その出会いは奇跡のようなものでした。【完結】   作: 白黒魂粉

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文化祭、貴方は誰と?

新学期が始まりテストも終わった頃…俺たちの学校では他校よりも少し早い文化祭を実施している。

 

その日は中等部と高等部の生徒達が自由に互いの校舎を行き来して

様々な出し物を出したりするお祭りイベントだ。

 

俺もこのイベントは結構楽しみにしていて、それにこの地域でも有名な行事ということもあり、外部の人間も多く行き来することになる。

 

「そういえば来月には文化祭ですねー」

 

「そういえばそうだな。」

 

帰り道、東風谷にそう言われて俺も相槌を返す。

俺も楽しみだ。他のクラスの出し物や出店などを見て回るのも、自分のクラスでそれを運営することも。

 

「そういえば先輩達は何をするか決まりましたか?」

 

「いや、まだこれと言って案は出ていないな。そっちは?」

 

「私のクラスもです…。定番のものじゃない特別な出し物をしたいって

思ってるんですけどいいのが考えられなくて…」

 

……そう。何か他とは違う特別な出し物。

この思想に囚われてしまうと結局時間が足らずに物足りない出し物で本番を迎えることになるのだ。

それの性で外部の連中に冷やかしを食らったりする羽目になる。

 

それが嫌ならさっさと方針を決めて下準備を始めておかなければならない。

 

「あっ…私いい事思いつきましたよ!」

 

「?何が?」

 

東風谷にそう聞き返す。

すると彼女は得意気にしながら

 

「私たちは占いをやるんです!私直々にその人の運勢を占ってあげたら

いいと思いませんか?!」

 

「あー…いいかもしれないな……問題は……」

 

その占いとやらを他の奴らが信じるかどうかと客を効率よく回すことが可能なのかという所。

それにそんなことをしたら東風谷の時間は殆どクラス出し物で掻き消えることになる。

 

「東風谷の時間が殆ど無くなってしまうぞ?」

 

「へ?別に私が抜けたくなったら手相占いに切り替えたらいいんですよ。それに私も文化祭を回ってみたいですしね。」

 

「……先輩と。」

一泊置いてそういう東風谷に対して俺は

 

「まぁ構わないよ」

 

とだけ返した。

 

「えっ?!いいんですか…?私てっきり断られるのかと思ってて……」

 

「1人で回るのも確かにいいんだが……俺自身、あんまり友達が作れなくてな。」

 

仕方の無いことだ。

クラス替えで友達だった人達と離れ離れになり、それから追い討ちをかけるかの如く東風谷の告白を受けた俺に対する学年としての風当たりというのは最悪に等しいものとなった。

こんなに人気者の彼女がどうしてお前なんかに…

クラスの陽キャ君に言われた言葉だ。

全くもってその通りだと思った。

まぁ、結局彼女と過ごす時間が今は一番長いのもあってか、俺が学年で浮くことになるのは、そう時間がかからなかった。

 

「だからまぁ……もし良かったらなんだが…」

 

とても照れくさい…多分今俺の顔は真っ赤なのだろう。

頭をかきながら絞るような声で

 

「俺と…一緒に文化祭を回ってくれないか?」

 

とその言葉を伝えた。

 

東風谷は嬉しそうに笑って

「……分かりました…当日…楽しみにしていますね!」

 

と返事を返すのだった。




前回早苗さんがあまり出てこなかったのもあるので、今回は多めで登場しましたね。

あ、ちなみに現在は6月です。

次回、文化祭準備です。

お楽しみに
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