聖杯戦争は終わりだっ!   作:佐月檀

17 / 17
 あと二、三話ぐらいでこの二次創作も完結するかと思います。


施しの英雄と狂った光の御子・Ⅱ

「さあ、どうする? ランサーのマスター」

 

 

 言峰が、ランサーのマスター──晴人に問いを投げる。

 

 

「ハッ。愚問だな、言峰綺礼。俺のランサーの能力を忘れたか?」

 

 

 晴人が答えた刹那、ランサー──カルナが泥を焼き切り、クー・フーリンに鋭い突きをお見舞いする。

 クー・フーリンは少し後退するも、カルナの一撃を魔槍と己の技量で受け流す。

 

 

「チッ……! てめえ、あの泥に纏わりつかれても何ともねえのかッ……!」

 

 

 苛立ちを込めた声音で、クー・フーリンが狼狽する。流石に、カルナが聖杯の泥を焼き切るのは予想外だったのだろう。

 それもそうだ、あの泥は、あらゆるサーヴァントを取り込む泥。あの泥にサーヴァントが触れれば──そのサーヴァントはあっという間に取り込まれてしまうだろう。

 

 

 しかし──何事にも、例外というものは存在する。

 逆に、泥に取り込まれず、取り込まれたとしても、跳ね返してしまうサーヴァントは存在する。

 

 

 たとえば──英雄王ギルガメッシュ。

 

 たとえば──怪力無双の英雄ヘラクレス。

 

 たとえば──俊足の英雄アキレウス。

 

 たとえば──憤怒の化身アシュヴァッターマン。

 

 たとえば──施しの英雄カルナ。

 

 

 自我が強い彼らにとって、聖杯の泥とは、脅威ではあるが、己が精神を取り込むには値しない障害物だ。

 

 

「光の御子よ。その心臓を穿つ魔槍、そして、それを扱いきる絶技、称賛に値する」

 

 

 しかし、とカルナは言葉を紡ぐ。

 

 

「その刃は曇っており、技にも曇りがある。そして何より、今のお前は、狂っている」

 

 

 その言葉に、クー・フーリンは嗤った。

 

 

「ハハハハッ! てめえ────本気で殺されたいらしいなァ!」

 

 

 クー・フーリンは、怒りに任せ、凶猛なる魔槍を振るう。

 刺突の連撃。

 対して、カルナはそれを、黄金の槍で捌き、捌ききれなかった攻撃は、鎧で受け止める。

 突如、クー・フーリンは連撃を止め、魔槍を投擲する態勢に入る。

 そしてカルナも、同じく槍を投擲する態勢に入る。

 

 

「『抉り穿つ鏖殺の槍(ゲイ・ボルク)』ッ!!」

 

「『梵天よ、我を呪え(ブラフマーストラ・クンダーラ)』ッ!!」

 

 

 紅き閃光と炎を纏った一撃が、衝突した──。

 押し勝ったのは──炎を纏った一撃であった。

 炎を纏った一撃は、刹那にクー・フーリンに直撃し、黒煙が舞った。

 

 

「てめえッ……!!」

 

 

 黒煙が晴れ、そこには憤怒を露にするクー・フーリンがいた。

 

 

「これでも仕留めきれんか」

 

 

 カルナが冷静に分析する。

 しかし、またもや聖杯の泥が、カルナを取り込まんとカルナの左足を引っ張り込む。

 

 

「もはや──一撃で決めるしかあるまい」

 

 

 刹那──泥が凄まじい炎に焼き切られる。

 そして──カルナが携えていた槍は──

 かの“神殺しの槍”であった。




 カルナさんはええぞぉ……!(唐突な布教)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。