新サクラ大戦・光   作:宇宙刑事ブルーノア

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チャプター4『降魔と機兵』

チャプター4『降魔と機兵』

 

降魔

 

帝国機兵 レギオノイド(α)・(β) 登場

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

東京湾・上空………

 

「魔城を視認しました!」

 

「周辺に多数の降魔とWLOF級空中戦艦も確認や!」

 

いよいよ魔城が肉眼で確認出来る距離まで華撃団艦隊は迫り、カオルとこまちがそう報告を挙げる。

 

「改めてスゲェ数だな………」

 

魔城の周辺に集まっている降魔達と空中戦艦隊を見て、初穂がそう呟く。

 

僅かに身体も震えている。

 

「初穂、怖いの?」

 

「ああ、正直言って怖えーよ………」

 

あざみの問い掛けに、初穂はそう吐露する。

 

「けど、ビビッてなんかいられるかよ! アタイ達はさくらを助けて幻庵とアゴナの野郎をブッ飛ばすんだ!!」

 

だが、すぐに闘志溢れる顔となり、左の掌に拳を握った右手を叩き付けた。

 

「うん!………」

 

「さくらさん、待ってて下さい………」

 

「必ず助けるわ………」

 

それを見たあざみが力強く頷くと、クラリスとアナスタシアも決意を新たにする。

 

「さくら………」

 

そして誠十郎も、魔城を睨み付けながら、拳を握り締めていた。

 

「頼むわよ、神山くん。このミカサが貴方達を魔城内部へ送り届けるわ。天宮さんを救出した後に幻庵達を撃破。そして帝剣を奪還し、幻都を再度封印しますわ」

 

『援護と外の降魔達の足止めは我々が引き受ける』

 

すみれが作戦を確認すると、3国華撃団を代表してエリスがそう返す。

 

「了解です」

 

と、誠十郎がそう返したところで、警報が鳴り響く。

 

「降魔達と空中戦艦隊が動き出しました!」

 

「コッチに気付いたみたいや! ドンドン迫って来るでぇ!!」

 

カオルとこまちが、徐々に赤い光点が増えるレーダーを見ながらそう叫ぶ。

 

「全艦、突撃陣形!! 何としても突破いたしますわよ!!」

 

すみれがそう叫ぶと、華撃団艦隊がミカサを守る様に陣形を組み直す。

 

「主砲、発射準備!」

 

『主砲、発射準備! 手を止めるな、急げ!!』

 

更にすみれがそう号令を掛けたかと思うと、機関室の令士が檄を飛ばし、ミカサの艦首下部が変形し、主砲である『決戦兵器 93サンチ決戦砲』が出現する。

 

「主砲、照準固定!」

 

「目標、魔城外壁………着弾誤差予測1メートルありません。いけます!」

 

主砲の照準が合わさると、カオルの報告が挙がる。

 

「主砲………撃て!」

 

そして遂に、ミカサの主砲が火を噴き、緑色のエネルギーが発射された。

 

と、次の瞬間!!

 

放たれたエネルギーが、まるで散弾の様に幾重にも分離!!

 

そして稲妻の様にジグザグに飛びながらホーミングして、次々に降魔を撃墜して行く!!

 

ミカサの前方に球形の爆炎が幾つも咲き誇り、レーダーの光点が凄い勢いで減って行く。

 

と、エネルギー波はやがて魔城へと迫ったかと思うと、再び1つに纏まって行き、最初に照準を合わせた場所へと着弾!!

 

魔城の外壁に大穴を開けた!!

 

「やったっ!!」

 

『やるじゃねえか!!』

 

誠十郎が歓声を挙げ、ゼロも予想以上のミカサの戦闘能力に感嘆の声を漏らす。

 

「魔城外壁の破壊に成功したで!」

 

「このまま突入しますわ! 機関最大!!」

 

こまちの報告を聞きながら、すみれはミカサを破壊した魔城外壁の箇所へと突っ込ませようとする。

 

だが、そうはさせないと、WLOF級空中戦艦隊がミサイルを発射して来る。

 

「敵ミサイル接近! その数多数っ!!」

 

レーダー上に示されているミサイルを表す光点の数に、カオルが悲鳴の様な報告を挙げる。

 

『対空砲火! 撃ち方始めぇっ!!』

 

『迎撃します』

 

すると、3国華撃団の空中戦艦とネオブリタニア号から対空砲火と迎撃レーザーが放たれ始め、ミサイルを撃墜して行く。

 

しかし、ミサイルは次から次へと撃ち込まれて来る。

 

キシャアアアアアアッ!!

 

更に、その隙間を縫う様にして、倒されていなかった降魔達が群がって来る。

 

「降魔接近!」

 

「クソッ! まだアレだけの数が!………」

 

カオルの報告に、迫り来る降魔達を見ながら、誠十郎が苦い顔をする。

 

とそこで、3国華撃団の空中戦艦の甲板上に、王龍、ブリドヴェン、アイゼンイェーガー達が現れる。

 

降魔達を直接迎撃する積りの様だ。

 

「良し、俺達も………」

 

「!? 空間の歪みを多数確認!!」

 

自分達も出ようと誠十郎が初穂達に号令を掛けようとした瞬間に、カオルからそう報告が挙がった。

 

「!? 何っ!?」

 

「何ですって!?」

 

誠十郎とすみれが声を挙げた瞬間、魔城の周辺に多数の空間の歪みが発生し………

 

そこから2本の角を持つ両腕がキャノン砲となっているロボット兵………

 

『帝国機兵 レギオノイド(β)』が次々と現れた!!

 

更に、魔城を支えている東京湾の大地にも、同様に空間の歪みが発生し………

 

両腕部がドリルに換装されている『帝国機兵 レギオノイド(α)』が現れる!!

 

『レギオノイドだと!?』

 

ゼロが驚きの声を挙げた瞬間、空中の レギオノイド(β)が両腕のレギオノイドガンビームを一斉発射!

 

地上のレギオノイド(α)も、目からレギオビームを放ち始める。

 

「うわっ!?」

 

「くうっ!?」

 

華撃団艦隊に容赦無く襲い掛かるビームの雨。

 

盾となっている3国華撃団の空中戦艦とネオブリタニア号は元より、ミカサにも次々と直撃弾が襲う。

 

「被弾率20%を突破! 盾になってくれている3国華撃団の空中戦艦は50%を超えています!!」

 

悲鳴にも似た報告を挙げるカオル。

 

技術レベルが遥かに上であるネオブリタニア号は耐えているが、3国華撃団の空中戦艦の損傷は広がる一方である。

 

もし3国華撃団の空中戦艦が撃沈されれば、次はミカサの番である。

 

盾になっている3国華撃団の空中戦艦を失えば、ミカサに火力が集中する事となり、そうなれば1分と持たないだろう………

 

「すみれさん! 僕達が出ます!!」

 

「「!!」」

 

とそこで、リクがそう言ってジードライザーを取り出し、ミライと大地も変身しようとする。

 

「駄目よ! 貴方達には活動制限時間が有るのでしょう!!」

 

だが、すみれはそう言って押し止める。

 

そう………

 

ウルティメイトイージスを持つゼロ以外のウルトラマンが活動出来るのは3分間のみ。

 

もしココで変身してしまえば、アゴナ達と戦う前にエネルギーが尽きてしまう事になる。

 

「けど、このままじゃっ!?」

 

と、リクが食い下がろうとした時………

 

突如メインモニターが砂嵐状態となったかと思うと、幻庵の姿が映し出された!!

 

「! 幻庵………葬徹!?」

 

『ご機嫌様………帝国華撃団の諸君』

 

「態々一体何の用ですの?」

 

誠十郎が驚く中、小馬鹿にする様な態度を執っている幻庵を睨み付けながらすみれがそう言い放つ。

 

『今更、貴様達が抗っても無駄だ。帝剣に加え、絶界の力を持つ女もコチラの手に有る………幻都降臨は最早なったも同然!』

 

「ふざけるなっ! さくらを返せっ!!」

 

『落ち着け、誠十郎!』

 

挑発する様な幻庵の言葉に、誠十郎が怒鳴り返し、ゼロが諫める。

 

『そういきり立つな。それに降魔皇様の復活はお前にとっても良い事ではないか。なあ………神崎 すみれ』

 

「えっ!?」

 

「「「「「「「!?」」」」」」」

 

とそこで、不意に幻庵がそんな事を言い、その場に居た一同の視線がすみれに集まる。

 

「…………」

 

すみれは幻庵を険しい表情で睨み付けている。

 

『幻都の封印が解かれれば、確かに降魔皇様は復活する。だが同時に………旧華撃団の者達も帰って来るのだ』

 

「………!」

 

それを聞いた誠十郎が、ハッとした様子を見せる。

 

『お前は、それを望み、それを願い………長きに渡って戦い続けて来たのではないのか?』

 

「…………」

 

『分かるか? お前の目的は、我が目的と同じなのだ。逆らうな、すみれよ。今すぐに撤退し、幻都の降臨を見守ってくれ』

 

此処へ来て幻庵は、すみれに対し、揺さぶりを掛けて来た。

 

旧華撃団メンバーの帰還………

 

幻庵の言う通り、それはすみれが心から願い、その為に今日まで帝劇を守って戦い抜いて来たのだ。

 

(すみれさん………)

 

『疑うんじゃねえ、誠十郎。アイツがこんな話に頷く奴じゃねえのはお前が1番知ってるだろう』

 

一瞬不安が過った誠十郎だったが、ゼロがピシャリとそう言い放つ。

 

「(! そうだ………すみれさんはそう言う人だ!)すみれさん! 俺は信じてます!!」

 

『ふふふ………さて、お前の考え通りに、すみれは動くかな?』

 

すみれに向かって真っ直ぐにそう言う誠十郎だが、幻庵は更に揺さぶりを掛けて来る。

 

『さあ、舞台から降りるのだ。そして………我と共に祈ろう。幻都の復活を!』

 

「………戯言はそれでお終いですの?」

 

『!? 何っ!?』

 

しかし、すみれから返って来たのは、嘲笑だった。

 

「大尉は………さくらさん達は………居なくなる時、目の前で、わたくしを見て笑いましたの………『ああ、良かった………すみれさんが残ってくれて………これであたし達がいなくなっても、帝都は安心だ』って」

 

目を閉じ、その光景を思い出しながらそう呟くすみれ。

 

「皆を助ける為に、降魔の口車に乗って………帝都を危険に晒す? はっ………! そんな事をしたら、花組の皆に顔向け出来ませんわ!!」

 

『貴様ぁっ!!』

 

「悪を倒して正義を示す………! わたくしを………帝国華撃団・花組を………舐めないで頂けます事!!」

 

「すみれさん!」

 

『やっぱりな』

 

凛としたすみれの姿に、誠十郎は笑みを浮かべ、ゼロも頷く。

 

『くっ………その言葉、もう取り消す事は出来んぞ! ならば、掛かって来るが良い! 貴様等に、真の絶望を教えてやるわ!!』

 

そう捨て台詞を残し、幻庵からの強制通信は切断された。

 

「ふう………馬鹿の相手も疲れますわ」

 

「すみれさん、かっこ良かったです」

 

「オホホ………ありがとう」

 

誠十郎の言葉に、すみれは振り返って笑顔を見せる。

 

「いや、おっかねぇだろ」

 

「これが帝国華撃団、花組トップスタァの貫禄ですか………」

 

「………里の掟、103条。神崎 すみれは怒らせるな。絶対だぞ」

 

「………流石ね」

 

初穂・クラリス・あざみ・アナスタシアも、改めてすみれの偉大さを思い知る。

 

「………本当に、良かったんですか?」

 

と、只1人、カオルが不安そうにすみれにそう尋ねる。

 

「ええ………あの方達は、しぶといですから。それに………」

 

「? それに………」

 

「何だか、意外と近い内に再会出来そうな気がしますわ」

 

何処か確信をしている様な様子でそう言うすみれ。

 

「良し! 俺達も出るぞっ!!」

 

「「「「了解っ!!」」」」

 

そこで、誠十郎がそう言い、花組も霊子戦闘機で出撃しに艦橋を後にする。

 

「すみれさん! やっぱり僕達も行きます!! ジーッとしてても、ドーにもならねぇ!!」

 

「「!!」」

 

更にリクがそう言って飛び出し、ミライと大地も続いた。

 

「………本当の戦いは、コレからですわ」

 

それを見送ると、すみれは再度魔城を睨む様にしながら、そう呟くのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく




新話、投稿させて頂きました。

魔城への突入作戦を開始する華撃団艦隊。
しかし、敵の数は圧倒的。
更にレギオノイドまでが増援に現れる。

そして、突如として現れた幻庵がすみれに揺さぶりを掛けて来る。
しかし、すみれはそれをキッパリと撥ね退けるのだった。

中々話が進まなくて申し開けありません。
最近思う様に筆が進まないのと時間が無くて………
けど、必ず完結まで書き上げますので、ご安心ください。

では、ご意見・ご感想をお待ちしております。
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