俺たちは間桐臓硯を焼き殺した後、間桐邸へと押し入った。
間桐慎二を殺害する為だ。
しかし、そこには、俺の予想を越えた光景があった。
血臭が間桐邸内に漂う中、居間と思われる所に、間桐慎二の惨殺死体があった。
顔面はライダーにやられたのか歪曲しており、見るも無残な姿であった。
(しかし、あのライダーのサーヴァント……一体何者なんだ……?)
血臭が漂う中、俺は顎に手を置き、考える。
「間違いなくあのライダーは、本来のライダーであるメドゥーサではない……」
ランサーの猛攻を凌いだ藍色の鎧は恐らく、宝具。
しかし、あのランサーの猛攻を凌げるぐらいの鎧を持つライダーは、トロイア戦争最強の戦士・アキレウスぐらいしか思い付かない。
しかし、あのライダーは絶対にアキレウスではない。
「待てよ……?ギリシャ神話には確か、アキレウスの鎧に匹敵する鎧を持った知将がいたぞ……」
漸く分かった。あのライダーの真名が。
あのライダーの真名は──トロイア戦争を終結させた勇者・オデュッセウス。
彼も、アキレウスの鎧に匹敵する程の鎧を持つ大英雄だ。
正直、防戦に回られると、流石のランサーでも負けはしないが倒せはしないだろうなぁ……。
ある意味、ヘラクレスが退場した今、英雄王ギルガメッシュに次ぐ難敵になるかもしれない。
俺がライダーをどう倒すか思案しながら間桐邸の庭に出た刹那──剣、槍、斧といった武器の雨が、俺がいた場所に降り注ぐ。
俺は危険を感じ、武器が降り注いできた方を振り向く。
「フハハハ! あの夜以来だな! “施しの英雄”とそのマスターよ!」
「英雄王……!」
英雄王ギルガメッシュが、相変わらず高笑いを発しながら空中にいた。
ランサーが瞬時に霊体化を解き、全身に炎を纏わせる。
「今宵の
瞬間、ギルガメッシュから発せられる気配が段違いに重くなる。
「マスター、どうやらこの戦い、一筋縄ではいかないようだ」
そう言って槍を構えるランサー。
どうやら、本気でギルガメッシュも仕留めるつもりらしい。
俺がコクりと一度だけ頷くと、ランサーは炎を地面に放出し、その勢いでギルガメッシュに突きかかろうとする。
しかし、ランサーは突きかかる前に空中から離脱する。
離脱した瞬間、ギルガメッシュの『
「天の鎖……!」
あれは、神性を有しているサーヴァントを縛る鎖だ。
あれにかかってしまえば、恐らく太陽神スーリヤの血を引くランサーはお終いだろう。
ランサーは炎を放出し、空中を飛び回り、回避に専念する。
そして鎖の一瞬の隙を突き、炎を纏わせた槍をギルガメッシュに投擲する。
「『
そして、それはギルガメッシュに直撃したように見えた。
しかし、煙が晴れると、無数の盾を『王の財宝』から出現させ、全くの無傷のギルガメッシュがいた。
ランサーはその光景を見て、眼を細くする。
そして、槍を持ち、向かってきた天の鎖を弾く。
「英雄王ギルガメッシュ……今のお前には、一切の慢心が無いな」
ランサーは炎を放出し、その勢いを利用してギルガメッシュを槍で一閃しようした刹那──
「──そろそろ出番だ、エア」
ギルガメッシュはそう言い、己の最強の宝具である“乖離剣エア”を『王の財宝』から取り出す。
そして、それでランサーの一閃を防ぐ。
それと同時に、乖離剣エアの刃が廻り始める。
ランサーは危険を感じ、すぐさまギルガメッシュから距離を取る。
エアには膨大な魔力が集結しており、その余波で地面が抉れていく。
「施しの英雄よ! この一撃に耐えられるか!?」
ギルガメッシュは問うようにエアを掲げる。
ランサーは鎧の宝具──『
「見よ!」
瞬間、乖離剣エアは真名解放された──!
「『
唐突に終わる~。