プリキュアとの奇妙な冒険‐ようこそヒーリングっど♥へ!‐ 作:アンチマターマイン
そしてこれは乾ききった砂漠での水一杯に等しかった。
マジありがとう。
それよりもはるか前に、お気に入りしてくれた方々もありがとう。
いや、誰にも見向きもされないストリートミュージシャンだっている。
何人か足を止めてくれる人がいるだけでウレシイはずなんですわ。
その中にあってなお、今回は舞い上がった。調子乗らんようにせんと。
我ながら卑劣なことをしたわね。
知ったばかりのプニ・シールドであいつを吹き飛ばしながら、
私、沢泉ちゆは自分のやっていることにちょっと眉をひそめてしまう。
これで、あいつ…ダーティ・ウォーターから『逃げる』という選択は消えた。
なんとしても私を『消し』に来るでしょうね。
ただし、しばらくの間は。
数でも場所でも態勢でも不利なことを、確実にあいつは自覚しているわ!
マンホールから離れないのがその証拠よ。逃げられる位置をキープしている。
私たちにとっての敗北は、あいつに逃げられ、手の届かない場所に行かれること。
おびき出すのに使った浄化攻撃だって、すこやか市を出るほどまでに離れられたら
通じるかどうかもわからないのよ。
そうなったら潜伏したまま汚染をひたすら広げるでしょうね…たぶん負けるわね。
だから挑発した。逃げの一手が打てないほどに怒らせた。
…とはいえ、ね。本心もあるわよ?
さっき、泥人形に両脇を押さえられて泥の縄に首を突っ込まれそうになったとき…
これは、あいつが本当にされたこと。両親に本当にされたことだって理解してしまった。
肩を貸されていきなり呼吸困難になった理由もここにあるというわけね。
残りの泥人形二体は大兄さまと小兄さまとやら…少なくとも黙って見ていたのは確実。
ああ…まともな家庭じゃあなかったのね、そもそも。
そりゃ怒るわよ。そんなことあるはずないなんて言われたら。
でもね。病院の先生は、あなたをとても心配していたわ。
病院に付き添ったとき、私と花寺さんに何て言ったと思う?
『可能な範囲でいいんで。これからもあの子を気にかけてやってくれ』
こんなことを言われたら、怒りだけをぶつけるわけにはいかないわ!
そして、もっと腹が立つわ!あなたは、すぐ近くにいる味方に気づこうともしない!
だからね、思うのよ。あなたにはロクでもない奴らばかりしか見えなかったようだけど…
真心で接しようとした人は必ずいたって。
それに気づいていたのなら、もうちょっとマシな出会いだったんじゃあないかしら?
というか…今からでもそうしなさい!イジケてるくらいなら!
「さあ、行くわよ!」
「でも、どうするの?フォンテーヌ…うかつに攻撃できないよ?」
「プニ・シールドよ。取り囲んで押しくらマンジュウするの」
「あッ、それならキズつけずに済みそう!」
「めっちゃイイじゃん!それで行こ!」
「おめでたいフォンテーヌ!生きたまま溶かされるテメーの姿が楽しみだぜ!」
さすがに待たなかったわね。向こうから殴りかかって来たわ。
同時に後ろのマンホールから泥の塊が顔を出して、こっちに泥を連射してくる。
言うまでもなくフー・ファイターズね。すぐ『太陽』で乾くけど、無視できる威力でもない。
そういえば見えてるわね『太陽』。プリキュアの力が入ってるからかしら?
気にするのは後よ!泥弾は単なるけん制!本命はあいつ自身で来る!
…やっぱり!グレースとスパークルが左右に散ったところに、私に向かって直線で来た。
でも、殴ってくるとも思えない…さっきの話を聞いているなら、
この動きは進んで取り囲まれに来るようなもの。腑に落ちないわ。
すると、ここで来るのは…飛び道具!しかもパンチの効いたヤツ。
「俺の右手をくらえ」
「…んなッ!?」
ボバッ ドギュゥ
とは思ったけど、腕から先が飛んでくるとか誰も思わないわよ!
ロケットみたいに突っ込んできた右腕を辛うじて弾く。
草むらに突っ込んでゴロゴロ転がっていく腕。私は何を見せられてるのかしら。
よろめいてしまったところに、蹴り。来る!
「無ッ…駄ァ!」
「うぐうッ」
人間のパワーじゃあないわ。プリキュア並みか、それ以上…
そう例えるのはシャクだから、吸血鬼ってことにしてやるわ。
実際、DISCの情報にある吸血鬼と、今の私がほぼ同等じゃあないかしらね。
でも私のこれは、人を不幸にする力なんかじゃあない。
あーもう、蹴転がされてる間に右腕が再生されてるわ。
あと何発でもアレが来るっていうわけ?
「どれ!俺のパワー!俺のスピード!
思いっきり試させてもらおうかな!
てめーでだフォンテーヌゥゥゥ!」
「来る、って…言うなら。受けて立つわ」
構える。直後、打ちかかってきた!
地に足をつけて踏ん張った拳のラッシュ!
もう、これはアレね?あの男をリスペクトしたかったの?
ならもう仕方ないわ、付き合ってあげる!
「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァァーーーッ」
……オホン。
「オラオラオラオラオラオラオラオラオラ!」
別に遊びじゃあないわよ?
承太郎さんの記憶には、拳の打ち方狙い方までキッチリ書いてある。
スター・プラチナほどじゃあないけど、プリキュアの力でなら多少は再現可能だわ。
掛け声は、その…形から入ることにしたのよ私も!ちょっとハズかしいわ
今打ち合ってる限り、パワーでは負けてる。けど、スピードは僅差でこっちが上。
こっちの方が精密に動ける。ビョーゲンズになりたての向こうは力を持て余してるようね。
…もっとも。
「無駄だァァ~~ッ!」
「ぐぅぅッ…!」
そんなことを考えたのは当然、打ち負けてしまった後なのだけれど。
あっちは全身が人質だもの。カウンターを仕掛ければ心臓まで打ち抜きかねない。
ホント汚いわねぇーコイツ!いろんな意味で!
「フォンテーヌ!…このーッ」
脇に回ってたスパークルが仕掛けた。
反対側のグレースが、それを見て息を合わせて飛ぶ。
正直、ちょっと軽率とは思うけど…ありがたいわね。
態勢を立て直して私も入ろうとすると。
「させねえよ?」
ダーティ・ウォーターが右手をスパークルに、左手をグレースに向けた。
拳か?と身構えた二人だったけど、その予想はだいぶ外れた。
両手の指先すべてが銃口に変わってる。あれはF・F弾!
ドヒャ ドヒャ ギュン!
「わぁぁ~~~ッマシンガン!!」
「これじゃ近寄れないよ」
ろくすっぽ狙いもつけずに撃ちまくってるけど、物量がひどすぎる。
コンクリート塀に穴があく威力が雨あられと降り注いで、周りの家とかひどい有様。
ついでのように、着弾した場所がビョーゲンズに汚染されていってる。
「やめさせないと、ここもアイツの庭になっちゃうペェ」
「ペギタン…どうやら、それだけじゃあないようよ」
「ペェ?」
「ふたりとも、私の方に追い詰められてる」
撃ちまくられる弾に追い立てられた二人…とくにグレースは周りの被害が見ていられず、
積極的に空地から道路の真ん中に寄りつつある。
スパークルは、単純に余裕がなさそう。
初めての変身でのっけからこれだもの。無理もないわ。
それよりも…狙いがわかってきたわね。
「どういうことだペェ?」
「さっきまでのあいつと私たち、位置が入れ替わったわ。
つまり、私たちのそばにマンホールがある…どうやら、これが切り札ね」
「…まさか!じゃあ逃げるペェ」
「いいえ、ここが勝負所よペギタン。私は覚悟を決めたわ。
このまま持久戦してたら、あいつの人間の体が助からなくなる」
「…………。ちょっとでも遅れたら、フォンテーヌが、みんなが」
「私があなたに借りているものを忘れたの?
苦しむ人に手を差し伸べられる強さ、今使わなくてどうするのよ」
「ペェ……わかったペェ。ボクも命を賭けるペェ!」
命を賭けるなんて、軽々しく言う言葉じゃあないわ。
でも、そこまでやって、やっと勝てる世界があることを知ってしまった。
負けたら終わりなんだもの。後悔はひとつも残さない!
正面から殴りに行く。苦し紛れそのもののように。
「オラオラオラオラオラオラオラオラ!」
「無駄だっつってんだろぉぉーーー
無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄だァァーーーッ!」
「あなた活舌悪くてウダウダとしか聞こえないのよ!」
「ほっとけクソがッ」
オラオラと無駄無駄のラッシュの隙間。
不意打ち気味の右手ロケットにフッ飛ばされた。
飛ばされる先は、やっぱりあそこしかない!
落っこちて体を転げた先のマンホールから、泥の塊がゴバッと飛び出した。
全身にまとわりつかれるまであっという間…当然だけど気分は最悪よ!
「フォンテーヌ!」
「『太陽』!モット強く!モット強く照らさないと!」
「ダメだスパークル!それ以上はヤバイ!逃げ遅れた人とか動物が死ぬぜ!
ヒーリングアニマルとして許可できねえ!」
「ンじゃあどーすりゃいいのよぉぉーーーッ」
「答え!どーしょーもねぇーーーーッ!
キヒッ!キヒヒヒヒヒッ!わかったかよノータリン」
侵入してきた…ううッ
トラウマものね、これは…涙が出てきた…あとで覚えてなさい。
案の定、あいつはわざわざ目の前までやってきた。
「黙って見てるワケないじゃん……って、足!」
「足が、いつの間にッ…固まッ!」
「黙って見ちゃあいねーよ、俺だってなぁー
ま、見てなって。次はおめーらの番だからよ」
グレースもスパークルも、いつの間にか足元を這い出してきた泥に固められてる。
…読み通りよ。ホントに申し訳ないんだけど。もうちょっと我慢して。
私にとっては本格的に試練だわ。冗談じゃあない…
「気分はどうだフォンテーヌ?
これから全身を穢し尽くされる気分はよぉ~」
「うぅッ…ううう」
「命乞いをしろ!みっともなく泣きわめいて俺のクツをなめろ!
そのお高くトマッたツラをゲドゲドの恐怖に歪めろ!」
メシャ ガスッ ドボァ
ひどいことするわね…這いつくばらせて首とか顔を踏みつけるなんて。
したくもない経験だったわねぇ。この『ツケ』はどこにつけておこうかしら?
お魚の活け造りってこんな心境なのかしらね。
自分に起こったことがモノスゴすぎて口をパクパクするしかないというか。
けど、ペギタンは着々と準備中なのに…気づく様子が全然ない。
私の体内に侵入するだけ侵入して、あとはお留守。
あ、いけない。笑いが漏れちゃう。
「ふふっ…っく、ふふふふ…」
「ふ、フォンテーヌ?どーしちゃったのさー!」
「キ…キヒ!キヒハハハハハハハ!
折れた!ついに折れたぜヒィハハハーーーーッ!
臓物から血管にまで侵入されて、精神が崩壊しちまったようだなぁ~」
「ッ、どうして!どうしてこんなひどいことをするの!」
…まずいわね。二人にまで誤解されてる。
敵をあざむくには味方からって言葉もあるし、少し見守る。
というより、ここで種明かししたらホントにオシマイよ。
「教えてやるぜ!この世では、幸と不幸はプラマイゼロ!
こいつが不幸になったぶんだけ俺が楽しめる!」
「そんな…おかしいよ。絶対におかしいよ!
そんな考え……認めない!許さない!絶対に!」
「文句は父さんに言ってくれよ。こいつは大いにタメになる教えだった…」
「もーイヤーーッ!!
なんなのアンタの家!アタマおかしくなるーーーッ!?
それが、それがホントなら…アンタが最悪に不幸じゃん!!」
「そうだよ不幸だよ!だからあいつらもヘドロの海に沈めてやる…
俺にだけ通し字をよこさなかった父さんも、
俺が女じゃなかったから邪魔者扱いした母さんも、
俺をゴミ扱いした大兄さまも、ヒマを見ては俺を殴った小兄さまも…
みんな等しくドロドロに溶かして下水に流してやる!
その時やっと!鳴滝魁は幸せになるんだ!
もう俺は、あきらめなくていい!そのための力を俺は得た!」
一瞬、場が静かになった。
あなた、足が動かなくなってからうつむき続けた今日までは何だったのよ。
人を踏みにじった先にあるのが何か、あなた自身が身をもって知ったんでしょう?
私としてはそう言いたいけど、元から返事を期待されてないし。
グレースもグレースで、言葉が見つからないみたいだし。
そして、スパークルは…少しして、目から雫がぽろぽろと落ち始めた。
「なん、だよ…なんで泣くんだよ」
「わかんない。あたし全然わかんない。
ただ、さぁ…痛いよ。苦しいよ。胸が苦しい…
あたし、大好きだもん…パパも、お兄も、お姉も……
だから、だからさぁ……アンタの話が、苦しいよぉッ……ツライよぉッ
そんな幸せ……あたし、ヤダよぉぉ」
しゃくり上げる声だけが、今、ここの全てになった。
ただ、茫然とスパークルを見ているあいつは…
ダーティ・ウォーターじゃあない。鳴滝魁ね。
邪悪だけを表に現した顔は消えて、ただ人間の顔で立ち尽くしてる。
どうしていいのかわからない、っていう顔で。
お膳立てが整ったわね。予想外もいいところよ。
「……準備、できたペェ」
「ええ、始めましょう。今が最高の時よ」
下っ腹に力を入れて、一気に天へ解き放つ!
さっき覚えた感覚を、さらに強めるように体の内外へ巡り廻らせる。
青い光が満ちていく。全身を包む泥ごと染めて。
これが、プリキュアの底力よ!
「う、う、うァ!?なにをしてやがるフォンテーヌ!?
イカレちまってたはずじゃあねえのかよおおおおおお」
「お疲れ様ね、ダーティ・ウォーター。
わざわざ逃げ場のない場所に入り込んできてくれて、ありがとう!」
「てめえ、最初から…てめえの体をあえて差し出して!
ハメやがったっていうのか?この俺をッ!?」
「あなたは三流の悪党みたいね。手に取るようにお見通しだったわよ」
「ち、チキショオォ!離れねーと…」
急いで切り離そうとしてるけど、ノロイわ。
『太陽』があっても問題ないほどの泥を一気に出してるものだから、
いきなり切り離すなんてどう考えても無理よねえ?
そしてさらに、プリキュアは私一人じゃあない。
「グレース!スパークル!」
「うん!」
「今、助けたげる!グスッ…」
ボトルを通じて、三人で一斉に浄化の力を流し込む。
周りはみんな泥しかないから狙う必要すらないわね。
「ぐあああああチキショオオオオオオオ
こんなああああああ
こォォォォンなぁぁぁァァァァァ」
桃、青、黄。三色の光が混じりあう。
水に絵の具が垂れたみたいに泥をさかのぼって、
鳴滝くんの体に入り込んでいった。
これで、どうやら…終わりのようね!
「終わらねえええええ終わらねえんだァよォォォォォ
この体さえもオオオオオ切ィり離してェェェェェェ」
って、往生際悪いわねぇーーまだネバるの?
右腕と左腕、その他の、光が混じってなかった泥だけが逃げて着地した。
「やった…やったぜ!
これで邪魔な人体が消えた!脆弱性が消えたぜ!
ここからだ…あらゆる動物を超えたパワーで引き裂いてやるぜ」
そういう側面もあったか。これで人体という枷が消えたのね。
確かにこれは困ったわ。今までですら持て余していたのに、
こうまでなられたら三人がかりでも勝てるかどうか…
「そんな自慢話をする前に、後ろを見たら?」
「……ハァ?」
鳴滝くんの体に駆け寄ったグレースがそこにはいる。
彼女は手を彼の頭に這わせていて…すぐに、目当てのものを見つけた。
「DISC回収…スタンドDISCは本体にしかないんだもん」
「つまり、これでもうフー・ファイターズは操れないってことラビ」
「……ハ、ハ……ハァ?
…グァァァァァーーーーーーッ!?てめええええええええ」
「ここにいるのは、ただのメガビョーゲンってことかしら?」
「魂が捕まってるのは変わらないペェ。浄化は必要だペェ」
『太陽』に焼かれながらピョン、ピョーンと飛んでいく、
首と両腕だけのダーティ・ウォーターは近場の別のマンホールに到達。
そこから、今までの量すら目じゃあない泥の大洪水を吹き上げた。
「ヘッ、ヘヘヘヘヘッ、そうだよ、メガビョーゲンだよ!
俺が支配下に置いた下水の量を、今教えてやる!来ォい!」
あっちこっちでマンホールが空に打ち上げられて、
噴き出した泥が天を衝き、一か所に集まって…
「フゥゥゥゥーーーフォアアアアアアア!
メッガビョ~~ゲェェェーーン、フォアアアアアアアア!」
「踏みつぶしてやる!プチッと!プチッと!プチつぶしてやる!」
うわあ、シャレにならないわ…身長50mくらいかしら?
家を簡単に踏みつぶすみたいな大巨人が出来上がった。
アレって、F・Fが最初の頃に使ってた分身体のマネみたいね。
スタンド能力は使えなくなっても、
メガビョーゲンとして支配下にあるものは使い放題、か。
これは勝てないわね。私も、グレースも……
シュパッ ドボ ドボォ!
「ひいいいいいギイイイイイイいいいいいいいい!?
『
「たーまやー!っと来たモンだぜ!なぁスパークル?」
「こんだけデカいと入れ食いじゃん?当てホーダイ当てホーダイ!」
まあ、スパークルの『太陽』だけは別だったわね。
デカすぎるから、変なところに着弾したら大変なレーザーも
メガビョーゲンに向かって水平発射できちゃってる。
おまけにデカすぎるせいで『太陽』から受ける熱で全身が大変なことに…
あっ、崩壊が始まった。一分も持たなかったわね。
目の前に落ちてきたわね。ボタッ!と。
「……お次は?」
「ヒ、ヒィィィ!ヒィィィィィィ!?」
「あっ逃げた!」
「追うわよ!」
あいつ…最後の最後に!よりにもよって下水に逃げるなんて…
メガビョーゲンはメガビョーゲン。
今追わないと、手に負えなくなってから再戦を挑まれる危険は変わらない。
形はどうあれ、今回の件でその辺はよーくわかったしね。
「ちょっと待って。鳴滝くんの体!」
「…そうね。体自体は浄化できてるみたいだけど、それだけにまずいわね」
グレースの言いたいことはすぐにわかった。
つまり、汚水まみれの、両手がもげたケガ人が意識なく放置されてるのね。
このままにしておくだけで、戻ってくる頃には死んでいかねないわ。
かといって、私たちにはどうにも…どうしたらいいの?
「おい…あたしを使え!」
数秒間立ち尽くした私たちに声をかけてきた何かは…DISC!
DISCから聞こえてくる声を、私は…私たちは知っている!
「し…しゃべった……その声って」
「え、F・F!…かよ」
「どうなってるラビ」
「あんたらにわからないものはあたしにもわからない。
さっき、なんか『あったかい』光が流れ込んだだろ?
その時に何か起こったんじゃあないかと思う」
話し込んでる場合じゃあないわ。気にはなるけど。
そう切り出すよりも先に、DISC…F・Fの方から切り出してくれた。
「『魂』のない肉体は放っておくとすぐに死ぬ。
これは空条承太郎の実例でわかっていることだぜ…
だから、あたしが『魂』を代行する。
その間に、損傷しまくった肉体も可能な限り直してみる。
だから、DISCをこの体に入れたのなら…
あんたらは行け!『魂』を逃がすな!」
「わかった。お願い!」
グレースの即答は、みんなの即答よ。
今ここで頼れる誰かがいるのなら、これ以上のことはないわ。
さあ、捕まえにいかないと!総仕上げよ!
戦い自体は今回で終わってます。次回でピュリフィケーションは〆。
しかし、見せ場的に前回をちゆちー視点、今回をひなた視点だった方が
明らかに良かった気がする…うーんノリチグハグ。
書き始めてからわかったけど、オリ主を書くというのは
これほどまでに苦悩の連続なのか…みんな、スゴイ。
ハーメルンに名オリ主数あれど、そこに至るのはまったく簡単ではない…