FAIRY TAIL ~天に愛されし魔導士~   作:屋田光一

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2月14日、バレンタインですね!またの名を乙女たちの祭典!そんな日に乙女がほっとんど登場しない回と言うのもどうなんだろう…。

番外編で何か特別な話を考えるであろう作者さんもいると思いますが、今の僕にはまだ書けません。シエルに予定しているヒロインが…ねえ…?



はっ…!そもそも今回、シエル名前しか出ていねえ!!?


第36話 ペルセウス vs. ラクサス

『カルディア大聖堂』―――。

マグノリアの中心に(そび)え立つ、歴史的にも貴重な建造物であり、フィオーレに存在する大規模の教会・フィオーレ三大教会の一つ。この街の中でも随一の観光名所だ。荘厳な教会らしいその建物の広大な内部、そして礼拝を行う御前の段差に、その男は腰かけていた。

 

ラクサス・ドレアー。逆立った短い金髪に、右の目と眉に繋がるように稲妻のような傷をもつその男、現妖精の尻尾(フェアリーテイル)マスター、マカロフ・ドレアーの実の孫であり、今回起きている騒動、バトル・オブ・フェアリーテイルの首謀者だ。じっとその場を動かず、身体から溢れんばかりの魔力を体内に集中させ、精神統一を行っている。祖父であるマカロフと対峙しても打ち勝てるようにするためである。

 

フリードによってシエルが気絶させられ、エルザが復活してから戦況は大きく変わった。

まず、シエルが倒し損ねたエバーグリーンは復活したエルザが後任を務めるように対峙。既に少なからず消耗していたエバーグリーンはエルザに一切歯が立たず、その上石像を使って脅しをかけるも、シエル以上の容赦のない脅しで有無を言わさず石化の魔法を解かされた。

 

この時点で石になった女性たちは解放。ゲームは終了する…かと思われたが、ラクサスがルールを追加したことによって続行される。石化から解放された女性陣も、それぞれラクサスや雷神衆と対峙するためにマグノリアへ。人間の魂を人形に憑依させて意のままに操るセイズ魔法・人形(ひと)(つき)の使い手であるビックスローを相手にしたのはルーシィ。最初こそ苦戦を強いられたが、所有者(オーナー)の呼びかけ無しで人間界に出入りできる獅子宮のレオ、もといロキが彼女に窮地に参戦。共に戦い連携することで、見事に打ち勝った。

 

そして残すフリード。ジュビアとカナを下し、序盤に石化されて、女性たち同様に解放されたエルフマンと対峙し、これを圧倒。だが、彼を死の間際まで追い詰めたことで、姉であるミラジェーンの箍が外れた。二年前まで魔人の異名を持つS級魔導士であった彼女は、その名の由来とされた魔法、悪魔の接収(テイクオーバー)・サタンソウルを発動。数多の魔導士たちを打ち倒してきたフリードを、赤子の手をひねる様に圧倒した。しかし最後には、仲間を傷つけることに不本意であったフリードの真意を引き出し、互いに戦意喪失となった。

 

雷神衆は事実上の全滅。残る相手はラクサスただ一人となった。しかし、彼の味方は彼自身だけではない。それは“時間”だ。街の至る所に表示される術式のボードには、当初には加わっていなかったあるルールを表す文が表示されている。

 

「『神鳴殿(かみなりでん)』発動まであと10分――」

 

この『神鳴殿』と呼ばれる装置が、エバーグリーンによる石化が解けたことで、ラクサスが追加したルールだ。現在マグノリアの上空には街を囲むように、雷の魔力を凝縮させた魔水晶(ラクリマ)が多く浮遊している。その数、実に300。

 

ゲーム終了の時間になればこの魔水晶(ラクリマ)に凝縮された雷が一斉に放電し、街の至る所に降り落ちる。そうなれば街の建造物も、人々もただでは済まない。しかも収穫祭が開催されていることもあって、街中にいる人の数もいつも以上だ。どれだけの犠牲が出るか分からない。

 

魔水晶(ラクリマ)を破壊することも可能ではあるが、一つ一つに生体リンク魔法がかけられており、一個破壊するだけでもそのダメージの分が破壊した対象に雷の魔力となって返ってくるように設定されている。既にこれによってビスカとジュビアの二人が犠牲となった。

 

無理矢理破壊するには無謀。その為やはりどうしてもラクサスを下して停止させるしかない。まだ残っているエルザを始めとした妖精の尻尾(フェアリーテイル)の魔導士たちは、ラクサスの捜索を続けているが、先程のボードに記された通り、残りは10分。時間がない。

 

「降参する気はねえってか…。相変わらずの頑固ジジイめ…」

 

だがその事に少なからず苛立ちを覚えていたのは、ラクサスも同じだった。ギルドの拡声器を使ってマスターの座を明け渡すと宣言するように告げたのに、一向にその様子が見られない。まさか街を捨てたのか?それほどまでマスターの座に固執するのか?ギルドと街を慮る祖父からは考えられない今の状況に、苛立っているのだ。

 

 

 

そんなラクサスの耳にふと、ある音が届いた。コツコツと規則正しく大広間に響くその音。それも時が経つにつれて少しずつ大きくなっていく。足音だ。それを理解するよりも先にラクサスは己の顔を上げる。

 

大聖堂に迷いない足取りで入ってくるその人影を確認して、ラクサスは己の口角が釣り上がるのを自覚した。目の前に立つその人物を実際に目にしたのは一年振り。しかし、最後に目にしたその時とほぼ変わらず、むしろ更に高められたであろう魔力を感じてその笑みは深くなった。

 

水色がかった銀色の、肩甲骨まで伸ばされた髪。うなじの部分で縛って束ねられているそれは、歩を進めるたびに揺れるほどにサラサラと流れている。普段コートに隠されている上半身は黒地に黄緑色の線が所々に入った軽装に身を包んでおり、下半身は、腰巻が歩を進める度に棚引いている。

 

そして、ギルドに属する最年少の魔導士と極めて似通った整った顔立ちと、彼と同じ位置である左頬に刻まれた、彼と同じ色の妖精を象った紋章。妖精の尻尾(フェアリーテイル)に所属するその青年は、ラクサスと同じ、最強候補の魔道士の一人である。

 

「よう、おかえり…。どうだ、一年振りにマグノリアに帰ってきた感想は…」

 

徐々に近づいてきたその青年に対し、腰を上げて立ち上がりながらその言葉をかける。約一年振りに出会したその青年は己に向けてまっすぐ視線を向けたまま、ため息を吐いてそれに答える。

 

「街に入った瞬間閉じ込められたり、上空に趣味の悪い飾りがあったりしなければ、最高の気分だったんだがな」

 

「祭りを盛り上げるための余興だよ。お前にも楽しんでもらおうと用意しておいたんだが…気に入らねえか?」

 

睨みつけるように細めた目をラクサスに向けながら、青年は彼に皮肉も交えて返した。収穫祭で盛り上がりを見せる街にようやく帰ってこれたと思えば、入った瞬間術式に閉じ込められて街の外には出れず、上空には300もの雷の魔水晶(ラクリマ)が浮かんでいて、更にはあちこちで同じギルドの仲間たちが傷だらけで倒れている始末。期待が高まっていた分、反動で彼は不機嫌だった。

 

「余興にしては度が過ぎている。あれ、神鳴殿だろ。何の目的があって街を破壊しかねない真似をする?」

 

「言っただろ?これはゲーム、余興だって。最初は女どもを石にしてそいつらだけを人質にしてたんだが、エバがしくじったせいでルールが消えちまったんでなぁ…」

 

「…そういうことを言ってるんじゃねえよ…!」

 

さも当然のように語るラクサスの言動に、青年の睨みはより一層鋭くなる。仲間を、そして町や無関係の人々をも巻き込んでいるラクサスの態度に、彼は少なからず怒りを感じている。それを感じながらも、ラクサスは「それはともかくだ」と話題を変えてくる。

 

「お前も知ってるだろ?妖精の尻尾(フェアリーテイル)最強が誰なのか…オレとお前、そしてミストガンの内の誰なのか噂されてることは。特にお前の弟は、ことある度にお前が最強だって口に出してるぜ、ペル?」

 

名を呼ばれたペル…もといペルセウスは彼が話に上げた弟の事を思い出して目線を下に向ける。想像が出来る。昔から弟にとって、自分はヒーローであり最強の象徴。過大評価し過ぎのように感じることもあるが、嬉しく思っているのは事実だ。自分自身がその名に固執などしていないとしても。

 

「俺自身は特に興味ない。けどエルザやギルダーツを差し置いて最強を決めようってのは、些か早とちりじゃねえか?」

 

「あいつらはダメだ。あのオヤジは()()()()()()し、エルザはいい線いってるが、まだ弱い」

 

「エルザが弱い、ねえ…。しばらく会わねえ内に、また視野が狭まってきたんじゃねえか、お前?」

 

「少なくとも一年いなかった奴よりかは、よーく見えると思ってるがなぁ…。オレはお前を認めてんだよペル。ついでにミストガンもだ。今この妖精の尻尾(フェアリーテイル)最強の座は、ここにいるオレたちとミストガン、3人のうちの誰かだ」

 

鋭く睨む銀髪の青年と、嘲るような笑みを浮かべる金髪の男。両者の会話は一向に交わることのない平行線だ。このゲームへの印象と、ギルド最強に関して。意見が一致することはもはやないだろうと確信したペルセウスは、溜息を吐きながらラクサスに向けて右手をかざしながら告げた。

 

「やっぱりお前の方が視野が狭い。これ以上の問答は不要だな」

 

「それには同感だ。最強の座は誰なのか、白黒はっきりさせようぜ」

 

互いに身体から魔力を溢れさせ始める。S級の称号を持つ、最強候補と呼ばれる両者が、今カルディア大聖堂を舞台にぶつかり合おうとしている。互いに戦闘態勢に入った。ただそれだけで、両者から発せられる魔力が空気を揺らし、大聖堂の上部に並ぶ窓ガラスが音を立て始める。

 

先に動いたのは青年の方からだった。

 

「換装…!」

 

その言葉を告げるとともに、彼の右手に青い魔法陣が浮かぶ。ラクサスは一年振りに見ることになるペルセウスの魔法を思い返していた。エルザやビスカも使用する、装備の換装魔法。戦いの幅を広げる為に様々な魔法を扱う彼であるが、メインとして、自身の代表格の魔法としてこの魔法を使う事がほとんどだ。

 

しかしペルセウスが扱う換装魔法はエルザのものとは違い、一般的に換装を使う者と同様、武器のみをストックして変えながら戦うスタイル。

 

「(そこだけを見ればエルザの下位互換だ…が、エルザにも、ましてや他の誰にもこなす事ができない異質な部分が奴にはある)」

 

笑みを浮かべながらラクサスが見据えている先、ペルセウスの右手に浮かんでいた魔法陣から、彼の身の丈を優に越える長い槍が顕現される。だがそれはただの槍ではない。

 

先は三又。その幅は広い上に矛先の一つ一つが鋭く尖っている。全体的に青く、流れる水の様な意匠が施されているそれは、一目見るだけで水属性を司る武器である事が分かる。そしてその槍を、ラクサスもよく知っていた。

 

「海王の槍・『トライデント』か…」

 

ラクサスが呟くと同時に、右手に持っていたその槍を振り回し、両手で持ち直して石突を床に強く叩きつけると、彼の足元に先ほど出てきたものを大きくした魔法陣が再び展開される。

 

「大いなる海よ、我が呼びかけに応え目前の敵を洗い流したまえ…!」

 

ペルセウスの詠唱に応えた槍は、魔法陣の輝きを一層強くしていき、そこから勢いよく膨大な量の水を放出。ラクサスを飲みこまんと勢いよく大量の水が襲いかかってくる。迫ってくる水は波となってラクサスを覆わんとするが、目前にまで迫ったところで彼は雷光と共に瞬時に空中へと回避。上空からペルセウスの位置を確認すると同時に、拳に雷を纏ってそれを飛ばす。

 

それを視認したペルセウスが槍を右手に持ち直して突き出すと、広い大聖堂の床を一気に埋め尽くした量の水が動き出し、彼を守る盾の形となって雷を阻む。彼の足元を避ける様に水が移動した為に、水に通りやすい性質を持つ雷は自然とペルセウスを避けていく。

 

「せぁあっ!!」

 

掛け声と共に雷が未だ流れる水の盾をラクサス目掛けて飛ばす。それに対して先程の雷よりもはるかに威力の高い魔力弾を複数浮かべてぶつける。水の盾は強力な雷の魔力を真正面にぶつけられて蒸発。霧となって散っていく。

 

「鳴り響くは召雷の轟き…!天より落ちて灰燼と化せ…!」

 

着地をしながら左腕を天に掲げて口上を告げると、今までよりもさらに高い魔力がラクサスの元に集う。それに気付いたペルセウスは焦ることもなく、手に持っている槍を光らせて「換装」と告げる。

 

「『レイジングボルト』!!」

 

襲い来る強烈な一撃。一般の者では見切ることすら不可能な速さを誇るその雷は、ペルセウスが立っていた位置に着弾し、爆発を起こす。その威力は余波のみで、大聖堂の分厚い窓を全て粉砕するほどだ。

 

直撃。無事では済まないと断定さえできる。爆発によって起きた黒煙は、ペルセウスの姿を包み隠していた。だがラクサスが浮かべている笑みは勝者の余裕から来るものとは断じて違う。分かっているのだ。対峙している者がこれくらいで倒れるわけがない事を。

 

彼を包んでいた黒煙に電流が走り出した。だがその電流はラクサスが操る黄金(こがね)色のものではなく紫苑…紫の雷だ。そしてペルセウスがいた位置から放出される紫電が黒煙を晴らし、その姿を再び現す。換装によって先ほど持っていた槍は、頑強な紫を基調とし、黄色い稲妻模様が彫り込まれた、彼の背丈の半分ほどの大きさを持つ大鎚に変化していた。そして先ほどから発している紫電も、その大鎚から放出されている。その銘は…。

 

「『ミョルニル』」

 

雷神(トール)怒鎚(いかづち)か…。それでオレの雷を防ぎ切ったわけだ。さすがと言ったところだな、『神器(じんぎ)使い』のペルセウス」

 

『神器』―――。

それが彼と他の換装魔法の使い手にある大きな違いだ。かつてこの世界に実在したという神々が扱っていたとされる、神々の魔力を込めた武具。人間とは違う質と、膨大な魔力を有していた神だからこそ使いこなす事が許される。本来であれば人間は手に持つだけで膨大な魔力を奪われ、魔力が少ない者は数秒もしない内に魔力欠乏症に陥る危険性がある。

 

だがペルセウスは違う。100年単位の期間を空けて、世界に一人しか現れない、神器を使用することを許された、膨大で特殊な質の魔力を有した魔導士である。生まれながらにしてその特異性を持っていた彼を、知る者は皆こう呼んでいた。

 

 

 

神に…天に愛されし魔導士と…。

 

「いや、それとも『堕天使』って呼んだ方がいいか?」

 

「その名前で呼ばれるのは好きじゃねぇ…。あんまり口に出してくれるな、ラクサス」

 

雷神の力を有した大鎚・ミョルニルを肩に担ぎながら険しい目つきで睨むペルセウス。彼にとってその名は、忌まわしい過去を表す唾棄すべき通り名だ。神に愛された証である魔法を、闇に捧げるも同然の行為を行なったことを揶揄された、その名を聞くだけで彼は気分を損ねてしまう。

 

「怖い怖い。しかし何だ…。お前にしちゃ随分とキレがないなぁ。強ぇことには変わりねえが、今までお前がやっていた戦い方にしちゃ、攻めが緩い」

 

肩を竦めながら告げるラクサスの言葉に、ペルセウスは口を噤む。青年の本来の戦い方が苛烈と言うわけではない。しかし今彼は然程ダメージを与えられると思える攻撃を頻発してはいない。ラクサスにとって相性のいい水の攻撃と、彼の雷を同じ属性の武器で受け止めたことぐらいだ。守りに徹していると見てもいい。

 

「俺がここに来たのはお前を止めるためだ、ラクサス。お前が仕出かしている最強決定戦などという遊びを、この場で止めるために」

 

「だったらそれこそ攻め込んでくるべきだろ?神鳴殿発動までもう7分を切っている。それを止めるにはオレを倒すか、ジジイが降参を告げる以外にはねえ」

 

何を思ってペルセウスが守りに集中した戦いをしているのかは定かではない。だがそれではラクサスの思うつぼだ。時間という味方を持っているラクサスにとって、相手側の時間稼ぎはむしろチャンスでもある。しかしそれでは面白くない。最強を決める戦いにしては、時間切れで幕を引くのは味気がない。だからこそ、ラクサスは彼を本気にさせるカードを使う。

 

「時にペルよぉ…知ってるか?お前の弟が“天の怒り”を再発させて、評議院に目を付けられたって話」

 

それを聞いた瞬間、ペルセウスの目が見開かれた。驚愕。それが今の彼に占められた感情だ。ミラジェーンからはシエルが正式にギルドメンバーとして認められたという報告だけを聞いていた。そして帰路についているときには弟を始めとしたメンバーの噂の数々を耳にしていた。

 

しかし、自分が10年クエストに向かう前に起きた事件の再来が発生していた事実は、兄である彼も知らされていなかったのだ。幽鬼の支配者(ファントムロード)による襲撃の際に、弟がそのような事態に陥っていたことも、そして次に同様の事が起きた時には、シエルが妖精の尻尾(フェアリーテイル)を強制的に破門させられることも…。

 

ラクサスから聞かされるまで、彼は誰からもその話を聞かなかったのだ…。

 

「(きっと、その時のシエルは大いに苦しんだに違いない…。そんな時に、俺は側にいてやることもできなかったのか…!?)」

 

ファントムの襲撃でギルドの仲間は辛いを思いをしていただろう。弟は己の無力さに苛まれていただろう。それなのに、連絡がつかなかったとはいえ、ギルドの外で仕事を優先していた自分に、不甲斐なさを感じた。

 

「ところで、外に浮かんでるあの神鳴殿なんだが…。

 

 

 

 

 

 

発動して街がメチャクチャになったら、一体誰のせいにされるんだろうなぁ?」

 

 

 

 

 

 

次の瞬間、ラクサスのガラ空きだった腹部に紫電を纏った大鎚が叩き込まれた。

 

「ぐほぁあッ!!?」

 

呻き声を上げながらラクサスは大柄な体を飛ばされ、大聖堂の奥に存在する礼拝場に背中から突っ込み、その壁にクレーターが出来るほどの衝撃を受ける。反応が出来なかった。怒りに身を任せて攻撃に転じるところまで予想は出来ていたが、気づいた時にはその一撃が己を貫いているなど夢にも思うまい。

 

そして彼を叩き飛ばした青年は、ラクサスを親の仇を見る様な目で更に鋭く睨みつけており、その声は地の底からわき出そうとしている程に低く、ラクサスの鼓膜を揺らしていく。

 

「…いくら冗談だとしても、笑えるもんとそうじゃないもんとの区別もつかねえのか、お前…!!」

 

ペルセウスが激怒した。本気で己を倒しに来る。それだけを見ればラクサスの思惑通りだ。だが下手をすれば街を人質に取っている自分を差し置いて、こいつの手によって街一つが滅ぼせるのではないかと錯覚するほどの怒りを感じ取ったラクサスは、少なからず動揺する。

 

「相変わらず…テメェは弟の事となるとキャラが変わるな…!」

 

その動揺は顔には出さない。立ち上がったラクサスは不敵に笑ってペルセウスに向き直った。その笑みには本気で怒る青年との更なる激突に、少なからず期待を込めているのも理由になるだろう。身に着けていたファーコートとヘッドフォンを外して、己も本気の力を示そうとする。

 

「お前がそれを望むなら、こっちもそれに応えてやる。後悔すんなよ?」

 

「誰がするかよ。むしろ楽しくなってきたところだ…!!」

 

大鎚を向けるペルセウス、笑みを浮かべて構えるラクサス。互いに魔力を更に高めながら見据えて更に激突する雰囲気を纏っている。そしてここでも先に動くのはペルセウスの方だ。手に持っていた大鎚を再び換装魔法で新たな神器へと変貌させる。

 

魔法陣を展開し、大槌に代わってその手に顕現されたのは、一言で言えば木の枝を模した杖。いや、最早太い枝を根元から折っただけのそれにも見える。海王の槍(トライデント)雷神の怒鎚(ミョルニル)とは違って、神器と呼べるような代物には見えない。強いて言えば、枝の根元に近い部分に、深緑の宝珠のようなものがついていることが他と違う部分だろうか。そしてそれはラクサス自身も感じていた。

 

「(何だありゃ?木の枝…あれも神器なのか?初めて見る奴だ…)」

 

槍や大鎚と違って持つことも苦と思えない枝の杖。その杖で軽く床を二回つつくと同時に、青年は小さく呟いた。

 

 

「『ミストルティン』、縛り上げろ」

 

その言葉を紡ぐと同時に、宝珠から光が発せられる。そして次の瞬間、いくつもの木の根が石畳で作られた床を突き破って飛び出してくる。「何!?」と驚きの声を上げるラクサス目掛けて、木の根は一斉に襲い掛かる。

 

「チッ!!」

 

自身を貫こうとする木の根を跳躍して躱し、尚も襲い来る根に向けて雷を発射。焼却する。だが、すぐさま別の根が違う方向から迫りくるのを確認し、身体に雷を纏って回避しながら次々と反撃していく。しかし、どれだけ雷で焼き切ろうとも、際限なく木の根が迫りラクサスに襲い掛かってくる。

 

「根っこを…いや、植物を操る力があるのか、あの枝!?」

 

対処しながら叫んだラクサスの疑問に、ペルセウスは「その通りだ」と肯定で返した。今回の10年クエストに向かった際に手に入れた神器『ミストルティン』は、付近にある植物を活性化させ、自在に操る力を持つ。マグノリア中に植えられた街路樹のうち、カルディア大聖堂付近に設置してあるものから一本ずつ伸ばし、更に枝分かれさせて今この場に集わせている。

 

だがこの神器の能力はこれだけに留まらない。数回に及ぶ根との格闘の隙をつき、根の一本がラクサスの右足に巻き付いて捕らえる。

 

「しまっ…っ!?」

 

それによって更に出来た隙をついて残る両腕と左足、更には背後から胴体にも根が巻き付き、ラクサスの身体の自由を奪う。だが、縛り上げてラクサスの動きを封じただけで終わった事実に、驚愕を浮かべていたラクサスの顔は笑みに変わる。

 

「はっはははは!!両腕両足を封じたからなんだって言うんだ?こんな拘束すぐに解けば大したことぁ…」

 

「ミストルティンにはもう一つの特性があってな…」

 

「あぁ?」

 

己を縛る根も雷で焼き切れば容易に脱せると思っていたラクサス。しかしその思惑はペルセウスの言葉に遮られた。もう一つの特性、という言葉を聞いて男の表情は怪訝の者に変貌する。すると、その異常に彼はすぐに気付いた。急激に脱力感が襲い掛かってきたのだ。

 

「こ、これは…魔力が、吸われて…!!」

 

ミストルティンのもう一つの特性。それは魔力の吸収。縛り上げた生命の魔力や栄養といったものを吸い上げて己のものに変換する性質を持つ。如何に強力な魔導士と言えども体内にある魔力を急激に奪われればただでは済まない。ラクサスが本当の意味で行動不能となれば、神鳴殿の発動を中止させることも難しくはないはずだ。それこそがペルセウスの本当の狙い。

 

「いくらお前とて一溜りもないだろう。そのまま吸われ続ければ、魔力欠乏症にも陥る」

 

苦悶の表情を浮かべて力むラクサスに、青年は遠回しに降伏を促す。己の命か、地位か。ラクサスとてどちらを惜しむべきか理解できているはず。これでゲームを終わらせるしか、彼に残った道はない。

 

「今すぐに神鳴殿を止めて…なっ!?」

 

そう思っていたペルセウスが今度は驚愕の声を上げた。魔力を吸われて苦しんでいたラクサスの体中が放電を始め、彼を縛り上げる木の根に微かな火種を点けていく。まさか消耗し続けている状況の中で、これ程の魔力を発することが出来るとは予想外だった。

 

そしてそのまま放電が一層強くなると同時に彼を捕らえていた五本の木の根は完全に焼却される。そしてその勢いのままラクサスは瞬時にペルセウスに近づいて殴り掛かった。それに対して咄嗟に腕を交差して後ろに飛び退き、拳を受けた衝撃も利用して巨大な門扉の前まで後退する。

 

激しく息を切らして呼吸を整えるラクサスは、先程まで起きていたことに焦燥すると同時に、その窮地を切り抜けたことで動揺したペルセウスを見てほくそ笑んだ。先程の仕返しが達成したことで優越感を得たとも見える。

 

「今のは本気でヤバいかもって思ったぜ…。だが二度は食らわねえ。もうオレを止めることは出来やしねえぞ…!」

 

勝利を確信した。歪んだ笑みと言葉で堂々と告げる男に対し、ペルセウスは表情を落ち着かせて負けじとこう告げる。

 

「止めるさ。お前を必ず…。何人がかりでもな」

 

何人がかりでも?その言葉はどういう意味か、それを聞く前に…。

 

 

 

 

 

 

 

「『摩天楼』」

 

この場にいるどちらでもない、第三者の声が響いた。

 

 

 

響くと同時に、大聖堂の床を突き破って衝撃と白い光が上へと飛び出していく。驚愕するラクサスとペルセウスの両者を巻き込み、時間も経たぬ内に大聖堂は土台から爆発を起こして跡形もなく消え去る。衝撃によって上空に投げ飛ばされたラクサスは、何が起こったのかを理解できていない。

 

「何だ!?教会が…!…っ…ペルは、どこに行った!?」

 

気付けば遥か上空に唯一人。先程まで自分と対峙し、共に飲み込まれたはずの青年の姿も見当たらない。だが更にラクサスを困惑させる事態が発生する。大聖堂があった敷地を囲む四方からの光の奔流が、投げ出されたラクサスを更に天高くへと飛ばしていく。

 

そして遥か上空の先、宇宙との境目に位置するその場所に辿り着いたラクサスが上を見上げると、空間を割くように一つの穴が開き始める。その中から現れようとするのは、人間ならざる謎の手。どこからともなく伸びてきた幅広い革のベルトが、己の身体に幾重にも巻き付いて拘束される。

 

何もできないまま、両手で穴をこじ開けようとするその異形を見つめることしかできない。そして現れたのは竜の鱗を持った悪魔と呼ぶべき怪物。赤く光るその目でラクサスを射抜き、その身体に六本ある腕のうちの一本を伸ばしてくる。

 

「何だこれは!?魔法なのか!!?」

 

咆哮を上げながら迫りくる怪物。得体のしれない異形を前にして絶叫するラクサス。両者の声が響く中、ラクサスの身体を再び黄色い雷光が包み込み…。

 

 

 

 

 

 

 

空間が破れるように溶けた。溶けた先に広がっていたのは崩壊などしていないカルディア大聖堂。そして目の前にいる悠然とした様子で立つペルセウス。だが、ラクサスは気づいている。この場にいるのは、最早二人だけではないことを。

 

「ははははははっ!!くだらねえなぁ!!不意打ちでこんな幻覚をかけて、オレをどうにか出来るとでも思ったか!?ミストガン!!」

 

首のみを右に向けて見据えた先、そこには全身を覆い隠した、ラクサスが提示した最強候補最後の一人、ミストガンがいた。ペルセウスがラクサスと激闘を繰り広げている最中辿り着いた彼は、ラクサスの隙をついて攻撃に移るタイミングを計っていた。それに気づいたペルセウスも彼の思惑に協力していたのだが、結果はあえなく破られることとなってしまった。だが…。

 

「魔力を多く消費しているというのに、見事という他ない。だが気付くのが一瞬遅かった」

 

幻覚魔法をかけている間にも、ミストガンが行動に移っていた。ラクサスの真上に五色それぞれの属性を帯びた魔法陣が上下等間隔に並べられて浮かんでいる。幻覚をかけられている間にこの魔法を食らわせることが理想ではあったが、今の状態でも十分な効果は得られる。

 

「眠れ。『五重魔法陣・御神楽』!!」

 

発動を始める五重の魔法陣。受ければ相当のダメージを期待できる。今にもラクサスにその魔法が降り落ちようとしている。

 

「ミストガン、その場から離れろ!!」

 

だが、同じ場にいる味方からの声で、ミストガンは自分の状況に気付いた。足元に浮かんでいる黄金(こがね)色の魔法陣。雷属性のものだ。ミストガンが気付かぬうちに、ラクサスもまた攻撃を仕掛けていたのだ。その異常に気付いたペルセウスがすぐさま声をかけたが時すでに遅し。

 

仲間(ひと)の心配してる場合か、ペル?」

 

不敵な笑みを浮かべてそう告げたラクサスの言葉で、ペルセウスも気付いた。ミストガンに仕掛けられたものと同じものが、自分の足元にもあることに。一瞬で二人同時に攻撃を仕掛けてきたラクサスに、少なからず驚愕する。

 

そして、五重の魔法を合わせた魔法陣からの攻撃、純粋な雷の攻撃をそれぞれ真面に食らい、再び大聖堂に爆音と爆発が響き渡る。雷を受けた二人は上空に投げ出され、五十魔法陣を受けたラクサスは地上で余裕の姿勢を見せている。先程魔力を多く吸われたとは思えないタフネスだ。

 

滞空しながらもミストガンが両手の指先に魔力を込めると、ラクサスの足元にある床の形を液状に変えて彼を拘束しようとする。だがその攻撃は、身体に雷を纏って瞬時に回避される。

 

「抜けた!?」

 

雷の状態のまま壁や柱を縦横無尽に駆けて行き、ミストガンを目前としたところで雷を飛ばす。だがそこを、ミストルティンで再び木の根を操作し始めたペルセウスが、ミストガンを囲むように伸ばしてその攻撃から庇う。それを見たラクサスは標的を瞬時に変えてペルセウスへと雷を帯びながら殴り掛かる。そこに、己を囲んだ木の根を足場にして跳躍し、ペルセウスを突き飛ばして自身がその攻撃を受ける。ミストガンの名をペルセウスが叫ぶが、彼の身体は直撃すると同時に霧散。霧を元に作った幻覚で己と仲間の身を守ったのだ。

 

時間にして僅か数秒。一瞬の油断も命とりな状況下で、3人は再び先程と同じ位置に立って体勢を立て直す。

 

「やるじゃねーか」

「ペル、無事か?」

「おかげさんでな」

 

場にいる者は全てS級。だがラクサスはミストルティンで魔力を大幅に奪われた上に、二人を同時に相手していてもほぼ互角。最強を豪語するだけあって、高い実力があるのがよく分かる。

 

 

「「ラクサス!!」」

 

すると、大聖堂の門扉から二人分の声が響いた。その声は男女一人ずつ。男の方は桜髪に白い鱗柄のマフラーが特徴の青年。女の方は緋色の長い髪に鎧姿の女性。ペルセウスは一年ぶりに見たその人物たちの出現に、少なからず驚愕した。

 

「エルザ!!」

「ナツ、出られたのか!!」

 

術式によってギルド内に閉じ込められていたナツが何故ここに来られたのか。それは石化から復活した、文字魔法に精通している少女・レビィのおかげである。フリードが記した術式を解読してその内容を書き換え、ナツとガジルの二人を無事にギルド内から出す事に成功したのだ。

 

「エルザにナツ…お前らは無事だったのか」

 

「ペル!やっぱお前だったか、匂いで分かったぜ!」

 

「もう一人は…ミストガンか?」

 

鼻が利くナツはペルセウスが帰還していたことに、前もって気づいていたようだ。エルザの方は少なからず驚いていたようだが、彼女が気になったのはもう一人のミストガン。同じS級魔導士であるが、向こうがほとんど顔を合わせようとしなかったため、エルザやナツも彼の素性をほぼ知らないのだ。

 

そんなミストガンはエルザを視界に入れて、今までないほどに動揺していた。それを横目で見ていたペルセウスは内心穏やかではいられない。

 

「(よりによって、今エルザが来ちまうとはな…)」

 

戦況だけを見れば、エルザほどの戦力がこの場にいることは非常に好ましい。だが、手放しにそれを喜べない理由が、ミストガンにも、そしてペルセウスにも存在していた。素性を知られない様にとエルザから顔を隠すように手を覆ったミストガンを見て、ラクサスはすぐに仕掛けた。

 

「隙あり!!」

 

手から発射された雷の魔力弾がミストガンの頭部を直撃する。その衝撃によって、彼の顔を覆っているマスクが破れ、外れてしまった。

 

「しまった!」

 

ペルセウスが焦ったように叫ぶが、時既に遅し。隠されていたミストガンの顔が、この場で晒された。

 

髪は短めでその色は青藍。ペルセウスにも負けないほど整った顔立ちをした美青年。そして右目と頬に繋がる、特殊な紋様の赤い刺青。その顔はナツと、そして特にエルザに衝撃を走らせた。それは紛れもなく…。

 

「ジェラール!?」

 

「おまえ…!!」

 

エルザにとっては人生を左右するほどに因縁深い、ナツにとっては楽園の塔にて激闘を繰り広げたその男、ジェラール・フェルナンデスだった。

 

かつてはゼレフ復活の為にかつての仲間の人生を狂わせ、評議会すら手玉に取り、エルザに大きな悲しみを与えるほどに歪んだ人格を持っていたジェラールであったが、今目の前にいる青年は、物憂げな悲しさを孕んだ表情を浮かべて、エルザやナツから顔を背けている。

 

「い、生きて…!」

 

かつてジェラールに淡い想いを抱いていたエルザは、両目に涙を浮かべて彼の生存に心を震わせている。自分と同じようにエーテリオンの暴発に巻き込まれていたはずの人物が目の前で生きていた事実に、感激しているようにも見える。

 

「お?知ってる顔だったのか?」

 

「ど、どうなってんだ…!?ミストガンがジェラール!?」

 

ラクサスはと言うと、素顔を晒した青年に対する反応を示すナツやエルザに、特に感情が籠ってもいない調子で尋ねる。一方のペルセウスはナツが告げたその名を聞いて、驚愕を露わにしている。

 

「ナツ、どうしてお前がその名を…」

 

その呟きにナツも、そしてエルザもペルセウスの方へと向き、目を見開いた。まるで彼はミストガンの素顔も、ジェラールであることも知っていたかのような。どういうことなのか彼に問い出そうとするナツたちが口を開く前に、ミストガン(ジェラール)が言葉を紡ぎ始めた。

 

「エルザ…()()()にだけは見られたくなかった…」

 

「え?」

 

それはエルザが更に動揺するには十分すぎた。エルザの記憶にあるジェラールが、決して自分に向けて言わないであろう二人称が、告げられたのだから。その動揺から戻れない中で、さらに彼は言葉を続ける。

 

「私はジェラールではない。その人物は知っているが、私ではない」

 

自分が知っているジェラールではない?目の前にいるのは確かにジェラールのはずなのに、本人から告げられるその言葉が、否応にもそれが真実であることを理解させられてしまう。涙を浮かべて立ち尽くしているエルザから目を背けて「すまない、あとは任せる」とだけ告げ、ミストガン(ジェラール)は霧となってその場から姿を消した。状況が全く理解できないまま消えていくミストガン(ジェラール)に「おい!」とナツがツッコむように叫んで呼び止めるが、既に彼の姿は跡形もなく消えている。恐らく何を言われても留まりはしなかっただろう。

 

「だーーっややこしい!後回しだ!!ペル、あとで聞くから絶対話せよ!それとこれが終わったら、オレと勝負だ!いいな!!」

 

「…ああ、分かったよ」

 

「よっし、絶対だかんな!ラクサス、勝負しに来たぞ!!エルザ、いいよな!オレがやる!ペルも手ぇ出すんじゃねえぞ!!」

 

気になることや聞くべきことは多々あるが、あまり物事を深く考えることはナツの性に合わない。ひとまずミストガンに詳しそうなペルに勝負ついでに聞けばいいかと結論付け、ナツは一方的に約束を取り付ける。肯定の返事を聞いたナツはそのままラクサスに向き直り、未だ立ち尽くすエルザにも声をかけるが、呆然とした様子で未だ立ち尽くす彼女には、その声が聞こえていない。

 

「エルザ!!」

 

返事をしないエルザに痺れを切らしたナツがもう一度彼女の名を呼ぶ。だが、帰ってきたのは返答ではなく悲鳴。ラクサスが放った雷がエルザの身体に直撃したのだ。

 

「似合わねえツラしてんじゃねえよエルザ!ホラ来な!!」

 

拳を突き出して追い討ちをかけながらエルザの身体を突き飛ばす。彼女の身体は抵抗もなく床を転がってしまった。

 

「ラクサスお前!!」

 

「おっとそうだ、まだペルが残ってたな。いけねえいけねえ、取りこぼすとこだったぜ」

 

放心状態だった無防備のエルザに向けて、容赦なく攻撃したラクサスに向き直って睨むペルセウスを見据え、再び戦闘態勢に入るラクサス。楽しみが残っていたことに喜色を浮かべる子供のようにも見える。

 

ミストガンが離脱はしたが、まだこの場には強力な魔導士が揃っていることに変わりはない。妖精の尻尾(フェアリーテイル)最強決定戦とも呼べるバトル・オブ・フェアリーテイルはついに、佳境を迎える。

 

「ラクサーース!!オレが相手するって言ってんだろ!!この野郎ッ!!!」

 

「ん?いたのか、ナツ」

 

「カチーン…!!」

 

果たして勝者は、誰になるのか…!?




おまけ風次回予告

ナツ「ラクサスのヤロー!!舐めるのも大概にしやがれってんだ!!」

シエル「ここまで来るといっそ哀れに思えてくるよ。どんだけ眼中に入れられてないのさ、ナツ…」

ナツ「んだとぉ!?今に見てろよ、ゼッテーラクサスに勝ってやるからな!オレが勝負するんだ!!」

シエル「また勝手に…って言いたいとこだけど、ナツがラクサスと戦うって言うんなら、俺達は俺達にできることをするよ」

ナツ「ん?お前ら、一体何をするつもりだ?」

次回『神鳴殿を破壊せよ!』

シエル「今の俺達に出来るのはこれぐらいだ。だからそっちは、任せたよ」

ナツ「…おう!!」
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