FAIRY TAIL ~天に愛されし魔導士~   作:屋田光一

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GW中にどうにか完成!
ほぼほぼ原作と変更すべき点があんまりなかったもので、駆け足気味にもなっているので難しくなかった、というのもありますが。

天狼島編はこれにて完結!と言いたくはなるんですが、おおまかな章の括りで言えば次回で完結、その後キャラ設定挟んで幕間章、ってのが実際の流れになります←

ちなみに次回は、多分、今回の話よりも大幅に長くなるんじゃないかと思っております。毎日書き進めなきゃ。(白目)


第142話 あれから7年

X791年3月……港町・ハルジオン。

 

港から広がる海の向こう。どこまでも続いているように見える水平線。ある一点を波止場に立ってただ一心に見つめる少年が一人、そこにいた。臙脂色を基調とし、淵に白の線を付けた袖のないコートのような服と、白い帯を腰に巻いて着ており、首には結んで巻かれた橙色のマフラー。少年らしい背丈の割に鍛えられている肉体を所々で見せている。

 

左肩には赤い妖精の紋章が刻まれていて、髪は黒く短め。海から吹いてくる潮風に当てられても、一切揺らぐことなく、ただただ向こうを見つめている。この年頃の少年には、不相応な佇まいだ。

 

「いつまで海を見てるんだい?」

 

「仕事も終わったし、ギルドに帰ろう」

 

そんな少年に、後ろから声をかけてくる二人組。先程までいなかった彼らは、仕事の依頼人との話を終え、直前に一時別れていた少年の元へと戻ってきたのだが、別れる時と変わらず黙して立っている少年の姿を見て、そう声をかけずにはいられなかった。

 

今も、二人組の声などまるで聞こえていないかのように、体勢を変えることはない。そんな少年の様子に、溜息を吐かずにはいられない。

 

「早く帰らないと、父さんが心配するよ」

 

短く逆立てた黒い髪を持つ男性が、帰る場所にいるであろう少年の父の心情を代弁して諭す。その男・名は“アルザック・コネル”。

 

「マカオから、アンタの事頼まれてんのよ、ロメオ」

 

もう一人の、黄緑色のロングヘアーの女性は、仕事に出る前に彼の父から念を押されて頼まれたことを引き合いに出す。その女・名はビスカ・ムーラン……改め“ビスカ・()()()”。

 

それでも、少年はうわ言のように一つ頷くだけ。ビスカはそんな彼に「気持ちは分かるけど」と口に出すが、それ以降の言葉はアルザックに止められた。誰もが、分かっている。少年も頭の中では理解しているはず。それを掘り返すのは良くない。

 

「ナツ兄……」

 

そしてこの少年の名は『ロメオ・コンボルト』。かつてはある炎の魔導士を慕い、憧れ、いつかは彼のような魔導士になる事を夢見ていた幼かった少年。13歳となった彼は妖精の尻尾(フェアリーテイル)の魔導士となる夢を叶えた。

 

しかし、そんな立派な姿を、誰よりも目にしてほしい憧れの人は、今やいない。彼が見つめる一点の先。海の向こうへ発ってから、帰ってこない。

 

 

 

分かっている。もう二度と、彼は……彼らは戻ってこない。それでも、ロメオ少年の心は、今もどこか片隅で、見つめる先に憧れの人が映らないかを期待している……。

 

 

 

────────────────────────────────────────

 

 

 

所は変わり、マグノリア。

今もこの街は賑わいを見せており、その様相は7年前とほぼ変わっていない。

 

そんなマグノリアの中心部から離れた丘の中腹。そこにひっそりと佇んでいる建物があった。中心上部に付けられた風車と、こじんまりとした三角屋根の木材建築。外観を見れば、見るからにボロボロの酒場には、所々に妖精を象った紋章(ギルドマーク)が付けられている。

 

魔導士ギルド・妖精の尻尾(フェアリーテイル)。かつてはマグノリアの中心地に近い、広大な湖の側に建てられていたはずの、マグノリアを代表するギルド。そんな過去があったなど俄かには信じがたい、衰退ぶりを見せていた。

 

「ロメオはまだ帰って来ねえのか!?アルとビスカの奴、ロメオをほったらかしてイチャイチャしてんじゃあるめぇなァ!!」

 

酒の入った木製のジョッキを叩きつけながら憤慨するのは群青色の髪を後ろへ丸めた中年の男性。7年前と比べて歳をとったことを感じさせる顔と髭が印象的な彼の名は“マカオ・コンボルト”。ロメオの父であり、先代マスター・マカロフ不在に際し、四代目ギルドマスターに就任した男だ。

 

「うるせぇなァ。いい歳なんだから少しは落ち着けよ、マカオ」

 

中々戻ってこない息子を心配するあまり感情的になっているマカオを窘めるのは、口に葉巻を咥えてふかす、マカオと同年代である糸目で茶髪の男性。かつてはトレードマークであったリーゼントは、額から毛髪が後退したことにより、今や見る影もない。名は“ワカバ・ミネ”。ギルドマスター補佐に当たる男だ。

 

数十年も前にほぼ同時期にギルドに加入してからの縁である彼らは、飾り気のない口論を重ねる間柄。「マスターって呼べっつってんだろ」とマカオが文句を告げれば「こんな貫禄のねえマスター見た事ねえよ」と返すのがここ数年のお約束だ。見飽きたとも言っていい光景など見向きもせず、彼らの近くにいた一人の青年が、どこか物悲しそうな、あるいは諦めたような顔と口ぶりでぼやいた。

 

「それにしても……また人減ったかな……?」

 

小さい酒場とは言え、閑散期もかくやと言えるほどにガランとしており、狭い空間すらも持てあましている程の人数しかいない。この一年の間に、またもギルドに所属していた魔導士たちは抜けていった。7年前までは、逆に増える一方だったと言うのに。

 

「しょうがねえよマックス。こんな弱小ギルドじゃ、いい仕事まわしてもらえねーし」

 

「その証拠に見ろよ!この依頼書の数!」

 

ぼやいていたベージュ色の髪をした青年の名は“マックス・アローゼ”。砂魔法の使い手でかつてはギルドのグッズ製作と売り子、イベントの司会も行っていた魔導士。時が経って垢ぬけたのか、背も少し伸び、顎髭も僅かに生えて少々男前になった。

 

そんなマックスのぼやきに反応したのは、たらこ唇が特徴の念話(テレパシー)の使い手“ウォーレン・ラッコー”。頭頂部の髪が栗のように尖ったという変化がみられる。

 

そしてウォーレンの言葉に続いて口を挟んだのは民族風の衣装を着て、7年の間もほぼ依頼板(リクエストボード)の前に立つばかりであった“ナブ・ラサロ”。クエストにほぼ行かずにいて運動不足が祟ったのか、7年の間で腹が分かりやすく出てきてしまった。

 

「見てほしい!この“ビジター・エコー”の新しい舞が、完成したのである!名付けて“弱小の舞”!!」

 

そんな中、唐突に声をかけてきたのは7年前のライダースーツからガラリと衣装と印象を変えた男。頭にターバン、下地の上に肩掛を纏ったダンサーの装いのビジターが、自作の踊りを披露するも、空気も読まずに気分を損ねる名前の舞を踊る彼の姿を目にしようとする者はいなかった。

 

「ねえドロイ?また『大地への圧力が増えた』?」

 

別のテーブルには、先程から料理を食べる手を止めないとある人物に変わった言い回しで声をかける薄紫の長髪をポニーテールに結んだメガネの女性。短く切っていた髪を7年の間で随分伸ばし、顔立ちも大人っぽくなった彼女は“ラキ・オリエッタ”。

 

「太ったって言いてえのかコノヤロウ!」

 

「自覚ねえのかよ……?」

 

そしてそんな彼女に遠回しで太ったと指摘されたのは、まさしく言葉の通りに以前とは別人レベルで超肥満体型に変貌した、シャドウギアの一人である黒髪の男“ドロイ”。もう一人の茶髪を後ろで括り上げた細身の男“ジェット”は明確かつ真っ当な指摘に心外と言いたげな相方の発言に対して呆れ混じりに呟く。傍から見ればドロイには何があったのだと言いたくなるほどのビフォーアフターだ。

 

そんなドロイに対して、逆に7年の間で身体が細くなった者たちが引き合いに出される。傍らでキャンバスに絵を黙々と描き続けているシルクハットとゴーグルを付けた面長の男性は“リーダス・ジョナー”。かつては身体だけが異様に膨らんでいるように見える体型であったが、今では別人のようにスリムになっている。

 

「ウィ。オレ、元々こっちが本当の体だよ」

 

もう一人はギルド内の家事全般を請け負い、今もドロイが食べた料理の皿を率先的に洗っている最中である紫髪の女性。彼女も7年前にギルドで従業員として加入した頃は背は小柄でふくよかな体型だったが、その背も伸び、体も細く、その上性格もジェット曰くお淑やかになった“キナナ”がいる。

 

ギルドの外観も、メンバーも、随分と様変わりしてしまった。今のギルドの様相を彼らが見たら、どう思うだろう。特にドロイの変貌など、レビィが見たら何て言うか。ジェットに言われたドロイはその問いに対し、衝動的に「レビィは帰って来ねえ!」と言い放つと、ギルドの中の空気が更に静かに、そして重くなってしまった。

 

己が失言をしてしまった事に気付いたドロイが、言葉を詰まらせるが時既に遅し。誰もが口を閉ざし、俯き、身を震わせてただやりきれなさそうにする。長く続くだろうと思われたその沈黙は、唐突に破られた。

 

「おやおや。相変わらず昼間っからしんみりしてるねー。これだから弱小ギルドはやだよなー」

 

背中に身の丈ほどの金棒を背負い、二本角のついたカチューシャを頭に着けた男を筆頭に、6人のガラの悪い男たちが下卑た笑い声を交えながらギルドに入ってきた。その者たちを視認したギルドの面々に、一気に緊張感が走る。

 

黄昏の鬼(トワイライトオウガ)』―――。

この7年の合間にマグノリアで新興された魔導士ギルド。現在は妖精の尻尾(フェアリーテイル)に変わるマグノリアを代表とするギルドでもあり、その中でも真っ先に声を放った『ティーボ』と言う男はギルド内でも上に位置する魔導士。

 

そんな彼が何しに妖精の尻尾(フェアリーテイル)を訪れたのか。妖精側は彼が来たことを歓迎する様子など微塵もなく、ギルド間での関係は最悪であることは明白。その理由は金利関係だった。

 

7年前、有力な魔導士を一気に失ったことで、妖精の尻尾(フェアリーテイル)の信用は一気に落ち込んでしまった。その影響で依頼数は激減。当然ギルドを経営していく為の資産も減少する一方。財政難を迎えたギルドは断腸の思いで、新築して数年しか経っていなかった本来のギルドホームを土地ごと売却。街の外れにあるボロ酒場へと移った。

 

しかしそれでも依頼数と報酬は減るばかり。各方面から借金を負わねばならなくなった。そんな折、同じ街にある魔導士ギルドの(よしみ)と言う名目で黄昏の鬼(トワイライトオウガ)妖精の尻尾(フェアリーテイル)が抱えた借金の肩代わりを持ちかけられたのだ。

 

しかし奴らが肩代わりした借金の返済に際し、本来であれば考えられない高額の利子を伝えられた。それに伴い返済の期間もずるずると伸び、ただでさえ仕事が回って来なくなった今となっては月々の返済日の分も確保できずにいると言う状況。

 

借金の返済が遅れているという口実をいいことに、ギルドのメンバーが危害を加えられても、ギルドの中を荒らされても、抵抗どころか文句を言う事すら許されない。ただただ、悔しさに身体を震わせ、涙を流すしかできない。そんな惨めな妖精を、鬼たちは更に嘲笑して好き勝手に荒らしていく。

 

ひとしきり、笑い、暴れた男たちは満足したようにギルドを後にした。机もイスも壊され、なけなしの金で仕入れた酒類はいくつか取られ、あるいは瓶ごと無駄にされ……鬼の襲来が過ぎたギルド内は、奴らが来るよりも静まり返る。誰も、何も発することはない。

 

そんな時、暴れた振動によってバランズを崩しかけていたとある本が棚から落ちて音を立てる。近場にいたリーダスが何かと思って振り向くと、それはスケッチブック。リーダス自身が描いてきた、ギルドの面々が7年前以前当時の姿で描かれた……今はいない彼らが確かにいた事の証明。

 

 

自然体で腕を組んで立つマスター・マカロフ。

 

読書をするルーシィの後ろから肩を組むナツ。

その近くでふわふわと浮かぶハッピーに、ルーシィの隣に座って飲み物を飲んでいるグレイ。

そんな彼らの様子を見守るエルザと、その近くの柱の陰から睨むように覗くジュビア。

 

相棒のシャルルを両腕で抱えるウェンディと、その隣に立つシエル。

彼らの後ろには、二人の肩に手を置いてこちらを見るペルセウス。

更に後方には様子を窺うように振り向いているガジルと、肩に乗るリリー。

 

ジェットとドロイが目にして思わず涙を浮かべたのは、レビィを含めた在りし日のシャドウギア(自分たち)

 

瓶から直接酒を飲むカナの近くで、同じように談笑するストラウス三人兄弟姉妹(きょうだい)

 

それぞれポーズをとっているチーム雷神衆。

 

各々単体で描かれた、ギルダーツとラクサス。

 

 

そして描かれた絵の中に収められた、いなくなった者たちと若かりし自分たちが、笑い合う光景。昨日の事のように、思い出せる。かつてはありふれた日常の光景。今や戻ってこない希望溢れる日々を思い返し、ほとんどの者たちは、涙を浮かべ、すすり泣く声を抑えられない。

 

あれからもう、7年の時が過ぎた。あれ以来、何もかもが変わってしまった。天狼島が消滅したと聞いたギルドの者たちは、必死になってその痕跡を探した。しかし誰一人、見つからない。評議院を始めとして様々な機関が捜索に協力してくれたのに、手掛かりの一つもなかった。

 

評議院からはアクノロギアと言うドラゴンによって島ごと消し去られてしまったと言う。あの日、天狼島近海のエーテルナノ濃度は、生物が形を留めておけないレベルの異常値を記録していた。大昔にたった一頭で国を滅ぼしたと言う竜。それが放つ咆哮。人間が生き残る事など、決して不可能と言えるほど。

 

何故、仲間を。誰もがそう思わずにはいられなかった。ギルドの弱体化と黄昏の鬼(トワイライトオウガ)の台頭。度重なる心労で、メンバーの心の疲弊も限界に近かった。マスターとして皆を引っ張り、尽力していたマカオの体が震え、目元に涙が浮かぶ。心が折れそうだと弱音を吐露してなお、ワカバはそんな彼を励ます。だが立ち直るのは難しい。

 

「あれ以来……ロメオは一度も笑わねえんだ……!!」

 

その言葉と共に、マカオの涙と嗚咽は止まらなくなる。幼かったあの少年には残酷すぎた、憧れの魔導士たちが突如消えてしまった事実。信じるもんかと、自分に言い聞かせるように怒り、泣き喚いたあの日から、彼はほとんどの感情が抜け落ちたかのように暗い性格になってしまった。それを思い出したのか、ギルドの空気は更に重苦しく変化する。

 

 

 

そんな重圧を裂くかのように、ギルドの外から空気を揺らす大きな音が響き始めた。またオウガのいやがらせか?と過ったメンバーが外に様子を見に行くと、訪れたのは鬼ではなく……天馬だった。

 

「辛気臭い香り(パルファム)はよくないな!」

 

突如上空から飛来してきた天馬を模した大型の飛空艇。その先端に堂々と立つ影が放つは甘い男性の声。決めポーズをしながら佇んでいたその影は、建物から飛び出してきたギルド員たちの近く目掛けて、堂々とした姿勢でダイブする。

 

 

 

そして彼らのほぼ目の前の石畳に顔面から衝突した。

 

『落ちんのかよっ!!』

 

本来であれば即死間違いなしの事故であるが、たん瘤一つのみの被害で抑えた何気に頑丈なその男。7年前最大勢力を誇る闇ギルドの一角・六魔将軍(オラシオンセイス)を打ち果たす為に協力した、青い天馬(ブルーペガサス)の代表魔導士。

 

「あなたの為の、一夜でぇす」

 

落下してなお決めポーズを解かなかった彼の名は“一夜=ヴァンダレイ=寿”。美形揃いの青い天馬(ブルーペガサス)に於いて、様々な意味で異端と言える存在。そして一夜に続くように空気魔法を使ってゆっくり降りてきたのは、彼と同様7年前に妖精の尻尾(フェアリーテイル)と共に闘った三人の魔導士。トライメンズと言うチームとして行動する“ヒビキ”、“レン”、“イヴ”。

 

何故彼らがここに来たのか?到着早々いつもの調子でラキやキナナにナンパを仕掛ける一幕もそこそこに、一夜によって本題が語られた。彼らは妖精たちにとっての重要な情報を捉え、それを伝えにやってきた。ヒビキの魔法古文書(アーカイブ)の情報解析と、クリスティーナの機動力を最大限に生かし、フィオーレ中のエーテルナノ数値を調べ上げ、遂に確信した、とある事実を。

 

 

 

「天狼島は、まだ残っている!」

 

 

 

────────────────────────────────────────

 

 

 

翌日。

半数以上のメンバーが青い天馬(ブルーペガサス)の告げた言葉を信じ、消し去られたはずの天狼島へと向かって数時間。ギルドで待機する者たちも、吉報を今か今かと待つかのように落ち着けずにいた。

 

たった一人、諦めたかのように黙して魔導書を読み込む少年を除いて。

 

「ロメオ、着いてかなくてよかったのか……?」

 

知らせをくれた天馬がギルドを後にしてしばらく、コネル夫妻と共にロメオも帰ってきた。その時に天馬がもたらしてくれた情報も当然話したのだが……ロメオは僅かな反応を示しただけで、以降は結局いつものままだった。こうして天狼島に向かうメンバーに同行もせず、ギルドで待機する息子にたまらずマカオが問うも……。

 

「もし天狼島が見つかってもみんな……生きてるか分からねーんだろ……?」

 

「そんな事ねーって!!信じなきゃよ、そこは!!」

 

視線を魔導書から外しもせず、どこか冷たく言い捨てるロメオ。どうにか希望を持たせたい父が精一杯励ますも、依然として息子の顔色は良くならない。7年も連絡がないんだからと、大人たちとは裏腹にあり得ない現実として見ている少年に、ギルドの仲間たちも意気消沈となってしまう。

 

そんな空気となった酒場に、水を差す一団が……。

 

「おいおーい……今日は一段と人が少ねぇなァ……」

 

前日も襲来してきた黄昏の鬼(トワイライトオウガ)の魔導士6人。昨日同様嫌味ったらしく笑いながら入り込んできた彼らを見て、戸惑いながらもマカオが前に出て尋ねる。

 

「ティーボ!支払いは来月のハズだろ!?」

 

「ウチのマスターがさぁ……そうはいかねって。期日通り払ってくれねーと困るって……マスターに言われちゃしょーがねーんだわ」

 

一同が下卑た笑みを浮かべ、代表となっているティーボも口とは裏腹に表情は愉悦に浸っているかのよう。黄昏の鬼(トワイライトオウガ)のマスターが言ったかどうかの真偽はともかく、期日を守れていないと言う事実を盾にして、また嫌がらせに来たと言うのは感じられた。

 

また昨日のように蹂躙されるのか……と不安になった待機組の空気を裂くように、本を閉じる音と共に少年が立ち上がった。

 

「ふざけんな。お前らに払う金なんかねえよ」

 

「よせロメオ!!」

 

制止する父の言も耳に貸さず、前に乗り出してティーボたちへの距離を詰めていく。首を突っ込んできた子供の反抗的な姿勢を見て、ティーボはニヤついた顔をそのままに威圧する。

 

「んだァ?クソガキその態度……」

 

「こんな奴等にいいようにされて……父ちゃんもみんなも腰抜けだ……!」

 

近づきながら、ロメオは魔力を右手へと集中させていく。彼が扱うのは奇しくも父や憧れの人と同系統にあたる、炎の魔法。いや、憧れて努力を重ねたからこその結晶。紫色の炎を右手に灯して、少年は立ち向かう意志を見せた。

 

「オレは戦うぞ!!このままじゃ、妖精の尻尾(フェアリーテイル)の名折れだ!!」

 

意気込みを叫び、今にも飛び掛からんとする勢いではあったが、炎に向けてティーボが軽く息を吹きかけると、勢いとは裏腹にあっさりと炎は消え散ってしまう。言うだけあって実力があるのか、それともロメオの心に僅かばかりの恐れがあったのか。

 

「名前なんかとっくに折れてんだろ」

 

対抗手段である魔法を実質的に封じられ、完全に尻込みしてしまったロメオに向けて、ティーボは背負っていた金棒を取り出し、これと言った感情も表に出さずゆっくりと振り上げる。まるで作業の感覚と同じように。

 

「やめろォーーーー!!!」

 

「てめえらは一生、オレたちの上にはいけねえんだ!!」

 

父親が必死に駆け寄り、庇おうとするも届かない。立ちすくす少年の頭に、金棒が叩きつけられる……。そんな直近の未来を確信し、少年の心が折れようとしていた……。

 

 

 

 

 

 

 

かに思われた瞬間、ティーボの体が宙を舞った。

 

正確には、出入り口から唐突に現れた謎の影がティーボを背中から蹴り上げた。金棒が当たる寸前だったロメオには一切のケガは無く、突然ぶっ飛んでいき、奥の壁へと叩きつけられて床へ落ち、気を失ったティーボを呆然と見るしかできない。

 

『んだコラァ!!?』

 

予想だにしなかった光景に、場にいた全員が呆然とするも、先に我に帰った黄昏の鬼(トワイライトオウガ)の残る五人が苛立ちを表しながら振り向くと同時に、ロメオもようやく振り向いた。そして、目を疑った。

 

状況を理解する間もなく、残りの鬼たちも各々、氷に閉じ込められ、鉄棍を顔面に喰らい、剣閃を背中から受け、鏡面の盾を真正面に叩きつけられ、終いには巨大な拳を脳天に食らう。一瞬の内に、全員がその意識を失い、倒れこんだ。

 

その影響で起きていた土煙の向こう。見覚えのあるシルエットが何人も映りこむと、中にいた誰もが言葉を失った。そんな彼らの心境を知ってか知らずか、中央最前列にいるティーボを蹴り飛ばしたその青年は、ニカッと笑みを浮かべて堂々と告げた。

 

 

 

「ただいま!!」

 

桜色のツンツン髪。首には白い鱗柄のマフラー。弾けるような笑顔を浮かべるのは、7年前に天狼島と共に消滅したはずだった、火竜(サラマンダー)のナツ・ドラグニルその人。

 

否、彼だけではない。

 

「皆様お待たせしました!」

「なんじゃ……この小さいギルドは……」

「わあ!素敵じゃない!」

「今戻った」

「ヤッホー!元気してた~?」

「ただいま戻りました」

 

ナツの相棒の青ネコ、先代マスター、金髪の星霊魔導士、緋色の髪の妖精女王(ティターニア)天候魔法(ウェザーズ)の使い手である少年、天竜の少女、天狼島で消息不明となっていた家族が、7年前と一切変わらぬ姿で妖精の尻尾(フェアリーテイル)に帰還した。

 

涙を流しながらも喜びに震える仲間たち。しかし当然、何故7年もの時が過ぎていながらいなくなった時と姿が変わっていないのかという疑問が出てくる。

 

「えーっと……」

 

「ありのまま説明するとな……」

 

どう説明したものか。何しろ当事者である自分たちにとっても、これはあまりに信じがたいと言って仕方がない現状だ。この手の説明や理解が得意なシエルとルーシィが、代表してギルドにいた者たちへと事の経緯を伝え始めた。

 

 

 

────────────────────────────────────────

 

 

 

数時間前。

天狼島があった海域に船で辿り着いた捜索組は、青い天馬(ブルーペガサス)の情報を頼りに測定された地点へと向かった。何度も何度も調べ上げたその海域には、やはり島やその残骸らしきものも確認できず。7年間、連絡すらもなかった為に希望に溢れているとも言えなかった。

 

しかし転機は訪れる。突如風が止み、鳥の姿すらも見えなくなった頃、周囲を見渡してみると、一面の大海原に一つの影が見えた。その正体は人。下に着きそうなほど長い金色のウェーブがかった髪と深い緑の目。頭には左右それぞれ、白い翼を模した一対の髪飾り、胸元にピンクのリボンが付いた薄い桃色のドレスを身に着けた、年若い裸足の少女。

 

そんな神秘的、とも言える印象を抱いた少女が、海の上に立っていた。捜索に来ていたギルドの面々は彼女が一体何者なのかはかりかねている。戸惑うばかりの彼らに少女も気付いたのか、ゆっくりと両腕を上げ始めた。

 

その瞬間、海の中から轟音を立てて巨大な何かが現れたのだ。彼女の背後から湧き上がるように現れたそれは、金色の光を発する巨大な球体。妖精の尻尾(フェアリーテイル)の紋章が上部に刻まれた半透明の球体の中に、すっぽりと覆われたそれを視認した妖精たちは誰もがさらに驚いた。

 

大樹を中心として作られた一つの島。間違いない。天狼島だ。そう確信できた彼らが呆然とするのをよそに、大海の地盤に天狼島が癒着したことを確認した謎の少女は、音もなく振り向いて真っすぐに島へと入っていく。

 

急いで少女のあとを追って島に入った一同。魔法でギルド最速で動けるジェットが先行し、浮遊して移動する少女の姿を探すも、追いつくどころか姿を見失ってしまう。どこに行ったのかと周囲を見渡したジェットが見つけたのは、探していた少女ではなかった。

 

「ナツ……!!」

 

崖から見下ろした先。土が被って一部隠れているが、特徴的な桜髪と白いマフラーは、見間違いようもない。すぐさま降り立ち、必死にナツの意識を呼び覚まそうと体を揺さぶり声をかける。

 

「だーーーっ!うるせえっ!!」

 

鬱陶しそうに身じろぎを続けた後、怒りを叫びながらナツの目が覚めた。喜びのあまり彼に飛びつく面々。対するナツは状況の整理が追い付かず、何故島に知っている面々がいるのか、風貌が随分変わっているのか(特にドロイ)、()()襲来してきていたアクノロギアはどうしたのか、そして他のみんなはどこにいるのか。

 

「こちらです」

 

最後の問いにだけ、答える者があった。天狼島が出現した際にいた、謎の裸足の少女。首を傾げる一同を見てふっと微笑むと、すぐさま奥の方へと向かって行く彼女を、再び慌てて妖精たちは追いかける。全く状況が把握できないナツも、その後を追いかけ始めた。

 

そして走り抜けた先に、次に見つけたのは……。

 

「あ、あれ見ろ!」

 

ナツ同様に意識を失って横たわる、水色がかった髪の少年と、藍色ツインテールの少女、そして少女の相棒である白ネコの姿があった。遠目から見てもそれが誰なのかはすぐに分かった。

 

「シエルだ!ウェンディとシャルルもいる!!」

 

すぐさま見つけたジェットが声をあげ、ナツを除いた一同は即座にシエルたちの体をゆすり、声を張り上げて起こそうとする。10秒ほど続いた後、シエルが身じろぎだして、瞼も開かぬままゆっくりと体を起こした。

 

「んー?何だよ……天国か地獄か知らないけど騒がしすぎ……」

 

「天国でも地獄でもねえ!現実だ!!」

 

「ふぁ?」

 

シエルの体をゆすっていたマックスが、寝ぼけたながら呟いた言葉に叫びながら返す。それが耳に届いたのか、一気に覚醒してパッチリと言いたげに少年の目が開いた。ついでにマックスのツッコミが最後の一押しになったのか傍で倒れていたウェンディとシャルルも目を覚ます。

 

「あれ……私たち……」

 

「どうなったの、かしら……?」

 

三人とも生きていた。そして目を覚ましたことで一同は一気に湧き立った。一方のシエルはと言うと、ナツ同様状況の把握が追い付かず混乱している。天狼島にいないはずの面々が、何故か歳をとったかのような変貌をとっていること。そしてやっぱりドロイを見たシエルは、一瞬彼が誰なのか分からず目をひん剥いた。

 

「よかった~!!よく無事だったウェンディーー!!」

 

と、勢い付いてウォーレンがウェンディへと飛びつこうとするのを見た瞬間、覚醒仕立てとは思えない秒数で、約二名がすぐさま反応した。

 

「「離れろォ!!」」

「ぐもおっ!?」

 

ウェンディに絶賛片想い中のシエルと、相棒兼親友のシャルル。両側からウォーレンの顔面へと蹴りを入れることで、傍から見れば年端も行かない少女に抱き着こうとした変態行為を阻止することに成功。そのままウォーレンは沈んだ。

 

「ナツさん、他のみんなは……?」

 

「まだ見てねえ。お前らが最初だ」

 

意識ごと沈められたウォーレンを一旦スルーし、同じように島にいたナツに他の仲間の安否を尋ねる。直近の記憶では、黒竜の咆哮(ブレス)を絶対防御の盾で防ごうとしたところまで。その後の記憶は一切残っていない。みんなは無事なのだろうか、と言う心配を抱えた少女。しかしそれは島にいなかったはずの面々からの言葉で晴れることになる。

 

「案内してくれる奴ならいるぜ。何者かは分かんねえが……」

 

そう言って指を指し示すマックス。示された方を見れば、先程まで見えなくなってたはずの裸足の少女が再びこちらへ微笑みを向けていた。そして全員の注目が集まった時を見計らって再び奥の方へと向かって行く。

 

「……誰、あの子……?」

 

全く見覚えのない謎の少女。誰一人としてその正体は知らないそうだが、自分たちとそう歳の変わらなそうな少女が、何故天狼島に?シエルがぼやいた疑問に、答えられる者はいなかった。

 

 

 

 

 

「生きてんのか、俺たち……?」

 

「何がどうなって……?」

 

「あい……?」

 

その後、裸足の少女のあとを追うごとに、島にいた仲間が次々と見つかった。駆けつけるよりも早くに目を覚ましていたらしいペルセウス、ルーシィ、ハッピー。

 

目にした瞬間、ビスカに飛びつかれたエルザと、その近くで目覚めたグレイとジュビア。

 

涙を滂沱の如く流して喜び合うジェットとドロイの近くには、レビィ、ガジル、リリーが。

 

互いの無事を喜び合うミラジェーン、エルフマン、リサーナの兄弟姉妹(きょうだい)と、ギルダーツ、カナの親子。

 

その傍らには茂みに埋まった雷神衆、そして彼らの近くで胡坐をかいていたラクサスには、喜び以上に驚きを露わにした者たちがほとんどだった。そして……。

 

 

 

『マスターーーーッ!!!』

 

「いだだだだ!こら、よさんか!!」

 

黒竜に実質一番ダメージを負わされていた先代マスター・マカロフの無事は、島を訪れたほとんどのメンバーが喜びを前面に出して飛びついた。当然、傷が響いて苦悶の声をあげたのだが。

 

「ちょ、ちょっとみんな!」

 

「落ち着けって!今度こそマスター旅立っちまうから!!」

 

どうやってかは知らないが、無事全員が生きていられたと言うのにここで一名脱落しては笑い話にもならない。シエルーシィコンビがどうにか宥めようとするも聞く耳持たないので、こうなったら荒っぽく引っぺがすか、と考えながら動こうしたその時だった。

 

「皆、集ったようですね」

 

この場にいる仲間たちのどれでもない、落ち着いたウィスパーボイスが発せられた方へ目を向ければ、島にいた仲間たちの所へ案内してくれた裸足の少女。彼女は陽光差し込む少しだけ切り立った大地に立ち、こちらを見下ろしていた。全員が集まったこのタイミングで声をかけたという事は、彼女自身について本人からようやく聞けるのか。

 

「!?そのいで立ち……その声……もしや、()()()は……!!」

 

しかしそれより早く、何かに気付いたらしいマカロフが、痛みも忘れて瞠目し、立ち上がる。誰なのか知っているのか?という家族の視線も気にせず驚愕して固まるマカロフをよそに、彼女を中心に渦巻く風に服と髪を揺らしながら、少女は答えた。

 

 

 

「私の名は“メイビス”。妖精の尻尾(フェアリーテイル)初代マスター、“メイビス・ヴァーミリオン”」

 

『はぁーーーーーーーっ!!?』

『えぇーーーーーーーっ!!?』

 

思いもしなかったその正体に、マカロフとラクサスを除いた一同は全員、衝撃と驚愕と共に声を張り上げた。声をあげなかった二人ですら、言葉を失うほどだ。妖精の尻尾(フェアリーテイル)初代マスター。つまりは創始者。100年近く続いたギルドを作り上げた人物が目の前に、しかも儚げ、清楚、神秘的という言葉が似合う容姿の少女姿で現れた衝撃は、当然大きい。

 

この天狼島に初代である彼女の墓があるのは周知の事実であったが、何故その姿を見ることが出来ているのか。そんな疑問も口に出せない程の驚愕をよそに、メイビスは語る。

 

アクノロギアの攻撃で天狼島が消滅しようとしたあの時、彼女は島にいた妖精たちの絆と信じ合う心、その全てを魔力へと変換させた。そしてその魔力は奇跡的に妖精三大魔法の一つである『妖精の球(フェアリースフィア)』の発動に繋がった。

 

あらゆる悪からギルドを守る絶対防御魔法。さしものアクノロギアも、それを打ち破ることは叶わなかった。しかしその魔法が発動すると共に、中の天狼島内部の時間は凍結封印され、その解除には7年の歳月がかかってしまったと言う。

 

「なんと……!初代が我々を守ってくれたのか……!!」

 

絶望的という状況から、長い年月を越えて脱却することが出来た。家族みんなを救ってくれた、初代マスターの加護。自分たちの家を作り上げた偉大な人物が起こした奇跡に、思わずマカロフは涙ぐむ。

 

「いいえ、私は幽体。皆の力を魔法に変換させるので精一杯でした」

 

そんなマカロフの言に否と返しながら、微かにその身を透けさせて、ほのかに光を溢れさせながら宙に浮く。この奇跡は決して、彼女の身の力で生み出されたものではない。揺るぎない信念と強い絆は奇跡さえも味方につける。

 

強大な敵に攻め込まれても戦い、力を結集させて打ち破り、絶望的な厄災に見舞われても、最後まで諦めずに一つとなって立ち向かい、何より誰一人見捨てたり、放り投げたりせずに全員で道を切り開いた。そして今、残された者たちが僅かな希望を信じて天狼島に駆けつけた。

 

妖精の尻尾(フェアリーテイル)を作り上げた身として、今目の前にいる家族は自分が描いた理想の形。自らが願ったギルドとしてのあるべき形を体現してくれた者たち。

 

「よいギルドになりましたね。三代目」

 

そう優しく笑顔を浮かべる初代の姿は、無邪気のようでありながら慈愛に満ちたものを宿した、妖精の尻尾(フェアリーテイル)と言う家族全員の親にふさわしいものだった。

 

 

 

────────────────────────────────────────

 

 

 

「っていう感じで……まるで、夢を見た気分だったけど……」

 

語り終えたシエル。本人も未だ現実味のない出来事であったと言っているが、ギルドに帰還を果たし、共にいた者たち全員が覚えていることで、それが確かに起こったことなのであると実感できる。それほどまでに数奇な体験だった。

 

すると、ナツは先程から感じていた視線の先へと目を向ける。自分を見上げていたのは、何かを言いたげに口と体を震わせて立ちすくすロメオ。ナツが天狼島に向かう前は、今よりもっと背丈が小さい幼子だった。それが今や、見違えるほど立派な少年に成長したものだ。

 

「大きくなったなぁ!ロメオ!」

 

自分の事のように笑みを浮かべながらナツがそう声をかける。幼い頃から憧れ、目標としてきた、そしていつの日か同じステージに立ちたいと何度も焦がれた、気高き炎の滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)

 

もう二度と会えないのだと、諦めていた。どんなに時が経とうと彼の背中に追いつくのは……彼に自分が成長した姿を見せることは、不可能だと思ってた。誰よりも見せたいとあれほど願った、憧れの人に。

 

思わず胸の奥から目尻に伝い、込み上げてくる熱い思いが涙となって頬を伝う。誰よりも言ってほしかったその言葉を、記憶に残るあの頃のままの声で伝えられ、確かに今、帰ってきてくれたのだと理解し、溢れ出る感情のままに大声を出したくなる衝動も抑えて、少年は今、口にするべきその言葉を、伝えることを優先させる。

 

時間はこれからたっぷりある。だから、最初に言うべき言葉は、この一言しかない。

 

「おかえり……ナツ兄……みんな……!!」

 

凍ったように止まっていた少年の心は、ギルドのみんなに見守られながら、7年ぶりに浮かべた笑顔と共にようやく……動き始めた。

 




おまけ風次回予告

シエル「『黒いドラゴンによって消えてしまったかと思われた仲間たちは、7年の時を超えてついに今この時戻ってきたのでした』……って、物語の話だけじゃなかったんだね……」

ルーシィ「あたしもそんな童話を昔読んだ気がするけど、まさか自分が体験する側になっちゃうなんて……」

シエル「あんなに小さかったロメオが、今じゃ俺と変わらない歳になってるし、俺自身が変わってないから、タイムスリップしちまった気分だよ」

ルーシィ「そうよねぇ……ロメオくんだけじゃなくて、他のみんなも随分変わって……」

次回『空白の7年』

シエル「はっ!ちょっと待って……!?重大な事実に今気付いちまった……!」

ルーシィ「どうしたの!?」

シエル「『シャーロット・アーウェイの謎』シリーズの新刊、初版買い損ねた分が7年程あるってこと!!コンプ狙ってたのにィ~~~!!」

ルーシィ「た、確かにショックな事だけど……あんたらしいブレなさね……(汗)」
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