さてと、アーチャーを襲撃すると言ってから後日。ランサーを穂群原学園に向かわせたものの……。あ、ちなみに俺はアーチャーのマスター──遠坂凛に存在を気付かれると非常に厄介だから穂群原学園からかなり距離を取ってから使い魔であるカラスを放ち、ランサーを見守っているよ。
それで、話を戻すけど、アーチャーを襲撃した後の作戦を立てていなかった。
原作に於けるセイバーのマスター──衛宮士郎だ。
彼は本来なら今日、原作に於ける本来のランサー──クー・フーリンに殺害された後、遠坂凛に蘇生される筈だった。
しかし今現在、現に召喚されてるランサーはカルナだ。
カルナが単なる目撃者である衛宮士郎を殺害するとは正直、思えない。
要するに俺が衛宮士郎を何らかの手段で一度殺害しないと、俺の計画が完全に破綻するということだ。
……先回りして衛宮士郎に逃げ切ったと思わせた後、原作のクー・フーリンみたいにグサッと殺るか……。
よし! そうと決まれば遠坂凛とアーチャーに気付かれないように校舎内に潜入しとくか!
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三人称side
穂群原学園の屋上。
そこに髪を両結びにした少女──遠坂凛が立っていた。
「……」
凛は只無言で夜空を眺めていた。
「晴人君……」
唐突に凛の口から日野晴人という者の名前が出てくる。
「フフ……。彼と“また”一緒になれるかもしれないなんて、興奮が収まり切らないわ……!」
凛は不適な笑みを浮かべ、そう呟く。
「凛、そうやって恍惚としているのもいいが、もう少ししっかりとしてくれ」
霊体化しているアーチャーが悪態を零す。
「いいじゃない、アーチャー。私はそれ程彼のことが好きなの……」
そう返されたアーチャーは「ハァ……」と溜息をつく。
「フフ、待っててね、晴人君。今度こそ、一緒にいようね……」
「理想に浸っているところに申し訳ないが、お前がアーチャーのマスターか」
不意にサーヴァントの声が聞こえ、凛は振り向くと、そこには黄金の鎧を纏ったサーヴァントがフェンスの上に立っていた。
「サーヴァント……!」
凛は慌てて距離を取る。
「時期尚早で悪いが、我が槍に貫かれるといい」
そう啖呵を切り、サーヴァント──ランサーは槍を凛に突き出す。それを寸でのところで凛はかわす。
かわした後、凛は屋上のフェンスに向かいながら、自身の足に強化魔術を掛ける。
それを利用し、地面を蹴り、屋上からグラウンドへと落下する。
「アーチャー! 着地任せた!!」
「チッ、了解した」
アーチャーは舌打ちをするも、実体化し、凛を抱え着地する。
アーチャーは凛を降ろすとすぐさま臨戦態勢に入る。
「お前がアーチャーか」
「如何にも。私がアーチャーのサーヴァントだ」
紅衣のアーチャーはそう答える。
「そうか。見たところ弓は持っていないが」
「生憎、今の私は弓を使う気がないのでね」
アーチャーはそう言うと、一振りの剣を投影し、ランサーに斬りかかる。
「ハッ!」
ランサーはそれを軽く槍で受け止め、剣を破壊する。そして、ランサーは槍の一撃をアーチャーに食らわせようとする。
(あの一撃が当たれば……私は間違いなく死ぬ……!)
アーチャーは一瞬、死を浮かべる。
それに焦ったように双剣を投影し、ランサーの突きを寸でのところで防ぐ。
しかし、槍の勢いは殺し切れず、吹き飛ばされる。
「アーチャー!?」
マスターである凛は驚愕する。何せ自らのアーチャーが完全に圧倒されているからだ。
「クッ! 弓は使うつもりはなかったが、仕方ない!」
アーチャーはそう言い、矢を三度放つ。
しかし全て、ランサーの鎧に弾かれる。
「見事な正確さだ、アーチャー。しかし、オレの鎧はあらゆる攻撃を防ぐ」
ランサーはアーチャーに急接近し、槍を払う。
槍の穂先はアーチャーの右の頬を掠り、傷をつける。
アーチャーは再び双剣を投影すると、双剣をランサーに向け投擲する。
(最早、これを出すしかあるまい……!)
ランサーが投擲された双剣を鎧で弾くと、アーチャーは再び双剣を投影し、ランサーを斬りかかる。すると、弾かれた双剣もブーメランの要領で同時にランサーの首を斬る。
(これでどうだ……!)
しかし──。
「その実力、凄まじいな。アーチャー」
ランサーは無傷であった。
「こちらも少し、本気を出すとしよう」
ランサーがそう言った瞬間、アーチャーの全身に悪寒が走る。
「真の英雄は眼で殺す──『
ランサーは自らの宝具の一つ──『
「クッ!」
アーチャーはなんとか回避を行う。
「無駄だ」
すると、回避を行ったアーチャーを閃光は追尾する。
「何ィっ!?」
そして、アーチャーに直撃した。
煙が晴れると、アーチャーは立っているのもやっとの状態であった。
「ここまでやられるとは……」
アーチャーは自らに死が迫っていることを感じた。しかし、目の前のランサーの真名は分かった。
「大英雄とはやはり凄まじいな。“施しの英雄カルナ”」
「カルナ……まさか!? 黄金の鎧の大英雄!?」
凛が顔面を蒼白させる。そう、ランサー──カルナ相手にアーチャーは最初から勝ち目など無かったのだ。
凛が顔面を蒼白させている最中、弓道場から足音が聞こえた。
「何者だ」
ランサーが振り向くと、一人の赤髪の青年が校舎へと逃げていった。
「む、まぁいい。アーチャー、オレはマスターの命でここらで退くとしよう。次合間見える際は、仕留めるぞ」
カルナはそう言うと、その場から姿を消した。
「嘗められたものだな……!」
アーチャーは自らを仕留めなかったことを疑問視しながら、吐き捨てる。
「アーチャー! さっきの逃げていった生徒、どうするの!? 私たちの戦いを目撃したわよ!」
「すまない、凛。私は今、その生徒を追える余力が無い」
アーチャーは無念そうに言う。それを聞いた凛は「……そう」と一言だけ残し、校舎へ向かう。
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晴人side
よし、衛宮士郎が逃げてきた! バレないように顔は隠してるぜぇ。本当に申し訳ないが……。
「ハァ……ハァ……何だっt」
衛宮士郎が言葉を発しようとした瞬間、俺は縮地で一気に距離を詰め、衛宮士郎を刀で刺した。
「あ……が……」
すると衛宮士郎は吐血し、その場で生を終えた。
「本当に申し訳ない」
そして、俺はその場から急いで立ち去った。
ギャグいつ入れよ……。