プリキュアとの奇妙な冒険‐ようこそヒーリングっど♥へ!‐   作:アンチマターマイン

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次いで書き溜め分をドボン。事実上ここまでが導入。
これ以降はどうなるか…


花寺のどかが来た

「あっ…」

 

すこやか中学で、早々に再開するとは思わなかった。

あの女の子と、正面からばったり遭遇し…

 

「あ、あのっ」

 

そのまま通り過ぎて反対側に抜けた。

名札は見た。花寺のどか。クラスは隣。それだけわかれば充分。

 

「どったの、のどかっち」

「ちょっと、ね」

「あー、アイツ?関わんのは…ウーン、あんまオススメしない」

 

何か言ってるのがいるが、気にする必要もない。

遅かれ早かれ、わかること。

単刀直入に言うと、俺はいじめの主犯だ。

 

小三から中一まで、ある特定の男をサンドバッグ替わりにし続け。

しまいに逆襲を受けてこのざまになったくだらない男。

 

自慢じゃあないが…足が速くて全国クラスだった。

走ればみんなが喝采を上げた。みんなが俺をチヤホヤした。が、それも今や崩れ去った砂の城だ。

俺の腰に突き立てられた『果物ナイフ』は脊髄を破壊し、二度と走れない。

 

スポーツ特待生から誰もが蒸し返したくない恥部になった。

明るみに出た『巨悪』はたくさんの『正義』を呼んできて、

今度サンドバッグになったのは俺だった。

以前まで俺の取り巻きだった連中が、

こぞってビンとかバットを振り上げては下ろした。

 

される側になって、自分のやってきたことがようやくわかった。もう遅い。

世の中には、ごめんなさいで済むことと済まないことがあって、

穢れ(けがれ)は永久に落ちない。

そして悪名は、ここ、すこやか中学にも響き渡っていたわけだ。

 

なので、俺に近づく者は誰もいない。いる方がおかしい。

ともあれ、こんな終わった男の話はどうでもいい。

今の興味は、あの『スタンド』の正体とその真相だけだ。

 

あの場の記憶からだけで判断するなら、

『花寺のどか』は少なくとも無関係ではない。

仮に本体だとして、無差別暴力が目的だとするなら…

サイコ野郎を道連れに、有意義に死ぬ方法を本格的に検討するまで。

サイコ野郎は俺だって? 違いない。

まあ確認からだ。『そうだ』と思って見るのはやめる。

 

頭にDISCをはめ込み、始業式中にリピートを繰り返すこと半日。

 

彼女が剣道部に向かうところを遠目で見る。

少なくとも今しばらくは目撃者が多すぎる状態が続く。

ひとりきりになる瞬間があるとすれば、やはり放課後か。

 

「アンタ、何の用?」

 

何か言ってたのが、視界に割り込みした。

そういえば女は視線に敏感とか、逆襲事件前の女友達が言っていた。

 

「別に何の用もない」

「なら帰れ!」

 

ピシッと両手で指差してアッチ行けする何か言ってたの。

どのみち、しばらくは解散しないだろう。

校門あたりでの張り込みを決め込もうとすると…

 

「しゃーーーーーッ」

 

猫だ。茶トラの猫が現れた。威嚇している!

周りに人間がいくらでもいるのに、俺だけを威嚇する。

不自然だ。ここはひとつ、裏手から再度体育館付近に…

 

「ふかーーーーーッ!!」

 

また現れた。先回りされていた。

『当たり』だ…こいつは明らかに『花寺のどか』を守っている。

何かがあるのはほぼ100%確定だ。俺はそれを暴きたい。

 

だが、スタンドだとすれば、スタンドは一人一能力。

あの近距離パワー型的な巨大ビジョンで、その能力が『動物を操る』?

ありえなくはない。が、どうにも噛み合わない感は否めない。

 

あれこれ考えているうちに、遠くから何か聞こえる声。

これは…昨日の幻聴か! その方角を見ると、何か飛んでいく。

ウサギのように見えたそれと、もうひとつは…妙に胴が長い鳥。

 

鳥はともかく、ウサギはおかしい。

そしてあの離れ方。学校に本体がいるなら、自動操縦型か集団型…

とにかく、遠隔操作型に属する何かだ。

だが、DISCの記憶の主、フー・ファイターズは変則的な集団型。

いや、『一人歩き』型だった。あれらがそうでないと何故言える?

ともかく、飛び立った元に何かがいるのは確か。

 

走って…走れないので『急いで』だが…そちらに向かおうとすると。

そう遠くない位置に、昨日の『何か』が現れた。あれは校庭か?

暴れているようで、破壊音がする。昨日と同じくだ。

目的が、むしろ自分から近づいてきてくれるとは!

 

逃げてくる生徒の合間を遡って、ほどなく校庭に到着。

ここまで来れば全体がよく見える。

昨日の『何か』と俺は言った。しかし姿形がだいぶ違うことに今気づく。

 

昨日のも植物がモチーフらしかったが、今日のは樹木がモチーフらしい。

闇の塊じみた体に『もや』のような光が行ったり来たりしているのは同じ。

同じ『種族』…そう言った方がしっくりくるようだ!

 

ということは、あれは…スタンド能力の副産物か。

フー・ファイターズも複数の分身を同時に作って動かしていた。

それと同じだと見た。

となると、副産物である以上、母体がどこかにいて、しかもあれほどのパワー。

自動操縦型でなければ、すぐ近くにいるぞ! 本体がッ!

 

そして、見つけるのはすぐだった。

少し離れた位置で、立って見ている少年がいた。

血色が異様に悪く、サソリのような尻尾を引きずった少年が。

明らかに、自分の安全を確信している振る舞いだ。

あの『何か』に自分が攻撃されると、カケラも思っちゃあいない。

 

その少年と、一瞬だけ目が合い…向こうはとくに気に留めなかった。

視線をそらして、退屈そうに空を見上げているだけだ。

 

「おい!『これ』はお前か?」

「……だったら、何?」

「そうか、『お前』か」

 

会話ができる距離…ヤツから半径10メートルくらいまで近づいたが、

そのやりとりもすぐに終わった。知りたいことは、それだけだ。

『これ』で人を害する犯人がわかった。そして今、現行犯だ。

いずれ人が死ぬだろう。いや、もう知らないところで死んでいるかも。

 

あとはヤツにもっと近づくだけ。

近づいて…このコブシ大のアルミと酸化鉄の塊に着火して、

顔面に押し付けてやるだけ。

『テルミット爆弾』

元々は跡形もなく消えて自殺するために自作していたブツだったが、

人知を超えた能力を持つ敵を倒すには、これくらいは持たねばと思った。

着火装置は昨晩組み込んだ。爆弾の背のボタンを押したら二秒後だ。

少なくとも摂氏2000℃! これに耐えられるのか? 地球上の生物が!

 

そろそろと近づく。ヤツは俺に何の注意も払っていない。

そのスマシたツラにぶち込んでやるぞ『2000℃』を!

 

「ン……?」

 

しかし、そこでヤツは見た。あさっての方角を。つられてオレも見た。

ヘンな奴がいた。剣道の防具を着込んだ奴が、こっちにノロノロとやってくる。

どうやら全力で走っているらしい。

今の着火は断念するしかない。

今やったら閃光がアイツを巻き込み失明させる可能性がある。

無関係のまっとうな人間を巻き込む気はないんだ、俺は。

…向こうも俺に気が付いた。そして聞き覚えのある声だった。

 

「危ないから下がってください! えっと…鳴滝くん!」

「その言葉そっくりそのまま返す! 後ろ向いて帰れ!」




オリ主にはF・Fよりもハイウェイ・トゥ・ヘルが似合っていると思うの
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