プリキュアとの奇妙な冒険‐ようこそヒーリングっど♥へ!‐ 作:アンチマターマイン
予定していた、今までのアンケートの結果まとめは再来週の予定で……
今回の語り部はのどかっち。
文字数は5000字強。標準的くらい。
女子トイレで待っていたら、ラテがすぐに来た。鏡近くのコンセントから。
もちろん、ニャトランの仕業だよ。チリ・ペッパーを使ったの。
打ち合せ通り…トイレには人目が少なくて、ほとんど確実にコンセントがあるからね。
一緒に来たラビリンから聴診器を受け取って、すぐに当てる。
『公園でお花さんが泣いてたラテ…
それと、あっちの方でお水さんが泣いてるラテ』
「なッ……」
「なんてこと。二か所同時?」
「水って…途中の川?ため池とかもあるじゃん!
ラテじゃあないとわかんないよコレ!?」
「公園は…展望台近くの方だね。
ここからじゃあ、相当距離あるよ」
…クチュンッ
ラテが、さらに咳をした。
みんな青ざめる中、聴診器へラテが伝えてくる。
『ガラスさんが泣いてるラテ。すぐ近くラテ』
どう考えてもここだよね。
顔を見合わせるヒマすらなく、破壊音が聞こえてきた。
そこからすぐで悲鳴まで。
鳴滝くんがフー・ファイターズで鼓膜直通通信を入れてきた。
わたしの声も、フー・ファイターズを通して伝わる。
『もう気づいてるだろうけどよ!
この音、明らかにメガビョーゲンだぜッ?
離れてるとやばい。すぐそっちに行く』
「まずこれだけ。メガビョーゲンは三体!三体同時だよ!
離れてる!一体は公園!もう一体はどこかの水場!」
『……とにかくそっち行く!ニャトランも一緒だ』
わたしたちは女子トイレを出たすぐそこで、鳴滝くんと合流する。
いくら非常時でも、女子トイレに入らせるなんてヒドイことはさせられないよ。
社会的に
それから、まずはさっさとプリキュアに変身した。
建物の中にメガビョーゲンがいるんじゃあ、
いつ壊された壁の下敷きになってもおかしくないもん。
フォンテーヌが口火を切った。時間が惜しい。
「かつてなくヤバイ状態よッ!まず作戦が要るわッ!」
「ビョーゲンズは、ほっとけばほっとくほど強くなるんでしょ?
だったらまず、ここに出てきたヤツをみんなでタコそーよ!」
「賛成だな。他の二体も同じように、一体ずつ瞬殺したいけどよ…」
「問題は、水辺の一体の場所がよくわかってないってことだよね」
「公園だったらコンセントめっちゃあるよ?
ここのヤツと公園のヤツをヤッツケてからみんなで探せばいいじゃん」
「…ダメよ。チリ・ペッパーは使えないわ」
普通に考えるなら、スパークルの言う通りなんだけどね。
ダメだよ。フォンテーヌが止めなかったら、わたしが止めてる。鳴滝くんかも。
「えッ、なんで?」
「ビョーゲンズから見れば、チリ・ペッパーを使う能力者はスカー・ティシューなんだぜ。
それがなんで、プリキュアたちに使えるようになってんだ?
使える事実を知られることがヤバイんだよ、ひ…スパークル」
「え?…えと、えと」
「スタンドを『取り出せる』ことがバレるのよ。
一番危険なのは、ビョーゲンズにスタンドを研究されることでしょう?
最悪、ダルイゼンだとかグアイワルがスタンドを使い始めてしまうわ。
いえ、本当に最悪の場合だと……『アレ』よ」
「……わかった。『アレ』ね…ウン。ダメじゃん」
最低でもグアイワルは把握しているよ。
チリ・ペッパーが電流に乗って、瞬間移動に等しい速度で移動できるって。
それを今回わたしたちがやったら、ほとんど確実にバレる。
能力を何かの方法で取り出して、わたしたちが使っているんだ、って。
そうなったら、ビョーゲンズにも同じことをされる。単純な理屈だよね。
そして、現物を手にして研究を進めた先にあるのが
一歩だって、そんな方向に進ませるわけにはいかないよ。
「ここの一体は全員がかりでブチのめす。そこからは二手に分かれるのはどうだ。
水辺で探す組と、公園のヤツを倒す組だ」
「それなら、公園組にプリキュア二人ね。
水辺組は『探す』っていう間がほとんど確実にはさまるもの。
その間に公園組が一体を倒せたら、そのまま合流…理想的な流れよ」
「となると、俺は水辺組だな。スタンドの相性もいい…」
「ええ。それと公園組はラテと一緒ね。
公園から移動されて、見失ったら目も当てられないわ。
ラテの感覚で確実に追って倒す!これは大前提ね」
「そこから先は、ここのヤツを倒してから考えよう?」
「サンセー!あとは流れで!」
そのまま鳴滝くんは身障者用トイレの個室に陣取った。
ラテとチリ・ペッパーが一緒にいるよ。
もし襲われるような危機が迫ったなら、電線に乗って遠くまで逃げることになる。
全員がかりとは、さっき言ったけどね。
わたしたちプリキュアと同じように戦わせるのは、はっきり言って今は無理だよ。
鳴滝くん本人だって…本人だからこそ、よーくわかってくれてるはず。
スゴイ威力の水鉄砲が撃てるようにはなったけど、アレも条件が整えばでしかないし。
できれば、何事もないでほしいね…
チリ・ペッパーを使っている間、ニャトランはどうしても注意力散漫になっちゃうから。
まだ遠隔操作に慣れてないのもあって、スパークルと息を合わせるのが遅れちゃう。
プニ・シールドを張るのが間に合わなかったりするんだよね。何度も『夢』で練習してるけど。
体がふたつあるみたいなものだもんね…わたしもわかる。DEATH13もそうだし。
さてと、ここなら探すまでもないよ!
破壊音のする方に、突っ走っていけばいいだけだもん!
ほとんど時間が空くこともなく、トゲばった巨大なうごめく塊を見つけた。
サソリみたいな尻尾つきの…間違いないよ。メガビョーゲン!
周りを見ると、もう、かなりの数の作品が壊されちゃってる。
倒せば元通りとはいえ…こんなの、許しておけないよ。
「来たか、プリキュア!」
グアイワル…イヤな顔と名前、覚えちゃったなぁ。これで三回目だっけ?
ダルイゼンはひなたちゃんの大怪我からあれっきりだし。
シンドイーネは最近、一回だけ出てきてるけど。
でも、三体のメガビョーゲンということは…イヤでもご対面だね。全員と!
「あのボウズは…いないようだな。助からなかったかぁ?
そりゃあ気の毒だ、バカがやらかしたばかりになぁぁー!?」
あっ、死んだと思ってるんだ。好都合。
「いるよ。わたしの心の中に!」
「…エ゛ッ!?」
スパークルが口をアングリ開けてコッチ見てきたけど、
一瞬間を空けたフォンテーヌがすぐに合わせてくれた。
「いなくなったりなんかしないのよ!
仲間っていうのは!」
「……。そ、そーそー!
ずっと一緒なんだかんねー!」
ギリギリのところでなんとかわかったスパークルもチョーシよく合わせてくれたよ!
不自然な間がけっこう空いたけど、向こうは…後ろめたさだって受け取ったみたい。
「そいつは結構。なんなら向こうに行って、本人に確かめてくるんだな。
断言してやろう…恨んでいるし、呪っている、となぁ」
うん、心を揺さぶりに来てるね。スパークルの。
聞かされてるスパークルは思いっきりシラケちゃってるけど。
いるもんね。すぐそこのトイレに。確かめてくるの?…トイレに?
まあ、直線距離で50m以内だから。フー・ファイターズ通信でいいんだけどね。
当然、鳴滝くんも聞いてるわけで。
『助かる。そのまましばらく死人扱いしといてくれ』
「え?う…ウン、そだね」
「耳を貸す必要はないわ、スパークル!…仇討ちよ!」
「あー、…ウン。ウン」
スパークルのやる気が右肩下がりになっちゃってる。
茶番っていう言葉があるけど、まさにそれだね。今のわたしたち…
でも遊びじゃあないよ。マジメにやるの。
「フハハハハ!意気消沈しているようだなぁー!
さあやってしまえメガビョーゲン!
こんな弱り切ったヤツなど、お前の敵ではなぁーーいッ!」
「メッガァァァーーーーッ」
来るんだね。じゃあ、茶番はオシマイ。
この間にもチリ・ペッパーが動いてたんだよね。逃げ遅れを確認してたの。
もう室内の避難は終わってるし、駐車場にみんな集合して、今は点呼してるみたい。
つまりはもう、何も遠慮いらない。
ひとっ飛びする。わたしは右に。フォンテーヌは左に。
「えッ?あッあ」
「キュアスキャンだぜッ、スパークル!」
「お…オッケー!」
出遅れたスパークルだけど、わたしたちの動きを見てから後ろに跳んだ。
向こうはそれを、弱気な『逃げ』と受け取ったみたいだね。
露骨にスパークルを狙って飛び掛かってきた。
あれだけ堅そうだと、体当たりの一撃でダウンさせられちゃうかもしれない。
でも、宙に浮いちゃったね。安定できないよ。
「ハァァッ!!」
ギョオン! ドコォ~ン
「メッ、メッガァアァ!?」
ほら、そこをフォンテーヌの蹴りにすくわれた。
そして、この態勢!
フォンテーヌの反対側にわたしがいるこの態勢!
突っ込んできて、わざわざはさまれに来ちゃったね。
足を開いて地面を踏みしめる。フォンテーヌも同じように踏みしめた。
拳を握る。フォンテーヌも握る。メガビョーゲンが、落ちた。
「オラオラオラオラオラオラオラオラ
オラオラオラオラオラオラオラオラ」
「ドラララララララララララララララ
ドラララララララァァァーーーーーッッッ!!」
ドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴ
ドゴ! ドゴ! ドゴ!
左右からはさみ込む拳打のラッシュ。
今始めた即興じゃあないよ。『夢』で練習してきてる。
メガビョーゲンみたいに大きな相手にやるには、
ちょっとタイミングを誤ると相方の頭上に倒しちゃう。練習がなくっちゃあ出来ないよ。
相方を完全に信頼して、殴りで『相槌』をやり合うのはすっごく大変なんだよ?
たとえ
形になったのは、ホントについ最近。
「な、なんだこれは?
何を見せられているのだ、オレはッ!?」
呆気にとられてるグアイワルだけど、相手にしてるヒマなんかない。
わたしとフォンテーヌで、トドメの一撃を叩き込むよ!
「オラァァァーーーーーッッッ!!」
「……ドラァ!!」
ドボォ! ドッゴォア
左右から揃いの一撃を撃ち込まれたメガビョーゲンは飛んでいくこともできない。
全部の破壊力を浸透させられて、その場に崩れ落ちるだけ。
っていうのが理想なんだけど、きりもみ回転して落っこちちゃった。
ダメージが入りきらないなあ、これじゃあ……
でも、キュアスキャンをすでに終えているスパークルには、なんの障害もないね。
「エレメント・チャージ!」
「メッ……メ……ッ」
期待したダメージは入らなかったけど、もう身動きはとれない。
スパークルは油断なくチャージを終えて、すかさず解き放つ。
「プリキュアッ!ヒーリングゥゥ~…フラーッシュ!!」
ギャオオン ボッゴォ
光のエレメントさんだったんだね。
ヒーリングフラッシュが助け出した先を見て、フォンテーヌが即座に確保。
その後ろで、メガビョーゲンは霞みたいに消えていった。
「ヒー、リ、ン……グッ、バァイ」
シュパァァ~~ッ…
「お…お大事に?
ビョーイン送りにしたの、あたしタチってカンジだケド」
「ビョーインっつーか天国送り?
ソコは…アレだぜ。気にすんなよスパークル」
「コレばっかりはどうしようもないペェ。
せめて苦しめないことしかできないペェ」
「ほっといたらみんなを蝕んで苦しめるラビ。
そんなことさせないのがプリキュアラビ!」
「ま、そーなんだけどさ。ウーン」
複雑な顔してるスパークル。
ほぼ何もさせずに倒したから、ある意味イジメみたいな感覚あるけど。
そんな余裕をタレてるほど、ヒマじゃあないよね。わたしたち。
少なくとも、今は。
「く、クソッ!
弱くなるどころではなかったか!
このままでは…」
後じさりしながら、グアイワルも消えた。
…これで終わりなんかじゃあない。まだ三分の一にすぎないッ!
トイレ前に戻って、変身を解くことのないまま、またみんなで円になる。
「ごめんなさいエレメントさん。わたしたち、すぐに行かないと」
「気にしないでください。
私と同じように苦しんでるエレメントさんがいるなら、お願いします」
エレメントさんだけを帰してから、鳴滝くんがわたしから預かってた聴診器をラテに当てる。
さっきのを倒すのにかかった時間は、駆け付ける時間まで含めて三分弱。
だけど、その間に状況が変わってないとも限らないもんね。確認しないと。
「……水辺と公園。汚染を着実に広げてるようだな。
数は増えてねえ。それだけは安心みたいだ。
悪い、ラテ。ここからはお前につらい思いをさせるかもな」
「アゥン……」
抱いてるラテの背中を赤ちゃんみたいにゆすってから、鳴滝くんはわたしたちに差し出してきた。
「さてと、だが。時間との勝負になるぜ。
俺も俺で、さっさと見つける。
公園組は、瞬殺…頼んだ」
「公園まで、プリキュアの足でも……10分はかかるわね」
「その間も、汚染を広げて強くなられちゃうから。
今みたいには、いかないかも」
「でもさ。やること…変わんないっしょ?」
「おーよ、さっさと片付けちまおーぜ!」
「お手当ては早いのが一番ラビ!」
「それで…誰が、水辺組になるペェ?」
今、話してた通り。悠長に話し合ってる時間なんかないよ。
もう、すぐにでも出発しなきゃあいけないんだから。
「そうだね……じゃあ」
原作ののどかっちは、相手が敵とはいえウソつきの腹芸ができる子じゃあありません。
ここまでの経験と、承太郎インストールの影響ですね。
(追記。前言撤回、ついてましたわウソ!
あすみん居候させるときに、家族相手にウソつかざるを得なかった!
たぶん胃がガリガリ削れてましたけど)
フー・ファイターズ通信はお察しの通り、やろうと思えば出歯亀行為が可能です。
鳴滝くんがそのつもりになって、F・Fが全面的に協力すれば、ですが。
まあ矢間左馬助の親知らずをお手当てした前後でとっくにやってたんで何を今さらですけど。
さて、来週8/8までの間で、ちょっとしたアンケートをとらせていただきたく。
『水辺組、もう一人は誰がいいですか?』
ぶっちゃけ、ある程度ちゃんとした理由ありですでに決まっているんですが。
意識調査程度のモンです。気楽にお答えください。
ご意見、ご感想、誤字脱字報告、ここすき等、ぜひよろしくお願いします。
現時点で、この作品に何を求めて読んでいますか?
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