西暦2199年、地球は青い姿を取り戻し、復興の第一歩を踏み出した。
再び地表へと進出した人類は6つの地下都市の上に街を作り、そこを中心として10億の地球人類は再びガミラス戦役前のような繁栄を取り戻すべく、活動していた。
一方、ガミラスは西暦2200年5月、偉大な総統デスラーが死亡した事に起因する混乱の最中に、潜伏していた民主派が第二バレラス事件の真実を公表、デスラー派の求心力が一時的に低下させ、政権を奪取することに成功。薄氷を踏むが如き状態とは言え内戦突入は避けられていた。
しかしバラン星のワープゲートの喪失、優秀な現場指揮官の喪失をはじめ、ガミラスの軍事的プレゼンスが低下している事は誰の目にも明らかだった。
帝国崩壊を防ぐべく民主派政権はヤマト…あの強大な波動砲を保有する地球との同盟を締結するという選択をした。
もちろんタダではない。ガミラスは資源惑星をいくつか譲り渡し、地球は発見されたイスカンダルの置き土産…「時間断層」をガミラスと共同で使用することを条件とした。
ガミラスにとっては辺境の星など、戦力の不足した現状ではリソースを割くことができない代物であり、地球へ渡しても問題無いと判断された。
地球にとってもガミラスの持つドロイド技術がなければ時間断層の活用は不可能なため、Win-Winの関係となった。
しかし地球にはまだ、先の戦争に起因するガミラスに対する憎悪・猜疑心は根強く残っていた。
ガミラス民主派は全支配域を管理出来ておらず、離反が多発するなどいまだ混乱しており、暴走した一部の再侵攻の可能性も捨てきれないと国連は判断。
また民主派は盤石でない以上、ガミラス全体の意思としても再び敵対しないという確証も無く、防衛戦力の整備は早急な任務となった。いずれはガミラスを打倒してやろうという下心があったのは言うまでもない。
地球にはイスカンダルとの波動砲禁止条約があったが、少数で多数に対抗するために波動砲が必要なのは明白であり、条約の破棄は時間の問題だった。
他にも先の戦争で判明した体制の脆弱性など、国連の課題は山積みだった。
新しい国連の本部として呉が選定され、
選定理由は公には地下都市の被害が最も少なかった事が理由とされていたが、実際は「時間断層」が近くにあった事が理由だった。
戦時中に開発され、ヤマトにもプロトタイプが搭載されたAI…一般的にアナライザーと呼ばれる物はまだ試作の域を出ていなかった。
これを復興や艦隊整備計画などに使うなど、多用途な任務が押し付けられていたが、現在の成長速度ではしばらく使い物にならないことは明白だった。そこで時間断層でアップグレードや自己開発を行わせる事で適応させようと考えられたのが時間断層AIである。
アップデートの反映をいち早く行う為、時間断層から近い場所に政府が置かれたのだった。
そしてAIは艦隊整備計画において順当に波動砲の使用を決定した。拡散機能のおまけ付きである。
これが騒乱の原因になった。
イスカンダルとの条約を知る土方竜宙将に漏れ、猛反対を受けたのだ。
仕方なく、適当な理由をつけて左遷し、元ヤマトクルーに漏れる事を防ぐ事になった。
こうした混乱を経験しつつも、この計画は「波動砲艦隊計画」と命名され、時間断層のドック建設と平行して進められた…
そして次の問題が発生した。ガミラスの大使館の場所である。
本来ならば呉が望ましいのだが、ゼルグート級が収容できない事と、
反ガミラス感情を持った市民による襲撃が懸念されたため、
月面の空間騎兵隊基地の跡地を大使館とする事になった。
そして、波動砲艦隊計画が完了するまでは各国で建造中だったが、ヤマトに資材を集中するために建造中止になった金剛型/村雨型(磯風型もいたらしい)またはそれをベースとする戦艦に波動エンジンを搭載して完成、就役させ、繋ぎにする事になった。それでも不足していたため、設計図を流用し、既存の設備で新造艦も作る事となった。
こうした軍事への投資は桁違いであり、民間の復興を圧迫することとなった。各国の首都や軍事施設などの重要区域を除き、殆どの地域が
こうして戦いの準備は整えられていった。
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