今回前半は土御門視点、後半は玄霧先生視点となります
上やんの半年ほど前に負った記憶障害を、ただ言葉を発しただけで治せるような能力者を俺は聞いたことがない、それができるとしたら、きっと魔術サイドの人間だけだろう、そして、それができる人物に俺は心当たりがある、イギリス清教に昔所属していたが、そのあまりに巨大な力のため魔術サイド全体から追われることとなった存在、《
そう思い、俺はあいつの後をついていくことにした、幸い彼は喋らなければ魔術を発動できないと聞いている、もう一人の女の子を怖がらせてしまうことになるが喋る前に拘束して、情報を聞き出せばいい
そうして追っていると彼と女の子が人通りのない路地までやってきた
今しかない、そう思って俺はその男の後頭部に銃口を突き付けた
「ちょっと待つんだにゃあ」
俺は男の一挙一動を見逃さないよう最大限の注意を払いながらそう言った
「おっと、しゃべるなよ、お前の魔術の種は分かってるんだ、うなずくか、首を振るかで答えろ」
この要求も当然だ、まぁ喋るより引き金を引くほうが早い、相手もそんなこと分かっているだろうから、そんな馬鹿な事はしないと思うが一応言っておく、さて最初に何を聞こうか、はいかいいえで答えられる質問しかできないとなるとそこそこ大変だ
そんなことを考えていると、
ビリビリ
突然俺の腕に電流が流れ拳銃を落としてしまった
「ちょっと、いきなり先生に拳銃を突き付けて、いったい何のつもり?」
しまった、男を警戒しすぎるあまり女の子のほうに注意を割くのを忘れていた、学園都市では能力者が当たり前にいるというのに!!
だが、彼女の電撃はそこらのちんけな能力者の出せるようなものではなかったレベル4、あるいはそれ以上の、
そう思い彼女のほうを向き、顔を確認すると、なんと、あの有名な常盤台の
「私に気づかずに先生を襲うなんて馬鹿ね」
「ありがとうございます、御坂さん助けられてばかりで申し訳ないです、さて、とりあえず」
ヤバい、俺は反射的に耳をふさいだ、
【貴方」「は」「傷つけられない】
だが無意味だった、彼の言葉を耳では聞いていなくとも俺の体が聞いてしまった、これで俺は彼を傷つけられなくなったのだろう
「これでもう大丈夫です」
そう言って彼は
「すごいわね、あんたの能力」
「さて、どうして私のことを襲ってきたのですか?」
白々しくそう言った、科学の街に魔術サイドの人間がいること自体で襲われる理由には十分だろうに
「俺は学園都市に紛れ込んだ魔術師を追い返す、若しくは消し去ることで科学サイドと魔術サイドのバランスをとっているんだ、不審な魔術師が入りこんでいるのなら探りを入れるのは当然だろう
さて、もう万策尽きた、俺はここで死ぬかもしれないが、少しでも会話して情報を引き出そう
「そうでしたか、でも、それなら心配はいりませんよ、私は人の頼みを断れなかったもので、大学を卒業するときに、ぜひうちの学校にと連れてこられただけですから」
多分だが本当のことを言っている、そんな気がした、彼が頼み事を断れないのはイギリス清教でも有名だったし、ついさっき上やんに触れられるまで、記憶を失い、知識だけで動く機械のような存在だったと聞いていたから
「そうか、信じるにゃあ、だから今日のところは見逃してくれないかにゃ?」
俺はそう言った、もちろん100%信じている訳ではないが、それでもそこそこ信頼に足る人物だと思ったからだ
「いいですよ、何かあれば協力します、私も科学サイドと魔術サイドの間で戦争が起きてほしくはないので」
ずいぶんあっさりと逃がしてくれたばかりか何かあれば助けるとまで言ってきた、本当に頼みを断れないお人よしのようだ、上やんに似たものを感じる
「襲っちまって悪かったにゃあ」
そう言ってそそくさと逃げ出すようにその場を去った、とりあえず上やんに触ってもらって彼の能力を解除しなければ
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「よかったんですか?あのまま逃がしちゃって」
御坂さんが少し腹立たしそうに彼の去って行った方角を見ながら言った
「彼にもいろいろ事情があるんでしょう、けがもしてないし大丈夫ですよ」
私は彼が頑張っていた記録を世界から読み取って知っている、彼は基本的にはいい人だ、そりゃ科学サイドの総本山に私のような魔術サイドから追われているような人間がいれば驚くだろう、
「先生がそう言うならいいんですけど、優しすぎるのは損ですよ」
そう言って彼女は心配してくれている、元は私が原因で今日の出来事が起こっているというのに、優しすぎるのは彼女もだろう
そうやって他愛のない会話をしていると寮についた、
「御坂さん、本当に今日はありがとうございました、貴方がいなければ私は今も記憶を失っているままでしたでしょうから」
私は最後にもう一度お礼を言った、正直三人には一生頭が上がらないだろう
「いいのよ、私はただ手紙の謎を解決したいだけだったから、お礼なら食蜂に言いなさい、後ちゃんとクラスのみんなには謝るのよ」
「いえ、私にとっては三人とも私の恩人です、手紙の件もしっかりと謝ります、今度困ったことがあったら言ってくださいね」
彼女なら殆どのことは一人で解決できるだろうが、それでも無理なら頼ってほしいものだ
「ん、分かってるならいいの、じゃあね、また何かあったら頼るかもしれないわ」
そう言って彼女は寮に戻って行った
さて私も寮に帰ろう、明日はクラスのみんなに謝罪もしなければいけないし、テストの採点とかもある
そうして私の人生が一変した一日が終わった。
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追記
まだ終わりません、これから原作に絡めていくんでこれからもよろしくお願いします