人理修復をサモナーさんと共に行く   作:1579

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一週間ぶりで申し訳ないです。
色々と文章をこねくり回していたので。

見苦しくなければ良いのですが⋯⋯。




4

 

 

 銀髪の女性を識別しておく。

 

 

 

 

 識別結果

 

カルデア所長 オルガマリー・アースミレイト・アニムスフィア 人間 女性

アニムスフィアロードLv.30 戦闘中 戦闘位置:地上

 

 

 

 

 ふむ、2人より上の立場の人間っぽいな。

 意外と強そうだがスケルトンに襲いかかられて腰を抜かしたようだな。

 尻もちを着いていやいやと手を振っている。

 何かを話しているようだが少し距離が遠くて聞こえない。

 やはり、助けるべきだろう。

 

 

 

 「アレは⋯⋯オルガマリー所長!」

 

 「飛ぶぞ!」

 

 (ショート・ジャンプ!)

 

 

 

 2人の肩に手を置き、飛ぶ。

 突然の瞬間移動に、一瞬驚いたようだが直ぐに近くのスケルトンにマシュが盾で殴り掛かり、立香君は銀髪の女性を庇うように剣を構える。

 正直、かなり頼りない。

 腰が引けてるし。

 うん、やはり立香君には色々と教えないとな。

 まぁ、スケルトンに大した強さは無いし今は大丈夫だろう。

 一応、スケルトンも識別しておくか。

 

 

 

 識別結果

 

 スケルトン(槍) Lv.5

 魔物 討伐対象 アクティブ

 

 

 

 

 大勢の剣持ちの中にひっそりと槍を持ってる奴がいた。

 所詮はスケルトンで大したことは無い。

 念の為に強化呪文はマシュと立香君、それに所長さんに使う。

 

 

 

(フィジカルエンチャント・ファイア!)

 

(フィジカルブースト・ファイア!)

 

(フィジカルエンチャント・アース!)

 

(フィジカルブースト・アース!)

 

(フィジカルエンチャント・ウィンド!)

 

(フィジカルブースト・ウィンド!)

 

(フィジカルエンチャント・アクア!)

 

(フィジカルブースト・アクア!)

 

(メンタルエンチャント・ライト!)

 

(メンタルブースト・ライト!)

 

(メンタルエンチャント・ダーク!)

 

(メンタルブースト・ダーク!)

 

(クロスドミナンス!)

 

(グラビティ・メイル!)

 

(サイコ・ポッド!)

 

(アクティベイション!)

 

(リジェネレート!)

 

(ボイド・スフィア!)

 

(ダーク・シールド!)

 

(ファイア・ヒール!)

 

(レジスト・ファイア!)

 

(十二神将封印!)

 

(ミラーリング!)

 

 

 

 やり過ぎたかな?

 呪文融合は便利だが、細かい調整がしにくいのが難点だな。

 まぁ、大は小を兼ねるというし、きっと大丈夫。

突然現れた球や闇で出来た盾に驚いているのなんて見てないぞ、俺は。

 

 

 突き出された槍の柄を掴んで引っ張りスケルトンがたたらを踏んだところで杖を頭に叩き込んで粉砕する。

 ここに来るまでの間にどの呪文が使えるかでコール・モンスターを使って呼び寄せたスケルトンと戦ったところ、この世界のスケルトンは頭蓋骨の中や胸郭部分の中に人魂は無く、頭さえ潰せば倒せることが分かった。

 手間が省けていいな。

 一々、一体一体砕くのは時間がかかるし、近くで戦っていたマシュに一声掛けて立香君と所長さんの方へ行かせると呪文を使った。

 

 

 (フォース・ブラスト!)

 

 

 衝撃波がスケルトンに襲いかかり、一気に殲滅できた。

 呪文を試し撃ちでしていた時にマイクロ・ブラックホールとかカタストロフィとか使ったらマシュと立香君に「やり過ぎです!」と怒られたからな。

 一番弱い範囲呪文を使ったが正解だったようだ。

 怒られずに済みそうである。

 兜を外して顔を見せておく。

 2人の上司っぽいからな。

 失礼がないように、だ。

 

 

 「えっと⋯⋯戦闘終了しました。お怪我はありませんか、所長」

 

 「⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯どういう事?」

 

 「所長?ああ、わたしの状況ですか?それともそちらのキースさんの事でしょうか?どちらも信じ難い事だとは思いますが、実は⋯⋯」

 

 「マシュの方はサーヴァントとの融合、デミ・サーヴァントでしょ。見れば分かるわよ。キースさん?の話も訊きたいところだけど⋯⋯それ以上に訊きたいのは貴方!貴方よ、わたしの演説に遅刻した一般人!」

 

 「俺!?」

 

 「そうよ!なんでマスターになってるの!?サーヴァントと契約出来るのは一流の魔術師だけ!」

 

 「そうなのか?」

 

 「ええ、一般的にはその筈です。わたしと先輩の関係は指示された場所に着いてから説明しようと思っていた部分ですね。落ち着いてから話したかったので」

 

 「一般的には、か」

 

 

 まぁ、立香君が一流の魔法職には見えないな。

 

 

 「ともかく!アンタなんかがマスターになれる筈が無いじゃない!その子にどんな乱暴を働いて言いなりにしたの!?」

 

 「誤解にも程がある!」

 

 「それは誤解です所長!強引に契約を結んだのはむしろ私の方です」

 

 「なんですって?」

 

 「経緯を説明します。その方がお互いの状況把握にも繋がるでしょう」

 

 「それなら少し待ってくれ」

 

 

 インスタント・ポータルはダメだな。

 所長さんがパーティーに入っていない。

 そもそもパーティー申請を出していないのにマシュや立香君とパーティーが組めてる時点でおかしいのだが。

 となると。

 

 

 (浄土曼荼羅!)

 

 (十二神将封印!)

 

 (ミラーリング!)

 

 

 こっちだな。

 これならいけるはず。

 

 うん、大丈夫なようだ。

 

 

 「結界?それもとても高度な⋯⋯」

 

 「凄い⋯⋯この空間だけとても清らかというか⋯⋯」

 

 「うん、とても落ち着くね⋯⋯」

 

 「嘘⋯、この空間だけ世界から切り離されてる?固有結界でもないようだし、こんな魔術見たことないわ⋯⋯」

 

 「コレで腰を据えて話せるだろう?魔物が来たら私が相手をするから安心してくれ」

 

 「えっと、はい。強引に契約したのはわたしだってところからでしたね」

 

 「えっ、ええ。うん、大丈夫、話して」

 

 

 所長さんがチラリと俺の方を見たが、マシュと立香君の方を向いた。

 どうやら浄土曼荼羅には彼女の気が惹かれるものがあったらしいが、マシュの話を優先するようだ。

 俺はと言うと、移動中も感じていた遠くからの殺気が今は無くなっているのに気付いた。

 ここに来るまでもクレボヤンスも併用してセンス・マジックを使って見ていたのだが殺気の主は発見出来ずじまい。

 余程遠くから俺たちを見ているらしい。

 マシュの状況説明は道中で教えて貰ったことと変わらないので聞き流す。

 正直、センス・マジックが効いてるとは言いづらい。

 視界が魔力の反応で溢れていて、分かりづらいからだ。

 こういう時、召喚モンスターがいればシンクロ・センスも使って上空から探せるのだが⋯⋯⋯⋯。

 3人の話は一段落したようだな。

 

 

 「藤丸立香。緊急事態ということで、あなたとマシュの契約を認めます」

 

 「では、次はキースさんの事ですが」

 

 「改めて自己紹介を。サモナーのキースです」

 

 

 篭手を外して手を差し出す。

 彼女はその篭手も興味深そうに眺めながら差し出した手を握った。

 こちらも握り返して握手する。

 

 

 「人理継続保障機関フィニス・カルデアの所長のオルガマリー・アニムスフィアよ」

 

 「気軽にキースと呼んでください」

 

 「わたしのことはオルガマリーでいいわ」

 

 「よろしく、オルガマリーさん」

 

 「こちらこそよろしく、キース。そしてお礼を言うわ。わたし達を助けてくれてありがとう」

 

 「色々と訊きたいことがありそうですが?」

 

 「ええ、そうね。まずはあなたが何者かってところからなんだけど⋯⋯」

 

 

 正直に全て話した。

 最初の方こそ荒唐無稽な話にポカンとしていたが、今は頭が痛そうにしている。

 どれだけの実力があるのかって所で《アイテム・ボックス》からオリハルコン球を取り出してレールガンを使ったのがいけなかったのだろうか。

 それとも、目の前でショート・ジャンプを使った瞬間移動を見せたのが悪かったのか。

 もしかして、鎧の材料を聞かれてドラゴンだと答えたのが?

 いや、それは無いか。

 かなりの強敵だが倒せない相手では無いし。

 レールガンを使った時の轟音にフォウ君と遊んでいた立香君とマシュから飛んできた視線に気付かないフリを押し通すのに精一杯で、あまり話をよく聞かずにうんうん頷いたのもまずかったか。

頷いた中に何かまずいことがあったのかもしれない。

 

 

 「VRMMO?と言うのがよく分からないのだけど、203X年の日本から異世界に転移して、更にそこからこの世界に転移してきたってことでいいのかしら」

 

 

 違う。

 違うのだが⋯⋯。

 いや、実際にその通りか?

 そう言われればそんな気がしてくるな。

 それでいいか。

 俺もよく分からないし。

 コクリと頷く。

 

 

 「嘘⋯⋯を言ってる様子は無いわね。魔法級どころか魔法そのもの?いやそれ以上?でも異世界の魔術なのよね。この世界では魔法だとしても異世界なら当たり前の事なのかしら?いえ、それより問題なのは異世界の全く異なる法則、方程式がどうしてこの世界でも機能を?ああ、もう、どうしたらいいのよ!」

 

 「所長。ひとまずその話は置いておいてはどうでしょう?キースさんがどうして来たのか、なんて手掛かりもありませんし、キースさんがここに居るのは紛れも無い事実ですから」

 

 「それに、そろそろカルデアと連絡を取らないとね。大分心配されてそうだし」

 

 「ええ、ええ、そうね、そうよね。今はそれどころじゃないのだけど、気にせずにはいられないのよ!ねえ、これだけは聞かせて。キース、キースはわたしの⋯わたし達の味方でいいのかしら?」

 

 「もちろん」 

 

 「信じていいのよね?」

 

 「オルガマリーさんが信じられないのも無理ないと思います。ですが、私は立香君を、マシュさんを、オルガマリーさんを、そしてカルデアを共に歩む仲間として信じることに決めました」

 

 「っ!」

 

 「まぁ、それには私も逆レイシフトとでも呼ぶべき事をやって、カルデアに行かなければならないのだけどね」

 

 「それに関してはおそらく可能よ」

 

 「良かった。それはほんとうに良かった」

 

 「キース、貴方のことをわたしも信じるわ。あと、敬語は無くていいわ。仲間なんですからね」

 

「じゃあそうさせてもらうよ」

 

「で、キースのことは全て後回し。取り敢えず、ここから先はわたしの方が知識があるのでわたしの指示に従ってもらいます。⋯⋯いいわね?」

 

 「「「了解(です)!」」」

 

 「先ずはベースキャンプの作成ね。この結界は確かに凄いのだけど、ベースキャンプにするには不向きね」

 

 「制限時間があるからな。再度使えば済む話だが⋯⋯」

 

 「それもあるけど世界から切り離されることの方が問題だわ。ベースキャンプでやりたいことを考えると不確定要素は少しでも減らしたい」

 

 「じゃあどうするんだ?」

 

 「こういう時は霊脈のターミナル、魔力が収束する所を探すのよ」

 

 「それなら、カルデアと少しだけ連絡が取れた時に教えてもらいました!」

 

 「藤丸立香⋯君。場所を教えなさい。そこでならカルデアときちんとした連絡が取れるはずよ」

 

 「あっ!位置だけなら丁度、オルガマリー所長の足下だと思います!」

 

 「うぇ!? くっ、この結界のせいでよく分からなかったのよ!」

 

 「解いてもいいかな?」

 

 「ええ、お願いするわ。⋯⋯魔物は近くにいないのよね?」

 

 「ああ、大丈夫だ」

 

 

 オルガマリーがふっと息を吐いたところで浄土曼荼羅の呪文を解除する。

 すると、結界のお陰で遠ざかっていたレジスト・ファイアのおかげでだいぶマシになった熱気や呪文では防げない焦げ臭さや炎の唸り声などが一気に襲いかかる。

 それに立香君達は顔を顰めた。

 

 

 「マシュ。貴方の盾を地面に置きなさい。宝具を触媒にして召喚サークルを設置するから」

 

 

 マシュが武器を手放していいか一瞬迷う素振りを見せたが、立香君が大丈夫だと言って一緒に盾を地面に下ろしていた。

 オルガマリーが詠唱を唱え終えると、ブゥンと音を立てて神秘的な空間がマシュの盾から広がって10m四方に出来上がった。

 凄いな。

 綺麗でもある。

 壁に触れると硬い感触が返ってきた。

 これなら確かにベースキャンプに使えそうである。

 

 

 「これは⋯⋯カルデアにあった召喚実験場と同じ⋯⋯」

 

 「シーキュー、シーキュー!もしもーし!通信が戻ったぞ!」

 

 

 前回のようにどこからともなく、軽い調子の声が聞こえてきた。

 

 

 

 




所長がデレてる⋯⋯?
いや、そんなつもりは無かったんだけど。

オルガマリー視点入れるか迷ったけど他者視点はどのタイミングにするか迷いますね。

逆レイシフトに関しては、出来るんじゃねぇの?ってだけでご都合主義です。
素材とか持ち帰ってきてるから出来そうだよね?(震え声)


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