プリキュアとの奇妙な冒険‐ようこそヒーリングっど♥へ!‐ 作:アンチマターマイン
体調崩した+筆が進まないの二重苦になってました。
正直、ひなた回なので、後はすべて語り部ひなたでやるつもりでした。
しかし、最初の一行すら書き出すことができず…
ならばということで、今回の語り部はF・Fに。
今に始まったことではないですが、
最近は、これでいいのか、これでいいのか、ホントにこれ読んでる人喜ぶの?
っていう頭の中の声がマジに激しくなってます。
ちょっとでもいいので、何か思ってることとか印象とかがあれば聞きたいです。
今回は4500字未満。
当作品開始直後並みの水準で短い。もっと書きたかった。
黙って見てるつもりだったんだけどよぉぉ~~
あたし、ことフー・ファイターズの本体サマは大ケガしてる。
ケツの穴からクシ刺しにされたんだからな…
マジにやばい臓器だけはなんとか避けたが、大腸と小腸、胃と横隔膜。
グッサリ刺し貫かれちまって、あたしでなんとかふさいでごまかしてる状態だ。
実際、本体サマ、こと鳴滝魁も、このざまで役に立てると思うほどバカじゃあなかった。
スパークルに投げ転がされた先で、皆の戦いを固唾を呑んで見守ってたってワケだが。
頭から車のフロントガラスに突っ込んだスパークルが、
中でグリルみてーに焼かれんのを見ちまったとこで、無言で立った。
当然、あたしを使ってな。
「ヘイ、誰に見られてるかわかんねえぞ。
いいのかよ歩いて」
「F・F、あそこまで届く水鉄砲は作れるか?
足湯から発射して、消し止める」
「おまえ、質問に質問で…ま、いいか。
栄養ブロック、まとめてぶち込め。それでやれるはずよ」
「了解」
突っ走って二秒足らずで到着した足湯に、
手持ちの栄養ブロックを全部投げ込むと、魁はフー・ファイターズを爆発的に増殖。
巨大な砲を作り始めた…F・F弾の発射口の単純な拡大だ。
凝った最適な構造なんざ考えてるヒマはないからな……
これで水の塊を撃ち出し、叩きつけて車をブッ壊し、一緒に火をも消しちまうつもりか。
ま、考えてることはわかるな…今、こいつはこう考えている。
『今、変身が解けたら死ぬ』ってね。たぶん、それだけ。
それだけのシンプルすぎる事実で、他に何も考えないようになってる。
「砲身を長くしろ。口径は絞れ。
せいぜい40m先っつってもだ。弾がデカすぎると、あそこまでは飛ばない……
圧を高めて初速で勝負した方がいい。車さえ壊れれば自力で脱出できるからな。
……そう。目指すのは『砲』よりも『ライフル』だ」
やっぱり…想定外に弱ぇーッつーか。ビビると頭が空回りするッつーか。
キモが座んねーときのコイツは考えが浅いんだよなぁー。
ま、その辺は助けてやってもいいや…あたしは、あんたの先が見たい。
口も手も出しながら、足湯から飛び出した砲座を作ってたら……
オラオラオラオラオラオラオラオラ…
「あ、フォンテーヌが…助けたな」
「……。助かったんならそれでいい」
フテクサレんなよ、文学少年。
まー正直、こーなると思ってた。
つっても、あれで動かないようなあんただったら、
今頃、助ける気を無くしちまってただろうね…
「で、どうすんだよ。この『ライフル』…」
「……使う。グレースも言ってたからな。
チリ・ペッパーに勝たせる、ってな」
「具体的な考えは?」
「まず、こいつでスカー・ティシュー本体を撃つ。
当てない。むしろ当てたら『負け』だ。
俺にとっても。あいつらにとっても」
「なら、注意を引くのが目的だな?
すると、チリ・ペッパーが即座に来るぜ。
おまえが本体を殺せるってのが、わかるってことだからな」
「そうしてほしいんだよ。
チリ・ペッパーさえ引き離せれば勝ちだ。
俺を攻撃すること、それ自体が墓穴になる」
ここまで言わせなくても、言いたいことはわかってた。
なんせ、現在進行形で用意してるんだからな。
下水道にまで進出させたフー・ファイターズと魁の体を接続。
電気の塊であるチリ・ペッパーが、触れた瞬間に
エネルギーをまき散らされてしまう『アース』に変わろうとしてる。
ただなぁ、おまえ…
「たぶん、即死したらどうするって聞きたいんだろうけどな。
俺が、あいつなら…この状況。
無力な仲間である俺を『劇的』に殺して、プリキュアの心を折りに行く。
数十秒かけて死を見せつけると思うんだ…そしてあいつは、F・Fの本質を知らない」
「…オーケー。上出来だ。
あたしたちだけが逃れたところで未来がないしね。ここらで張るぜ。
ただし相談してからだ。示し合わせて動かねーとヤバイ」
魁は間を開けず、あいつらの鼓膜に直接『通信』した。
50m以内だからな。あいつらの改めての宣戦布告もよく聞こえてるぜ。
『こちら鳴滝魁とF・F。今からスカー・ティシューの注意を引く。
チリ・ペッパーが俺にかまってる間にケリをつけろ』
『あなた逃げてなかったの?
何を言ってるのよ、大ケガしといて!』
『死ななければどうとでも取返しはつく。
それよりもチリ・ペッパーだろ』
『……できるの?』
『今しかできない。
お前らが負けたら、どのみち俺もおしまいだ。やらせろよ』
『あッ、タッキー、なんかゴッツイの作って』
『こっち見んな、奇襲すんだよ。じゃ、やるぜ。後は頼む』
『って、タッキーヤバくないの?どーやって逃げんのさ?』
『俺が殺される前に倒せ。こちとら殺されないように罠も張ってる!
いいか、チリ・ペッパーが俺にかまってる間だぞ!通信終わり!』
一方的に通信を打ち切ると、グレースが早速スカー・ティシューに打ち掛かった。
話を聞いていない…んじゃあない。こっちの作戦に全面的に乗った動きだな。
即座に襲ってきたチリ・ペッパーに、フォンテーヌが脇からプニ・ショットを撃つ。
かわしたチリ・ペッパーが狙ったのは、一人取り残される形になったスパークル…
だがこいつも予想してたな。今度はグレースがプニ・ショットを撃って阻止したぜ。
こいつはいい。互いへの攻撃を邪魔し合って、膠着状態にしてやがる。
あたしたちに気づくヒマなんか、これでなくなった!
「よし、この風だと右下あたりに弾着それるな…知らないけど」
「知らねーのかよ」
「近くに飛んできゃあそれでいい。狙いハズして撃ってやれ」
「おう」
フー・ファイターズは物体だといってもスタンドだ。
作った砲座に乗っかる必要もなければ、人力で動かす必要すらもない。
あたしを通じて『分体』の視界を得た魁は、心で引き金を引く。
プシ ドォッ!!
コーラのビンを開けたみてーな音と一緒に、高速大口径のF・F弾が飛んでいった。
その場から全然動いてなかったスカー・ティシューが、至近弾にあおられて尻もちをつく。
ここでウツブセにブッ倒れてくれてりゃあ、一気にケリだったのによぉぉ~~~
だが悪くない。こっちを見たヤツは、あたしたちを脅威だと認識した。
電線を伝ってチリ・ペッパーが来る。ツブすのは当然、砲座!
ドボォ
バチャ ドチァ!
第二射の用意も間に合わず、足湯の砲座は蹴りの一撃で粉みじんに飛び散った。
当然、そのすぐそばからはすでに離れてるあたしたちだが…このまま、オメオメと逃がすか?
そいつは甘いわけだ。やつはすでに見ている。魁の顔をな。
そして、それこそがまさに狙いだ。瞬間移動してきたチリ・ペッパーは魁をワシ掴みにし。
「ぎぃあああああああーーーーーッッッ!!?」
人間の身ではとうてい逆らえない電撃のパワーが流れ込んできた。
響き渡る悲鳴は……ヤツのものだ!そのための『アース』だぜッ
ヤツは、電撃を流し込んだはいいが、その出ていく先の果てしなさを想定していない。
『アース』の先は下水道で、下水道の行きつく先は……海!
魁のヤツもダメージを受けちゃあいるが!ほとんどが『アース』行きだからな。
通り道になっちまった部分の皮膚が焼け焦げるだけで、なんとか済んでる。
電気をパワーにするがゆえに、電気の性質には逆らえない。
電気のスタンドだということは!電気を散らされる、イコール、スタンドを散らされる。
こいつは東方仗助の戦法の応用だぜ……
これで終わってくれてりゃあ言うことナシだったんだけどね。
ヤツは、全部が下水道に吸われちまう前に手を離した。
「ゼェー、ゼェー、ゼェ~ッ、ハァァーーーーッ」
「どうした?オシマイか?」
全身がサビ状に変色したチリ・ペッパーを、魁が挑発する。
この色……貯めてた電気のほとんどを失った証明だぜ。
こうなった以上、ヤツは『アース』のカラクリに気付いているだろう。
魁の体から伸びた太いチューブをチョン切って、改めて全身をボイルすれば済む話。
(来やがれ。そのまま殺しにかかって来やがれ、クソ野郎!
そのときがあんたの最後だ。
あんたは気づいていない。エレメントチャージしてるグレースに気づいていない)
変な気を起こしてないか一応心を読んでみたけど、心配はなさそう。
ヤツが、今から魁を殺すまでに必要な作業を終えようと思うのなら!
そのときスデにケリはついてるってことだぜ。
ラビリンともども、コッソリとパワーを練ってるグレースが全てを終わらせる。
「そ、ンな…に!電…気ッ、食、らい!て、ェ…か!」
「俺、貧乏だからなぁぁ~ッ、ぜひ!恵んでくれよ…電気代!
知ってるか?インドだと、『恵んでくれ』って、こー言うんだぜ。
バクシーシ!バクシーシ!バクシーシ!お恵みを!お恵みを!バクシーシ!
ホラ、あんたも一緒に!バクシーシ!バクシーシ!お恵みを!バクシーシ!
あんたも恵んでもらおうぜ。売れない動画に視聴者数をよぉぉーーッ」
なんつーサイテーな煽りだ。だが効果は抜群だな…
チリ・ペッパーの目がピグピグしてやがる。
アレはそのまんま本体の目の動きだろうな。
これで激昂してトドメを刺しに来れば、そこで終わりだ。
「欲し、い…ンな、ら。くれてェ、や、るッッッ!!」
「そりゃあ、ありがて…ぐぎあああああああああああああ!!??」
ブォワッ
ドドッ ババババババ バヂッ バヂッ バヅン!
バリッ バリッ! ジュッ ブス
ヤツは、確かにトドメを差しに来た。
だが、その方法が、ちょっとばかし予想外だった。
電線だ。たぶん持ってた限り全部の電線を、こっちにブン投げてよこしやがった。
こうなっちまえば『アース』もクソもありゃしねえ。
どんなに漏電しようが、チリ・ペッパー自身がここにいなけりゃあ関係ねえ。
そして、いなくなったヤツが向かった先は…グレース!
まもなくプリキュア・ヒーリング・フラワーを撃とうとしてたグレースは、
頭上から現れたチリ・ペッパーに首を電線で絡めとられ、電柱に磔にされちまった。
次の瞬間にはフォンテーヌの背後に現れ、何発打ったかもわからねえパンチで吹き飛ばし、
塀をぶち抜いたフォンテーヌは家一軒を完全に破壊!
さらに後ろの家に突っ込んだ瓦礫に埋もれた。
残ったスパークルの前に、ピカピカな輝きを取り戻したチリ・ペッパーが
じりじりと迫っていくんだけどよ……そっちにかまってる場合じゃあなくなった。
フー・ファイターズで触腕伸ばして近くのガラス片を拾い、
なんとか降りかかってきた電線みんなを引きちぎれたのはいいんだがな。
問題は、その間に流れた電流で、魁のヤツの心臓が止まっちまったってことだな。
今の高圧電流で、体内のフー・ファイターズの80%が死滅。
このままじゃあ、対処もままならねえ。
「…殺!され、ンの…待っ、て、る!みてー、な…態度!
ヘン、だ…思!た…ら、バ、レバ…レ、だ!…ボゲッ!!」
「み、みんなッ!?
残ってんの…あたしだけ?」
「腹ァくくるぜスパークル!
オレたちで勝つしかねぇーーーーッ!」
焼け焦げた『アース』の、下水道への連絡が辛うじて生きてる。
こいつを使って、急ぎ体機能を復旧していくしかねえぞ。
勝てよ、スパークル。このままじゃあ全滅だぞ。
最終ラウンドってとこか…あたしらにとっちゃ、最悪だがな。
鳴滝くん、息をしたけど。
イキッた途端に天罰をくらう男の図。
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