FAIRY TAIL ~天に愛されし魔導士~   作:屋田光一

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ギリギリ間に合った…!
いや、正確には一週間遅れたんで間に合ってはいないんですがね…。

ようやく、ようやく回収したかったフラグを回収する時が来た…!今日で初投稿した日からほぼ3年経つんですが、3年もかけてようやく…!これを週刊連載で、しかも漫画で、場合によってはもっと長い期間から伏線を張り続けて見事に回収したプロの漫画家さんって本当に凄いんだなって改めて思いましたよ…。

それと今回はもう一つ報告が。実は拙作を読んでくださってる読者の方が、何と!主人公であるシエル君の絵を描いてくださりました!!
今後キャラクター設定に挿絵で使わせていただこうかなと考えておりますが、まずは僕のマイページの画像一覧のページに、先行で公開させていただきます。ご本人様からの許可はいただいております!
改めてこの場をお借りしてお礼申し上げます、ありがとうございました!!


第119話 スプリガン

5年前……X779年。とある街の、とあるギルド内。

 

―――一体どこから間違っていたのだろう……。

 

本来ならば喧騒に包まれている、酒場と併設されたその空間は、今や不気味なほど静まり返っている。

 

―――どうして、俺たちだけがこんな目に遭うのだろう……。

 

人がいないわけではない。むしろ、いつも以上人間の数は多いと言ってもいいだろう。だが……。

 

―――どうして……お前が苦しみ続けて、命を弄ばれなければならなかったんだ……。

 

隙間から入る日の光のみで明るさを保つ、薄暗い建物の中で蠢くのは、中心にて幼い少年を抱きかかえている、一回り大きい程度の少年一人のみ。成長期途中と思われる上背でありながらも、修羅場を潜ってきたと見える鍛えぬかれた身体と、水色がかった銀色の髪を小刻みに震わせ、整ったその顔を涙で濡らしている。

 

―――俺が……何もかも間違えたりしなければ、お前がこんな目に遭うことも無かったのに……!

 

抱きかかえられている幼い少年は、涙を流している少年と同じ髪色をしているが、その肌は血色が抜け落ちており、腕も足も力なく、閉じられた瞼も口元も微動だにしない。そしてそれは、周りも同じだった……。

 

―――何もかも失ってから、動くことができなかったことが……情けない……!

 

悔しげに体を震わせる少年の周りには数多くの人間がいた。否……人間だった『もの』があった。

 

誰一人残さず、例外なくその生命活動を停止させており、中には手足のいずれかを失っているもの、肉体に風穴を空けたもの、首と胴が離れたもの、さらには体を真っ二つに両断されたものなど、敢えて共通点を挙げるならば、唯一生きているものを含めて肉塊に宿っていた返り血をその身に浴びていることのみ。

 

しかし、悲しみに打ちひしがれている少年には自らが抱きかかえている幼い少年しか見えていない。周りに落ちているものたちなど気にも留めていない。あれらは、この少年たちに今に至るまでの絶望を負わせた元凶たちだ。己の左頬についている蛇を模したマークを、体の一部に入れているものたちばかりだが、仲間などと思ったことは一度もない。

 

彼にとってすべては、小さい少年のみだった。だが、それも壊されてしまった彼にはもはや何もない。ただただ、少年を抱きかかえ慟哭するのみ……だった……。

 

 

 

 

 

『……!これは……!』

 

日の光が一番差し込む、その建物の入り口に、影が差し込むまでは……。

 

『っ……!?』

 

空間に介入してきた影の元の方に反射的に彼は振り向いた。そして微動だにしない抱きかかえた少年を庇うようにして身構える。

 

『子供……?まさかこれだけの人数を、こんな子が一人で……?』

 

少年の目に映った影の正体は、黒髪黒目で穏やかそうな印象を抱えた美青年だ。ギルド内の惨状、そしてそれを作ったとされる自分を目にした彼の表情は、当然ながら衝撃と混乱を混ぜたようなものを浮かべている。

 

しばらく放心としていたその青年は、自分が抱きかかえて庇っている幼い弟に気付くともう一度目を見張るが、その後目を細め、口元に弧を描く。

 

『そうか……君も僕と同じ……』

 

ぼそりと一つ、呟いたように聞こえるがそれを気にする余裕は少年にはない。警戒心を前面に出してまるで威嚇のような行動をとっている。だがしかし、彼が次に発した言葉は、少年の表情を驚愕に染めることなど容易いことだった。

 

『その子は弟かい?』

 

少年が抱えている弟は、()()()()()()()()。青年から見てもそれははっきりと分かっていた。そして彼ら兄弟の姿が、別の兄弟と重なって見えていた。だからだろう。この提案を出したのは……。

 

 

 

 

 

 

 

『弟を生き返らせられるかもしれない方法がある、と聞いたら、君はどうする?』

 

自身の手の中で息も止まった弟が、生き返る……?信じがたい言葉に言葉を失っていたものの、その少年は問いに肯定を返したのだった。

 

 

 

────────────────────────────────────────

 

 

 

時は現代。X784年。

 

天狼島の深い森の中、患部を包帯で押さえ、自分たちに出来る限りの治癒魔法をかけたことで、マカロフの一命をとりとめさせることに成功したシエルたち。シエルが作った日光浴(サンライズ)を周辺に滞空させることで場にいる全員を少しずつ回復させているのも手伝ったことで得られた結果だろう。ザンクロウに焼かれた右腕も、治療が即座だったからか後遺症もなさそうだ。

 

「マスターはこれで大丈夫、のはずだ……。ナツの方は?」

 

「それが……」

 

一方でナツの容体だが、ウェンディが長時間ナツに治癒魔法をかけているにも関わらず、回復の兆しすら見えない状態だと言う。治療に集中しているウェンディに代わってシャルルが答えてくれたが、確かにナツが負っている傷が塞がった様子は見られない。マカロフの傷の治りが遅かったのは傷が深すぎたが故なのだが、ナツは彼ほど深刻なようには見えない。何か気付けていない要素があるはず……。

 

「見た感じ、治癒の魔法は問題なく使えているけど、それがナツにうまく作用していない……。まるで何かが、治癒の邪魔をしているとしか……」

 

「治癒の邪魔……回復を阻害する症状……?」

 

シャルルと共に回復が滞っている原因を考えて、互いに気になった点を交換する。その中で彼女が発した、治癒を邪魔する何か。滅神魔法を受けた……あるいは喰らった弊害?とも考えたが、それとはもう一つ目に見えて普段のナツとは異なる点があるのにシエルは気付いた。いや、今になって思い出したというのが正しいか。

 

「そう言えば……ナツのマフラー、何でこんな黒くなってるんだ?」

 

「確かに。先程まで気にする余裕などなかったが、今思えば明らかに妙だ」

 

マカロフの治療や、ザンクロウの襲来で、気付いていながら話題に出すことを憚っていた。二次試験の間に何があったのか。気にはなるがその事について知っている肝心のナツは目を覚ます様子がない。だが無関係ではないのは事実だ。

 

「ナツー!ナツ、どこーー!?」

 

すると遠くから聞こえてきたのは聞き馴染みのあるもの。ナツの名を呼んでいるその存在に心当たりしかない。耳にしたシエルはすぐさまその声の主に呼びかけた。

 

「ハッピーか!?ナツならこっちだー!」

 

「えっ!?」

 

シャルル達と同じエクシード。ナツの相棒である青ネコのハッピー。はぐれた後一人ナツを探していたようで、あちこちを呼びかけて彼を探したのだろう。だがハッピーの耳に届いた仲間の声にすぐさま反応を示して、茂みを掻き分けながら彼はそこに現れた。

 

「シエル、シャルル!!それにウェンディと……リリー!?何でェ!!?」

 

聞こえてきた声を発したシエルとそのパートナーだったシャルルにはすぐさま呼びかけ、視界に映った更なる仲間の姿に……正確には本来ここにはいないはずのリリーを見て目玉が飛び出そうなリアクションをとっている。リリー本人は「そこまで驚くものか……?」と少々複雑そうな顔を浮かべていたが。

 

「あ、ナツ!それにマスターまで!?二人とも大丈夫なの!?」

 

「マスターの治療は粗方終わってる。でもナツの方は……」

 

駆け寄ってきたハッピーが探していたナツ、そしてマスター・マカロフが横たわっているのを見てすぐさま容体を確認する。問われた容体の事を説明すると目元に涙を浮かべて「ナツ……」と今にも泣きそうな声で呟く。その様子を見ながらシエルは思った。ハッピーはいいタイミングに来てくれたと。

 

「ハッピー、ナツに何があったか教えてくれない?特にマフラーが黒くなった事について」

 

「あ、そうだ!みんなにも話しておかなきゃ!この島に変な奴がいたんだよ!ギルドの者でも、グリモアの奴らとも違う……!」

 

ハッピーが教えてくれたのは、島の中に正体不明の謎の男がいたという話。どうして島の中にいるのか、何者なのかも分からない。だが、自分に近づいてはいけないと主張し、何かに苦しんでいたと思ったら身体から妙な波動を発して、その波動に触れたあらゆる生命を死に至らしめた。ナツもそれに巻き込まれてしまったがナツ自身に影響はなく、彼が巻いている白い鱗柄のマフラーが正反対の真っ黒に変色していたという。

 

マフラーが黒くなったのはその男が原因と分かったが、その男が何の目的で動いているのかが全く分からないのは厄介だ。敵か味方か、その区別もつかない。だが一つだけはっきりしたことがある。

 

「その男の力からナツを守ったのがあのマフラー……。そしてマフラーから感じる邪気が、きっとウェンディの治癒を邪魔している」

 

「どうしたらいいの……?」

 

「まずはマフラーの邪気を取ろう。状態異常の一種として蓄積されていると思うから、それを回復させる魔法をかければきっと……」

 

原因が分かればあとはそれを取り除くだけ。ナツの回復は一旦日光浴(サンライズ)でつなぎ、マフラーの黒化を戻すことにシフトさせる。状態異常の回復も出来るウェンディにマフラーを託し、戻すようにと頼んだ。

 

「しかし次から次へと、妙な出来事が起こるものだな」

 

「評議院からの潜入員に、悪魔の心臓(グリモアハート)。そして謎の男……立て続けに現れると、さすがに追いつかないわね……」

 

ほとんどのギルドメンバーは、天狼島で昇格試験以外にここまでのイレギュラーが発生するなど予想すらできなかったはずだ。予知の力である程度何かしら事件が発生すると考えていたシャルルと、それを伝えられていたシエルでさえ、これまでに発生した侵入者の存在に驚かされている。ナツをここまで追い込んだ魔導士と同格以上の敵がまだまだ残っているのも厄介だというのに、ここに来て素性も不明な男の存在。

 

「そもそも、悪魔の心臓(グリモアハート)の目的は一体何なのかしら?わざわざこの島に来てまで、ただ私たちを潰すだなんて遠回しが過ぎるし……」

 

「オレたちが遭遇したアズマと言う男は、何やらペルセウス個人に用があったみたいだが、その真意も分からぬまま……奴等総員の目的が、何かあるはず……」

 

確実に妖精の尻尾(フェアリーテイル)に害をなすという事は明らかだが、それをメインとして動くのであったら、わざわざ精鋭が揃っている状態の天狼島を狙うよりも、マスターを含めた実力者が出払っているマグノリアのギルドホームを直接叩く方が手っ取り早い。たとえそれが目的だとしても、これまで所在地さえ不明だった奴らがわざわざ一つのギルドを狙うのも不可解なのだが。

 

「あ、そう言えばナツが戦った滅神魔導士(ゴッドスレイヤー)の男が、気になることを言ってたよ」

 

「本当か!?」

「何て言ってたか覚えてる?」

 

「えっとぉ……確か……」

 

すると心当たりがある様子のハッピーが、ザンクロウが言っていた言葉に奴らの目的が語られていたような、と思い出そうとしている。これなら明確な目的が分かるかもしれない。ハッピーは必死に頭を絞り出して、記憶の片隅にあった彼のセリフを思い出そうと唸る。

 

そして、その甲斐あったか、ハッとしたように目を見開き、反射的にハッピーは叫んでいた。

 

「ゼレフ!『ゼレフを探せ』って言ってた!!」

 

 

 

 

 

 

「……!!?」

 

エクシード達の会話に耳を傾けていた少年が、その瞬間息を呑んだ。彼ほどではないが、衝撃を受けたのはシャルルも同様で、驚愕を顔に表している。

 

「ゼレフって……まさか、大昔の黒魔導士?」

 

「アースランドの歴史に残る人物として、オレも聞き覚えがあるな……」

 

魔導士の歴史上でも最凶最悪と謳われた伝説の黒魔導士・ゼレフ。エドラスから移って日の浅いリリーでさえ聞き覚えのあるその名は、アースランドの魔導士の中でもほぼ知らぬ者はいないとさえ言われている。だがそのゼレフを探せとは、どういうことか?

 

「それ、聞き間違いとかじゃないの!?」

 

「ううん、確かに言ってたよ。思い出した!」

 

「たまたま同じ名前の誰かか、あるいは物か……いずれにせよ不可解だな……」

 

ゼレフと言う存在に関して疑問を抱いているエクシード達の会話を聞きながら、徐々に色を取り戻していくマフラーから目を離さずにウェンディもまた一つの記憶を思い出していた。

 

「(黒魔導士ゼレフ……確か、メストさんもその名前を言ってた……)」

 

妖精の尻尾(フェアリーテイル)を狙い、潜入してきていた評議院のメスト。彼もまた天狼島の中にゼレフがいると言いたげな発言をしていたことだ。どうして分かったのかは分からないが、大昔の存在と言われていたゼレフが、今現在もいて、何故この島に?グリモアは何故ゼレフを狙っている?謎を解こうとすればするほど、更に謎が浮かんで堂々巡りになっている気がする。

 

ふと、この中でも頭の回転が速いシエルなら、何か気付けることがあるのではと、日光浴(サンライズ)の維持を続けているシエルへと目を向けながら尋ねた。

 

「ねえ、シエルは……っ!?」

 

「どう思う?」と出かかった言葉は、引っ込んでしまった。ウェンディには()()があまりに異質に見えたから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あらゆる感情が抜け落ちたかのような無表情と、光が抜けた虚ろな目を浮かべ、ただただ俯きながら佇むシエルの姿が。

 

「シエ、ル……!?」

 

何が起きたのかも、何故こうなったのかも分からない。ただただ異質。だが虚ろに見えるその目には、今までのシエルから感じた事のないどこか狂気染みた何かが、本能的に感じ取れる。

 

見てるだけでも呼吸を忘れてしまうその雰囲気。ウェンディは思わず恐怖していた。目前に迫る危険や、仲間の窮地と言った分かりやすい脅威とは違う。完全なる未知の、得体の知れない様相となった少年に対して。

 

「あっ……?ウェンディ?ごめん、今呼んだ?」

 

だが気付けばシエルは元のよく知る少年へと戻っていた。名を呼んだ自分に向けて小首を傾げながら尋ね返すその様子は、自分もよく知る聡明で冷静な一面、されど自分に対する優しさと気遣いを感じられる彼の姿だ。

 

先程のあらゆるものが抜け落ちた時の様子など、幻覚だったのでは?と思えるほどに。

 

「う、ううん、ごめんね。何でもない……」

 

だがやけにさっきのシエルの表情が脳裏に焼き付いて、思わず顔を逸らしてしまう。聞くに聞けなくなってしまった。もし聞いてしまえば、取り返しのつかない事になってしまいそうで、怖かった。それと同時に、ゼレフの事について尋ねようとしていたことも、ウェンディは忘れてしまった。

 

「もしかすると、だが……」

 

「何か分かったの?」

 

シエルの異常、ウェンディの葛藤。それらに気付くこともなく情報交換を行っていたエクシード達。リリーはハッピーの話から、一つの推測を導き出していた。

 

「ナツのマフラーを黒くした、謎の男……そいつが悪魔の心臓(グリモアハート)の探している、ゼレフなのか……?」

 

 

 

────────────────────────────────────────

 

 

 

一方、別の場所にてペルセウスは、妖精の尻尾(フェアリーテイル)悪魔の心臓(グリモアハート)の両ギルドのどちらにも属していない黒衣の魔導士を目の前にし、激しく狼狽していた。

 

「な……何で……!何で()()()がここにいるんだ……!!?『スプリガン』……!?」

 

この場にいる事が信じられない。儚げな美青年と言う言葉が似合いそうな、柔和な笑みを浮かべたその青年は、ペルセウスからの言葉を聞き、何かを思い出すかのように目を閉じ、顔を伏せて呟く。

 

「『スプリガン』……そうだった。君にはそう名乗っていたんだったね……」

 

「……それはどう言う?」

 

「ごめんよ、気にしないでくれ」

 

『スプリガン』と呼ばれた黒衣の青年の言葉に、一体どういう意味で言っているのか、本当は違う名前なのか、と言う疑問を抱いて聞こうとするペルセウスの問いを制し、彼は改めて彼の姿をその目に収める。

 

「あの頃とは見違えたよ。たった数年で大きくなったね」

 

まるでその言動は知人の子供に対する大人が向けるようなもの。まだ年若い外見をしているスプリガンには、一見不釣り合いな言葉だ。だがその事に疑問は浮かばない。ペルセウスが初めて彼と会った数年前から、彼の容姿は()()変わってないのだから。

 

「俺は……俺はずっと、あんたにお礼を言いたかった……!聞きたいこともあった……!こうして、直接……!」

 

いや、それだけじゃない。ペルセウスにとって、このスプリガンと言う人物はまさに“恩人”と呼べる人物だった。溢れ出てくる感情を噛みしめて、彼は言葉を零す。目の前の青年に対する、確かな感謝を。この5年、彼と会うことが叶わず、彼と交流があるという者たちからも滅多に顔を見ないと聞かされ、安否も知ることさえ出来ずもどかしさを抱えていた。結局彼の恩に対する謝意は、人伝手でしか伝えられなかった……。

 

だが今、こうして目の前にその恩人が立っている。

 

「そんな顔をしないでくれよ。僕はただ気まぐれで、君たち兄弟にチャンスを与えただけさ。成功するかどうかも分からなかった……」

 

「だとしても!今の俺たちがあるのはあんたのおかげだ……!あんたがいなけりゃ、あんたが来なかったら……!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は、()()()()()()()()()自害してたとこだ!!あんたがシエルを生き返らせてくれたから、俺たちはこうして生きてるんだ……!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ペルセウスは今でも思い出す。5年前のあの日。

 

性根の腐ったクズどもを殲滅し、物言わぬ骸となったシエルを生き返らせられるかもしれないと、勿論無償ではなかった。今後彼の力が必要になるかもしれないと。時が来た暁には自分の力になってほしいと言う条件を受け、ペルセウスは彼に願った。弟の蘇生を。

 

幼い頃から神童と持て囃され、数多の魔法を覚え行使してきたペルセウスも見覚えすらなかった魔法陣、触媒らしく置かれた見た事のない文字が表裏に記された一枚の紙、そして陣を発動する際に呟いていた聞き覚えのない言葉……魔法の邪魔にならないようにと遠目から見ていた彼が覚えているのは、それだけだ。

 

『すぐに効果がある訳じゃないし、確実に成功するとは断言できない。けれど、僕に出来る事はこれで全てだ』

 

『本当に……これでシエルは……?』

 

『まだ分からない……。けど、君が弟を本気で大切に思っているのなら、その想いが、あるいは……』

 

最後まで口にはしなかったが、彼はきっとこう言いたかったのだろう。たった一人の肉親を、心の底から求め、そして願う心。それこそが、彼が処置した蘇生魔法で、一番の力になるのだと。

 

『長居しすぎたね。僕はそろそろ行くよ。出来れば成功していることを願っているよ』

 

『待ってくれ!……本当に生き返るのか、まだ正直半信半疑だ……。けど、そうなったら、あんたには返しきれないほどの恩が出来る!せめて名前を教えてくれ……!恩人の名すら、知らないままでいたくない……!!』

 

再び弟が動き出すことを願い、固く彼の身体を抱きしめていたペルセウスは、踵を返してギルドの中から去ろうとしている青年に問いかける。足を止め、しばらく考え込むように黙していた彼は、意を決したように振り向いて名乗った。

 

『スプリガン。僕はスプリガンだ。そう覚えてくれ』

 

それを最後に彼は立ち去った。その後ペルセウスは、しばらく弟の身体を抱えながら涙を流して蘇生の成功を願い続けた。

 

しばらくして後、妖精の尻尾(フェアリーテイル)のマスターであるマカロフに拾われ、弟の息が微かにあると教えられた。

 

蘇生の魔法が()()()成功したのだという、衝撃を受けたまま……彼らは妖精に導かれる……。

 

 

 

 

 

 

 

「あんたにとっては確かに気まぐれだろうさ……。だがその気まぐれが、俺たちを救い出した事実は変わらない。あんたが来てくれたから、今……妖精の尻尾(フェアリーテイル)の魔導士として、兄弟揃って生きていけている……」

 

例えスプリガンに自分たちを救いたかったと言う想いが無かったとしても、結果的に自分たちは救われた。自分の命よりも大切な弟は生き永らえた。その気持ちは変わらない。ペルセウスが目元に浮かべた涙は、その気持ちを何よりも物語っていた。

 

妖精の尻尾(フェアリーテイル)……――――のギルド……」

 

彼の告げたギルドの名に、どこか思うところがあったのかぼそりと呟いていたスプリガンだが、その声はペルセウスには届いていない。

 

「あの時の事、感謝してるんだ。心の底から……本当に……!」

 

目を伏せてスプリガンに改めて礼を告げるペルセウス。それを言われた本人は、彼のその表情から何かを察したのか、真っすぐにその顔を見据えながら困ったように笑みを浮かべて問うた。

 

「その割には、どこか浮かない顔だね……」

 

感謝の気持ちがあるのは本心だろう。唯一の肉親を蘇生してくれたことは、とてつもなく嬉しいことであるのは間違いない。だがスプリガンは察していた。彼の表情に微かな困惑がある事……後ろめたいものを抱えていると言いたげな何かがある事を。そしてそれが、先程彼が言った聞きたいことに繋がっていることも含めて。

 

図星を突かれたペルセウスは観念したような表情を浮かべたまま、震えた声で彼に問う。あの時から、心の片隅に抱えていたこと。頭の片隅に置いておいたことを。

 

「確かにシエルは生き返った。それは紛れもない事実だ……。けど……」

 

気のせいだと思いたかった。だが思い返して見ても、そのようにしか見えなかった。だから彼は問う。あの時の真相を。震えた声を口から出しながら、意を決してスプリガンへと目を向け直す。

 

真っすぐ見据えるペルセウスに対し、スプリガンは黙して次の言葉を待つ。その表情は笑みから変わっていない。何を問われるのかと言う疑問さえも、浮かんでいる様子はない。まるで彼自身も、ペルセウスが何を問いたいのかを分かっているかのように。

 

「この5年……シエルの様子をずっと見てきて、ふと考えてしまう事がある……」

 

彼の脳内に、長きに渡った療養によって回復し、健康体になって以降のシエルの記憶が呼び起こされる。そして少しずつ起こり、抱いてしまった、違和感も含めて……。

 

 

 

 

「スプリガン、今のシエルは、本当にシエルなのか?」

 

彼が問うた内容。事情を知らぬ者が聞けば、質問の意図すらも把握できない不可解なものに聞こえるだろう。しかしスプリガンがそれに返した反応は、予想していた通りと言いたげに目を伏せて、弧を描いた口元を下に向ける仕草。それはまるで「気付いてしまったのか」と落胆と諦観を合わせたかのようなものだった。

 

「シエルは元来、病気がちだったことも影響しているだろうが、自分の感情を表に出すことや、意見をはっきり主張することが苦手な性格だった。俺と話をする時すら、本当の意味で本音から自分の望みを言う事もなかった」

 

自分の容体と環境の影響で、当時のシエルは引っ込み思案だった。諸々のしがらみから解放されて、シエルは伸び伸びと生きていけるようになったのだと最初は自分も喜んだ。だがある時を境に違和感を抱えるようになった。それは、今やシエルから切っても切り離せない行動の一つである、イタズラだ。

 

ギルドの面々にイタズラを仕掛けて、その反応を利用して場を賑やかにさせる。マスター・マカロフがそのきっかけを作ってしまったと、ペルセウスに謝罪すると共に反省を呟いていたのだが、兄としてはそれをふまえても不思議で仕方がなかった。生まれて一度も他人に対してイタズラを仕掛けた事のない弟が、あんなにも生き生きとしていられることに。

 

イタズラをすることに加えて、自分とほぼ同等に闇ギルドに対する嫌悪感も抱くようになった。奴らから解放されたことによる反動が出たのかとも感じたが、聞いた話では度が過ぎている事もあるらしい。昔からは想像することも出来ない程に。

 

意見が食い違うと理詰めで反論をすることもあるらしく、客観的から見た正論を突きつけることもしばしば。初対面の人間相手でさえ、イヤミを言ってくる相手にはそれ以上の皮肉を返して反論することもあった。

 

全体的に見て、攻撃的な性格を持って成長している。5年の間シエルを見てきたペルセウスは、これまで過ごしてきたシエルと比べるとあまりに違い過ぎる変貌に、どこか嫌な予感を感じていたのだ。

 

変わったのは性格面だけじゃない。昔は好き嫌いをすることもほとんどなく、魚介類が食べれないらしいとシエルの治療をしてくれたポーリュシカから聞いた時は耳を疑った。蘇生させられるまでは、健康面の事も気を遣って食べていたのにだ。

 

「そして何より……最近になって、あいつが使える魔法……天候魔法(ウェザーズ)とは別に、見たこともない魔法を発動することがあった」

 

一番決定的に感じた変化はエドラスでのこと。竜鎖砲で撃ち出された浮遊島とエクスタリアの衝突を防ぐ際にシエルが起こした、謎の爆破魔法。気になったペルセウスが話を聞いたところ、今年に入って度々見られるようになったとのこと。シエル本人も熟知できていない得体の知れない力。他の誰にも、心当たりがないと言っていた未知の力だ。しかし……。

 

「あんたなら、分かるんじゃないのか……?シエルの身に何が起きているのか……シエルを生き返らせる時に、どんな力を持ったまま戻ってきたのか……!シエルは……本当にただ生き返っただけなのか……!?」

 

今考えれば、否、度々思い返して見れば、あの5年前の日に彼と出会い、弟が息を吹き返した時からの変化。本来は禁忌とされた蘇生魔法に、何か影響があったのではないかとペルセウスは考えている。

 

そして、ペルセウスの語るシエルの変化を黙して聞いていたスプリガンは、彼から問われた疑問に対し、眉根を下げながらも、淡々と答えだした。

 

「きっと、君の想像している通りだ」

 

そしてその答えは、ペルセウスの当たってほしくなかった予感と推測に、肯定を示させた。

 

「その力を実際に見たわけではないけれど、恐らく君の弟を生き返らせる時に使用した触媒に備わっていた力が適合したと思う」

 

「適合……!?」

 

スプリガンが使った、死した命を蘇生させる魔法。それは彼が長い研究と実験を重ね、成功した事例も極めて少ない博打と言える魔法だった。そしてそれを為すにはどうしても触媒が必要になる。彼は研究中だった蘇生魔法の一つを、実験と言う形でシエルに施したのだ。

 

そして蘇生は成功。触媒として使った紙は、ある書物から一枚だけ取って持ち歩いていたものであり、他にもいくつか持っているのだと言う。特殊な魔法によって書かれたその書物に眠っていたある力が作用し、シエルがその力を発現させているのだろうと。

 

「その力は……――――――――――――……」

 

その言葉は、ペルセウスに人生の中で一番の衝撃を与えた。夢にも思わなかった残酷と言える真実。大きく目を見開き、ショックを隠せない様子で口元を震わせている。その後もスプリガンは彼に施した魔法の詳細を説明し、ペルセウスは背きたくなるその言葉に対して堪えながら黙して聞き取った。

 

そして、スプリガンが話し終えてからしばらくの静寂が続く。その間もペルセウスは口を噤み、両の拳を握り締め、何かをこらえ、俯いている。

 

「後悔、しているかい……?」

 

その沈黙を先に破ったのは、スプリガンの問いだ。震わせていた身体がそれでピタリと止まり、彼から見えていないペルセウスの表情は目を見開いていた。

 

「この事を先に話していれば、知っていれば……君は弟を生き返らせることを躊躇っていたかい?」

 

物悲しささえ感じさせるスプリガンの表情。それと共に問われたペルセウスは、俯かせていた顔をゆっくりと上げると、葛藤を抱えた苦々しい顔を浮かべて答えた。

 

「……いや……。それでも俺はきっと……同じ結果を選んでた……。俺にとっては、最後に残されていた、俺が俺であるための証だから……」

 

唯一血の繋がった、最後の肉親。弟の為に己の身を捧げてきた。彼が生まれてからずっと、兄として弟を守るために生きてきた。きっとこの未来を過去の自分に伝えたところで、あの時の自分は弟を生き返らせる為なら自分の魂を悪魔に売る事も辞さなかっただろう。

 

そう決意させるほど、シエルと言う存在は、ペルセウスにとって重かった……。

 

「そうか……やはり君は、僕と似ている……」

 

宣言したペルセウスに対してスプリガンは、まるでどこか安心したような笑みで妙な事を口にする。彼の言葉は、所々で謎のようにも思える何かを感じさせるが、それが一体何なのかは結局のところ分かり得ないままだ。

 

 

 

 

そんな時だった、少し離れた場所で、そこからでも聞こえる程の謎の爆発が発生し、轟音が響き渡った。

 

「今のは……?」

 

二人同時にその爆発が起きた方へと驚きを交えて目を向ける。爆発によって舞い上がった煙は上空へと昇っていく。スプリガンは瞠目して何が起きたのか疑問を口に出しているが、ペルセウスは爆発が起きた場所に心当たりがあった。

 

「あそこは……うちのベースキャンプ……!!?」

 

 

 

────────────────────────────────────────

 

 

 

それから更に時間は過ぎていた。天狼島を夕日の赤が照らす中、今まで意識を失っていたその人物が、遂に目を覚ました。

 

「っ!!」

 

その人物は桜色の髪と()()鱗柄のマフラーが特徴的な火竜(サラマンダー)・ナツ。長く眠っていた彼のようやくの目覚めに、相棒のハッピーや治療にあたっていたウェンディが彼の名を呼ぶ。

 

「良かった、目が覚めたか」

 

「じっちゃんは!?」

 

「ここにいる」

「大分回復できたと思うけど、断言できない状況よ」

 

日光浴(サンライズ)の維持に努めていたシエルが安堵した様にナツに顔を向ける。目覚めたばかりだが、ナツはマカロフの容体をいち早く確認しようと目を配る。近くで安静にさせている為、すぐには見つかったが、まだ回復しきっておらず気を失っている状態だ。

 

ひとまずの回復は終えた状態だが、いつどうなってしまうのか予断は出来ない。ひとまず治療が出来ただけでもとナツは少しばかり安堵した様子だ。

 

「あれ?マフラー……!」

 

「ウェンディが元に戻してくれたんだ。ついでに服も表に戻しといたよ」

 

謎の男によって黒く変色させられたマフラーが元に戻っていることに気付いて、不思議そうにそれを掴む。ハッピーがナツが気絶している間に色々と戻しておいたことを伝えると、ナツはウェンディの方に向いて礼を告げた。

 

ちなみに服を裏返してきていた理由は、黒い服に黒いマフラーはファッションとして気に入らなかったとハッピーが言っていた。あいつにコーディネートを気にする感性があったんだな、とシエルは思わず失礼な事を口に出した。

 

だがそれを聞いたリリーを除く3人は、まるで「お前が言うか」と言いたげな微妙そうな表情を浮かべていた。何でそんな顔を向けられなきゃいけないのか、シエルには心底疑問だった。

 

「……ん?」

 

「ど、どうしたんですか……?」

 

だが、ナツは突如顔をそのままにしながら何やら考え込むように顔をしかめた。急に表情が変わったことでウェンディが少し狼狽えて尋ねるも、ナツはそれに答えず匂いを嗅いでいるのか鼻をヒクつかせるだけ。その様子はまるで、ウェンディの匂いを嗅いでるかのようだ。

 

「何やってんだお前は!!」

「ぐもっ!」

 

「レディーの匂いを嗅いでんじゃないわよ、この変態!!」

 

それを理解したシエルの行動は早かった。すぐさま立ち上がってナツに近づき、彼の脳天に踵落としを叩きこんだ。思わずくぐもった悲鳴を上げるナツだが彼を案じる者はウェンディ以外に誰もいない。寧ろシャルルはシエル側で自分も参戦しそうになっている。が……。

 

「この匂い!!」

 

突如立ち上がってウェンディとは全く別の方角へとナツは顔を向ける。その勢いのせいで彼の頭に踵を置いていたシエルは押し出され、背中から倒れこむも、ナツの緊迫した様相を見たことで、先程までの苛立ちは霧散している。

 

「憶えてるぞ……何でアイツがここに……?」

 

「アイツ?知ってる奴か……?」

 

滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)特有と言える発達した嗅覚が、ナツにある人物が島の中にいる事を教えた。彼はその者の事を知っているようで、様子から察するにこの場にいるのが不思議で仕方がないと言いたげだ。

 

「ウェンディ、アンタ分かる?」

 

「分かんない……。私はみんなの匂いが散漫してて、場所の特定が出来ない……」

 

ナツほどではないが同じ滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)として嗅覚が発達しているウェンディに気付けないかシャルルが尋ねるも、場所の特定には及ばないようだ。結局のところ、誰の匂いを感じ取ったのだろうか。聞いてみると……。

 

「ガルナ島で会ったアイツだ……!」

 

ガルナ島。ナツやルーシィたちが無断で受注したS級クエスト。その依頼先として向かった呪われた島と呼ばれていた場所。ナツの言うその島で会った奴とは、物質の時を操る失われた魔法(ロストマジック)を扱う、仮面を被った老人の事だ。

 

ちなみにシエルはそのS級クエストに同行しなかった為、ガルナ島の話を聞いても詳しく知らなかったりする。

 

「近ェぞ!!」

 

「あ、ナツ!!」

「ナツさん!!」

 

そして場所を特定したナツは一人突出して走り出してしまった。咄嗟にシエルたちが呼び止めるも一切聞かず。そのまま森の奥へと走り去って行く。

 

「あ~あ、行っちゃった……」

 

「ガルナ島のアイツって……俺行ってねえから知らないんだけど、誰の事?」

 

「カクカクシカジカで結構苦戦した相手だったんだよ~」

 

そしてこのタイミングでハッピーから場にいる全員にその人物の情報が共有される。特に失われた魔法(ロストマジック)と言う単語にはほぼ全員が着目した。ザンクロウが使用していた滅神魔法も失われた魔法(ロストマジック)の一種だ。偶然だろうか?

 

「しょーがないなぁ~。オイラ、ナツを追って行くよ」

 

そう言いながらハッピーも(エーラ)を背中から出してナツが走り去った後を追って行く。それを見届けながら、シエルはマカロフの様子を横目で見やる。今のところ安定しているようだ。いざとなった時も、ウェンディがいる事で最悪の事態を回避できるはず。

 

「3人とも。マスターを見ていてくれるかな?」

 

「え?」

「シエル、アンタもまさかナツたちを追う気?」

 

立ち上がりながら唐突にそう告げたシエルに目を見張って驚いている様子を見せるウェンディたち。まさかシエルまでその場を離れようとするなんて思いもしなかった。だが、何も考え無しと言う訳ではない。

 

「ナツが探しに行った奴がどんな奴かも分かっていないけど、もし七眷属の一人だったら苦戦は必至。よしんば勝てたとしても、またさっきみたいに消耗し切ったらすぐには帰ってこれないから、一応は同行しておかないと」

 

「そこはハッピーがいるだろ。十分じゃないか?」

 

「深追いして遠くまで行ったら、ハッピー多分迷って帰ってこれないと思う……」

 

「……あり得るわね……」

 

もうこの島には多くの悪魔の心臓(グリモアハート)の魔導士が集っている。幹部である煉獄の七眷属もどこから来るか分からない。戦力を少しでも有利にすること、そして撃破出来た後の処理なども考えての行動だ。

 

「それに……何だかさっきから、胸騒ぎみたいなものも感じるし……」

 

小声で呟いたシエルの声を聞き、そして同時に浮かべた考え込む顔を見て、何かを感じ取ったのか、ウェンディは目を瞬かせて彼の横顔に着目する。だがそれにも気付かず、シエルは3人に、そしてマカロフに目を向けながら……。

 

「じゃあ、マスターの事お願いね。行ってくる!」

 

そう告げた直後にシエルもナツたちの向かった方角へと走り去っていく。何かを言いかけたウェンディが思わず声を漏らし、シエルの背に手を向けるも、少年は気付かないまま行ってしまった。どこか心配そうな表情を浮かべたまま、ウェンディは見送る事しかできなかった。




おまけ風次回予告

ナツ「匂う匂うぞ!何でここにいやがんだー!」

シエル「ちょっとは落ち着いて追いかけろって!他の敵がどっから来るかも分からないんだし」

ナツ「何だ!?シエル、お前も来たのかよ!?」

シエル「誰を相手にするかは知らないけどさ。ギルドの敵ならみんなの敵。そして仲間で協力するのが、チームってもんだろ?」

ナツ「……そうだな!しゃーねえ、やってやるか!」

次回『チーム再結成!』

ナツ「オレたち妖精の尻尾(フェアリーテイル)にケンカ売ったこと!!」

シエル「とことんまで後悔させてやろうぜ!!」
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