え、なら何故遅れたのかって?
……冠の雪原…我慢できませんでした…。(懺悔)
デボン盗賊一家。
マグノリアの各地に支部が存在しているほどの大規模な盗賊団の通称。マグノリア西部のとある村の近くにも、その拠点の一つが存在しており…。
『ぎゃああああああっっ!!?』
アジトの建物を上空から貫く一筋の雷と共に、盗賊たちの悲鳴が響いた。雷の餌食となった盗賊団が倒れ伏す床を何食わぬ顔で闊歩するのは、その原因でもある一人の少年。
「こっちは片付いたよ~。そっちは~?」
「こっちも終わったわ~!」
「歯ごたえのねぇ奴等だな…」
「弱ェくせに盗賊なんかやってんじゃねえよ」
「オレらにこんな事して、ただですむと思うなよ…!」
「デボン様が黙ってねえぞ…!」
動くこともできなくなっていた盗賊たちの一部が悔しげに呟いたその言葉に、シエルは一つ思い出したことがある。彼らの全てをまとめるそのデボンと言う頭目は確か…。
「デボンって、この前ナツが牢屋にぶち込んだ奴の事じゃなかった?」
「あい!とっくに潰れちゃってるとこです」
『え!!?』
マスター・マカロフがいつだったか評議会から送られてきた文書の中に、『ナツがデボン盗賊一家を壊滅するも民家7軒も破壊』という内容が入っていた。今回自分たちが対処したのは俗にいう残党と言うものではあるが、本人たちも含めて誰も残党を相手にしているとは気づかなかった。まさかの事実を敵側から教えられた盗賊たちは驚きの声をあげると同時に絶望の表情へと変わる。
「こっちも片付いた」
「さっすがエルザ!」
さらに別のエリアにて戦っていたエルザも合流。全く苦戦した様子も無く仲間を全滅させた魔導士たちに恐れをなした盗賊の一人がその場から逃げようとする…がすぐにエルザに気付かれて顔面に飛び蹴りを受けて再び地に伏した。
「まだ仕置きが足りんようだな…」
そう言いながら突き上げている尻を踏みつけて痛めつけるエルザの様子を見て「自分にもお仕置きしてください」と興奮しているタウロスを、ルーシィは強制閉門―本来
「思ったよりも早く終わったね。あっさり過ぎた気もする」
「全くだあっ!暴れ足りねえっ!!」
「十分暴れてたじゃねーか、てめー…」
もう機能しないであろうアジトから外に出た一行はのんびりと雑談していた。依頼人のいる村での被害は多かったのであろうが、数を揃えているだけで突出した実力者もいない。こう言っては何だが、拍子抜けと言うか期待外れだった。あまりにあっさりと終わってしまい、ナツは今にも周りに八つ当たりしそうになっている。一方でハッピーはアジトから取ってきたであろう、光り輝くダイヤをルーシィに見せており、それに気づいた彼女は勝手に持ってきたハッピーを諫めている。
「あれ?あそこにいるの…」
ふとシエルが遠目に見えた人影に気付いた。よく目を凝らしてそれを見てみると、そこにいたのは短い茶髪に、青いサングラスをかけた、自分たちがよく知る色男の姿。
「ロキ?」
「ホントだ!」
「あれ?」
自分の名前を呼ぶ声でロキの方も気づいたようだ。話によるとロキもこの近くで仕事を受けているそうだ。一足先にロキの元へと寄ってきたナツとグレイには普通に接していたが、ルーシィの姿を目に入れた瞬間、分かりやすいように動揺を浮かべる。
「ちょうど良かった!この前は鍵…」
「じゃ…仕事の途中だからっ!!」
「な…何よあれェ…!!」
「お前、あいつに何したんだ…?」
「そーとー避けられてんぞ…?」
「何もしてない~!!」
あまりにもロキがルーシィを避けるせいで、グレイとナツがルーシィに非があるのではないかと疑いさえかけてきている。だが勿論ルーシィにそのような心当たりはない。ロキが星霊魔導士であるルーシィを意図的に避けているだけだ。
「いくら星霊魔導士が苦手だからってなぁ…」
「あいつにも事情があるのだろう。あまり詮索はしてやらない方がいい」
「まあ、何となくそれは分かるよ」
ロキの走り去った方向をずっと眺めていたシエルの呟きに答えるエルザ。
「さて、そろそろ帰るか」
「ねえねえ、折角仕事早く終わったんだしさ、たまには温泉にでも行って、のんびりしない?」
仕事も終わったことでギルドに帰ろうとした一同だが、ルーシィから提案が入る。今回依頼を受けた村には温泉宿があるため、そこに入ってはどうかと言うものだ。仕事終わりで疲労もある。チームのリーダーと言ってもいいエルザからも「良いアイデアだ」という許可が下りたため、依頼を受けた村に戻ることにした。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
『鳳仙花村』―――。
マグノリアの中で最も有名な温泉街だ。村の名前からも察することができるが、その街並みは東洋式のものを主に使用している。ちなみに設計を行ったのは、東洋かぶれのさる侯爵なのだとか。
その温泉を存分に堪能した一同は、一泊するその旅館から渡された宿泊客用の浴衣に着替え…。
「始めんぞコラーー!!」
「ウパーー!!!」
各々部屋で寝る…はずだったのが、それは大量の枕を抱えたナツとハッピーの号令によって遮られることになった。既に布団に潜ろうとしていたシエルとグレイは呆れ顔でナツたちの方へと目を向ける。
「始めるって…何…?」
「やかましいな…オレぁ眠ーんだよ…」
「オイ見ろよ!旅館だぞ、旅館!!旅館の夜と言ったら、枕
「「枕
ナツが提案してきた遊びの内容に二人は声を揃えてすかさずツッコんだ。何だ枕
「ふふ…質のいい枕は私が全て押さえた」
そしていつの間にか部屋に入ってきたエルザも乗り気のようだ。ただの枕なげに質は関係あるのだろうか、とルーシィから苦笑交じりに指摘が入る。だが誰も返事はしない。ナツが最初に仕掛けたことで枕投げが始まった。
「オレはエルザに勝ーーつ!!!」
「やれやれ…ぐべほっ!!?」
エルザ目掛けてナツが投げた枕はエルザに躱され、代わりにその先にいたグレイの顔面にクリーンヒットすることになった。勿論グレイがそれに対して怒らぬはずもなく立ち上がって文句を言おうとすると、自分の寝床にとある違和感を感じ、目を向けた。
「おおっ!いつの間にか枕が!!」
その寝床にはナツたちが持つよりも多くの枕が置かれていた。確かに先程は置いてなかったはず。思わぬ好機にグレイの口元が弧を描いた。一方で、シエルはふと開け放たれた障子扉の先、庭園の方へと顔を向けた。だが、そこには風情溢れる日本庭園と呼ぶべき光景しか映っておらず、おかしなところはどこにもない…のだが、違和感は何故か消えてなかった。
「何だろう…。今日ずっと何かの視線を感じてた気がするんだけど…」
鳳仙花村へと向かう道中。依頼の詳細を聞いた時。盗賊団との交戦。それが終わってからの後の相談。そして今に至るまで、ずっとどこからか謎の視線を感じ取っていたのだ。だがふと振り向いてもそこには誰も見当たらない。あまり気分が良くないものではあるが、害を与えてくる様子も無いので、周りの誰にも言えずにいた。もしかして本当に気のせいなのかもしれない…。
シエルが視線を外に向けている間にも、参戦したグレイがナツとエルザにそれぞれ一発ずつ枕を投げる。ナツは反応が遅れて顔面に喰らったが、エルザは右手で見事にキャッチ。しかし、その威力に「やるな」と感心していた。
「純粋な力勝負か…。俺得意じゃないんだけどな~」
ヒートアップする枕投げにシエルは視線を戻す。白熱しているそれに対して自分が混ざっても不利だと感じるシエルの発言が聞こえたのか、グレイが彼を次のターゲットに定めた。
「ここまで来たら一人だけ不参加ってのは認めねえぞ?そらっ!!」
そう言うや否やシエル目がけて勢いよく枕を投げつけてくる。布団に下半身が入ったままのシエルは上手く躱すことはできない。同じように顔面に受けることに…なると思いきや…。
「
枕が届く直前に、目の前に小さめの雲を発動。小さいがその密度は高く、枕は雲に突き刺さってその威力を激減。シエルの顔に届く前に、飛び出して引っかかった状態となる。そこをすかさず枕に掌底を一発。
「はっ!」
「ぐぼおっ!?」
思わぬカウンターを受けたグレイは躱すこともできずに枕を顔面に当てられた。だが、これにはグレイだけでなくナツも抗議せざるを得ない。
「待て!そんなのアリか!!?」
「明らかに反則だろうが!!」
「ほら~、俺ってまだ子供だからさ~。ハンデってことにしてくれない?」
「「こんな時だけ子供ぶってんじゃねえっ!!!」」
だが抗議してきた二人の言い分に対して、両手を組んで小首を傾げ、にっこりとした笑顔と普段より高めの甘えた声で、子供の特権を存分に利用したあざとい要望をしてくる。一般的なお姉さんならコロッと落ちるだろうが、この男二人には効いてないようだ。それでも
「よーし、あたしも混ざるかな~」
自分以外の全員が参戦した枕投げを傍から見ていたルーシィも、見ているうちにやりたくなってきたようだ。浴衣の腕をまくって気合十分といった様子。そうして意気揚々と参戦したルーシィは…
レーシングカーやロケットも真っ青のスピードで飛んできた枕3つを、顔、胸、腹にそれぞれ真正面から叩き付けられ、部屋にあった
「これ、死んでないよね…?」と言う呟きをしながら
やっぱやめておこう。下手したら死ぬ。
ルーシィはそのまま宿を一度出て夜風に当たることにした。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
翌日…
鳳仙花村から帰還してすぐ、大怪我を治療した後のようなナツとグレイが、互いに親の仇を見るかのように睨み合っているのを、周りのメンバーたちが妙なものを見ているような視線で眺めている。
「何だありゃ…?」
「昨日、仕事先で枕投げしたんだけど、それであんな風になりました」
「どうやったら枕投げであんな大怪我を…。つか、お前も大丈夫か?」
昨日共に依頼に行っていた一人であるシエルに詳細を聞くために尋ねたのはエルフマンだ。依頼先ではなく、その後の枕投げが原因だと聞いて、彼の疑問はより強まるばかり。ご最もだ。そしてシエルも二人ほどではないが、右頬に湿布。鼻には絆創膏が貼られている。
「大体テメーは何で枕投げでムキになんだよ…!」
「オレはいつでも全力なんだよ…!」
「そのワリには負けてんじゃねーか!」
「はぁ!?負けたのはオメーだろ!!」
「枕投げって勝ち負けあるのかしら?」
「今回で言えば無傷だったエルザの勝ちかな?」
「「ルーシィ!勝ったのはオレだよなっ!!?」」
「うるさい」
「「ご…ごめんなさい…」」
誰が予想できただろうか?長い事続くであろうナツとグレイの喧嘩が、たった一言で収まってしまった。今まで見たことないような、不機嫌かつ冷たいルーシィの表情、声、セリフ、雰囲気全てに、唯一二人を止められるエルザとは違うベクトルで圧巻される。実際周りの者たちも、あっさりと二人を止めてみせたルーシィに感嘆の声を上げる者がいる。
喧嘩することで高まっていた怒りも、鶴の一声で消え去った二人はすごすごとそのまま帰っていく。その様子を、不機嫌であることを隠すことなくつっけんどんな態度でルーシィはそっぽを向いた。
「ルーシィ…今朝からずっと機嫌悪いみたいだけど…何か…」
普段のルーシィからは考えられない様子に、シエルはつい気になって彼女に直接尋ねようとすると、不機嫌な表情はそのままに近づいてきたシエルを睨みつける。それにシエルはつい「ひっ!?」と普段では出ない怯えた声を上げる。
「な、何でもない…です…」
相当お冠のようだ。昨日一体何があったのだろう…と、聞きたいけど恐らく帰ってくるのは同じような鋭い視線だけだ。普段は余裕の見えるシエルから一切その余裕が見えなくなっている光景もまた珍しい。
昨日ルーシィと同様に途中で枕投げを抜け出したハッピーがルーシィに話しかけているようだが、あの視線を見てなお話しかけられる彼はある意味勇者なのかと本気でシエルは思い始めている。
「ゴメン…。何か色々考え事あって…」
「オイラ相談に乗るよ?」
「ううん、いいの…ありがとう…」
ずっとしかめ面で食事をとっていたルーシィであったが、幾分か落ち着きを取り戻したらしい。今なら話を聞けるかもしれないが、どのみち彼女が話す気にならない限りはそれも難しいだろう。せめて、彼女の考え事が何に関することなのかさえわかれば…。
「ねえ、ロキ来てる?」
するとシエルの耳に一人の女性の声が届いた。声の方向へと目を向けるとそこには4、5人の女性たち。しかもどの女性も美人揃いだ。だがその女性たちはほとんどが顔をしかめてロキを探しているそうだ。
「何あれ?」
「町の女の子たちだよ。みんな自称ロキの彼女みたいだね」
一体何股してたんだあいつ…という思いと共にふと気づいたことが一つ。昨日鳳仙花村で見かけてから、ギルド内でロキの姿を見ていないことに。仕事で残っているのか、それとも今日は別の要件があるのか、と考えもよぎったが、それより先に女性たちの訴えの声が響く。
「昨日の夜、突然別れようって…!」
「うー!悔しいけど私もよ!」
「私も!」
「あたいも!」
今ここに来ている女性たち全員が、ロキから別れを告げられたそうだ。それも一方的に。何股もかけるほどに女性に対してだらしないロキであるが、その女性は必ず大事にしていたロキにしては違和感のある行動だ。一方的に別れを切り出せば、必ずその女性は傷つく。それが分からないはずがないのに…?
昨日、自分たちが泊まった鳳仙花村に、ロキもいたこと。ルーシィを避けるようにしていたこと。そして昨日は、ルーシィとハッピーが枕投げから離脱して、しばらく戻ってこなかったこと。
シエルの頭の中で、点が線で繋がった。ロキの不可解な行動、ルーシィが不機嫌になった理由、この二つは繋がっていると。
「ルーシィ、助けて~!!」
「ちょ…!?」
すると、ロキの所在を聞き出そうとする女性たちの対応にお手上げとなったミラジェーンが、ルーシィに助けを求め…もとい丸投げしてきた。ロキに関する出来事をギルドのメンバーであるルーシィに投げつければどうなるか。簡単なことだ。
「何あの女~!」
「ちょっと可愛いじゃない…!」
「胸デカ!」
「まさかロキの本命って…!」
「(これが修羅場か…)」
一挙にルーシィに女性たちが詰め寄ってくる。その圧に対抗などできるわけもないルーシィは、途中のままだった食事も置いて逃げだした。「めんどくさいことふらないでよ、ミラさ~ん!!」という叫びを残して。ルーシィの意味深な態度と逃走に、残された女性たちは悔し気に顔を歪めることしかできず、それをずっと眺めていたシエルは改めて女性を怒らせると如何に怖いかを思い知ることになった。
「それにしてもロキ…どうしたんだろうな…」
ロキと出会ったのはギルドに来てからそう時が経っていない時期。3年が経つか経たないかの期間である。その中で、今起きているような事態を起こしたことはない。女好きではあるが、誰かを必要以上に傷つけるようなことはしない好青年だった記憶しかない。
だが、ふと最初にロキと会った際に言われた言葉を思い出す。
『シエル…西方の国で“空”と言う意味だね?』
『もし君が本当に空だったら、一度落ちて戻れなくなった星を、どう思う…?』
「(あれ…?何でこんな事今思い出すんだ…?)」
何故自分がこの記憶を思い出したのか、それはシエル自身も困惑するような出来事。今思えば、あの時のロキは何か思い詰めたような表情をしていたようにも見える。今回も似たようなことなのだろうか?しかし、結局その答えはいくら考えても分からず、シエルは一度その問題を保留にすることとした。
その夜、ロキは
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「ロキー!!」
「どこだーー!!」
「「ローキーー!!」」
闇夜が包むマグノリアに、数人の魔導士たちの声が響く。突如出ていったロキの姿を探し、彼の名を呼び、駆け回る。屋根伝いに移動しながら
「どこだっ…どこにいるんだよロキ…!…っ!!」
すると、シエルの目にある人物の姿が映る。全員が街中を駆けまわってロキを探しているのに対して、一人だけ街の外へと駆けだそうとしているその人物。星霊魔導士であるルーシィだ。迷いのないその足取りに、一つの確信を得たシエルは素早く彼女の元に移動する。
「ルーシィー!!」
「え、シエル?この声どこから…えっ!?」
突如後方から自分を呼ぶシエルの声に彼女は反応した。空の上から雲に乗って近づいてきたシエルに驚きながら。
「ロキがいなくなったのは聞いた!?」
「ええ!それで、もしかしたらあたし、ロキの居場所が分かったかもしれない」
「本当に!!?」
ほぼ全員が闇雲に探す中、彼女はそれが分かったと主張する。距離も少し離れているため急ぐ必要があるのだが、ちょうどその移動手段は存在している。
「じゃあ乗って!ロキの居場所まですぐ行けると思うから!!方向は!?」
「あっち!
「了解!しっかり掴まっててよ!!」
ルーシィが雲の上に乗り込み、シエルの服を掴んだことを確認したところで、彼はルーシィが指定した方向目掛けて全速力で雲を飛ばす。そのスピードが予想以上に早くてルーシィは悲鳴を上げたがそれも数秒。すぐさま持ち直して今向かっている場所にいるであろうロキの安否を気にかけていた。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ロキが今いるのは巨大な滝に囲まれた、とある山の森林地帯を抜けた先にある一つの崖。その先端には一つの墓が存在する。彼にとって、絶対に忘れてはならない人物の墓。
自分以外に誰も来るはずのないその場所に、近づく者達がいた。その音でロキも振り返り、更にその正体に目を見開く。
「ルーシィ…!?シエルまで…!?」
「みんな探してるよ」
ここに来るまでに話を聞くこともできたのだが、ルーシィはロキのいる時に話したいと主張したため、シエルは半ば状況がつかめていない。だからロキとの会話はルーシィに任せ、シエルはロキの近くに存在する墓の方へと目を移した。
だがその墓に刻まれているギルドマーク、そして名前に驚愕する。ギルドは
『カレン・リリカ』――。
3年ほど前に仕事先で亡くなった、
「カレン・リリカの墓…?」
「そう。星霊魔導士カレン…そして、あなたの
シエルの声に応えるように呟いた後、そして再びロキに向き直したルーシィの言葉にシエルは再び絶句する。そして、彼女が更に続けた言葉は、過去シエルが体験した中でも圧倒的上位に君する衝撃的な事実だった。
「星霊・ロキ…。ううん…本当の名は…
『獅子宮のレオ』」
おまけ風次回予告
シエル「ねえルーシィ、ふと気になったんだけど星霊たちの中で一番強い星霊って何だと思う?」
ルーシィ「そうねぇ…あたしが持つ中だとパワーが一番あるのはタウロスだし、水の中なら確実にアクエリアスが最強だし」
シエル「確か獅子宮のレオも戦闘型の星霊なんだよね?本にも書いてあったよ」
ルーシィ「やっぱり、黄道十二門の内の誰かなのかしら?星霊魔導士の魔力の量にも関係してるでしょうけど…」
シエル「う~ん、わかりやすく、名前を聞くだけで最強!って感じの星霊は、いないのかな…?」
次回『星霊王』
ルーシィ「王様…だと、強いって言うより、偉いってイメージね…」
シエル「あとあれだ。髭が立派!」
ルーシィ「それは偏見って言うじゃないの…?」