その出会いは奇跡のようなものでした。【完結】   作: 白黒魂粉

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お待たせ。

ラスト1話楽しんでくれ!!


最終回 結界を越えて

俺の姿を早苗が見たらどんな反応をするのだろうか…

 

なんてことを考えながらも俺は神社の廊下を歩いていた。

 

「……かなり傷がついていたりしてるな…それに人の気配も……」

しない。それどころかあの神様の気配も無かった。

 

「つまり俺は結界を超えてはいないってことか……?」

 

『その様だな。』

 

突然頭の中に声が響き渡った。

 

『どうやら主は最後の最後で踏みとどまっていたらしい』

 

なるほど…だから俺だけ…

 

「じゃあなんで俺はあの部屋に放置して……いや、まてよ?」

 

俺は目覚めた部屋に一度戻る。

 

やはりそうだ……。その部屋の中をみたら分かった。

 

ここの一室だけは結界を超えないようにしていたんだ。

 

「やっぱりそうだ。東風谷…」

 

『主はやはりお前のことをよく思っているようだ。それにしても……

結界を超えると言っていた筈だったのにな…少し誤算だった。』

 

「そうだな…でもこの部屋以外の所も一応確認しておくか……」

 

そうして部屋を後にする。

どこかに何かないのか……?

そう思いながら俺は部屋を探し回る。

 

すると……

 

「ここは……確か東風谷の……」

 

無意識のうちか、気が付けば東風谷の部屋の前までやってきていた。

 

俺は襖を動かして、中に入る。

 

「なんか空き巣みたいだな……」

 

そんなことをぼやきながら、何かないのかと周辺を見渡した。

 

すると…………一つの物が俺の目にとまった。

 

「ん?これは……」

 

それは机の上に置かれていた日記だった。

 

「日記……?これは読んでもいいのか…?」

 

『読んでも良いだろう…それ以外の手掛かりが見つからない。』

 

ということなので、俺は日記を開いた。

 

それは高校の入学の所から書かれているものだった。

 

4月〇日

 

入学式が終わって、優也くんを見つけた。

目が合ったけど…優也くんは私のことを忘れているのか、そのまま視線を外してどこかへ行ってしまった…。

 

4月△日

 

放課後…優也くんに告白した。

振られることは分かっていた……けど、それ以上に彼が私のことを全く覚えていないということが判明したことの方が悲しかった。

自業自得だけど……これから頑張ろうと思う。

 

4月□日

 

優也くんが神社まで来てくれた。

私に勉強を教えてくれるらしい……、久しぶりの彼は数年前と全く変わっていなかった。

教えるのがとても上手で、毎日来てくれると約束してくれた。

嬉しかった

 

6月〇日

 

今日、優也くんに文化祭を一緒に回ろうと誘ってもらった。

もちろんOKしたし、嬉しさで心が満たされていくようだった。

そうだ、その日のうちにもう一度告白しよう。

優也くんは私を好きでいてくれるだろうか……

 

6月〇□日

 

告白はダメだった。

それでも私は優也くんと一緒に回れたことはとても嬉しかった。

それに…………優也くんの身体にまた、私の遣いを入れ込むこともできた。

今度はきっと成功してくれるはず…数年前の失敗は踏まないだろう…

 

 

6月△日

 

遣いを送ったせいか、体調が優れない…暫く学校は休むことにしよう。

優也くんに逢いたい……それでも気まずさもあるし、仕方ないと言うことにしよう。

 

 

 

 

「……ここから…ん?書かれていないのか?」

 

そこまでページをめくって、俺は次のページがないことに気がついた。

確かこの辺から俺は東風谷と会う機会が減っていたのだ。

 

「……あ、あった。……これは…」

 

俺が誘拐された時の話だろうか、俺の身体から光が出た時のことが書かれていて、そこには…

 

【優也くんの中に居る存在が覚醒した。これならすぐに探し出せるかもしれない。】

 

と書いてあった。

 

「……あと時の……」

 

『その時点で俺の意識もお前の中に産まれたんだ』

 

「そうだったのか…」

 

ペラペラとページをめくる。

それ以上は本当に何も書いていなく、その日までの日記しか記されていなかった。

 

「これが東風谷の心情…か……」

 

俺は床に座り込む。

 

これを知ったところで、俺は東風谷の居る世界へ行く方法が分からないのだから。

あ……そう言えば…

 

「なぁ、お前なら何とかできるんじゃないのか?」

 

『え?それはちょっと出来ないな。』

 

なんでだよ……と思っていたら、それを汲み取ったのか続けて

 

『俺は覚醒しただけで基本的にできることはサポートだけだ。

だから結界を跨ぐような荒技は俺には出来ない』

 

「説明どうも。じゃあどうすればいいんだ……?」

 

神社は探し終えたので、俺は仕方なしに外へと出る。

 

どこかボロついた境内へと出ていくと、そこには桜田優成がいた…。

 

「なっ……?!なんで…お前が……!」

 

「起きたのか、なら話は早い。」

 

スタスタとこちらに歩み寄り、優成はどこか汚れた封筒をこちらに差し出した。

 

「これは…?」

 

と、俺が疑問に思っていると、優成は続け様に

 

「これは東風谷早苗からお前に向けての手紙だそうだ。目覚めたら渡して欲しいと頼まれてな。……俺は確かに渡したからな。」

 

そう言って神社を後にしようとする彼に

 

「まて!……結局、あの美咲さんは一体なんだったんだ」

 

「過ぎた話なんだが……まぁ、俺という遺伝子を継いだ悲しい性を背負っていたんだよ。今は施設で更生中だ…少なくともお前に関わることは今後の人生で一度もない。」

 

もっとも…………そう付け足した後に

 

「お前と出会うことすら、これからの人生では無いんだろうけどな」

 

そう言って、優成は神社から姿を消した。

 

『罪滅ぼしみたいな物か……』

 

「なんの事だ?」

 

『お前は知らなくてもいい。……よし、それならその手紙を開けろ。』

 

言われなくても……そうして俺はその封筒に手を付けた。

 

封筒の封を外すと、中には何か手紙ともう1つ……シールのような物があった。

 

「手紙には…………」

 

 

《先輩へ

 

先輩。この手紙を読んでいるということはもうお目覚めになられたのですね。

この手紙を先輩が読んでいる頃には、もう私は今の現実世界とは別の

幻想郷という場所に暮らしています。

恐らく、遣いの方から詳しい話は聞いていると思います。

それでも私と一緒に居てくれると言うなら…もうひとつの紙に書かれた手順通りの方法を試して、この結界を潜り抜けて来て下さい。

二度と会えないかも知れませんが、私は先輩…優也くんのことが大好きでした。

〜早苗》

 

「……幻想郷…」

 

『地図にも載っていない、忘れ去られし存在が行き着く最果ての楽園……だったか。』

 

「?なんだそれ」

 

『現代社会における存在を否定された異形が辿り着く安息の地と呼ばれている。』

 

「なんで知ってるんだよ」

 

『幻想郷は神々の中でも有名だからな。俺もその程度の知識はある。』

 

『それよりも…お前は向かうのだな?主の元へ』

 

「当然だ。俺はあいつが好きだから」

 

『よく言った。ならばその紙を見よ。』

 

そうして折りたたんであったもう1つの紙をひらげた。

 

「これを地面に敷いて……なんだ?神力を注いで結界に穴を開ける……?」

 

『それなら俺に任せろ、やり方はこうだ』

 

すると、俺の身体から光が発生した。

これは…………あの時の…!?

 

『よし、ならその紙に手を付けて力を流すのだ!!』

 

「分かったーーー!」

 

すぐに手で抑えるようにそこに触れた。

 

すると紙がゆっくりと光を帯びていき…やがて……

 

俺を…いや、神社全体を包むほどのおおきな光となったーーー!!

 

 

 

 

〜幻想郷〜

 

「…?!結界に綻び……?一体何故……」

 

真っ先にその異変に気がついたのは博麗の巫女、博麗霊夢だった。

 

霊夢はすぐにその場所へ捜査へ行き…そこで彼と遭遇した。

 

「……え?なんで人間が……ねぇ!何してんのよー!」

 

「…ん?ここが…」

 

「?何言ってるのか聞こえないんだけどー!」

 

そう言って霊夢はその男に接近する。

 

男はこちらに気がついたのか、霊夢に駆け寄って行って…

 

「済まない、この近くに東風谷早苗という少女は居ないか?」

 

「早苗…?なんであいつの名前を…?貴方一体……」

 

「俺は桜田優也。東風谷早苗の…知り合いなんだ。」

 

その一言で、霊夢は察した。

この人間が早苗が話す桜田という男ということを……

 

ならば話しは速い。

 

「……分かったわ。早苗はこの近くにある守矢神社に居ると思う。だからそこまで案内してあげる。」

 

そう言って霊夢は空を飛ぶ…

それを見た優也は驚いた顔で

 

「空を飛べるのか……?!どういう理屈で……」

 

と言葉を漏らしていた。

 

「ここじゃみんな飛べるのよ。」

 

霊夢はそう言って、優也を持ち上げ、守矢神社の麓まで連れて行った。

 

「はい、ここからは自分の力でどうぞ。私はこれで失礼するわ」

 

「あぁ、助かったよ。ありがとう霊夢。」

 

「気にしないで、まぁ早苗をよろしくね。」

 

そう言って霊夢はどこかへ飛び去った。

 

優也は目線を上げて…1人こう呟いた。

 

「さて…登るか」

 

 

登り始めて早数時間……ようやく登り切った。

 

俺は息を整えて、守矢神社の門を潜る。

 

「あれ…?すいません…もう今日は…………」

 

懐かしい声が聞こえる。俺の事に気がついていないのだろうか…なら、俺が言うべき言葉は……

 

「久しぶり」

 

これだった。俺はただ笑いながらその一言を彼女に伝える。

 

「えっ…………なん…で…」

 

驚いているのだろうか、まともな声が出せていない彼女をみて少し微笑む。

 

そうして……

 

「お前に会いたかった。早苗、お前に会って、この言葉を……返事を伝えたかった。」

 

彼女の方を見つめ、俺はただ一言……こう伝えるーーー

 

「俺はお前のことが……好きだ。俺と付き合ってくれ」

 

彼女は目に涙を貯めながら、笑顔でこう答える。

 

「分かりました…!」

 

ーーー

ーー

 

それから数年が経ち、東風谷早苗はとある外来人と結婚した。

という情報が文々。新聞から発行された。

 

そこに取られた写真に映る二人は…とても……とても幸せに満ちていたという…。

 




ということでこれにて…[完]!!

2ヶ月という期間でしたが、見て頂きありがとうございました!

初めは早苗さんのヤンデレ堕ちからの泥沼展開という案もありましたが、最後まで正統派ヒロインでいてくれました。

ここまで来れたのも見てくださった皆様のおかげです。
本当にありがとうございました!少しでも、皆様の中に何か残すことが出来たのならば幸いであります。



さて…これにてこの二人のお話は終わりです。

これからはまた別の小説を書いていく予定ですので、どこかご縁があればまたお会い致しましょう。

改めて、ここまでご愛読して頂き、誠にありがとうございます。

良ければTwitterやっていますのでそちらの方も見てみてください。

それでは…またいつかお会いする日まで……

番外編としてその後の二人の姿が見たい?

  • イエス
  • ノー
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