その出会いは奇跡のようなものでした。【完結】   作: 白黒魂粉

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3話目〜


石段の下で

あれから数時間東風谷と話していた。

途中からは彼女に勉強を見て欲しいと言われたのでそれをやっていたら

いつの間にか太陽は沈んでいた。

 

「あ……もうこんな時間ですね。先輩、今日はありがとうございました。」

時計の針は既に8を指しており、流石に悪いと思ってくれたのか東風谷もそう言ってくれた。

 

「構わないよ。それじゃあ今日はありがとうね」

 

「こちらこそ!あ……それと…なんですけど……」

 

「?どうしたんだ?」

 

「良かったら明日も勉強を教えて貰ってもいいですか?まだ分からない所がいっぱいあって……」

 

「なんだ、そんなことか。それなら構わないよ。それじゃあまたね」

 

そう言って俺は神社を後にして石段を降りていく。

勉強を教えることはこちらの復習にもなるので別に何度でもやって構わないのだ。

それに……どうせ帰る場所に俺の居場所はないわけだからな。

 

そう考えながら歩いていると、石段の最下段に人影があることに気が付いた。

こんな時間に参拝するのか?と思いながら歩いているとその人物はこちらをじっと見つめてそこから動こうとしない。

少し疑問に思いながら石段を降りきるとその人物の姿がようやくはっきりとみえた。

それは恐らく自分よりも年下の少女だった。

 

「ねぇ、君のお家はどこだい?」

流石に無視する訳にもいかないと思い、俺は彼女にそう尋ねた。

すると彼女は少し微笑んで

「へぇ、見えるってのは本当なんだ。」

と呟いた。

 

「……!まさか君は…」

すぐに察してしまった。この人は多分神様だと、普通の人間には見えないと言われている神様なのだろうと。

「そう。私はこの神社の神…守谷諏訪子。ミジャグジ様だよ」

 

「へ、へぇ…俺はーー」

 

「桜田優也くんだろ?君のことは早苗から聞いてるよ」

 

「……へ?」

 

「早苗のことを振ったってことも知ってる。あんなに可愛い子のことを振るなんてね…なんて面食いなんだ…って思ったよ」

 

「そういう訳では…」

 

焦りながら訂正しようとするが、諏訪子さんはすぐにニッとわらって

「別に私は怒っていないよ。そこまで親バカではないからね、でも……」

 

「あの子には時間が無い。決めるならなるべく早く……ね?」

 

それだけ言って、諏訪子さんは俺の目の前からスッーと透過してしき

俺の視界から消えていくのだった……。

 

 

時間がない……か。

彼女は……東風谷早苗は一体何を抱えているんだ?

俺の頭にはその疑問だけが残っていた。携帯を確認した時には時刻は既に9時を回っていて、俺はやばいと感じてすぐに走りだすのだった……

 

 

 

桜田優也……か。

早苗も面倒な男のことを好きになったもんだ。

そう考えながら早苗の所まで迎う

 

「あ、諏訪子様。どうかしましたか?」

 

「いやー少し話さないかい?」

 

「?構いませんけど」

 

どうかしましたか?と言う早苗に私は単刀直入に彼のことを尋ねた。

 

「この前言っていた桜田優也って言う子のこと……まだ好き?」

 

すると早苗は照れくさそうに笑って

「はい…昨日は振られてしまいましたけど……諦めきれません…だから

今日先輩が来てくれたことに少し驚いているんです。それに……」

 

早苗は嬉しそうに

「明日からも勉強を教えにここに来てくれますから。」

と答えた。

 

「そう。わかった、私は早苗のこと応援しているからね!それじゃあおやすみ」

 

「はい!おやすみなさい。」

 

そうして早苗と別れた。

私が部屋から出た所で神奈子と出くわす…彼女もどうやら気がついていたらしい。

 

「一杯呑む?」

そう私が提案すると、彼女も快く引き受けてくれた。

 

器に注いだ酒を呑みながら、私達はこう結論付けた

「彼のことはまだ早苗に任せよう。私達が出る幕はないよ。」

そう、これは当事者達の問題だ。

 

少なくとも数ヶ月後には私達はこちらの世界からは居なくなるのだから……

 

 




とりあえずこのシリーズ終了するまでは他の作品作りたくない

次回また進展します
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