新サクラ大戦・光   作:宇宙刑事ブルーノア

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チャプター8『胸の中で目覚めた閃光(ひかり)』

チャプター8『胸の中で目覚めた閃光(ひかり)』

 

シビルジャッジメンター ギャラクトロンMK2

 

無双鉄神 インペライザー 登場

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

銀座・帝劇………

 

グルルルルルルルル………

 

帝劇に貼られているバリアに向かって、執拗にインペリアルソードを叩き付けるインペライザー。

 

バリアに入っているヒビが、徐々に広がって行く………

 

グルルルルルルルル………

 

そして、遂に!!

 

インペライザーが渾身の一撃を叩き付けた瞬間!!

 

バリアはガラスが割れた様にパリーンッ!と砕け散った!!

 

「! バリアがっ!?」

 

グルルルルルルルル………

 

さくらの悲鳴の様な声が響く中、無防備となった帝劇に向かって、インペリアルソードを振り被るインペライザー。

 

「イカンッ!!」

 

と、誠十郎が叫んだ瞬間!!

 

「ハアッ!!」

 

帝劇から飛び出した光が巨大な人型となり、インペリアルソードを振り被っていたインペライザーに跳び膝蹴りを叩き込んだ!!

 

グルルルルルルルル………

 

インペライザーはブッ飛ばされ、ビルに凭れ掛る様に倒れた。

 

「ハアッ!………ウッ!?」

 

光はジード(プリミティブ)の姿となり、着地を決めると構えを執ったが、直後に呻き声を漏らして膝を着いた。

 

ピコン、ピコン、ピコン………

 

カラータイマーもいきなり点滅が始まり、警告音を鳴らしている。

 

「! リクくんっ!?」

 

「如何したんだ!? いきなりタイマーが鳴ってんぞっ!?」

 

出現直後にも関わらずいきなり疲労困憊状態なジード(プリミティブ)の姿に、さくらと初穂が仰天する。

 

「何かあったのか!?」

 

『分からねえ。だが、アイツの事だ。また無茶しやがったんだろ、ったく!』

 

誠十郎とゼロがそう言い合っていた瞬間………

 

グルルルルルルルル………

 

インペライザーがまるで映像を巻き戻したかの様な動きで起き上がり、ガトリングガンとガンポートを一斉射。

 

「!? ウワアァッ!?」

 

ジード(プリミティブ)は避ける事もバリアを張る事も出来ず、真面に喰らう。

 

「ウウ、ア………」

 

背中から地面に叩きつけられる様に倒れ、起き上がれずに居るジード(プリミティブ)。

 

「! リクくん!」

 

ラ~

 

と、そのジード(プリミティブ)の姿に気を取られた誠十郎に、ギャラクトロンMK2がギャラクトロンシュトラールを放つ。

 

「!? うおわああっ!!」

 

直撃を受けた誠十郎機が、爆炎に包まれる。

 

「! 神山隊長っ!!」

 

「「「!!」」」

 

さくらが悲鳴を挙げ、初穂達もギョッとする。

 

だが、次の瞬間………

 

爆炎が吹き飛び、誠十郎機を守る様な形でゼロが現れた!!

 

「! ゼロさん!!」

 

「やっと来たか!!」

 

何時もと比べて登場の遅かったゼロに、初穂が愚痴る様に言う。

 

「ワリィな、こっちにも事情があんだよ」

 

ラ~

 

ゼロがそう返していると、ギャラクトロンMK2がギャラクトロンベイルを構える。

 

「ジード! 待ってろ! すぐにコイツを片付けて………」

 

ギャラクトロンMK2を片付けてからジードの元へ向かおうとしたゼロだったが………

 

そこで、インペライザーに数発の弾丸が命中したかと思うと、命中箇所が凍り付いた。

 

「!? 何っ!?」

 

「あの攻撃は!?………」

 

ゼロが驚きの声を挙げ、クラリスがその攻撃が良く見知った物である事に気付くと………

 

1機の無限が、倒れているジード(プリミティブ)を守る様にインペライザーの前に立ちはだかった。

 

「やらせはしないわ!」

 

そう言って、その無限のパイロット………アナスタシアは、インペライザーに銃と番傘型ライフルを向ける。

 

「! アナスタシアさんっ!!」

 

「アイツ!? 如何してっ!?」

 

死にかけていた筈のアナスタシアの登場に、さくらと初穂が驚愕する。

 

「ひょっとして………」

 

「リクが何かしたの………?」

 

一方、クラリスとあざみは、アナスタシアの復活に、リクの不調が関係しているのではと推測する。

 

「ア、アナスタシアさん………駄目です………まだ出て来たら………」

 

「それは貴方だってそうでしょう、リク」

 

必死に起き上がろうとしていたジード(プリミティブ)の方を振り返りながらそう返すアナスタシア。

 

グルルルルルルルル………

 

そんなアナスタシア機に向かって、インペライザーが身体に付いた氷を落としながらゆっくりと近づいて来る。

 

「!!」

 

アナスタシア機は拳銃と番傘型ライフルをインペライザーに向かって斉射する。

 

しかし、氷の弾丸もライフルのレーザーも大して効果が無く、インペライザーは構わずに歩き続けて来る。

 

「アナスタシアさん! 逃げてっ!!」

 

ジード(プリミティブ)が必死に叫ぶ。

 

「いいえ………私はもう逃げないわ」

 

だが、アナスタシアは微塵も恐怖を見せず、1歩も退かない。

 

「私はずっと逃げていた………星の運命(さだめ)を………運命って言葉を言い訳にして。その為に花組の皆だけじゃなく、多くの人の心を踏み躙って来た」

 

「アナスタシアさん………」

 

「でも! 私はもう逃げないっ! リク! 貴方が運命を変えた様に! 私も自分の運命(さだめ)を変えて見せる! そう………」

 

そこでアナスタシアは、インペライザーを睨み付ける様に見据え………

 

「明日を照らすのは星じゃないわっ!!」

 

自ら語っていた星の運命(さだめ)と言う言葉を否定する様にそう叫んだ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その瞬間!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アナスタシアの胸の中心に、光が輝き出した。

 

「!?」

 

「!? アレはっ!?」

 

『エネルギー反応一致。間違いありません………『リトルスター』です』

 

アナスタシアが驚き、リクがまさかと言う様子を見せ、レムがそれを肯定。

 

その光は正しく………

 

『リトルスター』だった。

 

「…………」

 

本能的に、両手を胸の前に持って来るアナスタシア。

 

すると、胸の中の光が光球となって飛び出し、その手の中に納まる。

 

『若きウルトラマンを頼んだぞ………』

 

脳裏にあの威厳のある声がリピートされる。

 

「!………」

 

アナスタシアは機体を反転させると、ハッチを開ける。

 

「リク! 受け取ってっ!!」

 

そして光球を包んでいた両手を、ジード(プリミティブ)に向かって伸ばした。

 

光球がアナスタシアの手を離れて飛び、そのままジード(プリミティブ)のカラータイマーに吸い込まれる。

 

インナースペースへと現れた光球は、リクの右腰に在ったカプセルホルダーへと吸い込まれる。

 

すぐさま、それによって生成された新たなウルトラカプセルを取り出すリク。

 

『ジュア!』

 

『『ダイナカプセル』の起動を確認しました』

 

新たに生成されたウルトラカプセル………

 

それは『ウルトラマンダイナ』のカプセルだった。

 

「アナスタシアさん………ありがとう!」

 

ダイナカプセルを握り締め、アナスタシアに礼を言うと、リクは脳内に流れ込んで来た新たなフュージョンライズ形態を試みる!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「融合(ユーゴー)!」

 

『ジュア!』

 

カプセルを起動させると、リクの右側に左腕を掲げる『ウルトラマンダイナ』のビジョンが現れる。

 

起動させたカプセルを、左脇腰に装着し、グリップ部分を左手で握っていた装填ナックルにセットする。

 

「アイゴー!」

 

『ハァッ!』

 

続けて新たなカプセルを起動させると、左側に左手を掲げる『ウルトラマンコスモス』のビジョンが出現。

 

そして同じ様に、装填ナックルにセットする。

 

「ヒアウィーゴー!」

 

ジードライザーのトリガーを押し、待機状態にすると、装填ナックルにセットしたダイナとコスモスのカプセルをリードする。

 

『フュージョンライズ!』

 

「進むぜ! 彼方!! ハアアッ! ハアッ!!」

 

ジードライザーから声が響く中、リクはそう言い放ち、ジードライザーを掲げたかと思うと、胸の前に構えて、再度トリガーを押した。

 

青の遺伝子構造の様な光が回転を始めたかと思うと、黄色い光を放ち始める。

 

「ジィィィィド!」

 

『ウルトラマンダイナ! ウルトラマンコスモス!』

 

リクとジードライザーの声が響く中、ダイナとコスモスのビジョンが重なる。

 

『ウルトラマンジード! マイティトレッカー!』

 

そして光の中から、青い身体に赤い手足、胸部に金と銀のプロテクターと頭部にV字状のパーツが装着されたジード………

 

『ウルトラマンジード・マイティトレッカー』が出現する。

 

 

 

 

 

「フッ!」

 

左手の親指で、まるで帽子の鍔を上げる様なポーズ決め、ジード(マイティトレッカー)が構えを執る。

 

「変わった!!」

 

「新しい姿か!!」

 

「凄くヒーローっぽい………」

 

「おお~~!」

 

その姿に歓声を挙げるさくら・初穂・あざみ・クラリス。

 

「リク………」

 

アナスタシアも、感慨深そうにジード(マイティトレッカー)の姿を見上げていた。

 

「この感じ………起動したのはダイナのカプセルか!」

 

そしてゼロは、ジードが手にした新たなウルトラカプセルが、ダイナの物である事を感じ取る。

 

「ゼロ! 一気に片付ける!! ギャラクトロンを!!」

 

「! 良し! 任せろっ!!」

 

そう言われたゼロは、ジード(マイティトレッカー)が何をする積りか瞬時に察し、ギャラクトロンMK2に向かって突撃!

 

ラ~

 

突っ込んで来るゼロに対し、ギャラクトロンゲベールとギャラクトロンシュトラールを斉射するギャラクトロンMK2。

 

ゼロの姿が爆炎に包まれた………

 

「ストロングコロナ! ゼロォッ!!」

 

しかし直後に、ストロングコロナとなったゼロが飛び出して来る。

 

ラ~

 

「遅せぇっ!!」

 

バリアを展開しようとしたギャラクトロンMK2だったが。それよりも早く、ストロングコロナゼロの炎を纏った拳が、ギャラクトロンMK2の右肩のバリア発生装置を破壊。

 

ラ~

 

「むんっ!!」

 

バランスを崩したギャラクトロンMK2を、抑え込む様に首を脇へと挟み込む。

 

「ウルトラハリケーンッ!!」

 

そしてそのまま、ウルトラハリケーンで投げ飛ばす!!

 

投げ飛ばされたギャラクトロンMK2は、インペライザーに激突!!

 

その瞬間!!

 

「フレイムコンプレッションウェーブッ!!」

 

ジード(マイティトレッカー)がコスモスのブレージングウェーブと似た動きで、必殺の『フレイムコンプレッションウェーブ』を放った!!

 

炎の様な収束したエネルギーを真面に浴びるギャラクトロンMK2とインペライザー。

 

すると、超重力空間が形成され、2体がまるで自動車のスクラップの様に超圧縮!!

 

直後に空間に穴が開き、スクラップとなったギャラクトロンMK2とインペライザーだった物は吸い込まれてしまった!!

 

「!? 今のは!?」

 

『如何やら異空間へ送り込んでしまったみたいだね。凄い技だよ』

 

「異空間って………マジかよ」

 

さくらが驚きの声を挙げると、イデが分析の結果を述べ、初穂がその説明に軽く戦慄を覚える。

 

「よっしゃあっ!!」

 

「…………」

 

ゼロが思わずガッツポーズを執る中、ジード(マイティトレッカー)はゆっくりと残心を解く。

 

「リク………」

 

そのジード(マイティトレッカー)の傍に、アナスタシア機が寄って来る。

 

「…………」

 

ハッチが開いたままなので、姿が見えているアナスタシアに向かって、ジード(マイティトレッカー)は無言で頷いた。

 

「…………」

 

それに対しアナスタシアも、軽く笑みを浮かべ、頷き返す。

 

「! ウッ!………」

 

と、直後にジード(マイティトレッカー)が膝を着いたかと思うと、その姿が光と共に小さくなって行く。

 

「! リクッ!!」

 

アナスタシアが、慌てて機体を光の収束地点へ向かわせると、倒れているリクを発見する。

 

「リクッ!!」

 

「リク!」

 

機体から飛び出すと同時にペガも現れ、2人でリクを助け起こす。

 

「大丈夫?」

 

「へ、平気だよ、コレぐらい………」

 

心配そうに尋ねるペガに、リクは強がって笑って見せる。

 

「リク………」

 

「アナスタシアさん………良かった、元気になって………」

 

「………貴方はもう」

 

とそこで、アナスタシアはリクを胸に抱き締めた。

 

「わっぷっ!?」

 

「ありがとう、リク………本当にありがとう」

 

抱き締める腕に力が入り、アナスタシアの目尻から一筋の涙が流れ落ちた………

 

(く、苦しい………)

 

尚リクはその豊満なバストの谷間に埋められる形となっており、男としてとても羨ましいシチュエーションだが、当の本人は息が苦しくそれどころではなかったのだった。

 

「アワワ………(ライハやモアが見たら大変だよぉ)」

 

そしてそんなアナスタシアとリクの姿を見て、リクと親しい2人の女性の事を思い起こすペガだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ウルトラ怪獣大百科

 

怪獣コンピューター、チェック!

 

『シビルジャッジメンター ギャラクトロンMK2』

 

身長:61メートル

 

体重:6万7000トン

 

能力:戦斧「ギャラクトロンベイル」、マシンガン「ギャラクトロンゲベール」、ビームキャノン「ギャラクトロンシュトラール」、近接格闘用ブレード「ギャラクトロンクリンガー」

 

初登場作品:劇場版『ウルトラマンジード つなぐぜ! 願い!!』

 

ギルバリスによって強化改造されたギャラクトロンの新型。

 

手足が人間の様になっており、青い鎧や金色の斧のようなパーツが追加されて、近接戦に強くなっている。

 

強力なバリアに加え、装甲も堅牢で、ゼロ、オーブ、ジードのフォームチェンジを駆使した攻撃に悉く耐えている。

 

劇中では中ボス的存在な筈なのだが、ラスボスのギルバリスよりも強いんじゃないかと思わせる程。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『無双鉄神 インペライザー』

 

身長:60メートル

 

体重:6万トン

 

能力:三連装ガトリングガン、二連ビーム砲『ガンポート』、大剣『インペリアルソード』、ドリルミサイル

 

初登場作品:ウルトラマンメビウス第29話『別れの日』、第30話『約束の炎』

 

エンペラ星人の作りだした自立戦闘兵器。

 

強靭な装甲に加え、自己修復能力があり、身体の一部が損傷しても瞬時に修復してしまう。

 

更に、腕は粘土の様に変形し、大剣『インペリアルソード』やドリルミサイルとなる。

 

メビウスを圧倒し、救援に現れたタロウのストリウム光線を浴びて上半身を吹き飛ばされるも稼働し続けた(流石に直後には撤退した)

 

ウルトラダイナマイトにも耐えたが、最後はGUYSの仲間達との絆でバーニングブレイブとなったメビウスのメビュームバーストで倒された。

 

後に13体もの数が送り込まれ、数の暴力を見せつけた。

 

実は上半身に再生装置があり、それを破壊されると再生出来ない。




新話、投稿させて頂きました。

バリアを破ったインペライザーの前に立ちはだかるジード。
しかし、アナスタシアへの治療行為の代償で、疲労困憊状態。
救援に駆け付けたアナスタシアの攻撃も通じず、あわやと思われたが………

何と!
アナスタシアにリトルスターが!!

この展開がやりたかったんですよねぇ。
アナスタシアの台詞はお分かりでしょうが、GEEDの証の2番です。
星の運命(さだめ)と良く口にしていた彼女が、それを超えて行くという意味で、ジードと絡め、この台詞を言わせてみたかったんですよねえ。

そんな彼女のリトルスターは『ウルトラマンダイナ』
この理由は、先ずオーブと同じ様に、TV版では出ていないフュージョンライズ形態を登場させようと思い、どれにするか選んでいたところで、今回のマイティトレッカーが目に留まり、コスモスがあるからダイナが有れば成れるのと、ダイナは『明日を目指すウルトラマン』ですから、星の運命(さだめ)を超えて行く事を決意したアナスタシアに目覚めるのに相応しいと思いまして。

さて、次回はメビウスと3国華撃団。
ギャラクトロンは強敵ですが、そこへ………

では、ご意見・ご感想をお待ちしております。
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