聖杯戦争は終わりだっ!   作:佐月檀

13 / 17
 FGOにて、遂にインド異聞帯を攻略致しました作者です。カルナさァァァァァん!!


セイバー、アーチャー、ライダーとの戦い

三人称side

 

 

 日野晴人は駆ける──駆ける──ひたすら駆ける。

 あの聖杯の泥から逃れる為、ひたすら自らの拠点へと駆ける。

 英雄王との戦いには勝利した。しかし、聖杯の泥には実質的に敗北した。

 つまりこれは、事実上の敗走なのである。

 だが、晴人は敗走を続ける。

 

 

(まずは、聖杯の泥に対する対策を立てねば……!)

 

 

 晴人はその一心で、拠点へと駆ける。

 

 

(見えた……! 家だ……!)

 

 

 自らの拠点を見つけ、晴人は益々走る速度を上げようとした刹那──。

 

 

 晴人の両頬を、双剣が掠めた──。

 両頬から鮮血をポタポタと流し、晴人は足を止める。

 

 

「貴様がランサーのマスターか」

 

 

 双剣を放ったと思われる紅きアーチャーが眼前に降り立つ。

 どうやら、遠坂凛はいないようだ。

 晴人は持っていた刀を構え、無言で頷く。

 

 

「そうか。ならば──此処で息絶えろ!」

 

 

 啖呵を切り、アーチャーは双剣を投影、そして晴人に双剣を振り下ろす。

 晴人は振り下ろされた双剣を刀で受け止め、それと同時にランサー──カルナも霊体化を解き、戦闘態勢へと入る。

 

 

「くっ!」

 

 

 カルナが霊体化を解いたことに、苦々しい顔をするアーチャー。

 カルナとアーチャーの相性は、『日輪よ、具足となれ(カヴァーチャ&クンダーラ)』を有するカルナが圧倒的に有利だ。

 更に、アーチャーは一度カルナに敗北している。

 実際に打ち合ったアーチャーは分かる。

 

 

(施しの英雄がいてはあのマスターを討ち取れんな……)

 

 

 自分だけでは、勝ち目が無い、と。

 アーチャーはそれでも尚、戦おうと決死の覚悟を決めた刹那──。

 

 

 とある乱入者がカルナを蹴り飛ばした。

 

 

「ッ!?」

 

 

 カルナが蹴り飛ばされたことに、驚愕する晴人。

 そして、アーチャーはその隙を突き、晴人に斬りかかるも、寸でのところで晴人が躱す。

 

 

「まさかお前まで来るとはな……ライダー。いや、トロイア戦争の勇者オデュッセウス」

 

 

 晴人は苦々しくライダーの真名を呟く。

 

 

「ほう。俺の真名を見破ったか」

 

 

 ライダーは関心したように晴人を見る。

 

 

「私もいるぞ。ランサーとそのマスター」

 

 

 そう言い、真上から剣を振り下ろし、晴人を斬り捨てようとするセイバー。

 それに晴人は気付き、咄嗟に回避する。

 

 

「マスター。どうやら、奴らにとってはオレたちは倒すべき敵らしい」

 

 

 肉体を回復させ、炎を放出し、三騎のサーヴァントと対峙するカルナ。

 

 

「完全に包囲されてるな……!」

 

 

 そう零しながらも、刀を構え直す晴人。

 

 

 暫しの沈黙が流れ、一触即発の中、カルナが魔力放出を利用し、セイバーへ飛ぶように向かって行き、鋭い刺突を繰り出す。そして、不可視の剣でなんとか刺突を受け止めたセイバーと鍔迫合う。

 カルナはそれに押し勝ち、セイバーに刺突を繰り出した刹那、アーチャーがカルナの横腹を斬り、阻止する。

 

 

「漸く、その身に一撃を当てれたぞ。施しの英雄」

 

 

「施しの英雄……御身は『マハーバーラタ』に於ける大英雄カルナか!」

 

 

 セイバーはそう言い、警戒を強める。カルナという真名が、セイバーとオデュッセウスに露見する。

 

 

「ああ、如何にも」

 

 

 しかし、カルナは一切動じない。

 

 

「だが、オレの真名()が分かったところで、オレを倒さねば意味は無いぞ」

 

 

 そして、カルナはセイバーに幾度か刺突を繰り出し、セイバーも負けじと不可視の剣で斬撃を繰り出す。

 しばらく打ち合い、カルナはいきなり斬撃を空中に浮遊して回避し、槍を投擲する態勢に入る──。

 

 

「『梵天よ、我を呪え(ブラフマーストラ・クンダーラ)』!!」

 

 

 そして、炎を纏った槍は、セイバーに向け投擲された──!

 

 

「くっ! すみません、シロウ、宝具を開帳します!」

 

 

 それに対し、セイバーは風を解き、聖剣を解放する。

 

 

「『約束された勝利の剣(エクス──カリバー)』!!!」

 

 

 煌めく星の如き輝きを纏った聖剣が、炎を纏った槍を相殺する。

 

 

 聖剣の光が収まった刹那、カルナがセイバーたちの一瞬の隙を突き、セイバーの右肩を突き刺す。

 

 

「────ッ!!」

 

 

 右肩を突かれ、夥しい量の血を流し、苦悶の表情を浮かべるセイバー。

 カルナはそれに止めを刺さんと刺突を繰り出す。

 

 

「ハァッ──!!」

「ぐっ……!」

 

 

 刹那、オデュッセウスは飛び蹴りし、カルナの刺突を阻む。

 

 

「“施しの英雄”よ、我が鎧──神体結界(アイギス)を打ち破れるか!?」

 

 

 そう言い、オデュッセウスは翼状のユニットから光線を放つ。

 カルナはそれを鎧を以て、真正面から受ける。

 爆煙が起こり、それが晴れた直後、オデュッセウスはカルナの横腹を回し蹴りし、吹き飛ばし、煙が起こる。

 

 

「ムンッ!!」

 

 

 煙が晴れた直後に、カルナは梵天よ、地を覆え(ブラフマーストラ)を放ち、オデュッセウスに直撃させる。

 しかし、結界を張られ防がれる。

 

 

「私を忘れたか?」

 

 

 刹那、アーチャーがカルナの背を双剣を以て縦斬りする。

 しかし、カルナも戦士。鎧で防ぎ、瞬時に刺突を行い、反撃する。

 

 

「くっ……!」

 

 

 アーチャーがカルナと距離を取ったと同時に、カルナも三騎のサーヴァントと距離を取り、構え直す。

 

 

「だ、大丈夫か……!? ランサー……!」

 

 

 カルナを心配する声色で晴人が言う。

 それに対し、カルナは──残酷な言葉を口にする。

 

 

「マスター、よく聞いてくれ。このままだとオレたちは負ける」

 

 

 晴人が口を大きく開き、唖然とする。

 あの不死身の大英雄が負けるという単語を使用したからだ。

 

 

「じゃ、じゃあ、どうすれば──」

 

 

「“神殺しの槍”を開帳、もしくは拠点を放棄し、撤退するしかあるまいな」

 

 

「……………」

 

 

 それを聞き、晴人は苦渋の決断を下した──。

 

 

「──仕方ない。撤退するぞ! ランサー!」

 

 

 それを聞いたカルナは「同意した」とだけ言い、霊体化する。

 

 

 そうして、ランサー対セイバー、アーチャー、ライダーの戦いは、事実上のランサー陣営の敗北で幕を閉じた。




 流石のカルナさんでも騎士王、紅き弓兵、トロイア戦争最大の知将を同時に相手にしたら負けるだろうと思いながら、書いておりました。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。