プリキュアとの奇妙な冒険‐ようこそヒーリングっど♥へ!‐   作:アンチマターマイン

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いきなり失速したけどNO断念!
早速視点を変えてみた。頼むぞ、のどかっち!


沢泉ちゆはいる

わたしは花寺のどか。中学二年生。

今日からこの、すこやか中学の生徒になります。

それだけのはずだったんだけれど、それは昨日からだいぶ変わっちゃったみたい。

ラビリンたちと出会って、ビョーゲンズを知って、プリキュアになって。

まるでマンガか何かなんだけど、もっとおかしなことが増えた。

 

昨日助けた男の人…隣のクラスの鳴滝くんが、メガビョーゲンと戦った。

プリキュアでもないのに!

それだけなら、さっきまでのわたしと同じといえば同じ、なんだけど…

 

ひとつ。なんかモノスゴイ爆発を起こした。近くの窓ガラスが全部割れてた!

ふたつ。手足から車輪が生えて走った。確かに見ちゃった。『身体の中』から生えてるのを。

みっつ。指先が銃に変わった。よくわからないけど、威力も本物みたい。

よっつ。プリキュアじゃない。わたしとかラビリンたちとは関係ない。

 

じゃあ…いったい、何?

ひなたちゃんから聞いた、鳴滝くんの悪い噂もあって…正直、ちょっと怖くなってる。

なんでも、転校してくる前はヒドいイジメッ子で、

足が動かなくなったのも、いじめていた相手からの反撃が原因だって。

そこまでの反撃を受けてもおかしくないことを、この人はやってきたらしい。

でも、だからといって。

 

「放っておけないよね…ここで放り出すなんて『ない』」

「のどか、無茶だペェ。重すぎるペェ」

 

気絶してる、自力では動けない人を放り出すなんて、イヤ。

こんなことなら、変身解くんじゃなかったー、とは思わなくもないんだけど…

ともかくわたしは、彼を担いで必死でズリズリ保健室を目指していた。

 

彼には不幸でしかないけど、松葉杖はもうない。

メガビョーゲンに踏まれてバラバラ。直すのは無理。

まともな形で残っていれば、昨日と同じようにあの場で介抱していれば良かったのかもしれない。

…そんなことないよね。今回は気絶した理由がわからないんだから。

どこか安全なところで寝かせてあげないと。

転校してきたばかりで、保健室の場所わかんないけど…あ、そうか。

 

「ペギタン、保健室を探してきて。場所わかんないから」

「いいけど、もう無理だペェ。いったん下ろすペェ」

「賛成だな。このままじゃ、のどかが先にブッ倒れちまう」

「…そう、かな」

 

昨日、メガビョーゲンのところから逃げ出してきた親子のやりとりを思い出した。

まずは自分が助からなくちゃ、って。

それに、ちゆちゃんが言っていた。わたしはまだ、自分の出来る範囲をわかってないんだ、って。

ここでわたしが倒れたら、二重遭難みたいになっちゃう。

 

どこでもいいから、近くの教室まで行って椅子とか机の上に彼を下ろす。

今はそれだけを考えることにした。

…そこにいきなり聞こえる声!

 

「花寺さん、何をやっているの!

 人一人をたった一人で担ぐなんて、私でもつらいわ」

 

噂をすれば影、っていうのかな。ちゆちゃんが半分無理やり肩を貸してきてくれた。

助かった。足がガクガクするのをちょっと自覚し始めてたから。

 

「保健室よね。案内するわ」

「あ、ありがとう。ちゆちゃん」

 

今は二人がかり。これならちょっとくらい遠くても保健室までは行ける。

正直に言って、日が暮れるのを覚悟してた。

 

…ん? あれ?

保健室に向かうって、なんで知ってるの?

別に、この状況なら向かう先はひとつ、ってだけかも知れないんだけど。

 

「しゃべる猫さんにペンギンさん。それに『彼』。

 聞きたいことは色々あるけど、全部、後ね」

「えー、え、え、気のせいじゃあないかなぁ~~」

「ごまかしても無駄よ。校庭から引きずってくるのを見て、追ってきたの。

 話もほとんど聞こえているわ」

「あう…あう」

 

…やってしまった。完全に見られていたみたい。

ペギタンとニャトランが真っ青になってる。

ラビリンはいない。ラテを連れて先に帰ってもらったから。

考えてみたら、何かあっても変身できないね、これ。次からやめよう。

それは置いとくけど…どうしよう~~~ッ

 

保健室には、わりとすぐに着いた。考え事だらけだったせいだと思う。

ペギタンとニャトランは、観念したみたいに大人しくついてきてた。

中には誰もいない。

 

「先生も避難してるのかな…」

「私も陸上部のみんなに声をかけ次第、避難するつもりだったわ。

 窓ガラスも割れちゃってるし、明日は休校かもしれないわね」

 

寝台の上に彼を下ろして、ようやく一息ついた。

後は、診察なんてやりようもないから、目を覚ますのを待ってるだけになるけど。

 

…熱くらいは、測っておこうかなぁ~

彼の額に手を置いてみる。とくに熱があるようには思わないけど、こんないい加減な方法じゃあ…

 

 

ズギュン

 

 

…異変に気付いた。

 

額に何か手ごたえがある。手ごたえに軽く押し込むと、何か飛び出した。

……どうして。頭の中からCDが?

今までの中で一番、理解不能な怪現象が起こってる。

 

音楽プレーヤーとか、パソコンに入れるみたいなCDが、人間の頭から飛び出してきた。

とっさに手にとっちゃったけど、一体、これは何?

 

わからないけど、これが彼の頭の中から出てきたのなら。

これは、彼にとっての『ヒーリング・ステッキ』なのかもしれない…

もしかしたら、それどころじゃあないのかも…そっとしておこう…

注意深く元通りにCDを入れなおす。ウン、これでよし!

 

「彼のことは…知ってるの?花寺さん」

「えっ、う、うん…ひなたちゃんから、少し」

 

頭からCDが出るなんて知らなかったけど!

うん、かなりショック受けてる、わたし。

 

「少し、ね……私からも話した方が良さそうね」

「それって、どういう」

「彼は学校で『浮いている』わ。そして、そうなっても仕方ないと、私も思う。

 関わるにしても、『わかって』関わった方がいいのよ」

 

本人の前だけど、いいのかな…気絶してるけどね。

でも、聞いているとわかってきた。ちゆちゃんは、当事者になりかけたんだ。

 

 

「あれは去年の県中学総体…私自身は出てないけど、応援に行ったのよね…

 そこに彼がいたわ。全国レベルのスプリンターだった頃の彼が、ね」

 

「彼は『速さ』で尊敬されて、大勢の人に囲まれてはいたけど。

 性格にだいぶ問題があるのは噂になってて…先輩はこう言ったわね。『品性下劣』」

 

「それで、私の何を気に入ったのかは知らないけど。

 大会が終わって帰る直前に、言い寄られた…『ナンパされた』ってことね。

 『おれ達と遊ぼうぜ、料金は全部こっち持ちだ』…周りを取り囲んで言ってくるのよ。

 怖いのは、その中に女の子も混じってたってこと。

 まともな『友達』の関係じゃあ、絶対になかった」

 

「その場は先輩だとか先生が割って入ってくれて、無事に逃げられた。

 後から知ったけど、彼の家は地元の古くからの名士で、いくつも工場とか会社を持っているの。

 足の速さ以前に、家の権力からして逆らえる人間が少ないみたい。

 それをいいことに、かなり好き勝手やったみたいね」

 

「その証拠じゃあないけど、大会の一か月後、彼は刺された。

 私を取り囲んでいた、取り巻きの一人に…

 彼の家は犯人を訴えようとしたけど、

 逆に、彼が犯人をいじめていた証拠がたくさん明るみに出た。

 結局、示談で不起訴。お互いに許しましょう、が決着になったわ」

 

「なんで私がそんなことを知っているか、と言うとね…調べたのよ。

 三学期になって、彼がすこやか中学に転校してきたから。

 何をするかわからない奴だもの。

 友達を傷つけさせるわけにはいかない…しばらく監視してたの」

 

「……それで。ついに今日まで何もしなかった。

 誰にも話しかけないし、誰も話しかけない。ただ『孤立』よ」

 

 

ちゆちゃんは、いい加減なことを言う子じゃない。

だから、これは本当だ。

そして、本当だというなら…彼は、『女の子の敵』だ。

多分、許せないことをたくさんやっている。

 

…助けない方が良かったの?

メガビョーゲンに潰されてた方が正解だった?

違う。それとこれとは話が別だよ!

 

ただ…もう、今までみたいに見るのは、できない。

ひなたちゃんのあいまいな言い方のわけがわかった。

今、とくに悪い人に見えなくても、過去の経緯が悪すぎる。

 

そういえば、鳴滝くん自身が言ってたっけ。

俺の事は今後放っておけ、って。

 

「疲れたでしょう? 今日は帰った方がいいわ。

 ここは私が引き受けておくから」

「……ううん、待つ。始めたのは私だから。

 それに、話の通りだったら、なおさらちゆちゃんを一人にできないよ」

「そう。ありがとう。

 じゃあ、せっかくだもの。猫さんとペンギンさんを紹介してくれる?」

「うぐっ…そ、それは二人きりの時に!」

 

ただ。

わかっている。彼と関わらないのは無理だって。

プリキュアじゃない謎の力の正体。

これだけはわかっておかないと、多分まずい。

 

それに万が一、彼が敵になったら。

ああいう力を持った人がたくさん敵に回るかもしれない。

ビョーゲンズだけでも手一杯なのに、さらにもっと敵を増やす。ありえない。

ちゆちゃんとおしゃべりしながら、わたしは熱が出そうなくらい色々考え込んでいた。

 

彼が目を覚ましたのは、そのちょっと後のことだった。




オリ主な以上仕方ないけど、二次創作である以上、
需要はそこにはないから、あんまりしつこくならんようにせんと。
しかも相当なイカモノだなこいつ!

サブタイトルはある日突然大幅に変わるかも…
ジョジョの連載当時と単行本で全然違うみたいに
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