CONTROL   作:白燐乱

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 スワン荘の女子寮の部屋で部屋の同居人が彼女に声をかけた。

 

「シーちゃん、先行ってるね」

 

「うん、先生に遅れるって言っといて。」

 

「うん」

 

それだけ言うと、同居人の声は遠くなり数年前の事故により松葉杖の補助を必要とする彼女ただ一人となった。

 

よし、と荷物を整理し部屋を出て鍵を閉める。いつものルーティンをこなしつつ階段を下り寮を出た。人っ子一人いない道路を歩く。時刻は始業ギリギリだ。同居人が出るのがいつも遅刻すれすれなので見てるこっちが冷や冷やするが彼女は無事学校についただろうか。

 

 

そんなことを思いながらCCMから繋がれたイヤホンには先程からちょっと前に流行った曲が流れている。最も、彼女が好むのは人の声がないBGM系の曲なのだが。

 

 

「バネッサおすすめの曲だからなぁ……」

 

 

そう呟くと前の方で二人組の私服の男子が騒いでいる。どうやら入学者のようだ。自分には関係のないことなのでそのまま通り過ぎようとしたら赤髪の男子に声を掛けられた。

 

 

「なぁなぁ!君ってここの生徒?」

 

「うん、君たちは入学者でしょ?」

 

「あぁ!最高のLBXプレイヤーになるためにな!」

 

そう高らかに宣言する彼に苦笑した。もうすぐ学園の門に近づき二人はそれぞれ喜びと緊張の表情に変わる。

 

 

「あ、君たちはあっちね」

 

そう言い指を指して警備員の方へ誘導する。

 

「え!?そうなの!?」

 

「うん、じゃあ私はこれで。運が良ければまたね」

 

「?」

 

「あぁ!じゃあな!」

 

金髪の男子は、首を傾げ赤髪の男子は意味がわからないようだがとりあえず返事をしたらしい。まぁ、運が良ければどこかで会うだろう。

 

 

 

そう思い教室へと向かった。

 

 

 

 

 

「蔵前!!またお前は遅刻しよって!!!!」

 

教室に入るなり1限目の猿田先生に怒鳴られた。

 

「シオン、またお前は」

 

呆れた、と言わんばかりの小隊長、マシロが自分に話しかけた。

 

「足の調子が悪かったんですよ、隊長どの?」

 

「っ〜〜、お前……!」

 

挑発的に言えば、短気な彼らしくすぐに挑発に乗った。周りは、また、かと顔に出ている。

 

「シオンちゃん、あんま虐めんといてくださいな」

 

「わかってるよ、ヤヨイさん」

 

後ろの席のヤヨイに言われニコりと笑顔で言えばこちらも笑顔で返された。ヤヨイの隣に座るミオがオロオロと自分たちを見ている。いつも通りのメンバーに安堵しつつウォータイムを迎えた。

 

 

 

ロシウスの司令官、イワン・クロスキーが小隊に今日の振り分けをしている。第14小隊の次は自分たちだ。

 

 

「第15小隊!!

 

お前たちには、タンデムの港の防衛任務にあたってもらう!!」

 

「了解」

 

 

マシロがそう返事をし、ブリーフィングが終了した。

 

 

『これよりセカンドワールドを起動します。』

 

その言葉で生徒たちは自分の持ち場につく。

 

 

 

 

『ウォータイム開始まで、5、4、3、2、1

 

 

ウォータイム開始』

 

 

 

『クラフトキャリア、発進』

 

 

15、と書かれたロシウスカラーのクラフトキャリアが今日の任務地へと向かう。

 

 

『まもなく、目標ポイント。

 

降下準備、完了。いつでも平気です』

 

『了解した、降下開始!!』

 

隊長の言葉でクラフトキャリアから3機のLBXが降下を開始した。

降下をするなり、2機のグレイリオが高台へと向かう。それを隊長機のガウンタが確認すると敵機へと向かって走った。

 

 

 

 

「目標確認、これより補正に入る。

 

右30度、補正完了。」

 

 

口頭で言えば、画面に映るヤヨイが頷いた。

 

『じゃ、僕が先撃つんでその後は左右から攻撃しましょ』

 

「了解」

 

ブツ、と通信が途切れると、隣のグレイリオから攻撃が始まった。

 

それを見てシオンも攻撃を開始した。数発撃つごとに場所を変えて敵を倒す。漏れた敵を隊長のマシロが倒す。

 

やがて、フィールドにいる敵がいなくなったのかメカニックから通信が来た。

 

『敵機、反応消失。

司令官より、通達。帰還せよ、とのことです』

 

『了解した、ミオ。クラフトキャリアを』

 

『了解』

 

その日のウォータイムは基地へと帰ったら終わった。

 

『オアシス3の所有権は、ロシウスからジェノックに移ります。戦闘を終了し、、ロシウスの登録機体は敷地内より退去してください』

 

 

「へぇ…ジェノックが」

 

『あんな小国に負けるなんて防衛部隊は何してるんでしょうね!!シーちゃんもそう思わない?』

 

「そうだね、隊長?」

 

『いや、ジェノックの機体が2機増えてる。増員したらしい』

 

『それは難儀ですわ、気をつけませんとな』

 

『ああ…』

 

どうやらマシロがオアシス3の戦闘映像を見ていたらしい。

 

 

 

 

「今日のウォータイムで、ジェノックにオアシス3を奪われた。しばらくの間はジェノックによる攻撃が来るだろう、と予測される。各員、気を引き締めろ!!」

 

 

 

 

「俺は、先生にレポート出してくるがお前らはどうする?」

 

「マ、マシロさんを待ってます。」

 

「わかった。門の前にいてくれ」

 

「了解です、隊長」

 

ブリーフィング終了後、各々が帰り支度をしていた最中にマシロが用事を済ますために先に教室を出た。残された3人は揃って門を目指す。

 

 

 

「ジェノックかぁ…ロシウスから領土を奪うなんてすごいね」

 

「で、でも…これからはジェノックも相手に戦うなんて大変だよ」

 

「向かってくる敵がいんなら僕が狙い撃つますよ」

 

「それは頼もしいね」

 

 

「あっー!!!」

 

後ろから声がした。振り返ると今朝の赤髪の男子がこちらを指差している。

 

 

「君、は……」

 

「俺、瀬名 アラタ!!ジェノックって言う設定なんだ!!」

 

「はぁ……?」

 

興奮したように話す彼に周りの生徒は遠巻きに見ているか、さっさと去っていくのが見える。

 

 

「おい、あれってロシウスのグリーンじゃね?」

 

「だよな、てかジェノックって言ったぞ。アイツ。どーいうカンケーだ?」

 

 

 

「瀬名 アラタ!!」

 

またもや、新しい人物が来た。こちらは青色の制服、ジェノックの女子生徒だ。

 

 

「ジェ、ジェノック!?」

 

「おいそれと他国の人間と話してはいけません!!

 

ごめんなさい、私達はこれで。失礼します!!」

 

それだけ言うと女子生徒はアラタを引っ張って去っていった。

 

 

「お前ら、なにジェノックと揉めてんだよ」

 

我らが隊長、マシロが声をかけてきた。用事が終わったらしい。

 

「今朝、転入してきた子がルールをわからずに話しかけてきたのよ。」

 

「なんだそれだけか、帰るぞ。お前ら」

 

「はーい」

 

 

 

これが長く続く戦争の幕開けだった。

 

 






ちなみに4人とも、モチーフキャラがいてゲーム版のアバターなんですよ。


マシロ→男子アバター5
青っぽい髪の爽やかそうな髪型
↓
黒髪のメガネ

シオン→女子アバター5
黒髪のロングヘアー
↓
茶髪のハーフアップ

ヤヨイ→男子アバター4
前髪と後ろの髪で色が違う
↓
紺色の髪、前と後ろの髪で色味が違う
 
ミオ →女子アバター4
茶髪のツインテール
↓
黒髪のツインテール


の髪の配色とかを変えたらいい感じにイメージができたんでこうなりました。シオンとミオに関しては互いの色を変えただけです。
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