも良いところよ!」
『ぐ、ぐうううう………』
マルガレーテがそう言葉を続けると、エリスの呻き声と共に、ゼルガノイド・イビルの動きが鈍った………
キシャアアアアアアッ!!
かに思われた瞬間!!
ゼルガノイド・イビルは咆哮と共にマルガレーテ達と花組にソルジェント光線を薙ぎ払う様に放つ!!
「「!?」」
「! 散開っ!!」
「「「「「「!!」」」」」」
驚きながらも回避するマルガレーテ達と誠十郎が慌てて指示を飛ばし散開する花組。
その隙間を通り過ぎたソルジェント光線は、そのまま帝都の一角にまで到達し、巨大な爆発を上げる。
「ぬおおおっ!? 何たる事ぉっ!?」
「エリス! 何をやってるの!?」
『うううううう………』
あからさまに狼狽するラウラと、怒鳴るマルガレーテだが、ゼルガノイド・イビルからはエリスの苦しそうな声が返って来る。
「あの2人………エリスさんの事を尊敬してるのは間違いないんだろうけど………」
『幾ら何でもありゃ過信し過ぎってもんだぜ』
そんな光景を見た誠十郎とゼロがそう言葉を漏らす。
ピピピピピピピ………
とそこで、デスフェイサーの方も動き出す。
鋏状の右腕『デスシザース』に取り付けられていた『デスシザーレイ』を、誠十郎機に向かって発射する。
『! 誠十郎!』
「! うおおおおおっ!?」
ゼロの声で気付いた誠十郎は、間一髪で回避する。
ピピピピピピピ………
しかし、その回避先を読んでいたかの様に、デスフェイサーはデスシザースの付け根の部分を伸ばし、誠十郎機を捕まえた!
「!? しまったっ!?」
ピピピピピピピ………
誠十郎が声を挙げた瞬間、デスフェイサーはデスシザースを戻す勢いで振り回し、誠十郎機を空高くへと放った!
「!? ぬおおおっ!?」
ピピピピピピピ………
そして、空中で身動きが取れなくなった誠十郎機に向かって、左腕のガトリングガンを発砲。
誠十郎機は蜂の巣にされ、空中で爆散した!
「!? 誠十郎さーんっ!!」
「「「「!?」」」」
さくらが悲鳴を挙げ、花組一同も愕然となる。
と………
「デリャアアアアアアッ!!」
その瞬間にゼロが現れ、デスフェイサー目掛けてウルトラゼロキックを繰り出す。
ピピピピピピピ………
「!? うおっ!?」
しかし、デスフェイサーはバリア『ジェノミラー』を展開し、ウルトラゼロキックをアッサリと弾き飛ばした。
「チイッ!」
「! ゼロさんっ!」
「ウルトラゼロキックが全く効かないなんて………」
ゼロが舌打ちしながら着地を決めると、さくらが声を挙げ、クラリスがウルトラゼロキックさえもアッサリと防いだデスフェイサーに戦慄を覚える。
「僕も! ジーッとしてても、ドーにもならねぇ!」
そこでリクも、改めてジードライザー(スキャナー)を構えた!
インナースペースが展開されるとリクは右脇腰のボックスから、カプセル状の物体………『ウルトラカプセル』を取り出した!
「融合(ユーゴー)!」
『シェアッ!』
リクがそう言って初代ウルトラマンカプセルの脇に付いていたスイッチを上げると、リクの右側に右腕を掲げる初代ウルトラマンのビジョンが現れる。
起動させたカプセルを、左脇腰に装着し、グリップ部分を左手で握っていた装填ナックルにセットする。
「アイゴー!」
『ヌェアッ!』
続けて、ベリアルカプセルを起動させると、今度は左側に同じく右手を掲げるベリアルのビジョンが出現する。
そして同じ様に、装填ナックルにセットする。
「ヒアウィーゴー!」
そこで、ジードライザーのトリガーを押し、待機状態にする。
そして、2つのカプセルをセットした装填ナックルをベルトから外したかと思うと、ジードライザーで読み込む。
すると、ジードライザーの中央の透明部分に、赤と青の遺伝子構造の様な光が宿る。
『フュージョンライズ!』
「決めるぜ! 覚悟!! ハアアッ! ハアッ!!」
ジードライザーから声が響く中、リクはそう言い放ち、ジードライザーを掲げたかと思うと、胸の前に構えて、再度トリガーを押した。
赤と青の遺伝子構造の様な光が回転を始めたかと思うと、更に明るく光り始める。
「ジィィィィド!」
『ウルトラマン! ウルトラマンベリアル!』
リクとジードライザーの声が響く中、その姿はウルトラマンへと変わって行った!
『ウルトラマンジード! プリミティブ!』
「ハアッ!!」
ゼロの隣に、ジード(プリミティブ)が着地する。
「ゼロ!」
「ジード! お前はあのエリスとか言う嬢ちゃんを助けろ! コイツは俺が………」
と、ジードにゼルガノイド・イビルを任せ、自分はデスフェイサーに当たろうとするゼロだったが………
ピピピピピピピ………
突如デスフェイサーが、それまでの鈍重そうな動きが嘘の様な高速移動を見せ、ゼロとジード(プリミティブ)に同時に襲い掛かった!
「!? 何っ!?」
「! うわっ!?」
突然デスフェイサーに組み付かれ、ゼロとジード(プリミティブ)はそのパワーに押されて、ゼルガノイド・イビルから引き離されて行った。
「ゼロさん!」
「コイツ! 僕達をエリスさんから引き離す気だっ!!」
「クソッ! 邪魔すんじゃねえっ!!」
さくらが声を挙げる中、デスフェイサーを振り解こうとするジード(プリミティブ)とゼロだが、ウルトラマン2人掛かりにも関わらず、デスフェイサーは引き剥がせない。
「こうなると助力は期待出来ないわね………」
「なら! 私達だけで!!」
アナスタシアが他人事の様にそう言うが、さくらは闘志を衰えさせず、ゼルガノイド・イビルへと向き直る。
「ゼットンッ!!」
そこでクラリスが、魔導書からゼットンを呼び出す。
ゼットーン………ピポポポポポポポ………
出現したゼットンが、ゼルガノイド・イビルと対峙する。
「! 邪魔をするなと言った筈よ! 帝国華撃団!!」
「エリス隊長ぉっ! 狼狽えるんじゃない! 独逸軍人は狼狽えないぃっ!!」
ココへ来て、尚花組の助力を拒むマルガレーテと、エリスに向かって呼び掛けを続けているラウラ。
「! お前っ! まだそんな………」
「初穂! もう良いよ!!」
「けどよぉ、さくら!!」
「そっちが助けが要らないって言うなら………私達が勝手にエリスさんを助けるから!!」
怒鳴り返そうとした初穂を諫め、さくらがそう言い放つ。
「! ああ、そうだな! そうするか!!」
その言葉で察した初穂が笑みを浮かべる。
「! 貴方達!!」
「行きますっ!!」
ゼットーン………ピポポポポポポポ………
マルガレーテが更に何か言うよりも早く、さくら達はゼットンと共にゼルガノイド・イビルへと向かって行くのだった。
つづく
新話、投稿させて頂きました。
ゼルガノイド・イビルとなったテラノイド。
更にプロメテウスも電脳魔神 デスフェンサーに。
帝都を襲おうとする2体の前に立ちはだかる花組だったが、伯林華撃団の思わぬ様子を目撃する。
そしたゼロとジードの相手をデスフェンサーがし、花組は伯林華撃団をフォローしつつゼルガノイド・イビルへ立ち向かいます。
一筋縄では行かぬ相手………
そこで次回、いよいよ………
では、ご意見・ご感想をお待ちしております。