衛宮士郎を襲撃した次の日──。
俺はランサーを連れ、間桐邸に襲撃を掛ける為、月光に照らされる夜道を歩いていた。ちなみにランサーは霊体化している。
ところで、何故間桐邸を襲撃するのかって?
理由は簡単、あの蟲爺──間桐臓硯と、間桐慎二を始末する為だ。
どちらもある意味かなり厄介。特に間桐臓硯。
奴に関しては、生かしておくと何をしでかすか全く分かったものじゃない。下手をすると新しい犠牲者が必ず出るだろう。
だから──必ず臓硯を、殺す。これが、この聖杯戦争を素早く終わらせる一手だ。
俺たちが間桐邸を目指し、駆けていた刹那──。
巌のように巨大な戦士が、俺たちの眼前に舞い降りた。
そして、その戦士──バーサーカーの右肩から一人の白髪の少女が降りてきた。
「フフッ、ごきげんよう、ランサーのマスター」
その言葉が紡がれた瞬間、俺の脳内で警鐘が鳴る。
何故、分かった? 俺のサーヴァントの得物を見た訳でもないのに。
俺は余程焦っているのか、背は冷や汗でびしょびしょだ。
「……バーサーカーのマスターか」
俺は焦りを隠しながら、問うように返す。
「ええ、私はバーサーカーのマスター。イリヤスフィール・フォン・アインツベルン。でも、覚える必要はないわ」
少女──イリヤスフィールが開戦の言葉を続ける。
「貴方たちは此処で死んじゃうんだもん。やっちゃえ、バーサーカー」
「■■■■■ーー!!!」
凄まじい咆哮と共に、バーサーカーは石斧剣をこちらに振り下ろす。
「はっ!」
それを、霊体化を解いたランサーが槍で受け止め、横に薙ぐ。
「その凄まじい腕力、正に怪力無双と言える程だ。バーサーカーよ」
ランサーはバーサーカーに称賛を送ると共に、真っ向からバーサーカーと打ち合う。
あまりの凄まじさに風が起こり、剣戟で火花が散っている。
「しかし、狂化された影響だな、その一撃一撃に技が伴っていない」
打ち合いながら、バーサーカーの一長一短を挙げるランサー。
一見、ランサーが余裕そうに見えるが、その実、ランサーは圧されている。
(やっぱり、ランサーが圧されているな……)
俺はそう分析する。
そうしている途中、打ち合いの決着がついたようだ。
バーサーカーが大きく振りかぶる一瞬の隙を突き、ランサーが魔力を放出し、炎を槍に纏わせ、バーサーカーの胸を突く。
「終わりだ、バーサーカー」
その言葉と同時に、バーサーカーの胸を炎が貫き、大穴を空ける。
バーサーカーは機能が停止したロボットのように、動かなくなる。
「へぇ、中々やるじゃない」
イリヤスフィールが余裕そうに感心の声を挙げる。
「でも、その様子じゃ、まだ完全に死なないんだろ?」
俺は余裕そうなイリヤスフィールの内心を当てるように、少し嫌味を込めて言葉を返す。
「正解! よく分かったわね!」
「■■■■ーーー!!」
イリヤスフィールがそう言った瞬間、バーサーカーは再起動したかのように再生し、ランサーを自慢の怪力を駆使し、打ち上げる。
そして、打ち上げたランサーを今度は対照的に打ち落とす。
「かはっ……!」
ここにきて、初めてランサーがダメージを負ったようだ。
やっぱり、それ程強いんだな。
ギリシャ神話随一の大英雄・ヘラクレス。
だけど、完全に倒せなくとも、此処で打撃を与える──!
「マスター」
「どうした? ランサー」
ダメージを黄金の鎧の能力で回復させたランサーが俺にある許可を求める。
「奴に勝つ為、炎を常時纏うことを許してくれ、マスター」
「ああ、そういうことか。許可する! ランサー!」
ランサーはそれを聞くと「ありがたい」とだけ返し、バーサーカーと対峙する。
「バーサーカー、お前とは本気で戦わねば勝てぬらしい」
そう言い、ランサーは炎を纏う。
「行くぞ!」
「■■!!」
そうして、最強VS最強の第二ラウンドが開幕した──。
実はちょっと文章を勉強してきました。