プリキュアとの奇妙な冒険‐ようこそヒーリングっど♥へ!‐   作:アンチマターマイン

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今回から、チラシの裏から表に出ます。
それに伴い、あらすじをいくらか書き直しています。
また、一部回のタイトルを変えたりしています。
今回は実質、オリ主VSポルナレフ。


お願い、スターダストクルセイダース!‐その4

負けた後はあっという間だった。

いや、『こうなる』と考えているべきだった!

だが俺たちは…俺は、あんなにも輝かしい彼らだから、

そんなことは絶対にしない!と無邪気にも信じていたんだろう。

違う、無邪気ではない。甘えだったんだ。それ以外の何なんだ?

 

「花京院、ジョースターさん」

 

名だけを呼んで、ポルナレフはスタンドを抜き放った。

シルバー・チャリオッツは近場の木、三本を十字架の彫刻に仕立て上げ…

平光と沢泉が、紫のいばらに引きずられ、そこに吊るされた。

わずか三秒足らずの早業だった。

 

「なッ……何を!?」

「動くなよ、花寺さん。

 きみはすでに、わがハイエロファント・グリーンの術中に落ちている…

 わかるだろう?ほら、口の中に」

 

承太郎の記憶を持っていながら、何を言っているのかわからない花寺じゃあない。

反射的に開けてしまった口からは…緑色に輝く頭がアイサツしていた。

そうだ、こいつは女医の体内に入り込んで操るなんてマネをやっていた…

いくらDIOの部下だった時期とはいえ…足りていなかったんだ。想像がッ

 

「さらに言っておく!

 きみは夢を消そうと思っただろう?

 先にきみの頭がはじけ飛ぶぞ……

 おっと、こう考えたね?夢の中では他人からのダメージは受けないと。

 だが、ぼくらはきみの意思で自由に動いている…自傷行為ということさ。

 納得いかなければ、試してみるんだな…

 明日…起きるのが遅いんで、起こしに来たお母さんとお父さんの顔を想像したいのなら…ね」

「……!?……どうして…?」

 

花寺は、自らの足で十字架の元に歩いていき、自ら紫のいばらに手をかけ。

なんの抵抗もせずにゆっくりと吊るされていった。

言うまでもない。ハイエロファント・グリーンに四肢をいいように使われている。

 

「なっ……何をするラビーーッ!!」

「何をだとォ?教えてやろうってんだよ。

 負けたらどうなるのか、ってな…

 てめーらも吊るされちまいな!ホレッ!」

 

ポルナレフの周囲がキラッと光った。

それしか感知できなかった。

 

「ラビッ!?」

「ペェーーーッ?」

「ニ゙ィヤアッ!?」

 

抗議したラビリンと、沢泉と平光を助けようとしていたペギタン、ニャトラン。

三匹が何かに打ち据えられてまとめて宙に放り出され、やはり紫のいばらに縛られる。

三本の十字架からはかなり離れた位置だ…プリキュアへの変身は封じられている!

 

「待て。待ってくれよ…何をする気なんだよ。お前ら」

「ああん?同じ質問二度してんじゃあねーぜ。

 ま…てめーの期待通りじゃねぇーのぉー?」

できるはずがない(・・・・・・・・)ッ!」

 

叫んだ。こいつの言っていることはおかしい。

 

「あんたがそんなことするはずがないッ!

 妹をレイプされて殺されたあんたが!

 クソ野郎と同じになるはずがないッ!!」

 

ドボォ

 

無言の蹴りが俺の腹にめり込んだ。

さっきのようなジャレ蹴りではない。臓物が潰れるようだった。

 

ガッ ゴシャア

 

同じような蹴りが連続で叩き込まれる。

胃液を吐き散らしながらヤツの顔を見た。ただ『憤怒』だ。

ヤツはこっちに目を合わせない。腹だけを見て、ひたすらそこを蹴りつける。

それ以外に何も読み取れない…ただ言えるのは『おかしい』の四文字だけ。

観察するんだ…この場を切り抜けるために。

が、この場面の終わりもすぐに来た。

 

シュババッ ボゴォ

 

レーザーの嵐がポルナレフに降り注いだからだ。

うち一発は俺に至近弾。あおられて吹っ飛ばされる。

当のポルナレフは飛びのき、難なく躱していく。

 

「平光、よせッ!」

「やめなさい平光さん!そんなことをしたら!」

「こンのぉぉーーーーッ!!

 アンタらなんかァァァァーーーーーッ!!」

 

今や、この場でまともな反撃手段を持っているのはこいつだけだった。

太陽(サン)は必ずはるか頭上に出るから、本体を拘束しても意味がない。

その意味ではいい具合に意表をつき、反撃できたと言ってもいいだろう。

だがそれも、花京院がいなければの話だった。

 

ブシッ!!

 

花寺のこめかみあたりから、赤いしぶきが一吹きした。

のべつまくなしに全体を攻撃しまくっていた平光が、

奇しくも一番最初にそれに気づくことになったようだ。

 

「の、のどかっち…!?」

「忘れていたのか?彼女は人質だぞ…

 次に太陽(サン)を出せば、一発ごとにひとつ!体に穴をあける。

 軽はずみな行動すべてが、きみの後悔になる…それを忘れないでもらおう!」

「……ッ…!?~~~~~ッ……!!!!」

 

噛み殺したような唸り声を上げた平光は、もはや太陽(サン)を引っ込めるしかなかった。

絶望と憎しみにゆがんだ顔。誰のせいでこうなった?

ポルナレフが歩み寄る。十字架三本に向かって歩み寄る。

その背から飛び出した銀の甲冑は、手に持つ剣をしならせた。

 

「夢の中ならダメージはなかったことになるらしいが!

 心そのものが壊れちまったらどうなるのか?

 実験してやるぜ…黙って見とれや、ボウズ」

 

わずかな音だった。風そのものが切られたようだった。

無数にしなった剣の行き先は、平光、沢泉、花寺。

一瞬遅れて、全員、髪が一気にほどけた。

平光のツーテールも、沢泉のおさげも、根本のゴムを切られた。

それだけではない。髪自体もいくらか切られて宙を舞っている…

花寺の、花の髪留めも粉々に壊された。

……わかった。嫌というほどわかった。

こいつらは……本気だ!裏切りやがって、ハハハッ!

この場を…俺一人が、ひっくり返さなければならない。

さもなければ。そんな想像をしたのなら、俺は死んだも同然だ。

そしてそれが現実になるというのなら……

 

「そんな現実、認めてたまるか…」

「あっ、そう……で、テメーに何ができんの?」

 

俺はクラウチングスタートでヤツに突っ込んだ(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・)

半身不随をかなぐり捨てた突撃は、さすがにヤツの意表をつけた。

ショルダータックルそのままの勢いで、向かいにあった木に思いきり叩きつけてやる。

根本からへし折れて倒れていく木。ポルナレフも、踏みとどまることはできなかった。

俺もタダじゃあすまない。強すぎる踏み出しで両足ともカカトが潰れ、右肩は粉砕!

その他、数えきれないほどの細かな骨折と脱臼、筋断裂、出血が至る所で起こった。

だがそんなことは承知!今の俺はプリキュア以上でなければならない!

 

「ぐふッ…やっと、本気を出したってわけか?テメー」

 

おしゃべりなんかには付き合えないね。

こうなった以上、最速でこいつらを八つ裂きにするしかないんだ。

今、俺は、あのダーティ・ウォーターと同じ状態にある。

あいつが使った肉体強化を全て使っている状態!

あいつにはビョーゲンズの力があったし、人間の肉体はそもそも捨てる前提があった。

当然、俺は違う!

要するに。一挙一投足ごとに、俺の体はブッ壊れていく!

骨も筋肉も神経もズタズタに寸断されていくが、そこはフー・ファイターズがある。

片っ端からひたすら作ってはつなぎ変えていくだけだ。

そのあたりの蓄積は、F・Fがすでに持っていた。

 

「魁!体組織の修復は全部こっちで持ってやる…

 おまえは、ただとにかく早く倒せ!」

「F・F、頼む!」

「ようやく面白くなったぜ。花京院!手ェ出すなよ!

 オレのシルバー・チャリオッツで仕留めるからよ」

 

正面から付き合って勝てる相手じゃあないのはとっくに理解してる。

このパワーを持ったところでスピードではカメとウマほどの差があるんだからな。

右側に急激な方向転換をして回り込み、F・F弾で牽制。

そんなもの一瞬で切り払われるだけ。だからこその牽制ってやつだ。

少しでも有利な位置から攻撃さえできればそれでいい。

 

「俺の左腕をくらえ」

 

ブツ ブチブチ ドバッ ボヒュウ!

 

用意していた左腕を、ヤツに向かって撃ち出す。

原理はバネ式のオモチャだ。バネはF・Fで作れるし、そいつを間接に作ればいい。

この質量が無視できないことは、キュアフォンテーヌが教えてくれている。

 

「ぬうう、なんてオゾマシーマネしやがる!」

 

案の定、ポルナレフは飛んできた左手をはじき飛ばした。

よし、このまま突っ込む!

バック転から近所の大木を蹴りつけ、一直線。

 

「その程度で…ひるむとでも思ったのか?マヌケッ!」

 

シルバー・チャリオッツの突きが当然待ち構えた。

そんなことはわかっている。避けず、むしろ当たりに行く。

まずは残った右手を貫かせ!続いて左胸を貫通させる!

ガッチリ噛みこんだ。手骨と肋骨で!

 

「てめッ…テコの原理で……これが狙いかッ!」

 

左肺を血が満たし始めたが、そこはF・Fを全面的にアテにして。

やるべきは…折ってやることだ!この剣…バキ折ってやる!

両足は正面からヤツにまたがった。逃れることはできないだろうよ!

力を入れて、骨と骨とで支点と力点を操り、一気にへし折ろうとした…が。

 

「ぬるいぜ。鉄をもスラスラ切り裂くチャリオッツが…

 てめーごときの骨にてこずる理由はねぇぜ!」

 

スカッ!

 

肋骨沿いに、剣はあっさりと抜けていった。

右手もついでに4分割されてロースカツのスライスみたいになった。

血はしぶかない。F・Fが即座に止めた。だが左肺はもうダメだ。右手も。

 

「チェック・メイト。ときたもんだ…

 覚悟はいいか?モズの早煮えになる覚悟だがよ」

「……それは、お、れの、セリフ、だ!」

「なんだと?苦しまぎれかよ、見苦しいぜ!

 …いや、まさか……花京院!?」

 

切り離した左手は、すでに密かに花京院の元に向かっている。

50mまでは俺の制御が及ぶのだから、こうして指先だけで自走することもできる。

昔の仲間に見せてもらった映画でこんなのあったよなぁー。どうでもいい。

ジャン・クロード・バンダムも、ジョニー・デップも、ニコラス・ケイジも、

あいつから教わったんだっけ?…まずい、『時間切れ』が近い!

そんくらい知ってなきゃ恥かくぞとか言って、雑誌を押し付けていきやがって。

ゴミ箱じゃあねぇーんだぞ…あいつも、結局は俺から離れた。変わりゃしない。なんにも…

 

「魁、おい…魁!!」

 

F・Fが感覚系に無理やり侵入、背筋にオゾ気が走って正気に返る。

そうだ、ここが正念場だ。花京院さえ倒せば、花寺が自由になる!

夢を解除、全ては終わる…飛び出した、攻撃を!

 

「マジシャンズ・レッド」

 

ボスン ブシュワ

 

左手の反応が消えた。というか、俺からでもよく見えた。

花京院を狙った左手は飛び出した瞬間に炎の怪鳥に捉えられ、

瞬く間に消し炭と化したのだ。

 

「ま、イイ線はイッとったよ?

 じゃがなぁ、わしをあざむくにはチと足らんなぁー」

「しかしこの戦法!

 まるでジョースターさんに聞いた屍生人(ゾンビ)じゃあないか…

 なげかわしい男だ」

屍生人(ゾンビ)じゃね完ペキに!

 おそらく、微生物を操る能力の延長で脳細胞の作用を操っとるんじゃろうな。

 それで肉体のリミッターを解除し、破壊されていく肉体の痛みを脳内麻薬で消しとる!

 でなけりゃあこんなムチャクチャはできんわい」

 

見抜いていたのはジョセフ・ジョースター。

おまけのように、俺…というか、ダーティ・ウォーターの仕組みも暴かれている。

 

「じゃがな、それはダメなんじゃ。

 勇気とは、恐怖を克服しわが物とすること!

 そして恐怖とは、痛みを知ることから始まる…

 痛みがわからんヤツに、勇気などありはせんのじゃよ。

 わが祖父の師の言葉を借りるなら…ノミと同類よ」

 

…なら俺は、どうすればよかったというんだ?

いや、そんなことは、いい!

ノミだというなら、ノミらしく勝ってやるまでだ。

過程や方法なんか、どうだっていい!

三人と三匹が、それで助かるっていうのならな!

F・FはDISCだから、俺に引っ張られなきゃあそれでいい!

花京院への攻撃が失敗したというのなら、最後の切り札はこの俺だぁぁーーーッ

 

「ま、待てッ!何をする気?

 正気に戻れ!あんた自殺をするつもり!?」

 

止めるなよF・F。俺は誇り高い気持ちでいっぱいだ…

信じるもののために戦うことが、こんなにも幸せで満たされるなんて。

そう、殉教だ!これこそが殉教だ。晴れ渡る心だ!

この心臓をせき止め破裂させ!血しぶきでジョースターどもの体内に侵入!

回避なんかさせねぇぇーーーッ扇風機を作ってまき散らすんだからなぁーーーーッ

そしてそのまま首を飛ばす。終わりだ!

 

「俺は!俺は『役に立つ』んだ…

 俺は、俺の価値を!証明してやるぞォォォォーーーーーーッ

 勝った!フー・ファイターズッ!!」

 

 

 

 

 

……たぶん、察しはついているんだろう?

俺は、過剰分泌した脳内麻薬の多幸感で自滅した。

自分で自分の胸を破壊して、血がこぼれ切り、そのまま息絶えた。

大して血は飛び散らなかった。今だからわかる。足りるわけがない。

こんな風に他人事みたいに考えていられるのも、ちょっとして復活したからだ。

草むらの上で目を見開くと、花寺が、沢泉が、平光が。

ラビリンが、ペギタンが、ニャトランが。

なんともいえない顔で俺を見下ろしていた……




今のオリ主がプリキュア並みのパワーを
無理に使おうとすればこうなりますよって話。
次回は、戦闘の反省会になります。
承太郎達の出番は次回で終わり。以降出ません。

※『ノミと同類』の発言元を「わが友ツェペリ」としてましたが
 「わが祖父の師」に変更。シーザーから聞いてても別におかしくないけど
 ここじゃあややこしくなるだけだった。
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