え?何の日だったっけ…?
シエル「ニルヴァーナ編が投稿開始してから、ちょうど一年の日だよ」
あ~そっか。ニルヴァーナ開始から一年か……へあっ!?もうそんな経ってたの!?
シエル「今頃気付いたの?」
いや…てっきり一年経った頃には、天狼島…は行かなくても、エドラス編は終わってるもんかと…。
シエル「むしろ折り返したとこじゃん…。まだいつ終わるか目途立ってないんでしょ?」
だだだだだ大丈夫!一話の文字数をちょこっとずつ増やしていけばストーリーも大きく進むはず…!
シエル「その結果一時間遅れじゃ、先行き結局不安だけどね」
おっしゃる通りです…。
と言う事で、書いてたらいつの間にかリミット過ぎてたの、申し訳ありませんでした…。夏休みまでにエドラス終わるかな…?
「うわぁ…見事にボロボロになってる…」
「城もそうだけど、壊し過ぎじゃねーか?」
「ナツにだけは言われたかねえ」
ナツとルーシィが飛ばされた先、モンスターアカデミーで二人と合流を果たしたペルセウス。そこから外に出て、ペルセウスのミストルティンによってほぼ崩壊したE-LANDの様子を見た二人は、話に聞いていた以上の惨状に若干引いている。ナツがペルセウスに向けて目を細めながら言った言葉はあまりにも不服だったのか反論しているが、正直言ってどっちもどっちだ。
ちなみにルーシィの服装だが、ヒューズに対して行おうとしてペルセウスに誤爆した色仕掛けの格好のままである。そもそも何故こんな格好をしているか、と言うと、モンスターアカデミーの中に設置してあった『なりきりアクターボックス』なる、早着替え用の魔法の箱の中に入って着替えたものだ。吹き飛ばされた拍子にルーシィがその箱の中へと入って閉じ込められ、ナツが開いた時には別の格好になってたという。
元の服に戻してもらおうとしたが、ナツがふざけてルーシィにコスプレ同然の服装を次々着させて遊んだり、仕返しにルーシィが同じような服をナツに着させたりとしている内に、ペルセウスの足音をヒューズのものと勘違いしたナツによって色仕掛け作戦が実行された。
結果は不発になった上、ペルセウスに一切通じなかったという骨折り損となったが。さらに彼女にとって不幸は続き…。
『いい加減にあたしの服戻してよ~!』
『わーってるよ。…って、どこに回せばいいんだ、これ…?』
『中々うまくいかないな…。取り敢えず叩いてみれば直るか?一昔前の映像
『ちょっ!それ、嫌な予感しかしな…!!』
何が原因なのか不明だが、ルーシィの服装を元に戻すはずの機能が故障し、追い討ちでナツとペルセウスが箱を叩きまくったせいで完全に壊れてしまった。考えなしにぞんざいな扱いをしてくれた二人に対してルーシィが頭にチョップを食らわしたのだが、ナツはともかくペルセウスは涼しい顔して白刃取りで止めおった。彼女は余計にムカついた。
「こんな事なら乗るんじゃなかった、あんな作戦…」
「ルーシィの色気が足りなかったからな」
「うっさい!もっかいチョップするわよ!!」
そんな苦々しい直前の記憶を思い出してルーシィが溜息を吐くと、何度も何度も聞かされた屈辱的な言葉を挟むナツに再び怒りを表してルーシィが右手を構える。まるで己に女性の魅力が皆無と言われているような気がして本当に腹立たしいと感じるのだ。
「(何だろうな…。ルックスやスタイルは他と比べてもレベルが高いから見目は申し分ないんだが…。いや、顔立ちの割には態度が露骨だからか…?)」
一方でペルセウスは、ナツが言う「ルーシィは色気が足りない」と言う意見に対して胸中でその理由を模索していた。外見だけを見れば何人かの男は確実に振り向くだろうスペックを持つ上、元々令嬢だったが故の残された品や育ちの良さも垣間見える。それで何故色仕掛けが失敗するのかと。
思い至った結論を言えば、「まだ幼さの感じる童顔の彼女には不釣り合いな、大人の女性が誘惑するような仕掛け方をするために、背伸びしたがりな子供が大人の真似事をしているように見える」と言ったもの。だがその結論をペルセウスは敢えて飲み込んだ。多分今度こそチョップが当たる。
「ペルさんもナツに言ってやってくださいよ!」
「え……あー……ノーコメントだ…」
「ちょっとぉ!?」
だから下手な事を言うよりも黙秘を選んだ彼の行動は悪いことじゃない。そう信じたい、うん。
「もう!何よ何よ二人して…!!」
無遠慮に失礼な物言いをしてくるナツと、自分にフォローの言葉すらかけてくれないペルセウスに対して、不貞腐れたのかショックだったのか、明らかにご機嫌斜めと言いたげな様子を隠しもしないで大股になりながら先へと進んでいってしまう。
「拗ねちまったな…」
そんな彼女の様子を困ったような顔を浮かべながら少々疲れ気味に溜息を吐くペルセウス。一方で隣を歩いていたナツはルーシィが進んでいく先から、彼女とは別の何かが迫ってくる音が聞こえてくるのに気づいた。耳のいい彼だからこそ、真っ先に気付いたのだろう。
「おーいルーシィ。何か近づいてっから止まった方が…」
「え?きゃん!?」
「わうっ!」
だがナツの呼びかけは間に合わず、曲がり角で鉢合わせた何かと激突してしまった。ルーシィと一緒に、角の向こうから来たその何かは後ろへと倒れこんでしまう。
「あ~だから言ったのによ…」
「ん…?」
呼びかけたのに結局止まらず、漫画のワンシーンのような偶然の衝突を垣間見て、ナツは思わずため息を吐いた。その一方で、ルーシィとぶつかった方の少女を見たペルセウスは、一瞬でその表情を険しくし、気を引き締める。
「いたた…ん?アンタ誰…?」
「うう…もう走れないよう…」
犬のたれ耳のような帽子をかぶり、顔立ちもどこか犬に似ている少女。だがそれよりも更に目を引いたのは彼女の足だ。元からだったのかは不明だが靴下さえも履いていない裸足のままで、膝下に至るまで攻撃を受けたのかボロボロの状態となっている。現にその痛みは晴れていないのか彼女の目元には涙が浮かんでいる。
「アンタ…足、どうしたの!?凄いケガ…!」
「ルーシィ、下がれ!」
そのあまりにもひどい状態に思わずルーシィが彼女に寄ろうとしたところを、唐突にペルセウスが彼女を呼び止めて下がらせようとする。その言葉に彼女の動きが止まり、何故かと問おうと振り向くが、彼が手に持っている炎を模した紅い剣を目にして思わず絶句した。
そしてうつ伏せに倒れて足の痛みに苦しんでいる犬顔の少女の目の前に、その剣の切っ先を近づける。突如目の前に剣の切っ先を突き付けられたことに対して、怯えからか引き攣った声を少女は発する。
「お前…王国の人間だな?それでこっちの情を誘うつもりだろうが、簡単に乗る気はないぞ」
「ペルさん!?何してるの!!」
足を怪我した幼く見える女の子に向けるものとは思えないペルセウスの凶行に、目を見開いて抗議の声をルーシィは上げる。しかしそれに対してペルセウスは少女に向ける鋭い視線を変えることも、剣をおろすこともないまま言葉を続けた。
「こいつの服装は王国の関係者であることを現すものだ。そんな奴がケガをしたまま俺たちの前に突然現れれば、罠じゃないかと疑いをかけるのは当然」
「わ、罠って…!こんな…ウェンディと同じぐらいの子を利用してまで!?」
「いざとなったら女子供だろうと利用することはおかしくねえよ。その方が、相手の心を揺さぶりやすいからな」
ケガをした少女。その並びだけで、立場上は敵であってもその相手の情に訴えかける程の動揺を与えることが出来る。総じて守られるべきか弱い存在とイメージを植え付けられる女性や子供を使って、相手の油断を誘ったところをつくという戦法も過去に存在していた。
「何も出来ない弱者を装い、俺たちの懐から瓦解を誘う…。企んでるとすればさしずめこんなところか」
「企んでるって…本当にあたしたちに罠を仕掛けているのかも分かんないんですよ!?そんな決めつけるような言い方…!!」
「じゃあ、こいつのこのケガは俺たちを欺くため以外に何の要因で負ったものだと言える?王国の味方か?俺たちの攻撃の余波か?それとも無関係なもの?それこそ要領を得ないだろう」
「そうかもしれない…けど、この子がケガしたのが、罠じゃない別の何かだったとしたら、あたしはほっとけない!!」
少女に対する視点の違いで発展する口論。その対象にされている少女はと言うと、困惑を見せながらも自分を敵と認識しているペルセウスには怯えているが、怪我をしている自分を庇おうとしているように聞こえる少女の言を耳にして、彼女に不思議そうな目を向けている。
だが、少女は内心、焦りを抱えていた。それはペルセウスの言うような懸念とは違う。
「(この人たち…アースランドの魔導士だ…!どうしよう…もしこの鍵の事がバレたら…!)」
犬顔の少女・ココが左手に持っているのは、場合によっては両手で抱えられるほどの大きな鍵。持ち手の部分には竜を象った紋章が刻まれている。エドラスがコードETD発動させる際に必要な兵器、竜鎖砲を発動させるための鍵だ。
「そう言った優しさが美徳なのは確かだが、今この状況でもこいつを信じたら敵の…」
「よ!お前、王様どこにいるか知らねぇか?」
「どストレートに何聞いてんだお前はぁ!?」
ルーシィからの抗議に反論を続けていたペルセウスだったが、二人も気付かない間にココの近くにまで来てしゃがみこんだナツが、何の前触れもなく目的である国王の場所を聞こうとしていて、思わず驚きの声をあげた。さっきから会話に入ってこないから何してんのかと思ったら…!
「そーいや、お前それ、何持ってんだ?」
「!!」
しかしココが持っている鍵に目を向けて何気ない様子でナツが尋ねた瞬間、彼女の表情が変わった。混乱、焦燥、怯えと言った、鍵の事を隠しきれる自信の無さが表情に現れだす。どうすればいいのだろう。もしも鍵の事がバレれば彼らは確実にこれを壊そうとする。目の前にいる青年や少女はともかく、唯一こちらを信用していないペルセウスにバレた時には、確実にエドラスの未来は潰える。
「いたぞ、あそこだ!!」
だがその時、ココが来た方向と別の道から、小隊を組んでいる兵士たちがこちらへと迫ってきていた。ナツとルーシィは王国軍の兵士が現れたことで各々気を張り始める。
「(隠れていた…にしては方角と距離が妙だ。奇襲と言うより、今駆け付けたと言った様子…)」
一方でペルセウスは、ココを利用した奇襲かと警戒していたが、その割には兵士たちの出現場所がそれのようには見えず、頭に疑問符を浮かべる。だが相手の意図は分からずとも今こちらに王国側の少女がいることは逆に好都合だ。
「アースランドの奴等もいるぞ!?」
「急いで回収しなければ…!」
「やる気かぁ?上等だ、ぶっ飛ばしてやんよ!」
ココと違って確かな敵意を見せてくる兵士たち相手になら遠慮することはないと言わんばかりに、ナツが拳に炎を纏って床へと叩きつける。するとその炎が床を伝っていき、兵士たちへと襲い掛かる。慌てて回避行動をとった兵士たちだが、数人は躱しきれずに飛ばされていく。
「こ、これじゃ近づけない…!」
「どうする…!?」
魔戦部隊長でもない兵士たちにとっては、ナツが起こした簡単な攻撃でさえもかつてない程の脅威だ。そんな技を何発も放たれては確実にこちらが持たない。攻めあぐねてしまう。そんな言葉が過ったその時。
「見つけたぞ、ココ!」
「こ、今度は何!?」
次に出てきたのは、ココが来た方向と同じ通路からこちらに走ってきた小柄な老人。声に気付いてココが痛む足を我慢して振り向くと、予想していた人物がこちらに迫ってきていたのが見える。
「バ…バイロ…!!」
「ふう…ふう…早く鍵を渡せ…!」
「…鍵!?」
老体に鞭を打って走ったおかげか息を切らしているものの、睨みつける様に険しくしたその表情を向けてその言葉を発する。だが、その言葉に反応したのはココではなく別の人物だった。
「な、何であたしの鍵を狙ってるの…!?」
「は?」
「(何か…思いっきり勘違いしてる気がするぞ…?)」
「あんたなんかにこの鍵は渡さないわよ!」
ココに向けた剣をそのままにしてはいるが、ペルセウスはルーシィに少々呆れたような視線を送っている。勿論、ルーシィ本人はそれに気付かない。
「お前たちはアースランドの魔導士…!?ヒューズとシュガーボーイはどうした!?」
「片方ならもう戦える状態じゃねえよ。後ろの遊園地、ボロボロだろ?」
「っ!!まさか、ヒューズが…!?」
こちらの存在に今気づいたらしい老人の問いに、ペルセウスが後ろを指さしながら答えを告げる。遊園地がほぼ倒壊している惨状に気付かされたことで、彼はその遊園地を操作しているヒューズが倒されたことに気付いた。バイロだけでない。ココも、ナツが相手している兵士たちも驚愕している。
「ヒューズ隊長が!?」
「ま、まずいぞ…!ココさんも敵の手にいるし…!」
「どうすれば…!」
竜鎖砲の鍵を持つココがペルセウスに剣を向けられていることを目視している兵士たちは、更に勢いが弱くなっている。目的が鍵とは言え、味方であるココの身の安全を確保できないまでは、思うように動けない。
「お前たち、構うな!鍵が無事であるなら、ココがどうなっても構わん!!やれ!!」
「なっ!?」
だが、そんな迷いを振り払うような言葉が、バイロの口から発せられる。直接的に、部下であるココの命を捨てるような発言。目的のものさえ無事であればどんな犠牲も厭わない彼の発言は、ナツたちに大きく衝撃を与える。
「(鍵…こいつが持ってる鍵か…あの焦りようから察するに、囮と言う訳もなさそう…。ってことは、こいつは本当に…)」
ペルセウスの頭の中では、バイロの発言が本心からの言葉であると理解し、ココ自身の身の安全など考慮していないと推測。最早彼女に必要以上の敵意を向けることもないと判断し、ナツの加勢に向かおうと剣を持ち直す。
「……てめぇら…仲間じゃねえのかよ…!」
バイロからの直々の命令で遠慮がいらなくなったことで、鍵目掛けて攻撃を仕掛け始める兵士たち。そんな兵士たちの様子を見ながら、ナツは体中から怒りを現すかのように炎を発しながら、震えた声で呟きだす。そして歯を食いしばると、両手に纏った炎を振るって、兵士の方へと一瞬で跳躍する。
「仲間を簡単に!見捨てるんじゃねえよ!!」
しなる鞭のように振るった炎が兵士たちを吹き飛ばす。火竜の翼撃。大きく広げる竜の翼の如き一撃は、迫ってきていた全ての兵士を容赦なく蹂躙した。それを発したナツの姿はまるで、怒りに燃える竜のよう。
加勢の必要はなかったか、と半ば目を見開きながらそう考えついたペルセウス。自分たちの仲間の命も簡単に見捨てるような輩たちを、彼らが許せるわけがなかったのだ。
「あたしも!開け、金牛宮の扉!タウロス!!」
ナツ同様に怒りを感じたルーシィも、反対側にいるバイロと対峙して両刃斧の形をした金色の鍵を手に持ち、口上を叫ぶ。そして現れるのは、筋骨隆々の大きい体を持ったホルスタイン柄の牛男。
「
「何じゃこりゃ!?牛!?」
「(これがアースランドの魔法!?でも…エロそうだよう…)」
呼びかけに応じて現れるも、早々にルーシィの服装を見て興奮し、鼻息を荒くするタウロス。ココはそんな様子を見て不安そうに見つめるが、バイロは突如現れた牛男に驚愕している。先程のナツの攻撃と言い、場内を暴れまわったペルセウスと言い、出鱈目な事が起きすぎている。
「この前のご褒美がまだですな」
「あいつをギャフンと言わせたら考えたげる!」
王城内に潜入を試みた時にタウロスが所望した褒美の話題が持ちかかると、ルーシィはさらっとバイロを指さして宣言した。本能に忠実で少々単純な思考をしたタウロスはあっさりその言葉を信じて背中に担いでいた斧を構える。
「ギャフンと!言えーーっ!!」
振り回して床に叩きつければ、真っすぐに亀裂が走り出し、石の床を隆起させる。バイロはそれをすれすれとは言え、老体とは思えぬ素早い動きで回避してみせた。「ヒィ!」と引き攣った声をあげはしたが、思ったより耄碌してはいないみたいだ。
「意外と素早い!!」
「ヒィ!じゃなくてギャフンと言え!!」
思ったよりも身のこなしの速い老人にビックリしながらも、ルーシィは続けざまにタウロスへ攻撃の指示を出す。再び斧を上へと振りかぶって攻撃を仕掛けるタウロス。しかし焦りながらも、懐から取り出した試験管に入っている赤い液体をタウロス目掛けて飛ばした。その赤い液体がタウロスにかかると、突如その液体が発火。タウロスの体が炎に包まれる。
「『フレイムリキッド』!」
「タウロス!何、今の魔法は!?」
「その液体に気を付けて!!」
液体がついた瞬間に全身が燃え出した。炎の属性が込められた液体と言う事だろうか。バイロの攻撃方法を知っているココがその注意を叫ぶという事は、まず間違いないだろう。
「火が出た…って事はオレの番だな!!」
液体がかかったことによって発火した。つまり相手の魔法は炎のもの、と認識したナツが、ルーシィの加勢に入ろうとルーシィたちを追いこして駆け出していく。ルーシィは止まるよう声をかけたが彼はお構いなし。それを見たバイロが再び試験管に入った液体を飛ばして対抗。今度は黄色い液体だ。
「オラァ!」と拳を振るって発火する液体を消そうとしたナツであったが、液体がついた瞬間、彼の身に起こったのは発火ではなかった。
「『サンダーリキッド』!」
「あばばばばばば!!?」
「ナツー!?」
火ではなく雷。先程とは違う攻撃を仕掛けてきたことで思わぬダメージを受けたナツが感電して悲鳴を上げる。何となく一種類だけじゃないだろうな、とペルセウスは予感していたので、ある意味予想を裏切らない結果に至ったナツに対して、彼は頭を抱えた。
「フン!『ストームリキッド』!」
そして今度は群青色の液体。この液体は、誰に付くこともなく、空中で突如姿を変えたと思いきやいくつもの横巡りの竜巻となってこちらへと迫ってくる。咄嗟に避けようとするルーシィだったが、竜巻の一つがココの方に迫っていることに気付いたルーシィはすぐさま彼女を庇うように覆いかぶさる。
「換装!」
痛みをこらえようと目を閉じて備えていたルーシィであったが、その窮地をペルセウスが救った。風を操る緑色の短剣に装備を変えた彼が起こした風の刃が、ルーシィたちに迫った竜巻を霧散させたのだ。
「や、やはり剣の形が変わった!?テン・コマンドメンツと同じ原理か…!?」
モニターで少しだけ見たペルセウスの魔法を直に目にし、混乱するバイロ。正確には別の空間に存在する武器を装備し直しているのだが、そんな発想をそもそも持っていないエドラスの人間からすれば、武器の形状が変わったという認識しか浮かばない。
「開け、処女宮の扉!バルゴ!!」
そしてその状況を理解して、ルーシィはすかさず別の星霊を鍵を持って召喚する。現れたのは桃色のショートカットでメイド服に身を包んだ少女の星霊、バルゴだ。地面から勢いよく飛び出して、バイロの小柄な体を殴り飛ばす。
「お仕置きします!『スピカホール』!!」
「ぐえっ!?」
そして両手を合わせて黄色い光を纏った直後、その光をバイロ目掛けて飛ばし、地面に激突。一直線に開けられた縦穴に、バイロは悲鳴を上げながら落ちていった。相当深かったのか、もうバイロの姿は目視では確認できない。真っ暗闇しか映ってない。
「やった!」
「姫!お仕置きですか?」
「何でよ!!」
「(凄い…!しかもお姫様だったんだ…!)」
窮地もあったのに、それを見事切り抜けてバイロを倒したルーシィたちの姿を見て、ついでにバルゴの呼び方を聞いて純粋にルーシィがお姫様だと信じたことで、彼女への信頼…もとい好感度が上がっている。さっきは王国の立場であると知りながらも自分を庇ってくれたのもあり、ココの中にある思いが生じ始める。手に持っている鍵を渡してしまおうか、と言う思いが。
だが、ルーシィたちに渡してしまえば永遠の魔力は手に入らない。かと言って国王に返せばパンサーリリーの命が危ない。どちらも捨てきれないココにとって、大きな選択。
「いってて…!あ?あれ、あのじっちゃんは?」
「この穴の中だ。ルーシィとバルゴがやったぞ」
「おお!やるじゃねーか、ルーシィ!」
雷の液体の攻撃を喰らって数秒ダウンしていたナツが起き上がった。さすがに老人を相手にした競争意識は浮かばなかったのか、案外あっさりとルーシィの勝利に感嘆の声をあげている。
「ペルさん、さっきの奴等を見て気付いたと思うけど、この子は王国からも味方として見られていない。それでもまだ、この子を疑うつもりなの?」
ナツから素直に誉められて少々照れていたルーシィだったが、ペルセウスの姿を見て彼女は先ほど、ココに疑いの目をかけていたこを再び話題に出し、鍵の為にココを捨てた王国に対する怒りもまじえて、まだ彼女を疑うか否かを問いかける。それを聞いたペルセウスはしばし無言を貫いていたが、やがて一つ溜息を吐くとこう告げた。
「確かに敵意もないし、隙も作ってはみたが何かしたわけでもない。ひとまずは敵じゃないと信じておこう」
まるで観念したかのような口ぶりだが、それでもルーシィの表情は明るくなった。ナツもそうだ。「良かったな!」とココに笑いかけていて、その様子を目にした彼女は困惑しながらも口元に弧を描いて笑みを返す。
だがその時、崩壊している遊園地全体を揺るがすような地響きが起き始める。突如起きたその異変に、全員が各々の反応を示した。
「何かしら?」
「お腹の音ですか、姫?」
「でっけぇ腹の音だな~」
「あんたらねぇ…」
「お仕置きですか?」
こんな時にもコントじみた会話をしている三人にペルセウスは何も言えなくなっている。強いて言うとすればバルゴ、何故そんなに期待の目をルーシィに向けている。
だが、そのやり取りも吹き飛ぶような出来事が発生した。穴の中から「ぐしゅしゅ…!」と言う笑い声が聞こえたかと思えば、ココの下から床を突き破って巨大なタコの足が現れ、彼女を巻き付けるように捕まえた。
「ひゃあ~~!!?」
「捕まえたぞ、ココ…!!」
うねうねと巨大な足を動かしながら、床を突き破って地下から出てこようとするその巨大なタコに、バルゴを除く全員が目を見開いて驚愕を露わにしている。
「何よコレ!?」
「タコの足です」
「見りゃわかる!!」
「でかーーーっ!?」
轟音を立てながら這いあがってくるように現れたその巨大ダコは不気味な笑い声を発しながらその全貌を明らかにさせる。
「『オクトパスリキッド』…自らあの薬を飲んだのだ…!!」
巨大な体。そしてその大まかな体はタコへと変貌している。人間の上半身に見える部分の両腕が一本ずつ、そして下半身はほぼ足のみで形成されていてその数は6本。タコと言うだけあって計8本の手足がタコのものとなっている。左手から変貌した足を使ってココを締め付けながら、巨大ダコは先ほど自分をコケにした魔導士たちを見下ろしている。
「これではいくら妙な魔法を使っても効かんぞ…!」
「ど…どうかしらね…!!」
「姫、少なくとも私たちの攻撃は効かないと思います」
「やる前から諦めてどーすんのー!!?」
ナツやペルセウスのような破壊力抜群の攻撃ならともかく、ルーシィたちの方はもう希望が無さそうな状態だ。ある意味潔い。
「つか…気のせいか…?若返ってる気がすんだが…?」
心なしか、全身タコへと変貌を遂げた衝撃が大きくて見逃しがちだが、浮かび上がっている顔が先ほどの老人のものと比べると、少しばかり若返って言うように見える。タコになったことによる影響…もとい目の錯覚だろうか?だが、よくよく聞いてみると、先程より滑舌もよくなってる気がする。
「この薬は、他のものと違って身体の強化を重点に作られている。近年取り入れた魔科学の影響も、ふんだんに取り入れてなぁ…!」
「また魔科学か…!!」
どうやらこのオクトパスリキッドは体を巨大なタコにする以外にも性能がいれられているようだ。若返ったように見えたのは実際にその薬の効果。そしてその効果は、エドシエルが普及させた魔科学が取り入れられている。どこまでも関わってくる魔科学と言うフレーズに、そろそろ辟易としてくる。
「デメリットと言えば人間の体を捨てること。だがそれを踏まえても余りある数々のメリットが存在する。若返ったことによる身体強化、更にプラスして魔法耐性付加、反射速度上昇、物理攻撃緩和、気配察知力向上、脳の回転率アップに加えて…
肩こり、腰痛、冷え性、節々の痛みを抑え、美肌効果や健康促進なども備えた、まさに万能薬…!」
「後半、温泉の効能が混じってっけど!?」
得意気にオクトパスリキッドに備わっていた様々な効果を語るも、妙な効果も混じっていたことにペルセウスからのツッコミが入る。それはともかく、前半だけを並べてみるととてつもない強化が施されているのは確かだ。
「ココは手に入れた。しかし、いつまでも貴様らを捨て置くわけにもいかん。オクトパスリキッドの脅威、見せつけてくれるわ…!」
ただでさえ巨体。さらに自由に動かせる手足が8本。その内の一本をココに使っているとはいえ脅威であることは変わりないのも事実。あまり俊敏に動けないルーシィはバルゴに横抱きにされながら、容赦なく押し潰そうとしてくる巨大ダコの足の攻撃を、各々が避けていく。
「確かに威力はすげぇな。けど、でっかい分、的もデケェって事だろ?」
横方向に飛んで交わした勢いを利用して、ナツは建物の壁を踏み台代わりにしてバイロへと突っ込んでいく。全身に炎を帯びて突撃する火竜の劍角。雄叫びを上げながら突っ込んできたナツを…。
「ふん」
「ぐべっ!?」
勢いよく足をしならせて横から撃墜させる。如何に強力な攻撃と言えど、守りも固そうな巨大ダコには中々届かない。
「だったら、捌ききれない攻撃を食らわせる!」
そう言いながらペルセウスは換装で金と銀に彩られた大弓を呼び出し、魔力の矢を装填する。しかし、それを把握していたバイロは足の一本を伸ばし、ペルセウスの足元から絡めるように彼の身体を縛り上げる。
「はっ!?な、何だこれ…気持ちわりぃ!!」
「ぐしゅしゅ…お前は特に放っておくと厄介だ。両手両足を塞がれてはさすがに何も出来まい?」
ただでさえうねうねしているタコの足に絡みつかれているうえ、全身を纏わりつくように縛られているため、嫌悪感が働いてペルセウスに魔法が使える余裕すらなくなっている。今までで彼をここまで苦戦させた存在も珍しいが、方法が方法である…。
「ざっけんな!俺がこんな目に遭っても誰も得しねーだろ!!普通こーゆーのはルーシィのポジションだろ!?」
「あたしの事なんだと思ってんですか、ペルさん!!ぎゃ!?」
何やら展開に文句を叫んでいるペルセウスの言葉を耳にしたルーシィが怒りの表情でそう叫ぶと、バイロの攻撃が当たって、どこかへと飛ばされていく。ほぼ残骸となったアトラクションの山の一つに突き刺さり、下半身が抜け出せなくなった。
「ちょっ!?これ…抜けない…!!」
「姫!これを!」
別の残骸の中に、ルーシィ同様下半身が埋まってしまっていたバルゴが、彼女に向けて何かを投げる。手に収まるサイズの謎の筒状のもの。それを戸惑いながらもキャッチに成功したルーシィに向けて、バルゴがそれについてに説明を始めた。
「伸縮可能な星霊界の鞭。『エリダヌス座の
「何でそんなにマイナス思考なのよ!!」
最後の最後につけられた補足に、思わず声をあげるルーシィ。だが
「やってみなくちゃ分からないでしょ!!」
持ち手と思われる筒の部分に少し魔力を流し込めば、青い魔力の鞭に、黄色く細い螺旋の魔力が巻き付いた形の、まさしく星の大河を彷彿とさせる鞭が顕現。高所に存在するパイプに巻き付けて引っ張れば、埋まっていた下半身が、残骸の山からスポンと抜けて脱出に成功する。
「うお!?何だアレ、ルーシィあんなの持ってたか!?」
飛び込んできたルーシィと、彼女が手に持つ見慣れない色の鞭を目にして、ナツは思わず足を止めてそこに視線を向ける。気合の声を入れながらバイロ目掛けて鞭を振りかぶり、バイロの顔がある部分へ何発も鞭の連撃を当てる。
「ぶぎゃ!?」
「って!弱ー!?」
だが、痛くも痒くもないような反応を示したバイロにあっさり反撃を喰らい、ナツのぐもっとした叫びが辺りに響く。バルゴの言う通り、本当に効かなかった。ちょっとくらいは期待してたのに…。
「本当に効かないじゃない!役に立たないわよこんなモン!!」
吹っ飛ばされて再び別の山へと、今度は上半身が埋まったルーシィが、突き刺さった状態のまま苛立ちのままに騒ぎ立てる。何であのタイミングで渡してきたんだ、と言う思いが頭の中に浮かび上がる。
「どうした?もう妙な魔法は使わんのか?」
ココとペルセウスを締め付けながら余裕綽々と言った様子でルーシィに問いかけてくるバイロの言葉。それを聞いた瞬間、ルーシィはふと、ある事に気付いた。
魔法。ルーシィの扱う星霊魔法は、決して少ない魔力で発動できるものではない。色々な星霊と契約を結んできた彼女であるが、必ずしもその全員を一度の戦闘で召喚できるかと言われれば否だ。あまり多くはない自分の魔力量では、星霊魔法を連発するとすぐに魔力が切れてしまう。
だが、バルゴから貰った『
「ありがとう…。あなたたち星霊の気遣い…大切にするからね…!」
残骸の山から抜け出したルーシィは、再びナツを弾き飛ばしたバイロに向けて鋭い目を向けながら彼女たちに感謝の言葉を呟いた。直接的な攻撃が効かなくても、
「次は貴様だ、小娘ー!!」
多くの足を振るってきたバイロ。だが、伸縮自在の鞭の特性を利用し、まずはバイロの足のうちの一本を巻き取るように操作。固定したところを鞭を縮めて跳躍。勢いを利用して先程の足場から退避して攻撃を避ける。その光景に驚愕しているバイロの足の一本に着地して、ルーシィは彼の顔の方へと駆け出す。
「その子を放しなさい!」
「はぁ?こいつは我が軍のものだ。貴様には関係なかろうて」
敵であるはずのココの身を案じる言動に疑問を抱えながらも、バイロは然程気にした様子もなく足を振るって落とそうとするが、彼女は再び鞭を伸ばして別の足へと避難する。
「痛がってるじゃない!」
「こうすればもっと痛がるぞ?」
ココを捕らえている足に更に力を込めながら締めると、ココの口から更に苦悶の声が発せられ、ルーシィの怒りがさらに高まっていく。
「あんたねぇ!仲間なら…守るべき者でしょ!?」
足の攻撃を掻い潜り、伝い、法則性なく動いていき、ルーシィは彼の背後へと降り立ちながらそう叫ぶ。その言葉を聞いたココは、痛みとは別の、確かに心に響いたその言葉に対して涙を浮かべている。
「ワシの体でチョコマカと…ん!?」
「そんな事も分からない人には…負けられない!!」
何かの異変を感じ取ったバイロだが、既にもう遅い。ルーシィが最後の仕上げとばかりに両手で鞭を掴み上げて引っ張ると、ココを捕えている足を除いた計7本が雁字搦めとなっていて、彼の動きが完全に止められていた。
「あ、足が…いつの間に…!!」
「ギルドの人間として…!」
体勢を崩して、仰向けに倒れてしまうバイロ。何とかほどこうともがくが、想像以上に固く結んでしまったらしく、なかなか抜け出せない。
「よく言ったルーシィ!」
その声が聞こえた瞬間、ルーシィはハッとバイロの足の方へと目を向ける。絡まったことで足と言う障害がなくなったバイロに、遠慮なく攻め込もうと駆けあがっていくナツ。
「よくもやってくれやがったな!仲間を大切にしねぇような奴等に…!!」
そして、大きく跳躍。両手にそれぞれ大きな炎のエネルギーを発し、バイロに狙いを定めていく。
「オレたち
防ぐ手段はもうない。無防備となってしまったバイロの顔に焦りが見え始めるが、唯一自由のままになっている足で締め付けているココを見つけてその表情があくどい笑みへと変わる。
「やれるのか?今攻撃を撃てば、ココも一緒に焼けてしまうぞ!?」
その行動に、思わずナツの体が固まる。歯を食いしばり、脂汗を流して躊躇いを見せてしまう。
「あいつ…!!」
ルーシィもまた、卑劣な手段を見せてくるバイロに、何度目かも分からない怒りを抱える。だが、彼女を助けようにも
その時、バイロの足が、ココを掴んでいる部分から何かで切断され、その切断した存在が、ココを抱えてその場を避難した。
「ぬぁにぃ~~!!?」
九死に一生と思いきや、その一生さえも潰されたことで最大級の驚愕の声を発するバイロ。そしてココを助け出したペルセウスが、右手に握った黒い直剣を振るって斬り落とされた後のタコの足を千切りにしてしまいこみながら、ナツへと叫んだ。
「こんな奴をタコ焼きにしたところでマズくて食えねぇ。遠慮なく消し炭にしてやれ、ナツ!!」
「おっしゃあ!ナイスだペル!!」
「ちょ!ちょっとタンマ!どうか…やめ…!!」
盾にされた存在がいなくなったことで躊躇いが消えたナツが、更に炎の温度を上げていく。命の危険さえを感じてバイロが止める様に頼み込むが、もう止まりやしない。
「右手の炎と、左手の炎…!二つの炎を合わせて…!!
火竜の煌炎!!」
左右の手に集った炎を合わせ、勢いある炎へと変化させる。そしてその炎の砲弾ともいうべきそれを、思い切りバイロの顔面へと投げつけた。勢いは顔面のみならず、全身にまで渡り、彼の大幅に強化されたタコの体を勢いよく炎上させた。
「さすがナツね…!」
為す術もなく焼かれ、断末魔を上げながら倒れ伏した巨大ダコを見ながら、ルーシィはその表情を晴れやかな笑みへと変えた。
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巨大ダコになったバイロも下し、ココもペルセウスが助け出した。ひとまずは落ち着いたと言える。
「しっかしタコになれるなんて、エドラスの魔法もすげぇな」
「自分で体験はしたくないけどね…」
老体とは思えない身のこなしに加えて不思議な魔法薬品を作り上げる頭脳。幕僚長と言う前線とは縁遠い立場でありながら、意外にも厄介な相手だったと言える。タコになれる魔法に関しては、ナツとルーシィで意見が二分されていたが。
「それで?お前が持っているその鍵…このじーさんが相当欲しがってたみたいだが、どういうもんだ?」
その中で、自分が抱えたままのココが持つ、竜の紋章が彫られた鍵について本人に聞き出そうとするペルセウス。まだ彼自身に苦手意識はあるものの、ココはもう、この鍵に関する内容を彼らに隠すつもりはなかった。話そう。永遠の魔力は魅力的だが、それより大切にするべきことを、彼らの姿を見て気付けたから…。
「あのね…この鍵は…」
だが、ココがそのことを口にしようとしたその時だった。
突如前触れもなく、遊園地全体を覆うほどの猛吹雪が発生したのだ。
「さ、さぶっ!?何なの急に!?」
「うほーっ!雪だ!吹雪が出たぞ!遊園地のアトラクションか!?」
「こ、こんなの…私もし、知らないよう…!!」
女性陣二人が寒さでかじかみ、ナツが妙にはしゃぐ中、ペルセウスだけはこの異変の正体を察知していた。
「これは、天候魔法…!シエルの
「あ、そっか!シエルもグレイもまだここに…!!」
ペルセウスが口にした内容に、ルーシィが思い出したように叫びながら、周囲を見渡す。すると、入り口近くの方向に、言葉を失う光景が、一同の目に映った。
「ええーっ!?」
「は、は、はわわ…!!」
「な、なっ…!?」
「何じゃありゃあーーーーーッ!!?」
一同があげる驚愕の声。その正体は…
吹き荒れた猛吹雪が集い、巨大な球体で出来た何かが、作り上げられていく光景だった。
おまけ風次回予告
シエル「遊園地がいきなり壊れたり、地響き鳴り響いたり、轟音が立て続けに発生したり、ナツたちも大分暴れてるね…」
グレイ「くっそ…あのアゴ割れ野郎の剣、厄介すぎだろ…!何かうまくやれる方法がねぇもんか…」
シエル「上手くやりたいところだけど、グレイと二人で共闘ってあまりないから、その辺りも考えなきゃだし…」
グレイ「ぶっつけ本番でやるしかねえ!やるぞシエル!」
次回『天候は氷砂糖』
シエル「ところでさ、あいつの名前って『シュガーボーイ』って言うらしいね」
グレイ「あ?そうなのか…それがどうした?」
シエル「もう明らかに“ボーイ”って年に見えないけど、その辺り親は考えてたのかな?」
グレイ「知らねぇよ!どーでもいいし!」