新サクラ大戦・光   作:宇宙刑事ブルーノア

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第9話『邪悪なる真実』
チャプター1『強襲! ジェネラルA』


第9話『邪悪なる真実』

 

チャプター1『強襲! ジェネラルA』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『帝剣』が幻庵の手に渡り………

 

東京湾に巨大な魔城が出現。

 

そこへ大量の降魔が現れ、何時の間にやら量産されていたWLOF級空中戦艦の艦隊も現れた事で、3国華撃団とメビウス、エックスは止むを得ず一時撤退。

 

緊急の対策会議が開かれる事となった。

 

 

 

 

 

帝劇・地下指令室………

 

「君が………」

 

「ハイ。Xeno invasion outcutters………Xio(ジオ)の大空 大地です。コッチが………」

 

『初めまして。私はウルトラマンエックスだ』

 

誠十郎に向かって自己紹介する大地と、エクスデバイザーの中から声を発するエックス。

 

「大地さんも、この地球の異常を感知して?」

 

「そうなんだ。他のウルトラマンの人や、リクくんまで来てたのは驚いたけどね」

 

「改めてお礼を言わせてもらうよ。どうもありがとう」

 

『いえ、こちらこそ、共に戦えて光栄でした』

 

リクの問いに大地はそう返し、ミライがギャラクトロンとの戦いの事で改めて礼を言うと、エックスがそう言う。

 

「『帝鍵』は、結局奪われれしまったのね?」

 

とそこで、モニターに映し出されている東京湾の半分ほどを埋め吐く程の大地に聳え立つ幻庵の魔城を見ながら、すみれがそう呟く。

 

『申し訳ありません、神崎司令………我々が居ながら………』

 

通信モニターで中継を繋げているエリスがそう謝罪する。

 

『『『『『『…………』』』』』』

 

同じ様に其々に通信モニターに映し出されている華撃団隊員達も、申し訳無さそうにしている。

 

流石に帝劇の地下指令室に全ての華撃団が集結しては手狭となる為、他国の華撃団は其々の空中戦艦から中継での会議参加となっている。

 

「仕方ありませんわ。そもそも天宮さんの刀が帝鍵だなんて、誰も知らなかったのですから」

 

「でも、本当に如何して、わたしに刀が『帝鍵』何ですか? あれは、只の………お母さんの形見で………」

 

すみれがそう返していると、当のさくらが困惑を露わにする。

 

「わたくしにも詳しい事は分からないわ………しかし、あの刀が帝鍵であり、それが幻庵葬徹の手に渡ったとなると、目的は只1つ………」

 

「降魔皇の復活………」

 

「「「「「「「「「「…………」」」」」」」」」」

 

誠十郎がそう呟くと、一同の空気が一層重くなる。

 

「降魔皇が復活したら………帝都は、如何なるんでしょう?」

 

「あの決戦の時………全華撃団の力を結集しても、幻都に封じる事しか出来なかった敵よ。もし復活すれば、帝都は疎か、世界中が、一瞬で闇に落ちるわ」

 

「「「『『………』』」」」

 

世界を一瞬で闇に落とすと言われる降魔皇の力に、ゼロ達の間にも緊迫感が漂う。

 

「絶対に………復活させては駄目なの」

 

「しかし、如何すれば………」

 

「慌てないで。まだチャンスは有るわ………見て」

 

如何すれば良いのかと頭を捻る誠十郎に、すみれはモニターを指し示しながらそう言う。

 

すると映像が、魔城からその上空に空いている時空の裂け目の様な物に切り替わる。

 

「今出現しているのは幻都へと繋がっている空間の亀裂であって、幻都ではないわ。つまり、まだ幻都の封印は解かれていないという事よ」

 

「! ホントですか!?」

 

「「「「「「「「「「!!」」」」」」」」」」

 

すみれの言葉に、一同の顔に希望が差す。

 

「けど、幻都が現れるのは時間の問題よ。その時間がどれだけ有るかも分からない………希望は有るけど、楽観は出来ないわ」

 

「分かっています。何か手立てを考えないと………」

 

「一つだけ………手はある」

 

とそこで、その場に居る誰のものでも無い声が聞こえて来た。

 

「「「「「「!?」」」」」」

 

花組の皆が驚きながらその声がした方を振り返ると………

 

「………鉄幹さん?」

 

そこにはさくらの父・鉄幹の姿が在った。

 

「お、お父さん………如何して此処に?」

 

突如として機密エリアである地下指令室に現れた父の姿に、さくらは戸惑う。

 

「………これが、私の役目だからな」

 

「『手は有る』って………何か、知ってるんですか?」

 

さくらにそう返す鉄幹に、誠十郎は先程の言葉について問い質す。

 

「うむ」

 

「…………」

 

「『帝剣・天宮國定』………私が鍛え、さくらが持っていた帝鍵の銘だ」

 

「! 帝鍵を作ったのは貴方だったのですか!?」

 

鉄幹の言葉に、珍しく驚きを露わにするサコミズ。

 

「嘗てその力で帝都を二つの都市に切り裂き、片方の幻都に降魔皇ごと封印した神器。その封印が解かれれば、幻都が復活し、降魔皇は復活する」

 

「そうです………だから早く、帝剣を取り戻さないと!」

 

「………帝剣は、その強大な力の為、この世に必ず『1本しか存在出来ない』。新しい帝剣を生み出せば、敵が持つ帝剣の力は失われ………封印を解く事は出来なくなる」

 

「あ、新しい帝剣を………作る………」

 

思ってもいなかった方法に、誠十郎は驚く。

 

「そうだ。それが………この状況を打破する、最後の手段だ!」

 

「やった………やったよ、皆! これが、わたし達が勝つ為の、逆転の一手! これで世界を守れるよ!」

 

さくらがすぐさま喜びを露わにする。

 

「ああ………やった………やったぞ!!」

 

誠十郎も歓喜する様子を見せた。

 

『…………』

 

しかし、ゼロは何かに引っ掛かりを感じていた。

 

「早く、帝剣を作りましょう、鉄幹さん!!」

 

「………新しい帝剣を打つ為には………『必要なモノ』が有る」

 

「何でも言って下さい! 絶対に、揃えて見せます!!」

 

決意を込めてそう言う誠十郎だったが………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「天宮家の女が持つ『絶界』の力………さくら、お前の命が必要だ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「え………?」

 

鉄幹が言った言葉の意味が理解出来ず、呆然となる。

 

「な………何、言ってるの………お父………さん?」

 

当のさくらも絶句する。

 

「さくら………天宮家の運命に従い、命を捧げる時が来たのだ」

 

しかし、鉄幹はまるで他人事の様に、淡々と言葉を続ける。

 

そして、更に………

 

衝撃的な事が語られる!

 

「お前の母・ひなたも、二都作戦の時に………自分の命を差し出した。今の『帝剣・天宮國定』は、お前の母の………命で出来てるのだ」

 

「!? そ………そんな!?」

 

「………!」

 

「「「「「「「「「「!!」」」」」」」」」」

 

想像だにしていなかった事実に、その場に居た全員が言葉を失う。

 

「お母さん、も………? わたしの刀………帝剣に………?」

 

そしてさくらは、『ある事実』に気付く。

 

「え、じゃあ………お父さん………お母さんの命を、お父さんが………?」

 

そう………

 

今の話が本当ならば………

 

鉄幹は帝剣を打つ為に、自分の妻であり、さくらの母である天宮 ひなたの命を犠牲にしたのだと………

 

「そ、そんな………そんな!!」

 

余りの出来事に、さくらは膝から崩れ落ちた。

 

『あの時感じた違和感の正体はソレか………クソッ!!』

 

ゼロは以前天宮國定から感じ取った違和感の正体を知り、悪態を吐く。

 

「さくら………」

 

「お、おい………おっさん! 今、アンタ、何て言った?」

 

「帝剣に命を捧げるって………本気なんですか!?」

 

「娘の命だよ………? 冗談でしょ?」

 

初穂・クラリス・あざみが、何を馬鹿な事を言う様な声を挙げる。

 

「この様な事、冗談で言わぬ」

 

「妻を犠牲にして、次は娘の命まで奪おうって言うの? 大した父親ね」

 

「分からぬなら、もう1度言おうか? 天宮の命を用いねば、帝剣は作り出せん!」

 

皮肉るアナスタシアを無視し、鉄幹は再度繰り返す。

 

「…………」

 

「さくら。己の運命を………受け入れよ」

 

まだ打ちひしがれているさくらに、鉄幹は容赦無くそう言い放つ。

 

「鉄幹さん! 使うなら………俺の命を使え!」

 

とそこで、見かねた様に誠十郎は鉄幹に言う。

 

「誰の命でも良いワケではない。言った筈だ。帝剣を作るには………さくらの命が、必要なのだ」

 

しかし、鉄幹は飽く迄冷たく返す。

 

「そんな………そんな事って!!」

 

「…………」

 

「くそっ………! こんな事………あってたまるか!」

 

悪態を吐く誠十郎。

 

(大尉が二都作戦を中止すると言っていたのはこの事を知ったからでしたの?)

 

一方、すみれは以前米田から聞いていた話を思い出していた。

 

(けど、作戦は決行された………他に打つ手が無かったから………いいえ………あの大尉が、『犠牲を出す事を前提とした作戦』を良しとするワケがありませんわ!)

 

嘗ての帝国華撃団隊長・大神 一郎は、他者の命を軽んじる様な事を嫌う人間であった。

 

例えどんなに絶望的な戦いであっても、必ず全員で生還する………

 

そんな理想論とも取れる事を実際にやってのける男であった。

 

その大神が、犠牲を前提とした二都作戦を決行する筈がない。

 

(では、一体何故二都作戦は決行されたと言うの………?)

 

「さくらよ。数多の命を救え。お前の命が、この世界の人々を救うのだ」

 

と、すみれが考え込んでいる間にも、鉄幹はそう言ってさくらに迫る。

 

「わたし、は………」

 

「さくら!」

 

遂にさくらが立ち上がり、何かを言おうとするのに、誠十郎が待ったを掛けようとする………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その時!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やはりそう言う手段で来たかぁ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「「「「「「「「!?」」」」」」」」」」

 

突如、渋さと鋭さを併せ持つ独特の低音から生まれる声質と語調の声が響き渡り、一同が驚いていると………

 

「ぶるあぁ………」

 

突如としてさくらと鉄幹の傍に、ジェネラルAが姿を現した!

 

「!? なっ!?」

 

「ふんっ!!」

 

驚愕するさくらの首に右腕を回し、拘束するジェネラルA。

 

「! さくらっ!?」

 

「ぶるあああああああっ!!」

 

そして鉄幹に向かって、左手から衝撃波を浴びせた!!

 

「!? うわああああっ!?」

 

巨漢の鉄幹がまるで人形の様にブッ飛び、司令室のモニターに叩き付けられて、床に落ちた!

 

「! 鉄幹さんっ!?」

 

「大丈夫ですか!?」

 

「しっかりしい!」

 

誠十郎が声を挙げ、カオルとこまちが駆け寄る。

 

「あああっ!? 腕が! 腕がぁっ!?」

 

苦悶の表情で悲鳴を挙げる鉄幹。

 

余程強く叩き付けられたのか、モニターは罅割れ、鉄幹の左腕が有らぬ方向に曲がっていた。

 

「テ、テメェはっ!?」

 

「ジェネラルA!?」

 

「違うなぁ………我は………」

 

と、初穂とクラリスがそう言った瞬間、ジェネラルAの身体を炎が包み込み。

 

「我はキリエル………キリエル人のアゴナよ」

 

そのキリエロイド・アゴナへと変わり、一同に向かってそう言い放ったのだった………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく




新話、投稿させて頂きました。

遂に帝剣を手に入れた幻庵。
緊急事態に華撃団とウルトラマン達は作戦会議を開く。
そこで鉄幹によって明かされた帝剣の真実。

正直、新サクラ大戦で1番気に入らなかった設定ですね。
すみれさんが思っている通り、犠牲有りきの神器なんて、大神が使おうと思う筈がありません。
でなきゃ、真宮寺さくらの為に魔神器を破壊する筈がありません。
なので、大幅に改変が入ります。

原作の様に幻都が現れていないのは、その布石です。

そして何と!!
ジェネラルAことキリエル人・アゴナが強襲!!
さくらを人質にとり、鉄幹を負傷させます。
更に、次回!
トンでもない事をしでかしてくれます!

では、ご意見・ご感想をお待ちしております。
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