その出会いは奇跡のようなものでした。【完結】 作: 白黒魂粉
バイトで心身共にやられてました!
……あれからどれだけ時間が過ぎたかは分からない。
だが、俺はこの極限的な状況に耐えられずに徐々にだが思考力が
削がれていってることは確かだった。
「………………」
もはや言葉も話さない…。
一日に二回だけやってくる美咲さんだけが俺の話し相手なのだが、
話すことが無い。
俺は何故こんな目に合わなければならない?
そんな考えが頭をよぎる。
そうだ、その通りだ…俺は普通に学生として毎日を過ごしているだけなのに……!!
なんで義理の家族にここまで無茶苦茶な目に合わされないといけないんだーーーー!!!
「……くっ…そ……」
俺を縛る縄をどうにかしようと藻掻く。
しかし、縄は硬く縛られていてどうやっても解けないし、これ以上しても余計にキツくなるだけだと思い、動きを中断する。
「………………ちくしょう……」
何も出来ない俺は、ただそう呟くことが出来なかった……
既に限界は近い…そう思った時、俺の身体から金色の光が発生したーーーーー!!!
◇
〜守矢神社〜
「ダメだ。どうしても特定できない」
「私もだよ……それにこの街から離れているならそれだけで私達の
効力も効きづらくなってるしね……」
「何とか……もう一度探してみるよ」
「分かった。私もこっちで探ってみる。」
終業式の日から早くも5日が過ぎていた…。
加奈子様と諏訪子様が先輩の存在を探そうとこうしてくれているのだが、それでも先輩の存在を探知することはできないでいた。
私も力に……
何よりもあの先輩の姉を名乗る人物から早く先輩を助け出さなければ……そうしないと先輩がどんな目にあうか……
そう思うだけで私の体は恐怖で震える。
それだけは避けなければ……なんとか……なんとか…先輩を…
その一心で先輩に憑依させた使いを探す。
先輩の体に危険が起こった時、あの使いはとてつもない神力を発生させることができる。
それを探知することで私は先輩のことを探すことになるのだが……
「どうして……?」
やはり見つけることができない。
何がいけないのだろうか、何故先輩を見つけることができないんだろうか?
「……どうすれば……」
不安で俯いてしまう…。
何もできない自分が情けない……
自身の想い人一人助けられないで何が巫女……何が神様ですか……!!
自身への怒りでおかしくなりそうだった……。
そんな時だった…
「……?!!あれって……!!」
ボッと何か光の柱のような物が遠くの方で起こった。
しかし、あれはただの人間では見ることのできない光だ。
神の使いが発する特別な………………
「早苗!あれは…!?」
加奈子様達が気づき急いだ様子で私にそう言った。
私はただ一言……
「……先輩、そこですね」
その一言だけを呟いた。
あの場所は加奈子様達の活動範囲外だ……
だが、場所が分かったのなら一刻も早く救出する……
何故か私の心から、とてつもない自信とそれを超えるアドレナリンが
溢れ出ていた。
次回、遂に早苗さんが動くーー!!
お楽しみに