プリキュアとの奇妙な冒険‐ようこそヒーリングっど♥へ!‐ 作:アンチマターマイン
先週ほどの遅刻ではないにせよ…
今話で戦いは終わるけど、〆まではできなかった。
最近、出力が低下気味で、今は出来ないのだと見切ることにして
一旦ここで出してしまいます。次回こそ〆。
今回の語り部は、ひなた。次回もひなたのはず。
文字数は6500字強。前回よりはずっと多いけど。
ホントは一万字以上書いて〆まで持っていきたかったんじゃよ…
ちょっと待ッテ、あたしが最後のヒトリだとか聞いてナイ。
こん中だったら真っ先にヤラレるキャラはあたしな気がすんだけど!?
…ンなコト言ってる場合じゃあないね。戦うっきゃないない!
でも正直勝てないよ?まっすぐ向かってったトコでフォンテーヌみたいにされるだけじゃん。
じゃあ逃げる?ジョースター家伝統の戦法だって承太郎さんも言ってた!
で、逃げてどーなんの?あたしを追ってくるどころか、最悪みんなにトドメ刺されちゃうよ?
それに、時間がたてばたつほど手に負えなくなるのがビョーゲンズでしょ?
しかもそれがチリ・ペッパーだってことは、イヤッてほどわかってんだよ。
なら、やっぱしここであたしが倒すしかないってコトなんだけどさ。
あたしのアタマじゃあ、考えても…勝つ方法ワカンナイ。
グレースは、なんか勝ち方を考えてた。フォンテーヌも、そこにピッタリ合わせられた。
プリキュアじゃあないタッキーまで、遠くからスゴイの一発撃って、あと一歩まで追い込んだ。
なんで、あたしだけダメなの?
「おう、スパークル」
「…えっ?」
手がふるえてたのがわかったんだと思う。
ヒーリング・ステッキから、ニャトランがあたしを励ましてくれた。
「一人じゃあダメでもよぉぉー、オレがついてんぜ。忘れんなよ?」
「ニャトラン……」
「ここまで来たら、アイツが何をしてこようが関係ねえ。
もらった残りの時間だけ、オメーとオレの全力を叩き込んでやるダケだろ?」
すぐにわかった。承太郎さんがDIOを倒したときの話してるんだ。
DIOの最後の時間停止の中で、承太郎さんが考えてたこと……
「…あたし、承太郎さんじゃあないよ。あたし、あんなに強くなれない」
「言ったろ?オメーだけじゃあダメでも、そこにオレがいるならよ。
イイ勝負になんじゃあねぇの?
やろうぜ!あきらめてるヒマがあんならよ」
「…………。うん!」
あきらめたら…どうなんの?
あたしは、なんでプリキュアになろうとしたの?
負けたらどうなるなんて、考えんのやめよう。絶対勝つ!
向き直った先のスカー・ティシューは、まだ動いていなかった。
「相、談!は…終わ、り、か?……ザ、コ!」
「…エヘヘ、待っててくれたんだ。あんがとね。
ついでに聞くけどさ。ロボットのゲームの動画…投稿してたの、おねーさんだね?」
「…………そ、れが?」
「まだ見たい、ってコメントさ。あったでしょ。
アレ、あたし。見てくれた?」
「イノ、チ…乞い、かァ?
も、ぅ…おまえ、が!配、信、見、る!コト、も…ない。
ここ…で、黒、コ、ゲ!にィ…なってェ…死ぬ」
「そっか。見たんだ。そんだけでもよかった」
もう決着ついてるって、向こうも思ってるみたい。
あたしの話に乗ってくれてる。なら、これもあたしの全力。
オシャベリは好きだし得意!
チョットでもイイ方向に持ってきたいんだ。
だって、タッキーは覚えてたじゃん。ビョーゲンズになってる間のこと。
なら、このヒトにも届いてるはずじゃん。あたしの声!
「おねーさんさぁ、配信でさ、人気者になってさ。
そっちから、アイドルになりたかったりし」
バゴォ!
「ぶぐぇぇッッッ!?」
顔を思いっきり殴られた。
見えなかったけど、チリ・ペッパーだね絶対。
プリキュアじゃあなかったら、たぶん首だけどっか飛んでっちゃってる。
道路に顔がめり込む威力をもらった。
「テ、メー!は…も、う!
メェェェ、は、もォ、ォ!
オ、オーシ、マイ!…お、おお。
オ、シマ、イ、ダ!ァァ、ァーッッッ!?」
「……な、なんで怒んのさ?」
「スパークル。おめーの話よ。
バカにしたとしか受け取らなかったみてーだな、アイツ…」
「なんで!?
あたしだってそーだよ?配信で人気者になって、
みんなからスゴーイ、エラーイって言われたいだけだったのに。
そこにもっと先があって、夢があるなんて。
あたしなんかより、よっぽどスゴイじゃん」
グァシッ…
パァァァァン!!
ババッ ババババババババ…… バチッ
シュゴァァァ~~~~ッッッ
思ったままを口に出してたあたしの頭を、何かの手がつかんだ。
とんでもない何かが体中を駆け巡って、髪が焼けコゲて火花が散った。
もうしゃべれない。さすがのあたしでもムリ。
「バガ、にぃィ!?
す、すん、の、も…タイ、ガイィにィィし、しやが、れ!!
グぉの、ク、ソガ、キ!!」
何をしようとしてるのか、うっすらとわかった。
あたしを電気に変えて、電線に引っ張り込む気だ。
そうなったら、あたしは……
あたしだけじゃあない。ニャトランは、どうなんの?
抵抗したけど、できない。
体がほとんど電気に変わっちゃってる!
ヒーリング・ステッキもッ!
(イ、イヤだッ…!)
ジタバタするしかできないし、それすら意味なかったけど。
ふと見た空に、飛び上がる何かが見えた。
…あれは、ちゆちーのハイジャンプ?
って、ことは!
「させないわッ!!
プリキュアッ、ヒーリング!スト」
…………ヘンだった。
気づいたら、地面に転がって変身が解けてるちゆちーを見ていた。
あたしも、いつの間にか解放されてる。
「…な、なによ。これ……なにをされたのよ、私?
私、何も見えてないわ。いくら『速い』っていっても……」
ちゆちーから少し離れた場所に、チリ・ペッパーがいた。
ちゆちーとの間には、引きちぎれた電線の網。
たぶん、フォンテーヌに向かって投げて防いだんだと思う…けど。
何もかもがいつの間にかすぎて、全然わかんない。
離れてる後のふたり…グレースと、タッキーを見る。
グレースは…自分で電線を引きちぎったみたい。
でも、そこで力尽きちゃったのかな。変身が解けて、のどかっちになってる。
タッキーは、ひっくり返ったまんま…生きてるよね?
生きてても制服が真っ黒コゲじゃん。ヤケドとかヤバそう。
確認は、後。今は…アイツ!
「……ニャトラン。見えた?」
「見えた、って…スパークルもかよ!?
わ、わかんねぇ!一瞬でこーなっちまった!?」
あたしも見えなくて、ニャトランも見えない。ちゆちーも見えてない。
一瞬で世界がパッと変わって、何が起こったのかゼンゼンわかんない。
「…。『世界』?」
「どうしたよ。……『世界』?
…って、まさか!?」
だとしたら!
だとしたら、今すぐにでも倒さなくっちゃあいけないッ!!
あたし、考えちゃった。
チリ・ペッパーが…めっちゃ速くて目で追えないチリ・ペッパーが!
あまりの速さで、DIOの『世界』に入っちゃったんじゃあないかって!
承太郎さんのスター・プラチナみたいに!
スカー・ティシュー本体を見てみる。
「……?何、が…?ま、いい。
始、末…は、変ァわ、ら!ない」
どうも、あたしたちと同じみたい。
何が起こったかわかってないのが同じみたい。
でも、だからって。
「ニャトラン」
「今しかねえ。たたみかけて今!倒すぜ!
もし、そん通りだったなら…今倒せなきゃあマジにオシマイだぜ、コイツ!」
「やるよ。なんとしても倒す!」
『自覚』して使われたら無敵になっちゃう!
今ここが、勝ち目がある最後の瞬間ってこと。
ナンデこーなっちゃったの?ナナメ上すぎない?
そんなコト考えてたら、負ける!
「エレメント・チャージッ!!」
「オウよスパークルッ
全力叩きつけるニャーーーーッッッ!!」
スカー・ティシューが見てきた。
チリ・ペッパーが来る。
あんだけ攻撃されたら、どっから来そうなのかはわかる。
それに賭けて、ただ突っ込むだけ!
「来…る、か。バ、カ…が!」
あと3歩。
みんなとの訓練の手ごたえから考えて、あと3歩!
それだけ距離を詰めたら、今のアイツなら避けられない距離に入る。
でも、そのたった3歩が…チリ・ペッパー相手だと、遠い!
シッカリよけてから攻撃してきて、防ぐのがやっと。
2歩進んだら、3歩下げられる。近づけない。
ギュン
バシィッ
「…えッ!?」
そんなこと思ってたら、左後ろから脚がガクンと落ちた。
ヤバイ、足払いもらった!背中、踏み抜かれる前に飛びの…
ううん、守ってたら負ける!
足払いをもらった倒れるイキオイを利用して、手をついて!
手をバネに、飛んで!空から狙い撃ってやる!
「プリキュアッ、ヒーリングゥゥ~」
「言っ、た、ろ。
オ、シマイ、だァー」
放つことは、できなかった。
気づけば真上にチリ・ペッパー。
おしい、あと一瞬だったんだけどなぁ。
逃げ場のない空で、これ以上ないってくらいスキだらけだったあたしは、
背中に特大の一発をもらって地面に顔から落っこちた。
落っこちた先で、パンチだとかキックのラッシュが待ってた。
アイツ、もうすっかりチリ・ペッパーの扱いに慣れてる。
殴る蹴る手足を見ることもできない。
ヒーリング・ステッキが蹴り飛ばされて飛んでった。
あたしも蹴り飛ばされて転がされてく。
あれッ、殴られたのかな?どっちでも同じじゃん。
ヒーリング・ステッキがアイツの後ろに落っこちて、音を立てると一緒に、
あたしはスパークルじゃあなくなってた。
そーなるかぁ。ニャトランと離れちゃったんだもんね。
納得すると、あたしの立場がハッキリわかった。
死ぬ。
ヤバイ。
スカー・ティシューは動かない。
チリ・ペッパーだけがにじり寄ってくる。
「いッ…イ、ノチ!乞い…を!してェ!み…ろ!
どー、せ。聞、かァ…ねー!け、ど」
…にひひッ、やった。
オハナシするチャンス、くれたじゃん。
得意だよ、オシャベリなら……
「……。なんになるの、こんなコトして。
あたし、バカになんかしてないよ?
聞いたでしょ。ちゆちーの言葉…尊敬するわって言ってたじゃん。
のどかっちも、おねーさんを止めたいだけ!
間違ったコトして、取り返しがつかないことになるのがイヤなだけ!
だから、タッキーも!おねーさんに当てなかったんだよ、大砲!」
「…………」
思ってること、かたっぱしからシャベるだけ。
あたしバカだから。心の中に思ってること、それだけしか言えないよ。
でもそれだけに、きっと混じりっけなしの100%あたし!
「ほら、味方しかいないじゃん!
みんな、話を聞こうとしてるじゃん!
そんなヒトたちをキズつけてたら……
バカにしに来たとか!そんなフウに、アタマから決めつけてたら!
おねーさん、ひとりぼっちになっちゃう!
聞いてほしいコト、たくさんあんでしょ?
聞いてほしい歌、タップリあんでしょ?
だったら、こんなコトやめよ?オシャベリしよーよ!」
気のせいかな?
黙って聞いてたのは、『スカー・ティシュー』じゃあなくって
『おねーさん』で…『おねーさん』の目が、おびえたみたいに見えた。
でも、次の瞬間にはスカー・ティシューで。
チリ・ペッパーが正面から来た。
プリキュアでもないあたしは、もう防げない。
ドボォ
「…ッ!!がはッッ……!?
…ゴッ……ゴホッ!!……~~~ッッッ!?」
たぶん殴られた。お腹に何かがめり込んだのだけ感じた。
うずくまって吐く。吐いてたら、血が混じってた。
「取…り、消、せ。そォ…の、言、葉。
取、り…消ェ、さ……ない!の…なら、殺ォ、す」
…取り消せ、ってなに?
『アンタ』に言われて聞く理由なんかない。
あたし、プリキュアだもん。変身がもう解けてたって変わんないよ!
「…………ゴホッ……イヤ。
あたしは、おねーさんに言ってんの。
聞いてよ、あたしの言いたいコト。
言ってよ、おねーさんの言いたいコト」
また、殴られた。蹴とばされた?
うずくまってから起こした背中をやられて、
顔を地面に引きずられた。黙んないよ、あたし。
「話してよ、おねーさん!
知ってんでしょ!?
あたしよりも、ズゥーッと、さぁ!?
言いたいこと言ったっきり、なんにも返ってこなかったら!!
サイッテーにツマンナイじゃん!!」
チリ・ペッパーがバチバチ電気を帯びだした。
もうダメかも、これ…シャベれる限りはシャベるけどさ。
最後の最後まで、やることは変わんないかんね。
「も…う、いい。お…終、わァ!り…だ!」
「オウ、終わりだぜ。そいつは間違いねーよな…
ただし、オメーがだ。スカー・ティシューよぉー」
「……ニャトラン!?」
そーだよ、あたしが変身解けてるってことは、
ニャトランもステッキから元に戻ってるってことで!
そのニャトランは今、スカー・ティシューの右下側からイキナリ出てきた。
「必殺!ニャトランキーーーック!!」
右下から飛び出してきて、アゴに向かって思いっきりキックしてる!
…で、でも!でもさぁ…スカー・ティシューのそばにも電線があってさ。
つまり…チリ・ペッパーが戻って防ぐには、めっちゃ余裕じゃん。
ニャトランは受け止められて、あっさり捕まった。
「ニャ、ニャトランッ!?」
「…クサ、レ、猫!が……ッ
糞便、タレ!ながァ…ら、死ね」
「ネコになんか恨みあんのかよ、オメーよぉ。
ま、いるよな。マナーのなってねぇーヤツ」
なのに、ケッコー余裕でノンキに話してるニャトラン?
なに?どーなってんの?立場ワカッてナイ?
ないない!あたしじゃあーないんだし!
「ま、そのヘンは後でゆっくり話そーぜ」
「クサ、レ…猫!…に。後…はァ、ない!」
「わかんねーヤツだな。それはオメーだって言ってんのによぉー
オレのキックは、すでにオメーに直撃してんだぜ」
「……?何、が…直」
ドゴァ!!
かなりイイ音がして、一緒に正解がわかった。
頭上からイキオイをつけたペギタンが、
スカー・ティシューの頭に思いっきり蹴りをかまして!
続いて、ニャトランと逆側に隠れてたラビリンも飛び出して、
今度はアゴをアッパーカットした!
バコォン
本体のダメージはスタンドのダメージ。
ひるんだチリ・ペッパーの手元からニャトランがあたしの方に来て。
ラビリンは、そのまま…
スカー・ティシューの頭からチョッピリ浮き出したDISCを。
ツマんで引っ張り出して盗んで、すぐに飛んで逃げた!
DISCは『2枚』出てて、片っぽしか持っていけなかったけど。
もう片っぽも、ペギタンが後追いで同じように持ってって逃げた。
「…な?直撃してたろ?
チリ・ペッパーがオレをつかんだままで本体が無防備ならよぉ~
しかも完ペキ勝ったと思い込んで、注意力散漫ってヤツだぜ」
戻ってきたニャトランの言葉で、あたしもわかった。
グレースが言ってた、『スカー・ティシューに勝たせる』って言葉の意味。
勝ったと思い込んだ瞬間が、一番無防備!
これって、承太郎さんたちが何度も何度もやってきた、勝ちの定番じゃん!
あたしたちはチリ・ペッパーにとても勝てなかった。
全員そろって変身が解けるまで追い詰められた。
けど、変身が解けたから、ラビリン、ペギタン、ニャトランが自由になって…
「…だ、から!ナン…だッ、てン、だァ…よ。ボゲッ!
チリ!ペ!パ…で…………あ?…………あ?」
「使えるわきゃねェーだろ。オメーはもうスタンド使いじゃあねーんだからよ」
んで、DISC知ってんのは、あたしたちだけ。
DISCを取られたらスタンドが使えなくなるって、コイツは知らない。
ビョーゲンズに知られないためにガンバッてんのが、今のあたしたちなんだよ!
変身する。後はトドメだけ。
「今のオメーは!ただの弱いビョーゲンズってコトだぜ!」
「ン、な…ンなッ、バガ!なァ、ァ…あ、あだ!じ…はァ!?
あだ、じィィィ、は!!
空、の…鳥!も…あ、だじィ!だげ、を!見ぢゃ、い…ない!!
ごォ、ンな
「……。エレメント・チャージ!」
スカー・ティシューは走って殴りかかってきた。
タダの人間よりは強いよね、そりゃあ……でも。
プリキュアには、なんにも怖くない。
「あだ、じィィィ、は!!
あだじ、だァ…けが歌ァ、う!ン、ダァ!!
「プリキュアッ!ヒーリング……フラーッシュ!!」
ギュウン… ゴバッ!!
光を集めて、抱きとめる手にする。
伸ばした手は、ヒトの体とエレメントさんをやさしく包んで助け出し…
ううん、残されたビョーゲンズだって、置いてけぼりってワケじゃあない。
浄化されていくのは、悪い心だけを大きくされたヤツなんだもん。
光の中でどんどん小さくなっていく黒い塊は、ウソみたいにやさしい顔になってた。
ちょっぴり不安そうだケド……
「聞いて…聞いて、くれ、る…の?」
「聞かせて。あたしが聞きたいんだし」
「……あり、が…と。歌、う…ね」
不安は、すぐなくなったみたい。
歌いだした黒い塊は、自分自身から光を放ったと思うと…
そのまま煙みたいに消えていった。
歌声はそれでも続いて、消え切ったのはチョット後。
全部見届けたあたしも、いつもの決めゼリフをキメた。
「お大事に」
ジョジョらしく、プリキュアらしく書いたつもりですが。
チリ・ペッパーの倒し方として、納得いってもらえたでしょうか?
ご意見、ご感想、誤字脱字報告、ぜひよろしくお願いします。
出力低下気味のボディに燃料をぜひ…