その出会いは奇跡のようなものでした。【完結】 作: 白黒魂粉
「ーーーそれではこれにて一学期、終業式を終了します…」
登校してから2時間ちょっとで終業式が終わって、俺たちは成績や
課題などを渡されていた。
「課題は配り終わったな?……よし、しっかりと家で勉強するように
成績で1の着いていた者は指定された日に補習を実施するから遅れずに
くるんだぞ。
……よし、それじゃあ、今年も楽しい夏休みだ!羽目を外すのは構わないが…
外しすぎて親になって二学期を迎えるなんてことのないようにな!!」
なんて担任のブラックジョークに苦笑いを浮かべながら、俺たちは
教室を後にして行った。
「……いまから何をしようか」
俺は廊下を歩きながらそんなことを考えていた。
東風谷の所へ行く?……いや駄目だ。なんか恥ずかしい
そんなことを思っていると、携帯に東風谷からの着信が入った。
電話に出ると
「先輩ですか?いまから行くので下駄箱で待ってて下さい」
とだけ言って彼女は一方的に電話を切った。
……何をするんだ?そんなことを考えながら、俺は下駄箱の方へと向かうのだった。
向かう途中、俺は成績のことについて考える。
昨年度の成績は中の上程度だったのだが、今学期の成績に関しては中々に評価が下がっている項目が見えていた。
5段階での評価なのだが、昨年度よりも下がっている教科がチラホラあるような感じだったのだ。
「勉強だけじゃダメか……」
実技に関する部分も頑張るべきなのだろうな……俺は改めてそんなことを思うのだった。
◇
「あっ、先輩。待ちました?」
「いや別に」
「そうですか?なら良かったです」
そんな会話を交わしながら俺たちは合流した。
「今日は何かあるのか?」
「そうですね……特にはないですけど……せっかく午前中出終わったんですから、街に出かけましょうよ!」
そう言われるものだから、俺は
「街……?まぁいいか。」
と返事を返した。
そうしてそのまま電車に乗り、街へやってきたのは良いが……
「何を話せばいいのか全く分からない…」
「私もです……話したい事はいっぱいあるのに……何から話せばいいのか……困りましたねぇ…」
「でも時間ならいっぱいあるし、ほら。電車着いたし降りるぞ」
とは言っても俺は対して金を持ち歩かない主義の人間なせいで、俺の手持ちには紙幣が数枚と硬貨がちょっとくらいしかないのだ。
「それで、昼飯もまだだしどうする?こっちで食べてくだろ?」
「そうですね。どこかで頂きましょう」
なら……どこに入るかだよなぁ…ここは男らしさを見せるか……いつも俺がいきつけてる所に行くか……
「…先輩の行きたい所でいいですからね?先輩の好きな物知りたいので」
悩みすぎたか……。まぁ、東風谷がそう言うのなら俺がよく行くあの店にしよう。
そうして俺はその店へと向かった。
平日の昼間ならやってるだろ…
そう思いながら俺は大通りから外れた人どうりの少ない場所へと入り込んでいた。
「先輩のお店ってこういう普段行かない場所にあるんですか?」
「そうだな。今日行くのは知ってる奴が少ない名店だ。……まぁ定食屋だが…味は結構行ける。俺が保証するぜ」
そう言いながら俺たちはその店に入った。
店内に入ると、店主が表に出てきて
『おっ?珍しい奴がくるじゃねぇか!……ん?そっちの嬢ちゃんは
見やい顔だな……それに髪も緑……』
「おい、こいつの話は別にいいだろ。そんなことよりもいつもの定食。
やってるか?」
『やってるぜ。兄ちゃんはいつものやつな、ちなみにそっちの嬢ちゃんはどうする?』
「えっ……?じゃあ先輩と同じもので……」
「という事だ。よろしくな」
『分かった。出来上がるまで待ってな!』
それだけ言って店主は店の裏へと消えていった。
「……なんか、凄い人ですね」
「ああいうやつだよ、でもいい人なんだ。」
「へぇ……」
それから数分後、完成した料理を食べた東風谷はその味に驚愕したかのように
「凄く美味しいです!」
と感想を零したのだった。
面白かったら感想よろしくンゴ。
次回に続く