プリキュアとの奇妙な冒険‐ようこそヒーリングっど♥へ!‐   作:アンチマターマイン

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連休になったとはいえ、自分にはこのペースが限界のようで…
毎日更新の人とかスゴすぎる。とてもマネできん…


プリキュア・ピュリフィケーション!‐その2

みんなと展望台に集まった日の夜。

お夕飯を食べて、宿題に手をつけ始めたところで、ちゆちゃんから電話がきた。

 

「花寺さん?悪いわね、こんな時間に」

「ううん、いいよ。後から疑問が出てきちゃった?今日の話」

「ええ。結論から言うけど……あのDISCの記憶、根本的におかしいわ」

「…スピードワゴン財団、のこと?」

「話が早いわね。そう、関連団体の類は全滅よ。

 検索をかけても電話帳あさっても、どこにもない」

 

ちゆちゃんは、あの後、スピードワゴン財団っていう巨大財団の名前を

今まで生きてきて一度も聞いたことがないのをまず疑問に思ったみたい。

結果は、その通り。わたしもたった今確認してみてる。

スマホはふさがってるから、地理の授業で使う地図帳を見て…

杜王町なんてところ、宮城県にない。

承太郎さんは、ここで観察したヒトデの論文で博士になった。それなのに。

 

「グリーン・ドルフィン・ストリート刑務所、これもかなりガンバッて探したんだけどね。

 ないわね!少なくとも私が理解できる範囲では!しばらく英語見たくないかも…」

「F・Fさんの思い出の場所、それ自体が最初っから無い。ってことだよね。

 でも、あの記憶がみんなデタラメの作りものだなんて、わたし考えたくないよ」

 

だとしたらわたしたち、マンガか何かを真に受けて動き回ってるアブない人になっちゃう。

ここまで来てオチがそれだったら、さすがにわたしも泣いちゃうよ?

鳴滝くんなんか、もうコレ以上ないくらいに恥ずかしいよ。

また死にたいとか言い出してもサスガに責められないよ、これだと!

 

「それは私も同じだし、仮にそうだとしても

 スタンドなんていう超能力が現実にあるのは変わらない。

 今、F・Fさんと承太郎さんの記憶をウソ呼ばわりしても話が進まなくなるだけね」

「うん……」

「私もね、ウソだと決めつけて電話したわけじゃあないわ。ただ、あのDISC…

 まるで、私たちとちょっとだけ違う別の世界からやってきたみたいに思えるのよ。

 そうだとして、できることは何もないけど…この異常な状況。

 プッチ神父は、もしかしたら『勝った』のかも知れないわ」

「『勝った』?それって…」

 

あまり気分よく聞けそうな話じゃあないよね。

つまり、徐倫さんたちがみんな負けて再起不能にされたっていうことだから。

承太郎さんの、記憶DISCを抜き取られる直前の最後の想いまで無にされた。

どうしようもなくなったその瞬間でさえ、理屈抜きでただ守りたいだけだった想いが。

お父さんが、娘を守りたかった。それだけの、痛いほどの想いを…

この仮定は、そういうこと。

 

「『天国に行く方法』そんなセリフをあの男は口走っていたわね。

 それがうまくいったのか、いかなかったのか……

 その方法の結果として、私たちの世界にやってきてしまったとしたら?」

「神父さん、だけがいるの?」

「そう、そしてスタンドを広められるのはホワイトスネイクだけ。

 この場だけ見れば辻褄は合ってしまうわ。

 …仮定に仮定を重ねてる時点で話にならないけど、そういう考え方もあるってこと。

 ただ、やっぱりスタンド能力をバラまいてる誰かがいるんなら、

 そいつは『敵』だと思うべきね」

 

『天国に行く方法』は、あの承太郎さんが危険だと判断して一切記録をとらず、

文字通り墓の下まで持っていくつもりだった『儀式』の手順…

吸血鬼のDIOが、より高みに上った『何か』になるための方法。

それら全部はわたしたちが共有してしまった。

一語一句がすぐに出るわけじゃあないけど、おおよそは覚えてしまっている…

DIO本人の影も形もないんだから実行なんて無理だけどね。

だから心配なさそうだけど、ちゆちゃんの仮説通りなら…それもかなり怪しい。

 

「スタンドを使う人、早いうちに探して味方につけないと…ね」

「私たちでやるしかないでしょうね。鳴滝…くんに他人の説得を任せるのは、たぶん最悪よ。

 あっ、私が信用すると言った言葉に二言はないわよ?単純に評判が悪すぎるの」

「ちゆちゃん。わたしたちの中に…ひなたちゃん、入ってる?」

「入っていないわ。あの子を戦わせるわけにはいかないでしょう?

 あのスタンドじゃあ、よほど普段から気をつけていないと敵の攻撃を防げないもの」

 

正論だと思う。ひなたちゃんをバカにするわけじゃあ絶対ないけど、

そういう警戒から一番遠い子だと思うし。

メガビョーゲンと素で戦えるレベルの破壊力を持ってるスタンドなのに、

手足もなくて自分の真上にしか出せない…防御なんかムリ。アンバランスだよね。

 

「それは、そうだけど…わたしたち、スタンド見えないよ?

 説得したとしても、その……裏切られていきなり攻撃されたら、抵抗できないかも」

「そこよ。そこが難しいのよ。

 私たち自身がスタンドを手に入れなきゃあ、ね」

「前途多難だね。でも、くじけないよ!」

「そうね。向かうべき所はちょっとでも見えたし…

 まずは、スタンドをゆずってもらう方向を考えてみましょうか。

 あっても災難に巻き込まれるだけだものね。ホントに」

 

ビョーゲンズがいる以上、これは確かにホント。

だから、ひなたちゃんと鳴滝くんの守り方を考えなくちゃあいけない。

増えれば増えるほど立ち行かなくなるから、ビョーゲンズに狙われる人間は常に減らすべき。

後ろめたい思いを抱える必要はなさそうだけど、けっこう難問かな…

それに、スタンドDISCをゆずってもらったところで、適合しないと意味ないし。

承太郎さんの最強のスタンド、スター・プラチナのDISCがあるならほしいけど、

適合しそうなのはちゆちゃんくらいだし。わたしに近距離パワー型は向かない気がするよ!

 

「わたしたち二人でかぁ。いつか手が回らなくなるような…」

「鳴滝くんにも手伝わせるわよ。ウワサ集めくらいだったら問題ないでしょうし。

 何より!評判の悪さに甘んじてるあいつのせいで私は部活を休むことになったのよ?

 今後もこんなことを繰り返すわけにはいかないわ。

 他人と関わって、ちょっとでもマシに思ってもらわないと困るの!」

「その辺は、ひなたちゃんが助けになりそうだよね」

「正直、平光さんに担当してほしいわね。

 『あの類の危害』は簡単に許せるものじゃあないわよ。

 だからこそ、次にヘンな気を起こした瞬間、私が殴る。

 平光さんだけに押し付ける気はさらさらないわ」

 

これも問題ないわけじゃあないんだよね。

評判が悪い鳴滝くんが探りを入れてる時点で、

『あいつがお前のことを探りまわってるぞ、隠れろ!』になるかもしれないし…

そこを仮にひなたちゃんが補助したとしても、ダメージを受けるのはひなたちゃんだ。

言うのも考えるのもヤだけど…

『悪い男にダマされてるバカ女』の図になっちゃうかも。

そうなったら、鳴滝くんの言ってる通りに、

ひなたちゃんが道連れでツマはじきになっちゃう。

どのみち、わたしとちゆちゃんが根回しして助けなきゃあダメってこと。

あとは…鳴滝くんに男友達をなんとしても作ってもらうよ。男女比オカシーもんドー考えても!

 

「それじゃあ、次はいつ集まる?…全員で」

「明後日かなぁ。ひなたちゃんにも話を消化する時間がいるかもだし」

「明後日ね。連絡、まかせちゃって悪いわね」

「ううん、むしろウレシイよ。中心になれて!

 じゃあ、また明日。ランニングのときに」

 

ちなみに、明日は土曜日で、明後日が日曜日ね。

それにしてから入学してから今日で三日。スッゴイ密度が濃かったなぁー。

コレに一年とか二年続かれたら身が持たないよ正直…

せめて杜王町くらいの忙しさでオネガイします!

忘れないうちに連絡だけは済ませて、そのまま宿題。

あとはお風呂に入ってグッスリ寝た。疲れきっちゃってるよー。

 

 

 

 

 

翌朝、そんな疲れもフッ飛ぶ知らせが来た。

鳴滝くんから…単なる返信かと思ったけど、ここで見て正解だった。

そうでなかったら、わたしは……

 

『おれびょうげんずにされたころせ』

 

「……ラビリン!そんなコトあるのッ!?」

「よくは知らないラビ。でも、増やせたところで不思議じゃあないし…

 心がよどんでる人間だったら、やりやすいのかもしれないラビ」

「イタズラだったらブッ殺す!…けど、なんてこった!

 ホントだとしたら考えられる限り最悪だぜ」

 

ペギタンはちゆちゃんの家にいる。

だから、ちゆちゃんも一緒にすぐに呼ぶ。

これはもう最悪だ。とにかく、ひなたちゃんを守る。

そのために、ひなたちゃん家を待ち合わせ場所に、ジャージ姿ですぐ家を飛び出した。

ものすごく慌ただしく出て行ったから、お父さんもお母さんも怪訝な顔したけど、

グズグズしてるこの一瞬が危ないんだもん!

ランニングの前で良かったよ。ギリギリ言い訳がつく。

ラテを連れ出してるのはヘンだけど、そこらへんを考えるのは後。

ひなたちゃんの家はそこまで遠くないけど、急いでいるとこうも遠く感じるんだね。

直前あたりで、ちゆちゃんがこっちを見つけた。

 

「花寺さん、さっきの知らせだけど!」

「ホントだよ。こんなしょうもないウソつく人じゃあないでしょ?

 ビョーゲンズにされきる前に、最後の力で送ってきてくれたんだと思う」

「…なんてこと。もう、償わせる機会はなくなってしまったの?」

「まだそうと決まってないよ。プリキュアの力で助けられるかも!

 もし、わたしが…敵、だったら!ここで真っ先に狙うのはひなたちゃん!

 ビョーゲンズにされたっていうなら、鳴滝くんはいつか必ずここに来ると思う」

「あぁ~、いた~、のどかっち~、ちゆち~」

 

そこに、眠そうな目をこすって出てきたジャージ姿のひなたちゃん。

来る途中に電話して、みんなでランニングに出るってことにして家を出てもらったんだ。

あっ、お姉さんが手をふってくれてる…ウレシイけど今は困るなぁ。

 

「チョット小走りして離れよう。離れすぎちゃいけないけどね」

「ウチが、タッキーにコーゲキされるって、ナンデ?」

「寝ぼけないで!ホントに大変なのよ!

 メールはちゃんと読んだの?」

「電話で起こしてせかして出てきてもらったから、たぶんまだだよ!

 お願い、すぐに読んで!」

 

いぶかしげな顔をしてスマホを眺めるひなたちゃんの目つきが、次第に変わる。

昨日、あれだけ怖がったんだもんね。すぐに危機感を持ってくれたみたい。

 

「あたし……このままじゃ、死ぬ、の?」

「鳴滝くんがビョーゲンズになって、ひなたちゃんを狙ってくるのなら。

 わたしがビョーゲンズの立場になって考えたら…ひなたちゃんを見逃す理由がないよ。

 意識だけ残したまま体を丸ごと乗っ取って、ビョーゲンズの本拠地に連れ去ると思う。

 もしかしたら、F・FのDISCがある今、それすら必要なくって…

 いきなり止めを刺される、かも」

「なに、それ…昨日の今日じゃん!なんでそんなことに…」

「泣くのも不満も後で付き合うわ。今は助かりましょう。平光さん」

 

色々と言いたいことを飲み込んでくれたみたい。

うつむいて黙ったひなたちゃんと、改めてこれからの動きを打ち合わせようと思った矢先。

ラテがせき込んだ…始まっちゃった!すぐに聴診器を当てる。

 

『地面の下で水のエレメントさんが泣いてるラテ』

 

地面の下の水。そんなもの、下水道しかない。

ちゆちゃんもペギタンも、ラビリンもニャトランも…ひなたちゃんも一瞬で理解したみたい。

鳴滝くんの知らせは、これで確実に本当だって!

 

「下水道…『フー・ファイターズ』の独壇場じゃない!」

「周りの汚水が全部プランクトンにされるペェ!?

 まっすぐ突っ込んでいったら、たとえプリキュアだって勝てるとは思えないペェ」

「だ、だけどラビ!ほっておいたら汚染がドンドン広がるラビ!

 下水道は町中を走ってるから、すこやか市の地下がみんなやられちゃうラビ!」

「もう、こうなったらあとは引きこもってるだけでいいんだね、鳴滝くん…

 ビョーゲンズの汚染と『フー・ファイターズ』とが町中に広がって、

 手に負えなくなったら『終わり』」

「くそーーッ!何がどーなっても攻めるしかねぇーってコトじゃあねーかよぉーッ!」

 

スタンド使いらしい戦い方をするなぁ…

承太郎さんの記憶と照らしながら、わたしはそんなことを思った。

そしてわたしは、これをひっくり返さなきゃあいけないんだ。

 

「でも、まだよかった。これはホントの最悪じゃあない」

「どういうことなの、花寺さん?」

「そーだよ!勝ち目がないのに逃げたら終わりって、最悪すぎんじゃん!」

「ホントの最悪は!

 鳴滝くんがそのまんまビョーゲンズの本拠地に連れ帰られて、二度と戻ってこないことだよ!

 DISCの中身も全部知られて、スタンドもいいように使われる!

 そうなったら、いるかもしれない神父さんと手を組まれることだってありえるんだよ?」

「…なるほどね。それに比べたら確かにマシね。

 今ここで倒してしまえばどうにかなるんだもの」

「あっ…そっか、つまりたった今DISC使ってんだモンね」

 

なんか、らしくないくらい頭が回るなぁ、わたし。

F・Fさんと、承太郎さんの記憶を見たせいなんだろうな、きっと。

戦いの思考…敵の立場になって考えること。

F・Fさんの刑務所での『思い出』と、承太郎さんの『遺産』…

ありがたくお借りします!

 

「だったらぁー、今すぐブチのめさないとねぇー」

「その通りよ。でも、何か方法があるの?平光さん」

「ほらさぁ、いるじゃん!考えてみればさ、あいつのスタンド…ここに!」

 

得意げな顔をして、自分の鳩尾のあたりをポンポンと叩くひなたちゃん。

消せって言われてたのに、消してなかったんだ。あんなに怖がったのに…

 

「……あッ!」

「気づいた?ひらめいた?のどかっち、ちゆちー」

「スタンドのダメージは本体のダメージ!

 F・Fも分体に大ダメージを受けたとき、本体側も痛みを認識したわ!」

「でも、どうするの?今ここにいるスタンド使いはひなたちゃんだけで…

 『太陽』じゃあ、それをやるにはキツイけど」

「ビョーゲンズなんでしょ?ビョーゲンズはプリキュアで浄化するんでしょ?」

「…できるラビ。ボトルの力を使って、注いでやれば浄化できるラビ」

「スタンドを浄化するということは、本体が浄化されるってことだペェ。

 そんなことになったら、ビョーゲンズになってる魁は…」

「ぜってー飛び出してくるぜぇぇーーー、引っ込んでる場合じゃあねぇーニャッ!」

 

…すごい。決定的な一手が、まさかのひなたちゃんから出た。

(スッゴイ失礼なモノ言いだけど)

さっき、わたしは、『わたしがひっくり返さなきゃあいけない』って思った。

とんでもない思い上がりだったね。『わたしたち』なんだ。

みんなの力があれば、このピンチだって乗り越えられるよ!

 

「そこで、あたしからニャトランにお願いがあります」

「ン……おう、言ってみな」

 

かしこまって向き直るひなたちゃんに、エッヘンと胸を張って対するニャトラン。

何をお願いするのか、もうみんなわかってる。

誰も口をはさまない。当人同士だけ…これはきっと、大切で神聖なことだから。

 

「あたしを、プリキュアにしてください」

「意味は、わかって言ってんだよな?」

「わかってるし!もう逃げられないと思うし、逃げないよ。

 ここで勝たなきゃ、パパもお兄もお姉も危ないんだもん。

 みんなが、昨日のあたしみたいになって死んじゃうっていうなら、

 戦わないで逃げる方がよっぽど怖いじゃん。

 だったら…あたしから行くよ。お願い、みんなを守らせて!」

「ウン…じゃ、オレからもお願いだぜ」

「なに?」

「アイツを、魁を助けてやってくんねーか?

 悪いヤツかもしんねーけど、今のアイツに必要なのは、きっとお手当てだからよ。

 見捨てちまうには、ちっと早すぎるんだよな」

「オッケー。っていうか、元からそのつもりだったし!」

「よっしゃ、決まりだな!やるか、相棒!」

「オッス!」

 

ヒーリング・ステッキを受け取ったひなたちゃん。

黄の光が天を突き、ボトルをセットして変わったその姿の名前は……

 

「溶け合うふたつの光、キュアスパークル!」

「ニャア!」

 

黄色一色だね。わたしたちと比べて袖がなかったり、スカートが短かったりしてるのは

なんともひなたちゃんらしいと言うか…ヒヨコさんとかアヒルさんみたい。

 

「スッ……」

「おう、ひなた。カンゲキしたか?」

「スッゴーイッ!カッワイーイ!

 それに、この全身からわいてくるパワー、勇気!

 ウン、負けない!みんな守ってみせるぞー!」

「スパークルだ。変身中はそー呼ぶからな!覚えとけよー」

「…見てる場合じゃあないわ。花寺さん」

「あ、そうだ。変身しよ」

 

ラビリン、ペギタン、ニャトラン。

ここで、ついに全員のパートナーが決まって、三人のプリキュアがそろった。

変身のタイミングが遅れてチョットシマリが悪かったのはご愛嬌で!

 

「もう、たぶんこの時点で魁は不快感に襲われてるペェ!

 プリキュアは、ビョーゲンズの汚染に対抗するパワーだペェ」

「じゃあ、ここで一気に、ひなたちゃんに力を注げば…」

「いっせーので力を込めるわ!」

「いっせーのォ、せぇーーッ!」

 

ヒーリング・ステッキを通じてボトルの力をひなたちゃんに集中する。

桃、青、黄の光が揃ってあたり一面を照らす…

あ、今、ひなたちゃん家の近所の空き地にいます。

周り中家だらけだからかなりメーワクだよねコレ。ゴメンナサーイ!

でも、ご近所の人たちが苦情を言いに来る前に、

近くにあったマンホールから汚水が吹き上がった。

 

ゴボ ドババァァァ~~ーーーーッ

 

全然良くない、汚い!

異変を感じ取った人たちが一斉に逃げていく。

…仕方ないよ!ひなたちゃん家を離れたら、万一直接殴り込まれた場合助けに行けないだもん!

 

「ここで戦うしかない、ってことだね。…ね?鳴滝くん」

「おごおおおおおおおおおお

 がばッ!?ガバッ!?げべべェェーーーッ!!」

 

振り向いた先にいた彼は、とても見るに堪えなかった。

ビョーゲンズの肌色に変色した彼は、うずくまったままひたすら口から汚水を吐き戻していた。

というか、下水を泳いでわたしたちに接近してたっぽいね、これ。

ひどい、いろんな意味で…鼻つまみたい!

ひなたちゃ…スパークルはその辺、ゼンゼン隠さず言っちゃった!

 

「うわッ、クサッ……エンガチョー!!

 近づきたくないんだけどー!どうやって戦うの?」

「ぶざまな姿になったものね。鳴滝魁」

 

唯一うろたえなかったフォンテーヌが、一歩踏み出て言い放った。

せき込むのをようやくやめた鳴滝くんは、ゆっくりと立ち上がった。

松葉杖がないのに。自力で立てないはずだったでしょ?

 

「そんなに……そんなに早く死にてぇのか?

 復讐は遅くゆっくりなほど甘いってのによぉぉ~~~」

「復讐?それはむしろ私のセリフなんだけど?

 脳ミソまで病原菌に成り果てちゃったかしら?

 どうなの、鳴滝魁」

「ダーティ・ウォーターだッ!

 俺のことを呼ぶならそう呼べ!

 人間の名前なんかもういらねえええ」

 

『汚水』……得意げな顔して、人間の名前捨てるまでして名乗るのが『汚水』

……あんまりだよ。

 

「プリキュアァァア……オレは人間をやめたぜぇぇぇーーーーッ!!」




悲報。オリ主くん無敵の策、プリキュアの皆さんにより瞬☆殺!
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