プリキュアとの奇妙な冒険‐ようこそヒーリングっど♥へ!‐   作:アンチマターマイン

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アニメ本編でついにやりましたね。生物のメガビョーゲン化。
…大丈夫だ、辻褄は合う!

それはそうと、アンケート投票ありがとうございます。
やはり、両方知って読み進めてる方が多いようで…
お気に入りも2ケタに達し、励みとなっております。


花寺のどかのドリーム・シアター‐その3

「これで全員揃ったわね?」

「ああ、俺で最後だろ」

 

昨日の後、結局、鳴滝くんに異常は見られなかった。

だから今日は、ちゆちゃん、ひなたちゃんに、ペギタン、ニャトランも一緒だよ。

ラテは今回も見送り。実験が全部終わって、誰も異常がないことを確認してからって決めた。

今回は、ちゆちゃん、ひなたちゃんの順に入れて、最後に鳴滝くんを入れてる。

寝てるとき当然パジャマだからね。女の子同士はともかく、男の子はダメ!

わたしは見ちゃってるから不公平かもだけど、だからってワザワザ見せる気なんかないもん。

別に恥ずかしいカッコはしてないけど…見せるものじゃない。

男の子の入場は、女の子がみんな着替え終わってからだよ!

 

「んでー、実験ってなに?」

「最初はね、この場の全員で前回の実験から…」

「前回の実験?…えー、イタイじゃんそんなの!」

「平光、お前な。遊びじゃあねぇーんだぞ」

「とはいえ、気は進まないわね…嫌なものね、自傷行為なんて」

 

どうやらそうらしい、ということはわかったけど、全員がそうか、も確認するべき。

これも鳴滝くんの提案だった。内容を確認したちゆちゃんも、その通りね、ということで。

千枚通しを出して、全員、自分の右腕にプスッ!痛ーい!トーゼンだけど

 

「みんなバンソーコーは貼ってきたよな?

 血がパジャマにつくと厄介だぞ…家族に何事かと思われるだろうからな」

「抜かりはないわよ。血の汚れは落とすのも大変だしね」

「……あッ、忘れた!うぁぁーッおキニだったのに~~!

 治んないかなぁーッ夢の中は思い通りなんでしょ?」

「だとしても治すなよ?今知らなきゃあならないことだぞ、これは」

 

昨日と同じように、みんなをいったん放して、また夢の世界に連れてくる。

結果は昨日と同じ。ちゃんと傷がついている。

これで、ほぼはっきりとわかった。夢の世界に来た生き物は、みんな同じ条件だって。

そして、昨日、わたしと鳴滝くんに降りかかった『事故』は、思いもよらない成果をくれている。

 

「のどかっちが寝ちゃったら、ここがホントに全部夢になるんだっけ?」

「うん。大騒ぎしてるうちにちょっとケガしてたはずなんだけど、それもなくって」

「俺も、その間にひとつ自分で傷を増やしておいたんだがな…傷は、なし、だ」

 

新しく増やした傷の少し右を指さす鳴滝くん。

これも考えてみれば意外でもなんでもないんだよね。

わたしが寝ちゃったのなら、スタンドであるDEATH13も寝てしまう。

あとは、DEATH13が作った夢世界があるだけで、そこは単なるただの夢。

現実世界に夢の中のダメージを持ち込むのはDEATH13の能力なんだから、

いくら傷ついてもダメージを受けても、現実世界には何の関係もない。

でも、DEATH13の夢世界の中にいることはいるから、

今日また夢世界に入ったときにはその記憶を思い出すし、本体であるわたしは必ず全部覚えてる。

鳴滝くんは夢の中のことをみんな忘れていたけど…

それを、覚えたままでいさせることはできるか?

今日、一番大切な実験が、それ。

 

「夢の中を覚えていられるのなら…作戦会議はみんなここで出来るわね」

「オマケにジュースもお菓子も食べホーダイ!

 夢の中だもん、どんだけゼータクしてもお金かからないし太らないとか…めッちゃ夢ッ!」

 

ケーキとかパフェとかマカロンとか、たくさん出してはバクバク食べて、

ひなたちゃんが目をキラッキラ輝かせてる。

昨日の紅茶とコーヒーの実験の話を聞かせた時から、こういうことやる気だったみたい…

 

「ほどほどにした方がいいペェ。

 これだけリアルな経験だと、体の方が実際に『食べた』って誤解するかもしれないペェ」

「でも実際には食べてないんでしょー?」

「平光…聞け。

 目隠しされた人間の腕にだな、ただの鉄棒を当てるんだ。とくに何もしてないやつな。

 だが、目隠しされた人間には催眠術をかけるんだよ。

 『真っ赤に焼けた鉄の棒を当ててやるぞ』ってな。どうなると思う?」

「え。なんもならないでしょ?なるはずないじゃん」

「真っ赤な火ぶくれができるらしい。人間の思い込みってやつはそれほどの威力があるそうだ…

 もし、これが本当なら…デブ一直線だぞ、お前」

「……マジ?」

「さーな、大ボラかも知れねーよ?

 前の学校で仲間だったヤツらに聞いた話だし…

 ただ、気にしておく価値はあるかもなぁー」

「……そーする、ウン」

「みんなで食べようよ。これ、どこのケーキ?」

「あ、これはねー、商店街入ってすぐのトコ。

 あそこ、あたしが生まれる前からあってさぁー」

 

しばらく雑談に花が咲いちゃった。

でも、昨日と同じ失敗は繰り返さないよ。

今のわたしは、ベッドに入らず、窓の前で月を見上げて立っているの!

いくらなんでもこの状態で寝ちゃうはずがないよ!

 

「…で。夢の中を覚えていられれば、の続きなんだがな。

 思うに、ここで訓練できるだろ。戦いの」

「訓練…『有り』ね、それは。

 花寺さんが寝てしまえば、ダメージを引きずることもないわ。

 理想的じゃない」

 

差し出されたマカロンにやっと手を出した鳴滝くんの提案に、ちゆちゃんがうなずく。

プリキュアも、スタンドも、人目があるところじゃあ戦いの練習なんかできない。

それも、もしかしたらこのDEATH13でどうにかなるかもしれない。

うん、いいね…まだみんな、戦いに巻き込まれたばかりで、

(承太郎さんとF・Fの記憶の助けはあるけど)どうしても攻め手がぎこちなくなってた。

夢の中で練習できれば、補えるかも。

 

「アレだよね、『精神と時の部屋』?」

 

ひなたちゃんが、有名なマンガに例えて言った。

言いたいことはわかるよ。目指すところはそうなるだろうし。

わたしも、体調が多少マシになってきた時期に再放送を見てたからね。

一般常識程度には覚えてるんだ。ドラゴンボール。

ちゆちゃんもうなずいてる。弟のとうじくんがいるもんね。たぶん一緒に見てる。

だけど、まさかの反応が、この場のたった一人の男の子から帰ってきた。

(ペギタンとニャトランもいるけど)

 

「精神と、時の…なんだって?

 なんかオカルトか?」

「『精神と時の部屋』だよ、タッキー。ドラゴンボールの!」

「ドラゴンボール?あぁ、それは…知ってる。まともに見てねーけど」

 

みんな、なんともいえない沈黙に包まれちゃった。

そ、そうだよ。ありえない話じゃあないよ。

夢中になれるマンガとか、他にいろいろあるもん。

えぇーっと…妖怪ウォッチとか!

 

「あ、あなた…何見てたの?小さいとき…」

「ん?…戦隊モノのDVDとかは見てたな…

 スプリンター目指してからは、ほとんど見てない。

 テレビ自体ほとんど…縁がなかったし」

「そう…そうね。ありえることよね」

 

ちょっと突っ込んで聞いてみたちゆちゃんも、すぐに引き下がった。

あんまりイイことなさそうな気配してるし。

…元いじめっ子だよね?みんなに溶け込んでいける話題もなくて、

どうやってそんな怖い人たちの中心に立ってたの?

実家の権力があるって言っても、仲間意識が持てないんじゃあ限度があると思うけど。

 

「ムムム……よし!」

「なに?平光さん」

「ちゆちー、孫悟空やって!あたしフリーザ!」

「……な、なにを言っているの?」

「知らないってんなら教えてやろーじゃん!

 夢の中なんだしさぁーーッ、『完全再現』できない?」

「そんなことをイキナリ言われたって!?」

 

DEATH13をなんだと思ってるの!?

これほど怖いスタンドも、ひなたちゃんにかかればVRゲームだよ?

…その後、結局、ちゆちゃんは折れて孫悟空をやりました。

なんというか、ヘタにウマく演技をしようとしてるだけに…すごく、痛々しいです。

必死さとウロ覚えが顔に浮かんで、常にわたしの方をチラチラ見てくるんです。

ひなたちゃんは……単にノリと勢いだけです。

つまり、単なるゴッコ遊びでした。ナメック星でエネルギー波が飛び交うゴッコ遊び!

あ、ナメック星作ったの、わたしです。

鳴滝くんは、マカロンをつまみながら、終始首をかしげていました。

 

「これ。覚えたままにしておくようにするね。明日、確認しよう?」

「沢泉が……それで、いいのか?」

「…いいのかな」

「たまにはハメ外すのもいいんじゃねーの?

 ひなた、スッゲー楽しそうだしよ」

「ひなたが良くても、ちゆが後でヘコみそうラビ」

 

バカヤローーーーーーーーッ!!!!!!

 

あっ、決着がついた。

そこはハッキリ覚えてたんだね、ちゆちゃん……

背後からだまし撃ちしようとしたフリーザは、悟空に返り討ちにされました。

 

 

 

 

 

「……自己嫌悪がモノスゴイんだけど。

 得たものは大きかったわね、昨日の夢」

 

翌朝、ランニングの名目で公園に集まったわたしたちの真ん中で、

ちゆちゃんだけがドンヨリ沈み込んでた。

そうもしていられないって、ちゆちゃん自身が思ってか、

自分の頬を自分の両手でパンと鳴らして、すぐに姿勢を正したけどね。

 

「夢の世界で、DEATH13による危害と自傷行為以外のダメージは現実に残らない。

 そうでなければ、昨日のアレで私も平光さんも全身ズタボロよね」

「あたし絶好調!腕のキズ以外は、だけど」

「やっちゃったんだね、パジャマ」

「うん…」

 

それで、今こうしていることからもわかるように。

みんな、夢の中のことをはっきりと覚えていた。

今回、必要な実験を済ませてから、わたしは意図的に寝た。

ラビリンだけを夢の中に残して、起きるまで夢の中で一緒。

そこでのことを、起きた後のラビリンはしっかりと覚えていた。

覚えておかせる、忘れる…を、DEATH13が個々に決められるみたい。

これだけわかれば、もう怖くない。

 

「なら、できるね。夢の中での訓練」

「ええ。これは最高よ。実戦経験を常に積んでいけるわ。

 今日からか、明日からか…さっそく、始めましょう?」

「そうだね…明日からで。寝る時間を揃えて、一緒に始めよっか」

 

そのまま、夜の十一時開始で話がまとまる。

ひなたちゃんがちょっと不満そうにしたけど、

 

「訓練の方が大事だよね。あたしだって死にたくないし!

 でも、たまには息抜きしよーねッ」

 

って、ひなたちゃんの方から言ってきた。

うん。夢の中だけとは言わず、現実でももっとみんなと遊びたいよ。

そのためにも、ある程度安心できるくらい強くなっておかないと。

集会はお開き…学校へ行って、慣れてきた日常を過ごす。

これも、わたしたちが守りたい風景だよね。

 

 

 

 

 

そして……夜。

そろそろ寝ようと思ってトイレに立ったわたしは、

お母さんとお父さんの内緒話を聞いてしまった。

ホントに偶然。ダイニングに残ってたお父さんとお母さんの気配から、

声をたまたま耳に捕まえてしまっただけ。

 

「そっか…ダメだったか」

「帰れない日が出るんじゃあ折り合わないわ。

 のどかは、昔よりずっと具合はよくなった…でも、まだ安心はしきれない。

 万が一のとき、そばにいてあげられないんじゃあ、ね」

「収入面はぼくに任せてもいいんだよ?

 楽ではないけど、ぼくだってプロなんだから」

「それもダメ。あなただけに押し付けたりなんてしないわ。

 楽ではないなんて、今に始まったことじゃあないでしょう?」

 

…お母さんが、お勤めの面接に行って、落ちた。原因は、わたし。

身体が弱いわたしを、お母さんがまだ守ろうとしてくれているから。

ずっと、苦を強いちゃってるんだよなぁ。わたし。

もちろん、わたしは悪くない。誰も悪くなんかない。

わたしは好きで弱く生まれたんじゃあなくって、そこに責任なんか取れるわけない。

ただ、何もできない事実だけは噛みしめるしかなくって…

今のわたしにできることはなんだろう?

お母さんとお父さんの、誇れる子でいること。支えてあげること…

中学二年はまだまだ子供だった。現実では心構えくらいしか、できることはない。

 

「……『現実』では」

 

でも『夢』なら?

今日一晩の夢だけでも、素敵な時間を作ってあげられるなら?

かなえられない夢が、『夢の中』だけでもかなうなら?

わたしだって、行きたかった。

お母さんとお父さんと、海に、映画に、遊園地に。

わたしは、決めた。

お母さんとお父さんと、わたし自身のためだけに。

今日は、わたしの『夢』を使う。




ヒーリングっどプリキュア御一行は、ドラゴンボール改と超の世代ですね。
無限大イマジネーションでドラゴンボールごっこ。
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