新サクラ大戦・光   作:宇宙刑事ブルーノア

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あけましておめでとうございます。

今年も新サクラ大戦・光をよろしくお願いいたします。


チャプター4『アイスドール』

チャプター4『アイスドール』

 

上級降魔 夜叉

 

シビルジャッジメンター ギャラクトロン 登場

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

上海、倫敦、伯林華撃団との合同稽古も順調に進み………

 

何時もより更に賑やかな帝劇で、華撃団達は交流を深めていた。

 

しかし、その夜………

 

衝撃的な出来事が起こるのだった………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

深夜………

 

帝劇・地下司令室………

 

皆が寝静まっていた頃、誠十郎、リク&ペガ、そしてミライが、此処地下司令室へ集合していた。

 

「それで、説明してもらおうか、メビウス。何でお前までこの地球に来たのか?」

 

ゼロの意識が表に出ている誠十郎が、ミライにそう聞く。

 

ゼルガノイド・イビルとデスフェンサーとの件の後、ミライがエリスの誘いで伯林華撃団へ逗留した為、聞きそびれていたのだ。

 

「う~ん、何処から話したら良いかな?」

 

それ対し、ミライは悩む様な素振りを見せる。

 

「言い難い事なんですか?」

 

「ひょっとして、極秘任務とか?」

 

そんなミライの様子を見たリクとペガがそう尋ねる。

 

「いや、そう言うワケじゃないんだけどね」

 

「んだよ、まどろっこしいなぁ。ちゃっちゃっと言えってんだ」

 

『まあまあ、ゼロ。落ち着けって』

 

ミライがそれを否定すると、やや苛付いた様なゼロを、誠十郎が宥める。

 

「アハハ、ゴメンよ、ゼロ。けど、結構複雑な話でね。実は………」

 

漸くミライが、話を切り出そうとしたその瞬間………

 

「「「『!!』」」」

 

誠十郎(+ゼロ)、リク、ミライが一斉に『何か』に反応する。

 

「! ど、如何したの!?」

 

その様子を見たペガが、戸惑いの声を挙げる。

 

「今、何か聞こえたな?」

 

『ああ………』

 

「うん、確かに………」

 

「扉が開く様な音だったけど………」

 

そこでゼロ、誠十郎、リク、ミライがそう言い合う。

 

ゼロと一体化している誠十郎や、人の姿になっているリクもミライも、常人よりも優れた能力を持っており、その聴力が僅かな音を捉えたのである。

 

「チッ、話は後だ! 行くぞ!!」

 

誠十郎(ゼロ)がそう言って司令室を後にし、リクとミライも続く。

 

「あ、待ってっ!!」

 

少し遅れて、ペガもそれに続くのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

帝劇2階・さくらの部屋………

 

「スー………スー………」

 

稽古の疲れからか、ぐっすり眠り、寝息を立てているさくら。

 

「う~ん………むにゃむにゃ………だ、駄目です、誠十郎さん………でも、誠十郎さんなら、わたし………」

 

何やら幸せな夢を見ているらしく、頬がだらしなく緩んでいる。

 

と、その時………

 

部屋のドアが開き、何者かが侵入して来る。

 

「えへへへ………」

 

しかし、侵入者の気配の消し方が完璧なのか、深く寝入っているせいなのか、さくらは気付かない。

 

「…………」

 

侵入者はそのまま真っ直ぐに、『ある物』の前へと移動する。

 

それは、さくらの愛刀『天宮國定』だった。

 

「…………」

 

天宮國定を手に取ると、侵入者はそのまま踵を返し、部屋から出て行く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

帝劇2階・廊下………

 

「…………」

 

侵入者は天宮國定を手に、階段へと向かう。

 

「待つんだっ!!」

 

「!?」

 

だがそこで、1階から上がって来た誠十郎達と鉢合わせする。

 

「貴方は………」

 

「!? アナスタシアさん!?」

 

驚きの声を挙げるリク。

 

そう………

 

さくらの部屋に侵入し、天宮國定を持ち出したのは………

 

何と、アナスタシアだった!

 

「…………」

 

険しい表情で、誠十郎達を見据えるアナスタシア。

 

「アナスタシア、何をやっているだ? それはさくらの刀だろう?」

 

誠十郎が、困惑しながらそう問い質す。

 

すると………

 

「…………」

 

アナスタシアは無言のまま、銃を抜いて誠十郎達に突き付けた!

 

「!? アナスタシアさんっ!? 何をっ!?」

 

「あわわっ!?」

 

「!!」

 

リクとペガが狼狽し、ミライが身構える。

 

「アナスタシア!? 何をしてるんだ!? 冗談は止めろ!!」

 

「………冗談だと思う?」

 

誠十郎がそう言ってアナスタシアに近寄ろうとしたが、アナスタシアはそれを拒絶するかの様に言い、引き金を引こうとする。

 

「!?」

 

それを見て慌てて足を止める誠十郎。

 

「お願い、キャプテン………私に撃たせないで」

 

そう言って悲しそうな表情を見せるアナスタシア。

 

「アナスタシア………何故だ!?」

 

「それは………」

 

「こういう事です」

 

とそこで、そう言う声が響いたかと思うと、アナスタシアの後方に突然影が現れ、それが夜叉の姿となった。

 

「! にせ真宮寺 さくら!!」

 

「この姿の時は上級降魔の夜叉と呼んでもらいましょうか………良くやりました、『アイスドール』」

 

驚く誠十郎に向かってそう言い、傍に居たアナスタシアの事を『アイスドール』と呼ぶ夜叉。

 

「! 夜叉様………」

 

アナスタシアは夜叉の方を振り返ったかと思うと、その前に膝を着いた。

 

「! まさか………アナスタシア、君は!?」

 

「降魔の………スパイ!?」

 

「嘘だっ!!」

 

誠十郎とペガがそう思い至り、リクが即座に否定する。

 

「………その通りよ」

 

だが、他ならぬアナスタシアが肯定する。

 

「………それで? さくらちゃんの刀を如何する積りだい?」

 

そんな中で、ミライだけが冷静にそう問い質す。

 

「これこそが、あたし達が探し求めて来た神器。帝都を斬り、幻都を呼ぶ剣………即ち、『帝剣』」

 

すると、天宮國定を左手に取った夜叉の口から、驚くべき事実が知らされた。

 

「『帝剣』………!?」

 

『そいつはすみれ達が言ってた!?』

 

誠十郎とゼロが、二都作戦の説明の際にすみれや米田達が言っていた事を思い出す。

 

「それがさくらの刀だったなんて………如何言う事なんだ!?」

 

探し求めていた『帝剣』が、さくらの母の形見の刀であった事に戸惑いを隠せない誠十郎。

 

「これさえ手に入れば、最早全ての目的は為ったも同然………ご苦労様です、アイスドール」

 

「そ、それでは夜叉様! 約束を!!」

 

夜叉からの労いの言葉を聞いたアナスタシアが、立ち上がりながら期待に満ちた目を夜叉に向ける。

 

「約束? 何の事です?」

 

「えっ?………」

 

と、夜叉からの返しに、アナスタシアが困惑した瞬間………

 

何時の間にか抜かれていた刀を右手に握っていた夜叉が、その刃をアナスタシアの腹に突き刺した!!

 

「!? ガハッ!?」

 

背中まで刃が貫通し、アナスタシアは盛大に吐血する。

 

「!? アナスタシアァァァァァァァッ!!」

 

「「「!?」」」

 

誠十郎の悲鳴の様な叫びが響き、リク達も愕然となる。

 

「だ、騙してた………の………ね………ずっ………と………」

 

口から血を滴らせながら、アナスタシアが憎悪の目で夜叉を睨み付ける。

 

「アイスドール………貴方は思っていたよりも愚かな女ですね………降魔が約束など守るワケが無いでしょう」

 

「そ………ん………な………」

 

そう言い返され、アナスタシアが絶望した様な表情となった瞬間………

 

「ふっ! ハアッ!!」

 

夜叉は刀を引き抜くと、トドメとばかりにアナスタシアを斬り付けた!!

 

「アアアアアァァァァァァッ!?」

 

アナスタシアの悲鳴と共に鮮血が飛び散る。

 

だが、夜叉は駄目押しとばかりに、夜叉は刀を逆手に握り、アナスタシアに向かって振り被る。

 

「! 止めろおおおおぉぉぉぉぉーーーーーーっ!!」

 

「!!」

 

誠十郎が叫ぶと同時に、リクが飛び出す。

 

「! ハアッ!」

 

更に、ミライがメビウスブレスを出現させ、メビュームスラッシュを放つ。

 

メビュームスラッシュは、夜叉の手に命中。

 

刀を握っていた手首が切断され、刀が床に落ちて突き刺さる。

 

「あ………」

 

「アナスタシアさん!!」

 

そして斬られて倒れようとしていたアナスタシアを、リクが受け止める。

 

「夜叉ああああああぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーっ!!」

 

誠十郎が怒りの叫びと共に夜叉に斬り掛かる。

 

「ふっ………」

 

しかし、夜叉は大きく後ろに向かって飛び、誠十郎の斬撃を回避する。

 

「まあ、良いでしょう………コレさえ手に入れば、それは用済みです………」

 

無くなった右手首からスパークを発しながらも、夜叉はまるで気にする様子を見せず、天宮國定こと帝剣を持ったまま空間転移で姿を消した。

 

「! 待てっ! 帝剣を………」

 

『誠十郎! 今はアナスタシアの方が先だ!!』

 

追い縋ろうとした誠十郎に、ゼロがそう言う。

 

「アナスタシアさん! アナスタシアさん! しっかりして下さいっ!!」

 

何度も呼び変えるリクだが、アナスタシアはグッタリとして動かず、傷口からは止めど無く血が流れ出ている。

 

「いけない! すぐに医務室へ!!」

 

「! アナスタシアッ!!」

 

ミライがそう言ったのを聞いて、誠十郎も慌ててアナスタシアの元へ駆け寄り、大急ぎで医務室へと運ぶのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数分後………

 

ミカサ記念公園にて………

 

「こちら夜叉………帝剣の回収に成功………損傷は軽微」

 

何者かへ報告を送っている夜叉。

 

「了解………命令を受諾………今暫く、幻庵に従います………」

 

そう言って報告を終えると、その場を離れようとする夜叉。

 

「見つけたぜっ!!」

 

だがそこへ、上海華撃団の王龍2機が現れる。

 

「さくらの刀を返せっ!!」

 

更にそう言うランスロットの台詞と共に、倫敦華撃団のブリドヴェン2機も姿を見せる。

 

「お前は完全の包囲されているぞ」

 

そして最後にエリスの言葉と共に、伯林華撃団のアイゼンイェーガー3機も現れ、夜叉は完全に包囲される。

 

「おや………負け犬達がお揃いで」

 

「言ってくれるじゃない!」

 

「強がりは止めたまえ。如何に上級降魔と言えど、僕達全員を相手に出来ると思っているのかい」

 

それに動じる処か挑発までしてきた夜叉に、ユイが憤慨した様子を見せるが、アーサーがそう言い放って、彼のブリドヴェンが剣の切っ先を向ける。

 

「負け犬は何匹集まろうと所詮負け犬です………」

 

そう言いながら、夜叉は手首から先が無くなった右腕を上げる。

 

すると、そこから魔法陣が展開!

 

それが上空へと放たれたかと思うと、巨大化する!!

 

「!?」

 

「何だアレはっ!?」

 

マルガレーテとラウラが驚きを示した瞬間………

 

その魔法陣から、まるで機械で出来たドラゴンの様な白いロボットが出現!!

 

地響きと共にミカサ記念公園内に着地した!!

 

「! コイツはっ!?」

 

ギュオーン、ガシャ!

 

エリスが声を挙げると同時に、ロボット………『シビルジャッジメンター ギャラクトロン』は独特な駆動音を発し、赤いカメラアイを不気味に発光させて起動。

 

それと同時に、腹部の赤い球体から光が伸び、夜叉を吸い込む。

 

『さあ、遊んであげます………この玩具でね』

 

ギャラクトロンから夜叉の声が響いて来て、左腕の回転式の大剣『ギャラクトロンブレード』を展開するのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく




新話、投稿させて頂きました。

さくらの刀を持ち出そうとしたアナスタシア。
誠十郎達と鉢合わせした彼女は銃を向けて来る。
そこへ現れる夜叉。
何と、アナスタシアは降魔のスパイだったと言う。
そして語られる驚きの事実!
何と、さくらの刀『天宮國定』こそが、探し求めていた神器『帝剣』だと言うのだ。

帝剣を夜叉へと差し出したアナスタシアは、約束と言う言葉を出したが、夜叉はそんな彼女を文字通りアッサリと斬り捨てた。
トドメこそ防いだが、瀕死となったアナスタシア。
果たして彼女の命運は?

そして、夜叉を追撃に出た世界華撃団の面々だったが………
何と夜叉はあの『ギャラクトロン』を召喚!
果たしてこの強敵を相手に、世界華撃団の面々は如何戦うか?

では、ご意見・ご感想をお待ちしております。
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