ハイスクールD×D~転移の白 転生の赤~   作:新太朗

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VSレヴィアタン

 カテレア・レヴィアタンはセラフォルー・レヴィアタンに対して激しい嫉妬をしていた。先代魔王の血族である自分を差し置いて、次の魔王になったからだ。

 これまでは血の繋がりを何より優先してきた。だが、最近の冥界は実力をより重視してきた。実力があるなら例え平民や転生悪魔でも上級になる事ができた。

 カテレアはそれが許せなかった。冥界を作ってきたのは四大魔王だと言うのに。それを忘れているかのような今の上層部に。

 だからカテレアは冥界を数名の部下と共に冥界を捨てた。かつての冥界を取り戻すために力を手に入れた。

 

(彼女の力があれば冥界を取り戻せる!)

 

 カテレアが言う彼女とは無限の龍神オーフィスだ。時代ごとに姿を変えている龍で現在の姿は黒ゴスロリの幼女の姿をしている。

 オーフィスの目的は次元の狭間にいるあるドラゴンを倒す事だ。カテレアはそのドラゴンを倒す事を条件にオーフィスに力を貸してもらっているのだ。

 しかしカテレアにオーフィスが倒そうとしているドラゴンは倒せない。そもそも誰もそのドラゴンに勝つ事は出来ないのだ。

 無限の龍神ですら勝てないのに勝てるはずもない。だけど、オーフィスを後ろ盾にしてテロ組織を作る事が出来た。

 

(仲間たちが集まった来た。今こそ、反撃の時!)

 

 戦闘員は十分な数が揃っている。それに堕天使コガビエルが事件を起こしてくれたおかげで三大勢力のトップが人間界に一同に集まる情報を得た。

 これほど条件がいい時は今までなかった。それに魔王サーゼクスの妹のリアスの眷属に利用出来る『神器』を持っている者が居たので利用しようとした。

 しかし利用は出来なかった。情報ではある部屋に居るはずった、半吸血鬼がどこにも居なかったのだ。カテレアは情報を寄越した上層部の悪魔に苛立ちを覚えた。

 

「ヴァンパイヤはどこに居るのですか!?」

「そ、それが……この部屋のどこにも誰も居ません……」

「くっ……やはりあの者たちを信用した私が馬鹿でした!」

「カテレア様、どうしますか?」

「計画は続行よ!魔王たちを襲撃する!」

「はっ!」

 

 カテレアは計画を続行する事にした。ここまで来て諦める訳にはいかない。それにこれほどの事をしておいてタダで済まされるとは思っていない。

 ならここは最後まで計画を実行する他ない。カテレアは魔王たちが居る部屋を見た。そして八つ当たりでオカ研部室を魔法で吹き飛ばしたのであった。

 

 

▲▲▲

 

 

「仕留めろ!」

「追い込め!」

「くらえ!」

「遅いんだよ!」

「だ、誰だ。一体……」

 

 カテレアは校庭に出て連れて来た者たちがたった一人に圧倒されている場面に遭遇した。白い翼にクリアブルーの羽に金色に光る聖剣を持つ少年が一人でこの場を圧倒していたいのであった。

 

(あれは……今代の白龍皇の兵藤一誠とか言う人間のガキか!情けない、たった一人にここまで好き勝手にさせるとは!)

 

カテレアは今代の白龍皇の少年一人に押されている部下たちに苛立ちを感じていた。カテレアはもちろん一誠の情報に目を通した。

 最近、覚醒したばかりの一般人の白龍皇。双子の兄が赤龍帝だという事以外、特に気にする事はないと思っていた。

 しかしどうだろうか?たった一人にここまで押されていた。カテレアは仕方なく部下たちの前に立った。

 

「調子に乗るな!白龍皇!」

「お前は……カテレア・レヴィアタンか」

「私の事を知っているようだな」

「ああ、俺のスパイがお前の所属している組織に居るんでね」

「何!?スパイだと!」

 

 カテレアは一誠からスパイの事を聞き驚きを隠せなかった。しかしどこか腑に落ちた事があった。それは情報ではオカ研にいるはずだった半吸血鬼が居なかった事だ。

 

(ハーフヴァンパイヤが居なかったのはそのスパイが情報を流した所為か!)

 

 カテレアは一誠やスパイに対する怒りが沸々と心の底から沸きあがって来るのを抑えられずにいた。カテレアは無数の魔方陣を展開して、そこから魔弾を放った。

 しかし一誠にとってカテレア程度の魔弾程度では掠り傷すら与えられないだろう。

 

「おっと!」

「このっ……当たれ!」

「嫌なだね!当ててみろ、下手くそ!」

「くそがっ!人間がっ!!」

 

 カテレアは一誠の挑発に簡単に乗ってしまった。怒りに任せて、次々と魔弾を放ったが一誠に当たる事はなかった。

 それがカテレアを苛立たせていた。そしてカテレアは懐にある物を見つめた。

 

(これは魔王たちとの戦いまで温存しておきたかったが……ここまで来て負けて帰るなんて出来ない!)

 

 カテレアは懐から試験管を取り出した。その中には黒い蛇が蠢いており、カテレアはその中の黒い蛇を口へと運び、飲み込んだ。

 

「な、なんだ?」

『イッセー。あれはオーフィスの蛇ですよ』

「オーフィスって例の無限の?」

『ええ、そうです。奴は自分の力の一部を他人に飲ませる事でその者の能力を強制的に引き出す事が出来るのです』

「ドーピングか!」

 

 一誠はアルビオンから蛇について聞くと警戒心を強めた。ドーピングがどのような物か理解しているからだ。今は弱くともドーピング一つで実力がヒックリ返る場合もあるからだ。

 オーフィスの蛇を飲んだカテレアは先ほどよりも確実に魔力の質と量が格段に上がった。もはや魔王級と言ってもいいだろう。

 

「その程度か?」

「何?」

「無限を司る龍の力と聞いてもっと期待したいしていたのだけど、正直ガッカリだ。今なら命まで見逃してやるから投降しろ」

「こ、このっ……人間風情が調子に乗るなよぉぉぉ!!」

 

 カテレアは一誠の余裕に怒りのパラメーターが振り切れた。魔力を全開にした。その魔力の波動に学校中のガラスが割れて砕けた。

 それだけカテレアの魔力が凄いのだろう。周りの者たちもカテレアから離れたが、一誠はどこか余裕を出していた。

 

「正直、魔力が無限になったとか龍化するとかなら驚いたかもしれないけど……所詮、お前は悪魔でしかない。そんなお前では人と龍を併せ持つ俺には勝てない」

「その減らず口がどこまで続くか見てやろうぉ!!」

「ああ、見せてやるよ。俺の本気を!」

 

 オーフィスの蛇を飲み込んだカテレア相手に一誠はオーラを全開にした。そのオーラは今のカテレアに負けてはなかった。

 

「アルビオン。調整は完璧だろうな?」

『もちろんですよ。いつでも行けますよ』

「そうか……ならこの場の全員に見せ付けてやろう!歴代最強の白龍皇の力を!」

 

 一誠は『白龍皇の光翼』の奥底に眠るある力の制御をずっと考えていた。そしてその制御が数日前に終わったのだった。

 そこからアルビオンが調整していた。そして今夜、ついにその力を試すチャンスが訪れたのだ。

 一誠が放つ無色だったオーラが段々、白く染まってきた。

 

「我、目覚めるは皇の真理を天に掲げし白龍皇なり!」

 

『ああ、始まる』『ええ、始まるよ』

 

「無限と夢幻すら超えて、真道を統べる!」

 

『無限と夢幻を超える』『覇道ではなく真道を』

 

「我、白き龍の皇帝と成りて」

 

『今こそ白い龍に』『今こそ真の皇帝に』

 

「汝らに誓おう!純白に染まりし世界の果てを見せると!」

 

『汝の進む世界に白き未来の輝きがあらん事を!』

 

 一誠が呪文を口にした瞬間、目を開けてられないほどの光がその場に満ちた。そして光が収まるとそこには白を超えて、純白の龍が立っていた。

 

「純白の白龍皇だ!さあ、始めようか?」

 

 

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