FAIRY TAIL ~天に愛されし魔導士~   作:屋田光一

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折角のゴールデンウィークだったのにようやく投稿できたのが後半突入の日に…!
毎度毎度長らくお待たせしてごめんなさい…。

前回のアズマの時もそうだったんですけど、他とは違う口調を織り交ぜたキャラのオリジナルセリフって考えるのかなりめんど…難しいです…!
しかも今回はアズマ以上の…あるキャラの口調再現に苦労しましたってよ。


第117話 神を滅する者

妖精の尻尾(フェアリーテイル)の聖地である天狼島に攻め込んできた闇ギルド・悪魔の心臓(グリモアハート)。そこに所属する多くの魔導士たちが、島中にいる妖精の尻尾(フェアリーテイル)の魔導士たちに襲い掛かり、彼らは各々の場所で戦闘を継続していた。

 

その内の一角において、たった一人の少年が、大多数の兵士たちを相手にしながらも蹂躙と言う言葉が似合うほどに圧倒していた。

 

台風(タイフーン)!!」

 

上空に広がっていた雲から打ち付ける豪雨、周辺に吹き荒れる竜巻。それらが一気に敵である魔導士たちに襲い掛かり、激しい雨量による痛みを受けながら、自由の利かない空中へと飛ばされていく。

 

「な、何なんだよこのガキ……!?」

 

「たった一人しかいねぇのに、こんな出鱈目な魔法……!!」

 

近距離の武器を持つ魔導士は近づくこともなく飛ばされていき、遠距離から攻撃を加えようにもそれよりも威力も範囲も上回っている技に打ち消されて、悪魔の心臓(グリモアハート)からすれば何一つ自由にさせてもらえない状態が延々と続いていたに等しい。更には……。

 

「やっぱ、逃げたネコたちを追った方が……」

 

「バカヤロウ!そうしようとして何人ああやってやられたと思ってんだ!!」

 

少年が駆け付けるまで自分たちが追い詰めていた少女と黒ネコは、彼と共に来た白ネコと一緒に自分たちの手が届かない範囲へと避難していった。そんな明らかな削りやすい戦力の打倒へと向かいたいのに、少年はそれをすぐさま察知して優先的に排除してくる。隙が無さ過ぎる。仮にも最大勢力に所属している魔導士が、これでは殺処分を待つしかない家畜扱いだ。最大級の屈辱である。

 

「こうなったら、一斉に魔法を撃って一気に仕留めるぞ!」

「それしかねえか……!」

悪魔の心臓(グリモアハート)を舐めんじゃねえぞぉ!!」

 

すると、シエルの後方に立っていた遠距離魔法特化の魔導士たちが10人ほど束になって集まり、一斉に各々の最大級の魔法をシエルへと発射。さすがに音で気付かれたようだが、距離と時間、範囲を考えれば避ける事などできはしない。迎撃で防がれるにしても、この数だ。必ずどれかは当たる。

 

 

 

と言う彼らの狙いを、雷の魔力を両手で握り潰し、蒼雷を纏った少年は一瞬でその場から退避したことでいとも容易く打ち砕いた。

 

『へ……?』

 

突如として少年の姿が消えたことで呆けた声を発した魔導士たちは、その後一瞬の内に全員が雷属性の一撃をそれぞれ受けて、地に沈められた。何が起きたのかを理解する間もなく、彼らの意識は消えたのだった。

 

「これで粗方は蹴散らしたかな」

 

身体に纏っていた蒼雷を解除し、周囲に転がる敵たちの死屍累々を見渡しながら先程の剣幕はどこへやら。一息ついたように、僅かに浮かんでいた額の汗を腕で拭いあげる。今いる場所から抜け出そうとした者たちも含めて、一人残らず戦闘不能に追いやれたはずと確認する。

 

だがシエルの顔に安堵はない。ひとまずの脅威は退けられたが、今まで戦っていた者たちはただの雑兵。メインとなる敵は、兄ともぶつかり合えると推定している悪魔の心臓(グリモアハート)の幹部格。ほぼ間違いなく、この雑兵たちと同じタイミングで島に侵入しているだろう。どこから来るかも分からない。ひとまず一時避難させているウェンディたちと合流するのが先決と思い、彼女たちが飛んで行った方へと足を向ける。

 

「シエル!」

 

「お、シャルルちょうどいいとこに」

 

そして歩を進めようとしたタイミングで、翼を広げたシャルルがどこか慌てた様子でシエルの元へとやってきた。今しがた敵を退けたところだったことで、思わず彼の顔に笑みが浮かぶが、当の彼女はどこか焦燥気味だ。

 

「敵は……全員片付いたみたいね」

 

「うん。ウェンディたちは?」

 

「その事だけど、移動しながら話すわ。急を要するの」

 

思っていたのとは違う返答を聞かされ、シエルが虚を突かれたような反応を示すも、シャルルは全部を答えずにシエルの体を持ちあげて(エーラ)による移動を開始する。

 

「何が起こったの……?まさか、ウェンディの身に何か……!?」

 

「そこは安心して。ウェンディは無事よ、リリーも。……今、大怪我を負った人を、治療しているところだから、安心してとも言いづらいけれど……」

 

急を要すると聞いて、シエルの脳裏にウェンディに何かあったのではと言う懸念が浮かぶ。だがそれは即座に否定され、少しばかり安堵を覚えた。だが、大怪我を負った人、と言う新しい疑問が浮かぶ。

 

「もしかして、ギルドの誰かが、グリモアの幹部とぶつかったの……?誰が……?」

 

「……着けば分かるわ。もうすぐそこよ」

 

話の流れから察知し、仲間の内の誰かが敵と戦い、その影響で少なくないケガを受けたのではと考えたシエルの問いに敢えて全てを言わず、百聞は一見に如かずと彼をその現場へと連れていく。

 

場所は自分たちがいたところよりも少し離れた森の中。シャルルが連れていく方角に心当たりを感じたシエルはすぐに思い当たった。グリモアの魔導士たちを相手に無双をし始めてからすぐ、島全体を大きく揺るがす大爆発が起きていたのを感じ取った。その際に放出された莫大な魔力も。それが発生したと思われる方角と一致しているのだ。

 

少しすると、シャルルの言うようにウェンディと思われるツインテールの藍色髪の少女が目に映った。傍らには護衛と見張りの為に残ったリリーもいる。そして、彼女が治療しているらしき大怪我をした人物も、横たわった状態で彼女の治療を受けているのが見えた。それが誰なのかと、首と目を動かしてその視界に収めようとし……。

 

「……えっ……?」

 

その人物を理解した瞬間、シエルは思考が停止しかけた。いや、理解したく無かったというのが正しい。何故なら、その人物は全身が傷だらけで、左肩の部分は貫かれたのか風穴のように空けられている。重傷者だ。それだけでも一大事ではあるが、彼がここまで動揺している理由は、その重傷を負っていたのが信じ難い人物だったことだ。

 

 

 

 

「マスター……!?」

 

聖十(せいてん)の象徴である白い外套を身に纏っていたマスター・マカロフが、完膚なきまでに敗北したことを示唆した状態で横たわっていたのだ。

 

「そんな……マスターが……一体誰に……!?」

 

「私たちも誰がやったか……マスターが誰と戦ったかまでは分からない。けど、間違いなくあんたがさっきまで戦ってた奴らとは桁違いの相手だったことだけは分かる」

 

自分たちを束ねるマスター・マカロフは大陸でも屈指の魔導士である聖十大(せいてんだい)()(どう)に選ばれた実力者。並大抵の魔導士ならむしろ彼に勝つことすら不可能だ。そんなことが出来るとするなら……。

 

「幹部の誰かか……グリモアのマスター……!?」

 

悪魔の心臓(グリモアハート)を束ねる強大な魔導士と思われるマスターか、はたまたその直属の部下に当たる幹部・煉獄の七眷属のいずれか。いずれにせよマカロフを打ち破れるような魔導士が敵側にいる事だけは明白。緊張感が支配するように口を噤みながらシャルルは首を縦に振る。同じ考えだという意味だ。

 

「来たかシエル。敵は?」

 

「俺の方は全部終わった。それより、マスターの容体は?」

 

到着したことに気付いたのか、リリーが尋ねてきた問いに簡単に答えながらマカロフの回復を行っているウェンディに現状を尋ねる。魔力を多く使う治癒魔法による消耗で顔じゅうに汗を垂らしながら、芳しくないと言いたげに曇らせた表情で答えた。

 

「……さっきからずっと、治癒の魔法をかけているんだけど……何故か効かないの……!どうしよう……!このままじゃ……!!」

 

治癒魔法の中でも天空魔法……とりわけ滅竜魔法に分類される彼女の治癒力は他よりも優れている。そんな魔法でも効かないとなると、マカロフに治癒力の阻害効果がなされてしまっているのでは。そう懸念しシエルもマカロフの容体を詳しく調べると、治癒自体は効果があるように見えるが、マカロフについている傷が深すぎるせいで、相対的に効いてないように見えていた事に気付いた。

 

「大丈夫。治癒はちゃんと効いてるから、落ち着いて」

 

傷が中々塞がらない事に今彼女は焦りを覚えている。それが原因で一気に出力を上げたりなどをすれば魔力を過剰に消耗することになる。そして適切な処置が施せずに、患者の容体がさらに悪化しかねない。患者の容体、患部、魔力量を確認しながら落ち着いて対処することを念頭に置くようにとアドバイスしながら、シエル自身も彼女の補助をするように雨の魔力をマカロフのいる位置から少し高めの位置に展開する。

 

「ウェンディは傷の深い部分に集中してかけて。慈雨(ヒールレイン)

 

そしてその技の名を告げると同時に、マカロフの体に降り注ぐ癒しの雫。身体が欠損した場合でさえ、その傷を塞ぐほどの治癒力を与えるその雫を全身に満遍なく浴びせると、マカロフの傷が瞬く間に消えていき、塞がっていく。一番酷い症状の貫通していた左肩さえ、血の跡さえも見えなくなっている。

 

優しい雨粒を浴びて外傷が回復したマカロフの様子を目にし、ウェンディだけでなくエクシード二人も信じがたいものを見たかのように目を見張る。ウェンディの回復魔法でも塞げなかった傷口をこうもあっさりと……。思わず感嘆の声を零したウェンディに対し、険しい表情を変えないままシエルは説明した。

 

「傷口を塞いだだけで、痛みやそれに伴うダメージが無くなったり、消耗した体力と魔力が回復する訳じゃないけど、症状の悪化は防げる。ただ……」

 

すると膝をついていたシエルの体が傾き、傍らの地面に右手をついて消耗を見せた。咄嗟に場にいる者たちが声をかけるも、大丈夫だというように左手を上げて彼らを制止。そして更に続けた。

 

「効果が高い代わりに、俺の魔力も多く使うから、緊急時に限らせてるんだ……」

 

「今のように、だな」

 

先程までのマカロフのような重傷者相手への処置や、戦闘中に外傷を多く負った際の応急処置で主に重宝されるもの。シエルがした説明に理解した様子のリリーが納得と言いたげに呟く。自身の魔力の消費も激しい上、対象者の体力や魔力は回復できないので、それに関しては少し大きめの日光浴(サンライズ)を作り出し、場にいる者たち全員の回復を始めることで対処する。

 

「今の内に聞いておきたいんだけど、メストは?」

 

「敵の襲撃が来る前は見張っていたんだが、応援を呼ぶと言って逃げられてしまった。すまん……」

 

「応援?あいつ、結局敵じゃなかったの?」

 

マカロフたちの回復を行っている間、シエルは合流を果たしたリリーに顔を向けて、メストの事を尋ねる。ウェンディと共にいたはずである彼が姿を見せないという事は、ギルドのメンバーではなかった可能性が当たっていたかもしれないと思っているためだ。もしや悪魔の心臓(グリモアハート)のスパイではと思っていたシエルだったが、それにしては妙に感じる言動に首を傾げると、彼の正体を知ったウェンディから補足として教えられた。

 

「メストさんは評議院の人だったの」

 

「……うわあ、マジか……危ねえ……」

 

「どういう感情の顔、それ?」

 

その正体は評議院。それを聞いたシエルはこれでもかと表情を歪めた。目は細くなってどこか遠くなり、口は左側は上に上がってるが右側は下に。声は若干震えながら、裏返った声から徐々にその高さを低くして絞り出す。何やら様々な感想と葛藤を孕んだ、情緒が混ざりに混ざったかに感じる反応を示した。取り敢えず言葉からは、ボコボコにしようと思っていたメストが、手を出したら確実に説教ものになってしまう評議院の人間だったことに対し、ボコす前に知れてよかった、とだけは思っているのだろう。

 

「本隊とやらと合流し、応援を呼ぶと言ってはいたが、どこまで信用できるか……」

 

「兄さんは幹部と戦ってるの?」

 

「ああ、煉獄の七眷属と言っていた。あいつも本気で戦う必要がある相手、だと」

 

「七眷属……ペルセウスがそこまで言う奴と同列の魔導士が、他に6人……」

 

次にリリーと共有した情報はグリモアの幹部について。ペルセウスがほぼ互角の力で戦った煉獄の七眷属アズマ。彼と同じ立場とされる魔導士が彼を含めて7人も存在する事実に、シャルルは苦々しい顔を浮かべている。厄介極まりないと思っているのだろう。

 

「そもそも、奴等は一体どういうギルドだ?悪魔の心臓(グリモアハート)にバラム同盟……聞き馴染みのない単語が多いのだが……」

 

「そっか、リリーはアースランド(こっち)来てまだ日が浅いんだっけ」

 

元々はエドラスで生まれ育ったエクシード。隣り合っていたとはいえ、シエルたちもエドラスの存在を知ったのは彼らがアースランドに干渉してきてからだ。エドラス側からすれば必要最低限の情報のみ着手していたから、アースランドの細かい事情は知る機会も少ないし、興味も持たれなかったのだろう。だからこそリリーにとっては当然の疑問と言える。

 

ペルセウスがウェンディに分かるよう簡潔に説明をしてはいたが、マカロフの回復を進めている合間に、シエルはリリーへ詳細の解説を始めた。

 

「まず、闇ギルドについてはエドラスでも存在していたからおおまかには知ってるよね?」

 

「エドラス王国……正確には国王ファウストが下した魔導士ギルドの解散命令に従わず、魔法を手放さずに活動を続けていたギルドの事、としてな。アースランドでは、評議院と言う組織がエドラスにおける王国の立場と聞いてるが」

 

「そう。ただアースランドの方は、もっとたちが悪い奴等も存在してる。問題行為や迷惑行為を繰り返し、民間人にも平気で被害を広げさせ、依頼とあれば、非人道的な行いも辞さない。場合によっては、依頼の有無に関係なく村や町を滅ぼしたケースのあるギルドも含めて、闇ギルドと総称してる」

 

信じられないと言いたげにリリーが息を呑み、シャルルやウェンディの方に目配せをする。目を向けられたことに気付いたシャルルが肯定を示すように目を閉じて首肯し、ウェンディもまた治療の為にマカロフへの注視を続けながらも、悲し気に顔を歪め、否定の言葉を出そうとしない。

 

「その上、闇ギルドの中でも国家戦力が束になって戦っても敵わないような、常軌を逸したギルドもある。その最たる例が闇ギルドの最大組織とされる三つのギルド。六魔将軍(オラシオンセイス)冥府の門(タルタロス)、そして今攻め込んできている悪魔の心臓(グリモアハート)。奴等は互いに互いの不可侵を約束し、形式上の盟を結んでいる。これが、“バラム同盟”と呼ばれているものだ」

 

「アースランドには、このバラム同盟と呼ばれた三つのギルドに加えて、それぞれ傘下となるギルドがいくつも存在しているわ」

 

「エドラスとは、力関係が何もかも正反対だな」

 

シエルの解説に、シャルルが補足として加えた傘下ギルドの存在。リリーが知ってるエドラスの魔導士ギルドは、妖精の尻尾(フェアリーテイル)を残して全て壊滅させられたため、闇ギルドの方が健在の上に国でも対処できていない状態であるのは、新鮮を通り越して正反対と感じ、複雑そうな表情を浮かべている。

 

「その一つ、六魔将軍(オラシオンセイス)は他のギルドと協力することで、何とか倒すことは出来たの。それでも、みんなすごく大変な思いをしたぐらいに、強かった……」

 

六魔将軍(オラシオンセイス)と激闘を繰り広げたニルヴァーナの事件。その時の激しさと凄絶さを思い出しながら、ウェンディは声を絞り出すようにその説明を付け加える。それを聞いて、リリーは先程ペルセウスが言っていた言葉を思い返していた。

 

『評議院がちょいと本気出せば、六魔も冥府も残ってねぇ。だが実際はどうだ?お前ら()六魔を倒したのかよ?』

 

「(評議院では倒すことも出来ない闇ギルドの一つを、いくつものギルドが協力して、やっと倒せた。そんなギルドと同等の力を持っているギルドが、今回の敵と言う事か……)」

 

すると少し離れた場所に、何かが落下したような音が響いた。耳にした瞬間、場にいる者たちに更なる緊張感が走り出す。何が落ちて来たのだろう、と警戒心を高める。

 

「な、何っ!?」

 

「二人は治療に専念しろ。オレが見てくる」

 

「私も行くわ」

 

唐突な物音の正体を確かめる為に、リリーとシャルルのエクシード二人が名乗り出る。魔力温存の為に(エーラ)も出さず、短い脚で走っていき、その場所へと向かう。もし落ちてきたのが敵だったとしても、小さな身体で物陰に隠れれば、バレることもほぼない。

 

茂みを死角に使いながらその場所へと近づいていき、落下してきたと思われる場所へと辿り着くと、まさかの人物がそこにいた。特徴的だった鱗柄のマフラーが何故か真っ黒に、服も裏側なのか灰色のものになっているが、桜色のツンツン頭は見間違いようもない。

 

「ナツ!?」

 

「おい、大丈夫か!?」

 

シエルと同じく試験の為に島にいた火竜(サラマンダー)が、所々()()のような傷を負いながら倒れ伏していた。少なくない傷が響いて意識が少し薄れていた様子だったが、二人の声でそれが戻ったのか呻き声をあげながらシャルル達の方へと目を向ける。

 

「この声……シャルル……とリリー!!?」

 

少し苦しそうだったが、本来島の中にいないはずのリリーの姿がある事の衝撃の方が大きかったらしく、彼がいる事を理解した途端弾けるように身を起こした。だが無理に体を動かしたことで更に傷が響いたのか、再び痛みを訴えるように苦しみだす。

 

「急に動かないで!傷だらけじゃない!」

 

「こ、こんぐれえ平気だ……つか、何でリリーがいるんだ……?」

 

「話すと長くなる。一旦後回しにさせてくれ。お前は、グリモアの奴にやられたのか?」

 

「やられてねえっ!!」

 

痛みをこらえながら試験に参加していないはずのリリーが天狼島にいる理由を聞こうとするも、今はもっと優先すべきことがある。そう主張してリリーはその話題を後で説明すると説得。対するナツのケガに関して七眷属の誰かと戦った後ではと聞くと、クワっと顔を険しくして一部否定した。

 

どう見てもやられているように見えるが……。そう零したリリーにシャルルは「一々ツッコんでても疲れるだけよ」と一蹴した。リリーは思った。それでいいのか、と。

 

「けど不幸中の幸いね。あんたもこっちに来て。ウェンディとシエルに、その傷治してもらうから」

 

「ウェンディもいんのか?あ、そういやハッピー見てねえか?落ちる時はぐれちまって……」

 

「いいえ、あんたしかいなかったわ」

 

シャルルがパートナーとして同行しているシエルの他に、ウェンディも近くにいると聞いて、翼を出したシャルルに抱えられながらナツは彼女に運ばれる。ついさっきまではハッピーも一緒だったらしいが、今周辺にいたのはナツだけ。他にはいない事を伝える。リリーもそれに追随していく形で駆けだした。そしてナツの今の状態を改めて確認し、彼女は言葉を失っていた。

 

「(何でマフラーが黒くなったのかも疑問だったけど、この感じ……禍々しいなんて言葉で片付けられるようなものじゃない……!それにこの傷……火傷?火が効かないはずのナツが、なんで火傷なんて負ってるの?一体、どんな奴と戦ったって言うのよ……!?)」

 

直接触れたわけでもないのに感じ取れるどす黒い魔力が籠ったマフラー。火の滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)に本来通じない炎による攻撃の跡と思われるダメージ。一体どのような怪物と戦えばこんなことになるのか、シャルルには想像すらつかなかった。

 

戦慄を覚えながらも、シャルルはマカロフを治療している最中のシエルたちの元へと戻っていく。近づくにつれて鋭い嗅覚を持ったナツが気付いた様子で、徐々にその顔色を青く染めていく。

 

「オイ……このニオイ、まさか……!」

 

そしてナツもその目に入れてしまった。外傷は塞がったものの、身につけている外套から分かる、大きな戦いによるダメージの証を負ったマカロフの姿を。

 

「じっちゃん!!」

 

「「ナツ(さん)!!」」

 

戻って来たシャルル達に抱えられているナツが思わず声を張り上げると、それに気付いた治療中の年少組が彼の名を反射的に呼んだ。ナツはいてもたってもいられず、シャルルを振りほどくと着地と同時に駆け出し、しかし目前で足がもつれ、その場で倒れこんでしまう。

 

「あんたもケガしてんのよ!無茶すんじゃないわよ!!」

 

「シエル!ウェンディ!じっちゃんどうした!?誰にやられた!!」

 

突如暴れて無理をしたナツをシャルルが叱り飛ばすも、耳に入っていない様子でマカロフの身に起きたことを問いかける。だがシエルたちも、重傷の状態で倒れていたマカロフを見つけただけで、正確に誰の手にかかったかまでは特定できていない。

 

「傷は治せたけど、体力と魔力を過度に消耗している状態だ。いつ目を覚ませるか……」

 

「う、嘘だろ……!?」

 

回復を続けながら苦々しい表情で答えるシエルに対し、ナツもまた衝撃を受けたように顔を強張らせて震えた声で絞り出す。もしかしたら、と過る最悪の事態を振り払うように、固く目を閉じる。

 

と、その時だった。

 

 

 

 

「ナツ……シエル……ウェンディも、か……?」

 

『!!!』

 

耳に届いた老人の声。衰弱しているせいで弱々しいが、よく耳に残っているその声を聞いた全員が、声の主の方へ目を向けた。

 

「マスター!よかった……!」

 

「大丈夫か、じっちゃん!誰にやられたんだ!!」

 

「まだ動かないで!体は安静に……!」

 

長く昏睡に近い状態だったマカロフの目覚めにウェンディは涙を浮かべて喜び、ナツは彼を手にかけたものを聞き出そうと迫り、シエルはマカロフに身体を動かさせないように呼び掛ける。三者三様の反応を聞きながら、呻き声と共にマカロフは彼らへ呼びかけた。

 

 

 

 

 

「皆……よく聞け……。この戦い……ワシらに、勝ち目は……ない……」

 

その言葉に、場にいる全員が絶句した。時が止まったかのように、誰もが何も言えなくなるほどの衝撃を受けた。そこから最初に回復し、言葉を発したのは、太陽の光を当て続けていた少年。

 

「な……何を言ってんだ、マスター!!」

 

「そうだぞじっちゃん!寝ぼけてんじゃねえ!!」

 

追随するようにナツが怒りを表すかのように声をあげる。ウェンディも、シャルルやリリーも、言葉こそ出さないがシエルたち同様の意見だと言いたげの表情を浮かべている。

 

「ナツ……お前のケガは……誰に、やられた……?」

 

「こ、こんなの何ともねえ!次は絶対に勝つ!!」

 

全身に浴びていた火傷に気付いていたようで、それを問われたナツは少し言葉を詰まらせるもすぐさま気丈に振舞う。落ちる前に激突した敵の事を、少なからず思い出したのだろうか。

 

「シエル……島にいるみんなを、連れて……逃げるんじゃ……。お前なら、出来る……はず……!」

 

シエルの天候魔法(ウェザーズ)を使えば、ギルドのメンバーを連れて円滑に非難を行える。マカロフはそう言いたいのだろう。出来なくはない。だが、今問題となっているのは、そこではない。

 

「逃げる……?親同然のマスターを、こんな目に遭わせられたのに尻尾巻いて逃げろって言うのか!?こんな事されて、勝てないからってだけで諦めろって言うのか!!?」

 

「……そうじゃ……。時には……退かねばならぬ、時も……ある……!」

 

自分たちを導き、自分たちの居場所をくれた、大恩ある人物であるマスター・マカロフにこれ程の危害を加えられた。家族を重んじるギルドである自分たちにとって、その脅威から逃れるだけの選択をするなど、断じてあってはならないとさえ言える。それはマカロフも重々承知だ。その上で、逃げるべきだと諭している。今回は、あまりにも相手が悪すぎると。

 

「そ、そんな事……!」

 

浮かんでいた涙を零れさせながら、マカロフの言葉にウェンディが反論も言えずにいる。だが彼女は実際目の当たりにしていた。七眷属の一人と称したアズマが、何の前触れもなく遠い海上にあった評議院の戦闘艦を一瞬で爆破させた光景を。自分では勝てないと、あの一瞬で証明させられた瞬間を。

 

ナツもまた思い出していた。先程まで戦っていた、自分を圧倒さえしていた()の魔導士を。自分が扱う滅竜魔法さえ凌駕した、あの男の力を。

 

悪魔の心臓(グリモアハート)の煉獄の七眷属。事実、自分たちを凌駕する魔導士が揃っていることを、知ってしまった彼らはマスターの言葉に傾きそうになっていた。

 

 

 

 

すると、自分たちのいる場所のすぐ離れた位置に、黒い何かを纏いながら、再び落下してくる者が現れた。倒れ伏しているマカロフを除いた全員が何事かと警戒心を抱いてそれを見る。

 

「ウヒヒヒ……!マスター・ハデスにやられたんだろ?そうだよなァ、マカロフ?」

 

落下したと同時に舞い上がった土埃の中を、両手を広げ、上半身を左右に揺らしながら近づくその男。ボリュームのある長い金髪と、狂人の如く光を失った紅の目を持ち、そして言動も表情も狂人と言わざるを得ない印象を抱えて姿を現した。広げていた両手に纏わせているのは、黒く禍々しく燃え上がった炎。

 

「おまえ……!」

 

「な、何だこいつは……!?」

「明らかにヤバそうな奴……!!」

 

「黒い、炎……?」

 

どうやらあの男がナツと先程戦っていた相手のようで、いち早くナツがその男に対して構えをとる。一方で彼の姿を初めてみた者たちからは、どう見ても狂人と言える印象の男に、色んな意味で警戒を禁じ得ない。

 

そんな中、ウェンディは男の外見よりも、手に纏わせていた黒い炎へと意識を向けていた。

 

「マスター・ハデス……予想はしてたけど、やはり向こうの首魁か……!!」

 

そしてシエルは男が口にしたマカロフに傷を負わせた犯人の名を、頭に刻み込んでいた。大体の推理は、やはり当たっていたという事になる。向こうのマスターは、少なくともマカロフと戦って打ち勝つほどの実力者と言う事だ。

 

「ああ?竜狩りを追ってたと思ったら、数がやけに増えてんなァ。もう一人の竜狩りに、さっきと違うネコ二匹。あと……」

 

狂ったような笑みを浮かべていた男だが、目当てと思っていたナツ以外に人員が増えていたことで、怪訝そうな顔を浮かべながら詳細を確認していく。外見に似合わず頭は回るようだ。そして最後に目に入れたシエルの姿を確認し、更に怪訝そうに首を傾げる。

 

「ペルセウスか?いや、にしちゃあちっちぇって」

 

「兄さん……?何で兄さんの名前が……」

 

男の口から漏れ出た名前は兄のもの。予想だにしなかった人物の名を耳にして、シエルは反射的にそう反応していた。対する男の方も、シエルの言葉からようやく合点がいったのか再び狂人の笑みを浮かべて騒ぎ立てる。

 

「ああそうか、おめえがペルセウスの弟かって!ウヒヒヒ!こりゃ丁度いいってよォ!」

 

「(この口ぶり……兄さんの事だけじゃなく、俺の事も……?そう言えばブレインも俺の事を知ってた……)」

 

既視感を感じていたシエルは六魔将軍(オラシオンセイス)のブレインも自分の事を詳しく知っていたことを思い出す。知識に特化したブレインだったから知っていたからと言うのも大きいだろうが、そもそも自分たち兄弟は闇ギルド間で有名になっている可能性もある。

 

「何が丁度いいのか知らねえけど、どこの誰とも知らない奴にそう言われちゃあ良い気がしないな」

 

「ウヒヒヒヒ!安い挑発だってよォ!まあ、敢えてそれに乗って名乗ってやるって」

 

向こうの狙いと奴が何者か。それを知らない事には後手に回る。相手の情報を得る為に敢えて挑発的な言葉を使って聞き出そうとする、狙いはすぐに看破されたようだが、余裕があるのか律義にも男は自らを名乗った。

 

「オレっちは悪魔の心臓(グリモアハート)・煉獄の七眷属が一人……『滅神魔導士(ゴッドスレイヤー)』の『ザンクロウ』」

 

「ゴッド……スレイヤー!!?」

 

滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)じゃなくて……(ゴッド)……!?」

 

滅神魔導士(ゴッドスレイヤー)』。その単語を聞いて最初に大きく動揺したのはシャルル、そしてウェンディ。聞き馴染みのある滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)とは別の、神殺しの魔導士。大きく性質が異なるものと思われる魔法の名を聞いて、驚愕が勝っている様子だ。

 

「書物でしか聞いたことがなかった……『滅神魔法』の使い手……!現代に存在してるなんて……!!」

 

文献の中で、(ドラゴン)以外にも、強大な力を持つ存在に対抗するスレイヤー系魔導士の存在は知っていた。現代では絶滅危惧種とも言える程、使い手はほとんどいなかったに等しいが、まさか今目の前にその使い手が現れるとは、さすがのシエルも予想できなかった。

 

「はあ?何言ってんだってよ、おめえ」

 

「……?」

 

だがシエルの言動に対して、何故か呆けたような顔で同じような声をあげながらシエルにそうぼやく『ザンクロウ』。その意図が読めず、シエルも首を傾げる羽目になるが、少し思考に入ったザンクロウは、後頭部に手をかけると、何か納得したような反応を見せる。

 

「いや、待てよ?……ウヒヒヒヒ、そうかそうか……!!」

 

「な、何がおかしいんだてめえ……!!」

 

「よせ……お前たち……!勝てる相手じゃ、ない……!」

 

一人で納得したように笑うザンクロウに、ふざけていると思ったのかナツが睨みを利かせる。だが相手は未知数の敵。ナツをここまで手負いにする相手だ。マカロフはすぐに止めようと彼らに呼びかける。

 

「敵わなくったって……!!」

 

マカロフの制止も聞かずに戦う意志を見せるナツ。だが、立ち上がった足は……いや身体は小刻みに震えていて、体中から汗が噴き出している。顔もそうだ。妙に強張っている。見たこともないナツの様子に、ウェンディが驚きに目を見張りながら気づいた。

 

「(これは、恐怖……?あのナツさんが……怖がってる……!?)」

 

何に対しても物怖じしない性格だったはずのナツが、恐怖を抱いている。それを理解した者たちが、一様に信じられないものを見る目を向けている。その様子に気付いたのは、味方だけではない。

 

「どうした滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)?全身から脂汗が出てるってよ!」

 

目に見えて分かる恐怖の感情。ザンクロウにもそれを指摘されて、ナツは自分が抱いている感情に困惑さえしていた。恐怖。それを聞いて思い出すのは、一次試験の相手として立ちはだかったギルダーツの言葉。

 

───恐怖は“悪”ではない。それは己の弱さを知るという事だ。

 

「これが……恐怖……!?」

 

小刻みに震える両手。それを掲げて目を向けながら、震えた声でナツは呟く。傍らにいる誰もが、恐怖を感じているナツの身を案じている。どのような戦いがあったかは定かではないが、確実にナツの心に深い傷を作る程の一方的なものだったと確信が出来る。

 

「ウハハハハハハ!!そうだ!それが恐怖だ!!絶対なるものを前にした時、人は恐れ戦き、止まる事しかできねぇ!!」

 

恐れに苛まれた今のナツに、ザンクロウの相手は荷が重い。これまでの流れでそれを感じ取ってシエルは、決断した。今この場であの男を相手にするには、どうするのがベストか。

 

「みんな……マスターを連れてこの場を離れて」

 

「シエル……あんた何を考えて……!?」

 

無謀だと思う。ナツでさえ敵わない、ナツ以上の炎を扱う神殺しの魔導士。だが今のナツが相手するよりも、可能性はあるはず。右手に雨の魔力を具現化させながら、シエルは前に歩み出る。

 

「シエル……よせ……!今すぐ……逃げろ……!!」

 

マカロフも彼が何をしようとしているのかを察し、即座に逃げるようにと呼びかける。だが、逃げたところで奴は追ってくるだろう。自分たちの息の根を止めるまで。ならば、少しでも抵抗することを自分たちは選ぶ。

 

「何だァ?今度はおめえが相手するって?ペルセウスの弟ォ……!」

 

「……お前には色々、聞かなきゃいけねぇこともある事だしな……!!」

 

余裕綽々と狂笑を続ける神殺しと、動揺を隠しながら毅然と振舞う少年。彼我の差は歴然だが、せめてマカロフとウェンディの身だけでも安全が確保できれば……!

 

 

 

 

「待てよ、シエル……余計な事すんな……」

 

身構えた瞬間、後方から高温の熱を感じると同時に、裏腹な冷たくも聞こえる声が聴こえた。それに身体を少し震わせながら振り向くと、小刻みに震えていた身体から紅蓮の炎が燃え上がり、その勢いで衣服とマフラーを棚引かせる。そして力強く拳を握り締め、自分に言い聞かせるように呟いた。

 

「これは確かに恐怖だ。けど違う。ギルダーツが言ってた恐怖とは、また別の恐怖だ……」

 

徐々に膨れがる炎。まるで恐怖の中に怒りが混じり、そして恐怖を怒りが侵食していくかのように、炎の勢いは留まる事を知らない。言っている意味が理解できずにザンクロウが反応を示すが、次にナツが口にした言葉には、さすがに誰もが言葉を失った。

 

「この震えは……じっちゃんをこんな目に遭わせた敵を……オレ以外の誰かに始末されちまう事への恐怖……!!」

 

マスター・マカロフの身に起きたことを、他のギルドの面々も知れば、ナツ同様に怒りを表す。そうなれば、きっと誰かがハデスを倒すことになる。エルザか、ペルセウスか、はたまた別の誰かか。もしそうなったとしたら、考えただけでナツは恐怖を感じた。自分では何も出来ずにいるままなのが。

 

同時に怒りを覚えた。マカロフをこんな目に遭わせたハデスに、目の前にいるザンクロウに、そして何も出来ないまま力尽きかけた自分に。

 

 

 

 

「マスター・ハデスは、必ずオレの手で倒す……!!オレはお前たちを、絶対に許さねえ!!!」

 

故に宣言する。これだけは絶対に譲れない。燃え上がる炎を抑えもせずに言い切った剣幕に圧されながらも、シエルやウェンディたち妖精の尻尾(フェアリーテイル)にも、その熱が移ったように表情が変わっていく。ナツ同様恐怖を抱いていたものから、決心を秘めたものへと。

 

「マスター・ハデスを倒すだと……?」

 

一方のザンクロウはナツの宣言に対し、彼同様に全身から黒い炎を身体から発し、徐々にナツとの距離を縮めていく。ナツもまた、炎を引っ込めないまま足を動かして、シエルよりも前へと進んで行く。

 

「冗談でもそんな事言えねーようにしてやるってよォ……!!」

 

互いに睨み合いながら、もう目と鼻の先にまで顔を近づけながら、ザンクロウは鳴りを潜めていた苛立ちを抱いた顔と声をナツに向ける。

 

それに対する、ナツの無言の鉄拳が、火竜と炎神によるぶつかり合い。再開の合図となった。




おまけ風次回予告

シエル「神殺しの魔導士……滅神魔導士(ゴッドスレイヤー)……。存在していたら兄さんの天敵とも呼べるかも、って考えたこともあるけど、実在してるなんて……!」

ウェンディ「それにあの人、ナツさんと同じ炎の魔導士みたいだね……」

シエル「その上ナツが食えない程に強力。逆にナツの炎は一切通じない。相性は最悪だ。いくらナツでも勝てる見込みがなさすぎる……!」

ウェンディ「ナツさん……!」

次回『竜と神の炎』

シエル「やっぱりナツだけに戦わせるのはダメだ!最大限、俺たちも出来る事をしなきゃ!!」

ウェンディ「そうだよね……!私も、戦わなきゃ……!」
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