FAIRY TAIL ~天に愛されし魔導士~   作:屋田光一

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【8/29 12:27追記】
お待たせしました!ギリギリ書ききれたけど前書きと予告までは余裕がなかったので先んじて本文だけ投稿してました。

活動報告にも書いたのですが、某ウイルスのワクチンを接種しました。その副反応で若干体調不良ですが、何とか書けました。

今回の話…実は先週に投稿できたら物凄くタイムリーな感じが出せたのになぁってちょっと残念がってたりもしました。何でかって?先週のテレビ欄と今話のある人物の登場時のセリフがヒント…デスヨ。

最後に、次回投稿は二週間後になります。やっぱり夏には終われなかったよ…。


第63話 約束したから

激しい揺れ、響く轟音、あちこちで巨大都市を支えていた数多のものが崩れ落ちていき、大小様々な瓦礫が天井から降り落ちて、通路の床は罅が走り、中にはすでに崩れて外界と繋がっている部分も存在している。

 

3番魔水晶(ラクリマ)の空間と繋がっていたその通路を駆け抜けていく長髪の青年は、その異常事態を迎えた空間から脱出を図ろうと、残された全ての力を使って脚を動かしていた。

 

「くそっ!思った以上に崩壊が早ぇ!」

 

ニルヴァーナの機能が停止し、都市全体が激しく揺れ出した瞬間、この都市の命運を察するのは簡単だった。そして、その中に自分たちが点在していたらどうなるかも。

 

理解した瞬間に行動を起こしたが、駆け抜けていた通路の先は既に崩落したのか、大きな穴が開いていて、このまま進めば下に見える樹海へと真っ逆さまに落ちることになるのは明らかだ。

 

「トライデント!」

 

小さく舌打ちした後、青い大振りの槍を換装で呼び出し、石突を床に叩きつけてそこから激しい水流を湧き出させる。すると噴水の様に水が湧き出して、その勢いで槍と共にペルセウスは宙へと浮かび上がり、横に向けた槍の上にサーフィンの様に乗り上げて、大穴を飛び越える。

 

さらに勢いは止まらない。後方から止むことのない水流に乗りながら天井を突き破り、崩壊していく脚の上を器用に滑走。トライデントによる疑似的なサーフィンで一気に脚の上を駆け抜けて地上へと向かっていく。傍目から見れば滑り落ちているように見えるほどのスピードであったが、樹海の木々の間をぬいながらその速度を徐々に落としていき、無事に脱出を遂げることが出来た。

 

「他の奴らはどうなった…!?」

 

自分と同じように崩落から逃れようとする仲間たちの安否を気にし、ペルセウスが辺りを見渡す。すると雄叫びのような大声を上げながら一人の青年が崩れていく脚から飛び出してくる。勢いを無理に殺そうとせず斜面を転がりながら駆けていくその青年は、上半身を晒している氷の造形魔導士、グレイだ。

 

「危ねえ!」

 

「グレイ、無事か!」

 

「おお!他のみんなは!?」

 

勢いを何とか抑え、脱出に成功したグレイにペルセウスが声をかけるとともに安否を確認する。ひとまず互いの無事は確認できた。あとは他の者たちだが、別の方向から二人こちらに向かってくる者たちがいた。

 

「ペル!グレイ!」

 

「エルザ!」

 

「…と、もう一人は…?」

 

一人は緋色の長い髪を持つエルザ。もう一人は…崩壊の土煙でシルエットしか見えないが随分大柄だ。ペルセウスたちの元に着いたエルザは今気づいたのか、そのシルエットの正体を二人と共に確かめようと視線を向ける。

 

 

 

「エルザさ~ん!!無事でよかったー!!」

 

土煙が晴れると、身体全体がムキムキとしていて、纏っている服は腰周りのみ。そして顔は所々がたんこぶや痣のようなもので膨れ上がった人間らしき謎の生命体が、やけに甘い男性の声を発しながらこちらに駆け寄ってくるのが見えた。あまりにも悍ましい外見に「げーーーっ!!?」と3人の悲鳴がその場で木霊する。

 

そして反射的にペルセウスがミストルティンを呼び出して謎の存在を一瞬で縛り上げると、「メェーン!?」と言う悲鳴と共にあっさりとその動きを止めた。

 

「よし、いいぞペル!貴様、何者だ!?」

 

「敵か!?そしてキモイ…!!」

 

「…ん?何かどっかで聞いた声とセリフ…」

 

植物の根によって縛り上げられたその存在に向けて、それぞれ長い槍を構えながら後ずさるエルザと、両手で造形の構えをとるグレイ。だが、縛り上げた瞬間に聞こえた悲鳴を耳にし、ペルセウスはどこかで聞いたような既視感を感じた。そういえば念話にも存在が示されていたような…?

 

「お、落ち着いてください、お三方…!あと…できれば助けて…!」

 

「…まさか…お前一夜か…?」

 

ミストルティンで操作した根から一夜を解放しながら告げたその言葉に、エルザとグレイの目がさらに驚愕で見開かれる。そして自由の身となった一夜と呼ばれた存在が、「その通り!」と叫びながら残っている衣服に装備している試験管の一つを取り出してコルクを外すと、痛み止めの香り(パルファム)を全身に振りまきながらその場を回転し始める。

 

「今は力の香り(パルファム)にて、姿形は違えども!中身はいつもと寸分違わぬこの私…あなたの為の!一夜でぇす…!!」

 

そしてたんこぶや痣がすべて消え去り、角ばった鼻が強調されたいつもの一夜の顔へと戻ったことでようやく彼が一夜であることが証明された。それはそれとして、普段の彼とは別人過ぎて違和感がとてつもなく激しい…。

 

「確かに変わらねぇな…こいつ…」

「お前もえらいもんに好かれたもんだな…」

「あ、ああ…頼もしい奴ではあるんだが…」

 

妙な空気が妖精たちに流れる中、一夜はと言うと元に戻らない肥大化した体のままポーズを何度も変えている。何がしたいんだろう…。

 

「『いや~!目が回るぅ…!』と、申しております」

 

そんな空気を壊すように、どこか気の抜けるような声を発しながら落下してきたのは、動く柱時計だ。その柱時計の針盤の横からそれぞれ左右一本ずつ黒く細長い腕が現れ、頭頂部からは家の形をした細目と細長い髭を持った顔が飛び出して言葉を発する生命体である。

 

一夜が新手の登場かと身構えるが、ペルセウスはその存在に見覚えがあった。弟が見せてくれた星霊の本に、書かれていた記憶がある。そして見覚えがあるのはエルザたちも同様だった。

 

「こいつ…たしか星霊だったような…?」

 

「ああ、ルーシィの星霊だ!」

 

彼は時計座の星霊、『ホロロギウム』。戦闘の能力は持ち合わせていないが、彼の体の中…本来の柱時計でいう振り子が存在する空間は、あらゆる次元からの干渉を遮断することが出来る特異空間となっており、崩壊するニルヴァーナから五体満足で脱出するに最適な存在である。

 

その証拠に魔水晶(ラクリマ)を破壊した直後から一切消耗した様子のないルーシィが、彼の体からハッピーと共に出てきて礼を告げた。

 

「ありがとう『ホロロギウム』!てかあたし、いつの間に…?」

 

「いえ…私が勝手に(ゲート)を通って参りました」

 

魔力がほとんど残っていないはずのルーシィがホロロギウムを呼んだのではなく、所有者(オーナー)の身の危険を察知して、星霊自身の意志と魔力でここに来たのだそうだ。ロキやバルゴもよくそれを使って人間界を訪れているらしい。

 

「ルーシィ様の魔力が、以前より高くなっているので可能になったのです。ついでに酸欠や虫刺され、お肌の荒れ、かゆみやシミも収まります」

 

「何と!シミまで!?」

「便利、なのかしらね…?」

「ま、また私のアイデンティティが…!!」

 

一番過剰に反応したエルザを始め、女性とってはこれほど嬉しい存在はいないだろう。一家に一体ホロロギウム、なんてキャッチコピーがどこかで作られていてもおかしくない超万能星霊である。香り(パルファム)魔法とどこかかぶっている印象が否めないのか、一夜としてはあまり嬉しくないことのようだが。

 

「皆、無事だったか!」

 

更に聞こえてきた声に目を向ければ、同じように脱出できていたジュラ、そしてウェンディとシャルルがこちらに向かってきていた。一番重傷だったように見えたジュラ。どうやら魔力が回復したことによって動けるようになったらしい。

 

「ついでにオスネコも」

 

「ナツさんは!?ジェラールにシエルさんは!?」

 

脱出に成功し、集まったメンバーを見渡して、残された者たちの名を呼ぶウェンディだが、その姿はどこにも見当たらない。崩落したニルヴァーナの中に、まだいるのだろうか?

 

「シエル…何故まだ来ないんだ…!?」

 

「ナツ…!」

 

「あのクソ炎、何してやがんだ…!!」

 

未だに現れない他の仲間たちの身を案じ、辺りを呼びかけるが反応が返ってこない。既にニルヴァーナの崩壊は終わり、巨大都市の残骸が樹海の一部を侵食している。まさか、本当にあの中に取り残されたのか…?

 

「(ナツ…シエル…ジェラール…何をしている…?)」

 

崩壊した都市の残骸を見据えながら、未だ来ない仲間たちの身を案じるエルザ。自分たちも先程までいた大都市の崩落に巻き込まれたのではと不安な気持ちが募る。そんな彼女の視界に、まだ少しばかり巻き起こっていた土煙からある人影を映す。その正体を認識するとともに、エルザは表情に驚愕、そしてそこから喜びを表した。

 

「無事だったか、お前たち…!」

 

その正体は二人の青年。青藍の髪をした美青年に背負われ、桜髪の青年が歯を剥きながら誇らしげに笑みを浮かべている様子だった。エルザからの言葉に反応を示し、ジェラールは頷き、ナツも左腕を上げて己の勝利を主張する。

 

「ナツさん!ジェラール!」

 

「お、ウェンディ!やったな!」

 

ゼロとの激闘を制し、無事に合流出来たナツの存在に全員が気付き、ウェンディがナツたちの元へと真っ先に駆け寄っていく。残された魔力と気力を振り絞り、ジェラールがナツと共に脱出を図ったことが功を奏したそうだ。憧れの人物と恩人が無事だった事実を噛みしめ、ウェンディの目元から涙が溢れ出し、口元に笑みがこぼれる。

 

「ちょっと待て…今、ジェラールっつったか!?」

 

「あの人が!?」

 

一方でナツが無事だったことに安心したところで、別の衝撃の事実を叩きつけられた者が数名。楽園の塔での事件に関わっていたルーシィとグレイが、ナツを背負った青年の名を聞いて大いに困惑している。特にグレイは今の今までジェラールが生きていたことも知らなかったのだから余計にそうだろう。

 

説明する必要があるが、一同にはもう一つ重大なことが残っている。ナツたちの無事を喜び一度は安堵の表情を浮かべていたウェンディは、もう一人ここに足りない人物がいることに気付き、周囲を見渡した。

 

「あの、二人とも、シエルさんを見なかった?」

 

「…いないのか?」

 

7番魔水晶(ラクリマ)の破壊を担当した天候魔法(ウェザーズ)を使う少年。ここにいないのは最早彼のみだ。ジェラールの様子を見ると、彼もシエルの行方を知らないようだ。それを理解した一同が、特に彼の兄であるペルセウスが一気に動揺を露にする。

 

「シエル…ッ!!」

 

「ペル、どこに行く!?」

 

瓦礫の山と変貌した大都市の方へと、焦燥の顔を隠そうとしないまま駆けだしていくペルセウスに、エルザが咄嗟に声を張ると「シエルを探す!」と焦りと衝動を乗せた声で返す。だが大都市としてのニルヴァーナも壮大な広さを誇っていた。それが崩れた中から一人の少年を探すには相当な時間を浪費する。いくら彼でも無茶だと仲間から声がかかるが、ペルセウスは聞く耳を持たない。

 

「そう言えば、ゼロと戦ったのって、誰だったの…?」

 

「ナツ、のはずだが…」

 

一向に現れる様子のないシエル。それの原因を最初にルーシィが予測した。もしやゼロと戦い、魔水晶(ラクリマ)を破壊できたものの、そのゼロによって動くことも出来ない状態に追いやられてしまったのではないかと。だがそれは当たらずも遠からずだ。

 

「ゼロが言ってた。シエルがいるところに、もう一人アイツが用意してた刺客がいたらしい」

 

「敵はゼロだけではなかったのか…?」

 

ナツが語ったのはゼロから聞いたもう一人の刺客(クロドア)の存在。シエルは勝てたようだが、その後に彼がどうなったのかまでは現時点で明らかになっていない。都市の残骸の山に、本当に生き埋めになってしまったのだろうか?

 

「…オレたちも探すか?」

 

「この人数で探しても、上手く見つけられるか…」

 

「だが、時間が過ぎればそれだけシエル殿の命も危うい…」

 

「メェーン…」

 

残骸からの大捜索。ペルセウスの後に続くように行うべきか否かで話が進んでいく。それを耳にしながらウェンディは表情を曇らせて顔を俯かせる。今回の作戦で初めて会った時から、何かと自分に気を配ってくれた、前へ進むきっかけをくれた少年の姿を脳裏に浮かべ、無事を祈ると同時に、嫌な想像が過ってしまう。

 

「大丈夫だ」

 

しかし、彼女が浮かべた嫌な想像を、決して大きくはないが力強く聞こえるその声が打ち払う。ジェラールの背中から降りていたナツが、ウェンディに聞こえる様に声をかけていた。

 

「シエルは絶対に無事だ。だって、約束したからな」

 

約束したから。それによって真っ先に思い出したのは、シエル、そしてナツがウェンディと共に誓った約束。ニルヴァーナを止めること。方法はきっとあると励まし、絶対に止めると約束したあの時のこと。

 

「約束したなら、オレたちは絶対その約束を守る。アイツならきっと、同じように守るはずだ」

 

きっとシエルなら無事に戻ってくる。仲間故の信頼、そして彼自身がどういう人間か知っているからこその確信。ナツから言われたその言葉に、ウェンディは俯いていた顔を上げ、彼の表情を見た。その表情は焦りでも、嘆きでも、そして嘘を吐くようなものでもない、真っすぐに瓦礫の方へと確信めいたものを浮かべていた。

 

ただ信じて少年を待つ者。瓦礫をどかして少年の姿を探そうとする者。不安な表情を浮かべる者。各様の心持ちを抱えながら、沈黙にも似た静寂がその空間を支配している。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん?うわぁ!?」

 

そんな静寂を切り裂いたのはハッピーの声だった。突如彼の足元の地面が盛り上がり、彼の小さな体は少し打ちあがり、近くにいたルーシィは驚愕で思わず倒れこみ、地面に尻餅をつく。突如起きた謎の現象に場にいる全員の視線がそこに集中する。そして全員の目に映ったのは…。

 

 

 

 

 

「愛は仲間を救う!…デスヨ」

 

修道服を着たオレンジのパーマの大男、ホットアイことリチャードが、ある一人の少年を右腕で抱えながら地中を盛り上げて現れた光景だった。それにほぼ全員が驚愕で目を見開き、一番遠くで瓦礫をどかしていたペルセウスが、誰よりも過剰に反応を示した。

 

「リチャード!?まさか、お前が抱えてるのは…!!」

 

「ええ、あなたの愛する弟、デスヨ」

 

そう、リチャードが抱えていた少年こそ、気絶していて意識こそないが、最後の一人であるシエルであった。逃げ遅れた者がいないか、自らの魔法で地面を移動しながら捜索し、奇跡的にリチャードはシエルの発見に成功していたのだ。

 

「リチャード…あんたって人は…!!」

 

同じように、弟を持つ兄として助けられてよかった。そう笑みを向けるリチャードに、ペルセウスはシエルの元へと駆け寄りながら、少しばかり涙を浮かべてそう告げる。間違いなく彼は恩人だ。とても大きな恩が出来てしまった。

 

「あいつ…ホントに味方になってたの!?」

 

話には一応聞いてはいたが、六魔将軍(オラシオンセイス)の一人だった人物が本当に味方になるとは…と意外だという風にシャルルが声を上げ、それに対してジュラが首肯を示す。そして気絶していたシエルはと言うと、少しばかり身じろぎ、重く閉じていた瞼をゆっくりと開いた。

 

「目が覚めたようデスネ」

 

「あ…あれ、俺…どうして…?」

 

魔力と気力を使い果たして意識を失ってから、自分が今どのような状況なのかあまり自覚できていない様子だ。意識を取り戻し、リチャードにそっと身体を下ろされながら、シエルは歓喜の表情を各々浮かべている仲間たちを見渡す。リチャードに助けてもらったこと、そして自分が脱出した最後の一人だったことをここでようやく理解できた。

 

「よかった~…!」

「ったく、ヒヤヒヤさせやがって」

「ともかく、無事で何よりだ」

 

同じギルドの仲間たちからそれぞれ安堵の表情と言葉を向けられる。これだけじゃない。表情に歓喜を浮かべて再び涙を目元に浮かべる少女に、ナツが満面の笑みを向けながら言葉を告げた。

 

「な!オレの言ったとおりだったろ?」

 

「はい!」

 

ナツに返事をし、再びシエルの方を向いたウェンディはたまらず彼の元へと駆け出していく。心配をかけたことで目尻を下げながら仲間たちに謝っていたシエルは、駆け寄ってくるウェンディを目にして、彼女に声をかけようとするが、それは途中で遮られた。

 

「シエルさん!」

 

ウェンディが、シエルに駆け寄った勢いのまま、彼の身体に飛び込み、抱き着いて来たからだ。ほとんど身長差がないためか彼の肩に顔を埋める形で、胸の部分から両腕を彼の背中に回している。

 

とうの本人はと言うと、突如意中の少女に抱き着かれたことにより、史上最大級に動揺している。抱き着かれた瞬間にも一瞬で頬が赤くなったが、数秒もしないうちに頬どころか顔全体が赤くなり、目は白目をむいていて、行き場所のなくなった腕は直角に曲がって上に向いており、万歳とか降参の態勢になっている。大きく開いた口からは「え、は、へ、えっ…!?」と一文字ずつしか漏れ出てこないレベル。

 

「本当に…約束、守ってくれた…!!」

 

しかし、涙混じりの彼女の声を聞いて幾分か熱が落ち着いたようで、シエルは顔に笑みを浮かべながら彼女の肩にそっと手を置いて、身体を離しながら告げる。

 

「仲間との約束だからね…破らないさ、絶対に」

 

シエルのその言葉に、ウェンディ以外に反応したものが一人いた。それはエルザだ。今彼が呟いた言葉は、自分にとっても心当たりがあったものである。

 

『仲間と交わした約束だ…絶対に、破りはしない…』

 

楽園の塔から奇跡的に生還した際、シエルに向けて自分が言った言葉。もしかしたら覚えていたのだろうか。だとすれば、彼はエルザに告げられた言葉を、自分も大切にしようと考えていたのかもしれない。自分の言葉がシエルの力となっていた。エルザはどこか、それが嬉しくもあり、誇らしくもある気持ちになった。

 

「それに、俺一人じゃきっと上手くいかなかったよ。みんなのおかげさ」

 

「みんなの…?」

 

ここにいる誰もが…いや、この作戦に参加した連合軍全員が…誰か一人でも欠けていたら、化猫の宿(ケット・シェルター)を守ることは出来なかっただろう。シエルたちに笑みを浮かべながら、全員がギルドを守るために戦ったことを示している。そしてその全員の中にはもちろん…。

 

「そしてウェンディ、君の力もあったからだ」

 

「…シエルさんたちが、背中を押してくれたから…!」

 

「それでも、紛れもなく君の力だ」

 

シエルに守るために戦う力を教えてもらえなかったら、上手くいかなかったかもしれない。それを言葉にするも、彼女の中に確かに存在していたもの。シエルからの返答を聞き、ウェンディは大きく頷いた。

 

「そうだぜ、ウェンディ。オレたちみんなの力を合わせたから出来たんだ」

 

シエルに同意しながら、彼等の元に歩み寄ってきたナツがウェンディにそう声をかける。それに二人が彼の方へと目を向け、それを受けた方のナツは笑みを向けながら告げた。

 

「今度は、元気よくハイタッチだ!」

 

それを聞いて二人はすぐに察知した。どちらからともなくそれぞれシエルは右の、ウェンディは左の手を掲げる。

 

「ウェンディ!!」

「はい!!」

 

少年と少女の手が勢いよくぶつかり、一つの乾いた音を響かせる。昼間にも一度行ったハイタッチとは打って変わり、互いに笑顔を浮かべた明るいもの。微笑ましいものを見るような目を向けながら、ペルセウスはその様子をただ見守っている。

 

「本当に…俺が知ってる頃よりも強くなったんだな…身も心も…」

 

その表情は穏やかな笑み。しかしその中にはどこか、一抹の寂しさを感じられるような、そんな表情だ。

 

「お兄さんとしては、やっぱり寂しいですか?」

 

「…違うと言えば嘘になるが…それ以上に、嬉しくも思う」

 

どこかからかうような素振りにも見えるルーシィの質問に、ペルセウスは正直に思ったことを口に出す。今まで自分の存在がなければ出来ることも少なかった弟が、魔法を覚え、強くなり、そして一人の女の子との約束を果たすほどに奮闘した。傷だらけになりながらも決して諦めず、勝利を掴み取った。

 

自分の元から少しずつ弟が離れていくようで、寂しさがないとも言えない。だが、それは弟が確かな成長を歩むことが出来ているという証左の一つでもある。それを改めて実感する兄は、立派に成長を示した弟の雄姿を目に収めると、その目から徐々に涙が溢れ始める。

 

「あの頃から、本当に…本当に…強く、大きく、なってっ…!!」

 

徐々に様子がおかしくなっていくペルセウス。少しばかりからかうつもりだったルーシィはその変わりゆく様子に目を点にし、近くにいるグレイやジュラ達さえもその様子に目を向けている。そして…。

 

 

 

「うぉお~~~っ!!シエル~!!お前は俺の自慢の弟だぁ~~~!!!」

 

「うわぁ!泣いたァ!?」

「しかも号泣かよ…」

「ホントペルってシエルのことになるとキャラ変わるよね…」

「ま、まあ、これも兄弟の絆故…なのだろう…」

「何ともまた、意外な香り(パルファム)…」

「これぞ兄弟愛!デスネ!!」

 

顔を大きく上にあげて、両目から噴水の様に涙を噴出しながら感激に咽び叫ぶペルセウス。いつもの彼からは想像もつかない意外(?)な一面を垣間見て、各者各様に困惑を示している。約一名、立場が似ているリチャードのみ、ペルセウスに負けず劣らず涙を流していたのだが。

 

ちなみに兄が感激している様子を、弟であるシエルは幸か不幸か見ていなかった。彼と雑談を続けて楽しんでいる様子のウェンディとナツも同様である。

 

 

 

────────────────────────────────────────

 

 

 

「全員無事で何よりだね」

 

「皆、よくやってくれた」

 

「これにて作戦終了ですね」

 

改めて全員の無事を確認し、作戦の成功を実感する連合軍。一人の犠牲者も出さずに六魔将軍(オラシオンセイス)を撃破し、彼らの目当てであったニルヴァーナも崩壊させた。これ以上にない大勝利と言っていい。

 

別人のように変貌していた一夜を見たルーシィが、「キモッ!」と声を上げていたことにはあえて目をつむろう…。

 

「しかし…まさかこんなとこにジェラールがいるとはな…」

 

だが、連合軍が集まっている場所から一人離れて立っているジェラールに意識を向けながら、グレイが何とも言えないような表情を浮かべて呟く。楽園の塔では対面することがなかったグレイ、そしてルーシィがこの場にジェラールがいることに対して不安げな声をあげるが、それを宥めるのはエルザ、そしてウェンディの二人。過去にジェラールと交友を深めた二人だ。

 

「今のあいつは、私たちが知っているジェラールとは違う」

 

「記憶を失ってるらしいの」

 

「そう言われてもよぉ…」

 

「大丈夫ですよ!ジェラールはホントはいい人だから」

 

そんな会話を聞きながら、激闘を重ねたことで身体を横にしているナツはどこか不貞腐れた顔を浮かべ、その近くで腰を下ろしているシエルも微妙と言いたげな表情を浮かべている。

 

「ジェラール、か…」

 

シエルの近くで弟の容態に気を配りながら立っているペルセウスは、遠目からそのジェラールを視界に収め、一言ぼやくように呟く。

 

「(なるほど、確かに()()()()だな…)」

 

誰にも聞かれないように心の内で留めたその言葉を、聞き返す者も言及する者も存在はしなかった。

 

一方で、ジェラールの元にはエルザが向かっていった。何かを話し込んでいるように見えるが、ここからだとうまく聞こえない。ウェンディたちはと言うと、彼がエルザとどのような関わりがあるのか気になった彼女が、ルーシィたちに話を聞いているところだ。と言ってもエルザから聞いた範囲のみではあるが。

 

そんな彼女たちの会話を耳に入れながら、緊張感が走る戦いが終わったことによって気を緩ませたシエルの胸中に、ある事柄が浮かび上がった。

 

「ジェラールは呼び捨てなんだ…」

 

ぼそりと呟かれたその言葉。謙虚で礼儀正しいウェンディは、自分たち連合軍の魔導士たちに敬意を払って接している。それ自体は美徳と言える事柄であるが、同時に少し距離を感じてしまう。幼い頃に親しくなったジェラール、昔からの親友であるシャルルを除けば。

 

シエルからすれば、ウェンディとは今より近しい関係になりたいという想いもあるが、それを抜きにしても、シエルにとっては同年代の魔導士の仲間、他の言い方をすれば友達と言う存在は今までいなかった。二つほど歳は離れてるとはいえ、ほとんど同じ年代と言っていい存在である彼女に、いつまでも他人行儀のような態度をとられるのも、あまりいいものではない、と言うのが彼の心情だ。

 

そんな弟の呟き一つから、彼の心情を読み取ったペルセウスは、顎に手を当てて何かを思案し始める。即決した。もうしばらく落ち着いたらそれとなくウェンディに伝えてみようと。兄弟のためのおせっかいである。

 

 

 

 

 

「痛メェーン!!」

 

突如、一夜の苦し気な叫び声が、場にいる全員の意識を持って行った。

 

「どうした、オッサン!」

 

「トイレの香り(パルファム)をと思ったら…何かにぶつかった~!」

 

まるで見えない壁がそこに存在して、一夜がそれに阻まれているかのような状態。地面に目を向けてみると、何か文字のようなものが連合軍の魔導士たちを取り囲むように書かれている。それを見たほとんどの者たちがこれの正体に気付いた。特に妖精の尻尾(フェアリーテイル)は、少し前にその脅威を味わったばかりだ。

 

 

術式魔法。あらゆる効果や条件を発揮し、対象となるものに絶大な効果を及ぼす罠に近いものとして分類される魔法だ。

 

「いつの間に!?」

 

「どーなってんのさー!?」

 

「しかもこれ…フリードと同等か、それ以上の魔力だ…!」

 

「閉じ込められた!?」

 

「誰だコラァ!!」

 

敵は全員倒したと思っていたところで、まさかの事態。誰が何の目的のために自分たちを閉じ込めたのか。その疑問を解消するかのように、こちらに数十、いや百を超えるほどの同じ服装と長杖を携えた者たちが、こちらを取り囲むように現れる。

 

「な…なんなの~…!?」

 

「もれるぅ…!!」

 

一夜がかなりヤバそうな状態だが、それを伝えても大人しく術式を解除してくれるような雰囲気には見られない。まるで組織のような彼らの動き、そしてどこかで見覚えのある彼らの制服を目にしたシエルは、一つの可能性に感づいた。

 

「あいつら、まさか…!」

 

知っているのか?という仲間たちからの疑問が声になるより先に、彼等とはひと際異なる服装の一人の男性がこちらに歩いてきた。

 

「手荒なことをするつもりはありません。しばらくの間、そこを動かないでいただきたいのです」

 

黒く長い髪を後ろにまとめて縛り、眼鏡をかけた、いかにも真面目そうな男性。他の者たちとは違って白い外套をつけ、ある組織の中でも上位に位置する人物であることが分かる。

 

「私は新生評議院、第四強行検束部隊隊長『ラハール』と申します」

 

「んなっ!?」

「新生評議院!?」

「もう発足してたの!?」

 

そして名乗った評議院の『ラハール』。シエルの予想は大方当っていた。幽鬼の支配者(ファントムロード)との激突が終わった直後にも、事情聴取のために自分たちを捕らえに来た強行検束部隊、ルーンナイトが纏っていた服と、目の前にいる者たちの服がほぼ同じだからだ。

 

とはいえ、予想を遥かに上回る速度で評議院が再興されていたことに驚いたのも事実である。

 

「我々は法と正義を守るために生まれ変わった。如何なる悪も決して許さない」

 

「オイラたち何も悪い事してないよ!!」

 

「お…おう…!」

 

「そこはハッキリ否定しようよ…」

 

外見通りの真面目な人物のようで、どんな理由があっても悪人を許そうとはしない主義らしい。だがいつもならばともかく、今回自分たちは闇ギルドを相手に戦い打ち倒した側の人間だ。一般に迷惑をかけたわけじゃない。…だが条件反射と言うものだろうか、ナツはやけに怯え切って言葉にあまり覇気がない。本当に今回は何も悪くないのだ、今回()

 

「存じております。我々の目的は、六魔将軍(オラシオンセイス)の捕縛。そこにいるコードネーム・ホットアイを、こちらに渡してください」

 

怯えるナツには目もくれず、ラハールは今回の目的が連合軍ではなく、六魔将軍(オラシオンセイス)のメンバーであるホットアイ…リチャードであることを告げた。彼にはもう脅威と言える部分は確かにない。だが、評議院から見れば、彼の身柄は確保しなければいけない重要な案件である。

 

「待ってくれ!」

 

「いいのデスヨ、ジュラ」

 

味方となって共に戦ってくれたリチャードを連行しようとする評議院にジュラがすぐさま抗議の声を上げるが、それは彼の肩に手を置いたリチャード本人に制された。確かに彼は善意に目覚め、愛を尊重するようになった。しかし、それで過去に犯した悪行が消えることはない。だったら自分は一からやり直すことを選ぶ。

 

「その方が弟を見つけた時に堂々と会える…デスヨ」

 

リチャードの主張を聞いたジュラは、それ以上引き留めることはしなかった。罪を償う為に自ら選んだその行動を、彼は止めるべきではないと判断したのだ。

 

「ならば、ワシが代わりに弟殿を探そう」

 

「俺もだ。同じ兄貴の立場として、ほっとけないしな」

 

「本当デスカ!?」

 

彼が罪を償っている間に、彼の弟が今どうしているのか、どこにいるのかを探し出せれば、きっと再び外に出た時にすぐに会えるはず。その為の仕事を買って出たジュラとペルセウスに、リチャードは顔に喜びを表す。ペルセウスがシエルにも顔を向けると、彼も乗り気のようで笑みを浮かべていた。

 

「少しでも手掛かりが欲しい。弟の名前は何て言うんだ?」

 

探すためにも重要となるのは情報。行方や外見が分からずとも、名前を手掛かりに探せば見つかる可能性も高まるだろう。しかし、その答えで告げた名前は、意外な者たちの反応をもらうことになった。

 

 

 

「名前はウォーリー。『ウォーリー・ブキャナン』」

 

 

 

 

「……えっ!!?」

 

「ウォーリー…!?」

 

ここで出てくるとは思わなかった名前に、シエルとエルザが即座に反応を示した。そして少しばかり遅れて他の者たち…ナツ、ルーシィ、ハッピー、グレイが少し頭を捻って思い出した。ハードボイルドな服装で、体全体がどこか角ついていた、楽園の塔の事件をきっかけに会った男性が、「ダゼ…」と言う語尾を告げる様子を。

 

 

『四角ーーっ!!?』

 

四角と言う共通認識で覚えていた一同の驚愕の声が響く。まさか二人が兄弟だったとは。だが、そこでシエルはフラッシュバックが起こったように思い出した。互いに同じように兄がいるという立場で意気投合したこと。兄のことを語るウォーリーの表情から、本当に仲が良かったのだと実感したこと。更に言えば、彼等にはいくつか共通点が存在している。

 

 

 

まず、身体全体がどこか角ばっていること。彫刻のような顔立ちの兄と、ブロックのような体の弟。

 

次に語尾。「デスネ、デスヨ」と最後に告げる兄と、「ダゼ」とつける弟。

 

最後に分かり辛いが、声も思い返せばかなり似てる。同じ人物(中の人)から発せられてると言っても、過言じゃないほどに。

 

「これだけの共通点があったのに…何で今の今まで気付かなかったんだ俺ーーっ!!?」

 

「え、まさかお前…知ってるのか!?」

 

「えっ…!?」

「なんと!?」

 

その場にしゃがんで頭を抱えながら、数々のヒントに気付かずにそのままでいた自分に少しばかり失望しながらシエルは叫んだ。考えても見れば、ヒビキによってリチャードの映像を見せてもらった時から角ばった顔立ちをどっかで見たことあると既視感を感じていたのにも関わらず…。

 

そんな叫びを発する弟に、心当たりがあるのかとペルセウスが尋ねると、リチャードたちもそれに反応を示す。

 

「私もその男をよく知っている。私の友だ。今は元気に大陸中を旅している」

 

そして彼と一番親交が深いエルザから、その言葉が告げられた。きっと今も、友と共に大陸を自由に見て回っているだろう。それを聞いたリチャードは、弟が無事に、そして自由に過ごしている事実を理解し、喜びと感動に打ち震えている。

 

「そのウォーリーからだけど…俺に、あんたの話をしてくれたんだ。『今も生きているならば会いたい』…涙を浮かべながら、そう言ってたよ」

 

そしてシエルからも、弟もまた自分と会いたがっていることを教えてもらい、目元に浮かんだ涙がさらに溢れ出始める。何と言う奇跡だろうか。敵として見えた彼らから、善に目覚めたことによってもたらされた、愛する弟の無事と気持ち。

 

「これが…光信じる者だけに与えられた、奇跡と言うものデスカ…!!」

 

膝から崩れ落ち、雲が晴れて差し込んだ月明かりに照らされながら、リチャードは涙を流しながら言葉を紡ぐ。深く、深く感謝した。彼らと巡り会えたことに、善に目覚めることが出来たことに、弟を探すことを名乗り出てくれたことに、そして弟の無事を知らせてくれた彼らに。あらゆる全てに感謝の言葉を告げ、リチャードは評議院によって連行されていった。

 

「なんかかわいそうだね…」

 

「あい…」

 

「仕方ねえさ…」

 

弟の無事を確認できた。彼にとってはそれだけで幸せであろう。あとは弟に堂々と会う為にも、その罪を償うのみ。シエルたちに出来るのは何もない。せめて、彼の罪が許され、無事に兄弟の再会を果たせることを祈るのみだ。

 

「も、もうよいだろ!術式を解いてくれ!もらすぞ!!」

 

「やめて!!」

 

本当に限界寸前である一夜が術式の壁に張り付いたまま決死の叫びをあげた。台無しである。

 

「いえ…私たちの本当の目的は、六魔将軍(オラシオンセイス)()()()ではありません」

 

だが、ラハールから発されたそのセリフは、連合軍全員に衝撃を与えた。みんなが決死の想いと覚悟で対峙し、ようやくと言った想いで打ち倒した六魔将軍(オラシオンセイス)を…三大勢力の一角を『ごとき』と断言したのだ。しかし、彼らは決して六魔を侮っているわけではない。比喩の問題だ。今彼等の目の前には、六魔が可愛く見えてしまうほどの最重要と言える危険人物が存在しているから。

 

「評議院への潜入…破壊…エーテリオンの投下…。もっととんでもない大悪党が、そこにいるでしょう」

 

その者を表す罪状。全員が理解した。出来てしまった。誰のことを表しているのか…。

 

 

 

 

 

「貴様だ、ジェラール!来い!抵抗する場合は抹殺の許可も下りている」

 

記憶を失っている、連合軍とは別の青年。ニルヴァーナを止めるために同様に尽力こそしたが、六魔の誰をもしのぐ罪を犯してしまった彼を、評議院は決して許そうとしない。

 

「その男は危険だ。二度とこの世界に放ってはおけない。絶対に!」

 

ほとんどの者たちに動揺が走る中、捕縛を断じられた件の青年は、静かに表情に陰を落としながら俯いていた。




おまけ風次回予告

ルーシィ「ペルさんとシエルの髪の色って…なんだか空の色に似てませんか?」

ペルセウス「空か…確かに似てるな。俺よりもシエルの方がよく言われる」

ルーシィ「そう言えば『シエル』って異国だと空を意味するんですよね。そこからとったのかな?」

ペルセウス「シエルが生まれた時に、確か親がそんな意味を込めて名付けたんだっけな…。あのころから、本当に大きくなって…!」

ルーシィ「赤ん坊の頃からなら誰だって大きくなりますよ…(汗)」

次回『緋色の空』

ペルセウス「いつかはシエルももっと背が伸びて力も強くなって恋人が出来てその後に結婚して子供が出来てその子供がさらに成長して…その時が来たら俺、どうなってるんだっ!!?」

ルーシィ「ペルさん…未来見すぎです!!」
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