プリキュアとの奇妙な冒険‐ようこそヒーリングっど♥へ!‐   作:アンチマターマイン

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居直るようですが、遅刻に言及することは止めにします。
ただ、9:00投稿の方針の撤回はしないです。
このラインを消しちゃったら、たぶん際限なくダメになる…

今回の語り部はちゆちー。
文字数は5500字弱。ほぼ標準、ちょっと弱。



枯れることなきブラッド・フラワー‐その2

「場所は案外すぐわかったわね」

「チリ・ペッパーサマサマだぜ、ホント…

 なきゃ、どーしてたんだろーなコレ」

 

自分の力じゃあないって言いたいのかしらね。

探していた当のニャトランが他人事みたいに言ってるわ。

もちろん、ラテが言ってた嫌な気配のことよ。

位置の特定のため、ラテがチリ・ペッパーに連れられて移動した回数は5回。

まず、思い切って遠くまで行ってみるべきだってことで、

埼玉県と栃木県、それと茨城県の境目あたりに行ったのよ。

ラテが示していた方角で、ある程度遠ければどこでもよかったんだけど、

日本地図を指さしたひなたの思い付きでね……ココどんなトコ?って。

ハート型に作られた遊水地があるのよね。

観光名所みたい…余裕があれば遊びに行ってもいいかもね。

そこからラテが気配を探ると、真南の方角だった。

で、次に行ったのは遊園地の定番。東京じゃなくて千葉県のアソコよ!

人目についたらマズイから、その近くの雑木林に出てもらって、

そこから気配を探ってもらうと、ほぼ真西。

これでほぼ特定できて…あとは何度か近場に二回出てもらって、

最後に出た地点で、ラテがここだと断言したわ。その場所は……

 

「わたしの、入院してた病院だよ…」

 

机の上に広げた地図を指さして、のどかもそう断言よ。

…ちなみに。今日はカフェ・ドゥ・マゴじゃあないわ。

『夢』とはいえ、喫茶店でこんなマネするのは迷惑行為だもの。

以前、ホワイトボードを出して会議してた時から思ってたのよ、私。

だから、今日は杜王グランドホテルのスィートルームよ。

杜王町滞在中の承太郎さんがずっと泊ってた場所ね。

一階のフロントが彫刻だとか石像だらけだったわ……

どうでもいい脱線ね。変えようって言ったの間違いだったかしら。

 

「ホント?ヤベーじゃん!」

 

カツ カツ ングッグ

 

身を乗り出してきて驚いてるひなただけど、

ルームサービスでハンバーグ注文したのよこの子。

モリモリ食べて図太いわねぇー。

注意しようかとも思ったけど、ここのところ、情緒不安定気味だものね。

こーいうの見ると、むしろ安心するっていうのもあるわ。

私たちもひとくち分けてもらってる。少しこってり目のデミグラス味。

鳴滝くんは、自分で一皿注文してサッサと食べ終わったわね…

 

「…。仕切り直さね?」

「それがいいわね」

 

その鳴滝くんに言われて、食べ終わって落ち着くまで待つことにしたわ。

正解よ。身が入らないことこの上なかったわね。

はい、食後の紅茶まで入ったところで、再開!

 

「それじゃ、改めて。

 まず、わたしの考えを言うね?

 わたしは、病院の中がどうなってるかをある程度知ってるし、

 退院してから、まだ一年くらい…

 それを考えると、知ってる先生とか看護師さんとか、患者さんもいると思う」

 

そう前置きしたのどかの言いたいことは、この時点でほぼわかったわ。

病院は、基本的に用のある人間(・・・・・・)しか入れない場所よ?

町の診療所くらいならともかく、入院患者がいる大病院なんかは特に。

 

「だからこそ入れない。中を直接調べに行くのは無理。

 『なんでこんなところにいるの?』って話になっちゃう」

「でもさ、のどかっちお世話になったんッしょ?

 お礼言いに行くんなら別にオカシくないんじゃない?」

「…いるんだよ?お世話になった先生。蜂須賀先生っていうんだけどね。

 今も手紙でやり取りしてる…会いたいっていえば、会ってくれるよ、きっと」

「おッナイス、だったらさぁー」

「だとしてもね?

 ずっと前から都合を聞いて、時間をとってもらってね?

 病院の外で会うってことになるはず。

 わざわざ中で会う理由なんかないんだよ?」

 

さらにのどかは重ねて言うわ。

同じように難病で励ましあっていた人たちを口実にするとしても、

その人がいるかどうかを確かめることから始めなきゃあいけない。

 

「えッ?チリ・ペッパー使えばよくない?」

「ひなた、考えてみて。

 知ってるはずのないことを、どうしてのどかが知っているの?

 向こうは絶対にそう思うわよ」

「…チリ……あ、ダメじゃん」

「そうするにしても、『誰々に教えてもらいました』ッつーアリバイ…

 つーか、事実を作んなきゃダメってことだぜ」

「うん。だからね?その時点でもうダメなの」

 

頼れるツテは蜂須賀先生だけ。余計に時間がかかって本末転倒。

今、ラテが嫌な予感を覚えているのに、二か月後、三か月後になってどうするの?

正攻法は最初からありえないってことね。

話を最後まで聞いてから、鳴滝くんが腕を組んだ。

 

「すると、もう中で張り込むしかねえな。

 チリ・ペッパーで、ナースステーションあたりにな」

「パソコンとか電話に潜んで、ジーッと聞き耳立ててるペェ?」

「スパイ大作戦ラビ!」

「スタンドを潜入させるって話なら、F・Fもいけるけどな。論外だろ」

「当然ね。その間、あなた自身の身をどうやって守るのよ」

 

そうするとして、何を探して聞き耳を立てるのか?

…さしあたり、患者さんしかないでしょうね。

それも、ごく最近に病状が悪化したみたいな。

患者さんがデミビョーゲンにされて、そのまま潜伏している。ありえる話よ。

でも、ラテの感覚からすると、そのずっと前から気配だけはあったっていう…

どうなっているのかしらね?

その線でなければ、病院に起こっている怪事件がないか。

ビョーゲンズについて何もかも把握しているとは到底言えないわ。

知らない何かが発生してる可能性だって十分にある。

そのあたりを話し込んで、会議はお開き。

情報収集の成果を待たなくちゃあ、続きは話せないわ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

二日後。『夢』のカフェ・ドゥ・マゴよ。

今回は、たくさんの資料を広げる予定もないからね…

…それで、昨日は深夜帯までニャトランが張り込んで、

聞こえてくる話を鳴滝くんが片っ端からノートに書きこんでいたの。

タッグを組んでの仕事ってこと。

誰とも同居してない鳴滝くんだからこそ、夜更かしもし放題。

のどかに私、ひなただと、家族に気取られるかもしれないからね…

学校で居眠りしたとしても、そのぶんは教えてあげるわ。

目にクマを作ったニャトランは、『夢』になってもバテ気味な雰囲気ね。

 

「ほ、本当に大丈夫なの?ニャトラン…つらかったら言いなさいね?」

「お、オウよ。ダイジョーブだぜ、現実のオレは寝てんだからよ」

 

あの音石明も、チリ・ペッパーを使ってこんなことを

一人でずっとやっていたのかしら?

陰険だとか出歯亀野郎だとか、そういう悪印象が先に立っちゃうけど…

狡猾で、とてつもなくマメで用心深いヤツだったのね。

能力がどれほどスゴくったって、それをフル活用すれば

どのみち当人が苦労しなくっちゃあいけないわ。

私たちは今それをまざまざと見せつけられているわね。

で、鳴滝くんの方は。

 

「それで、何か目ぼしい情報はあったの?」

「…………。

 ある。もしかしたらとんでもない厄ネタかも知れねえのが」

 

顔でなんとなく察してたけれどね。

言うべきかどうか悩んでるような顔よ。

黙っているようなら一回追及するつもりだったけど。

F・Fかニャトランが止めに入ってきたら引き下がる前提ね。

 

「ジョルノ・ジョバァーナが入院していた。

 承太郎が一度、秘密の会合を持ってただろ。

 幽霊になったポルナレフと再会した時のやつだ……

 同じ顔が病院のベッドでぐったりしてた。

 見間違いでなけりゃあな」

 

それでも、理解が追いつかなかったわよ。

追いついてみたら、確かにとんでもないわ。

神父だけじゃあなかったっていうの?

…いいえ、神父だってまだ未確認だわ厳密には!

F・Fと同じように世界を移動してきた人間が、ついに現れたの?

 

「……。DIOの息子よ?

 いえ、こういう言い方が良くないのはわかっているわ。

 でも、よりによって、じゃない」

「わかってる。マジだったら『天国』につながりかねねえ。

 『骨』が『緑の赤んぼ』で、あれが元DIOの一部だとするならだがよ」

「だから、あたしもDISCになって、一度向こうに行く気だ」

 

F・Fの追い打ちのような一言で、場に雷が落ちたようになった。

ニャトランに鳴滝くん、F・Fの全員が、その人をジョルノとほぼ断定している!

 

「ちょ…チョト待って、『天国』?

 ジョルノさんだったら、どーして『天国』がヤバイのさ?」

「ひなたちゃん。

 徐倫さんが、厳正懲罰隔離房(ウルトラセキュリティ)まで追っていった『骨』、覚えてる?」

「……エーッと。『赤ちゃん』のもと。

 ゾンビ作りのスタンドで『骨』を生き返したら、

 卵になって…生まれた、んだよね?」

 

あッ感心。かなりしっかり覚えてるわ、ひなた!

F・Fの死に直結するエピソードだからかしらね。

 

「ホワイトスネイクはスポーツ・マックスにこう言ってた。

 我が友の一部だ、って。

 そして、徐倫さんたちは『赤ちゃん』を奪われた…

 そこでF・Fが聞いた神父さんの最後の一言」

 

『これで君の世界へ共に旅立てるぞッ!DIOッ!』

 

「…『赤ちゃん』はDIOの骨から復活した『何か』で、

 しかも『天国』への鍵だっていうこと。

 血のつながりのあるジョルノさんの骨が、もしも代わりに使えるなら?」

「その。『天国』ってやつまでデキるようになっちゃうワケ?

 『レクイエム』だけじゃあなく?

 承太郎さんがめっちゃ怖がってた『天国』?」

「うん。最悪の場合ね」

 

うなずいたのどかを見たひなたは、ゲンナリした顔でうなだれた。

あ、カップの紅茶飲んだわね。飲んでる場合?…私も飲むわ、コーヒー。

みんな飲んだ。ズズーッとすすったわ。

ラビリンもペギタンもニャトランもお茶を飲んで、ラテも水をなめてるわ。

みんなして、フウッと息をつく。

そういえば動物ってカフェイン大丈夫なの?

なんてことを気にする程度に落ち着いたら、

今度はF・Fから切り出してきたわね。

 

「ヤツが本人なのか、あたしが直接乗り込んで

 『肉体の記憶』を読み取らなきゃあならない。

 でも、そこまでいくのにまたひとつ問題がある!」

「まだ何かあるの?」

「スタンド使いがいんだよ、看護師によぉぉ~~ッ」

「ええッ!?」

 

後を続けたニャトランへ驚きの声を上げたのは私じゃあないわ。のどかよ。

明らかに何か起ころうとしてるものね。かつて自分のいた病院で。

そしてもう、ジョルノさんなのはほぼ確定なんじゃあないかしら。

『スタンド使いは引かれあう』んだもの。

 

「ニャトランがスタンドを見たペェ?」

「オウ。

 『でっかいウサギ』のスタンドだぜ!

 ぐったりしてるジョルノっぽいヤツの体を

 ペロペロなめてるようだったぜ」

「ウ、ウサギ、ラビ?

 体ナメるって、何やってるラビーーッ?」

「オレが聞きてーよ。

 でもよ、『殺す』ッつーんならよ。

 はっきし言っていつでも出来んぜ。

 ウサギでもよぉーッ、ノド食い破っちまえばよ…

 相手は動けない病人なんだからよ」

「危害を加えてないってコト、ラビ?」

「そうらしい裏付けはとれた。状況証拠だけどな」

 

そこから鳴滝くんが言うには。

病院の看護師や先生がたが噂しているところによると…

最近、院内で、治癒困難な『がん』や『腫瘍』を抱えていた患者が

原因不明のまま回復していく事例が相次いでいる。

それが起こり始めたのは、おおよそ10日ほど前から。

どう扱っていいものか、専門家の人たちは頭を抱えているみたい。

 

「…ン?どーして悩むの?

 病院で患者さんが治ったんならさぁー、ウレシイっしょフツー。

 ……あ、チョット待って。考える。

 もし、お兄がおんなじよーなコトに出会っちったら…

 ええと、スグルのオシッコから、イキナリ血が出なくなったとして…」

 

ウーンウーンと頭をヒネるひなたを、みんなで見守る。

考えるって自分で言い出した時点で、ほとんど正解に勘づいてるでしょうし。

今、ひなたの動物病院に来てる患畜で具体的にイメージしてるみたいね。

答えはすぐに出たわ。

 

「治ったなんて言えるハズないじゃん!原因ワカんないんだから!

 マサシじーちゃんにどー説明すんのさッ?めっちゃ怒るよあのヒト!」

「それだよ平光。わけがわからないうちに突然の回復だからよ。

 困惑しまくってるのが実際のトコみたいでな……

 だが俺たちは知ってるよな。一般人には見えないし聞こえない力を」

「プリ……ど、どー考えてもスタンドかぁ」

 

みんな共通の納得が、これで出来たわね。

ひなたも、体験した具体例が入ってくると筋道が立つみたい。

想像だけの頭で考えると思考がアチコチ飛ぶのかしら?

あとは…やっぱり、興味かしらねぇ。

少し微笑んでから、のどかがまとめにかかるわ。

 

「やることは決まったね。むしろ好都合かもしれないよ」

「ええ。どのみちスタンド使いなら、DISCを回収しなきゃあいけないわ」

「それをやるのは、彼女に道案内をさせた後だろうよ。

 スタンドを取り上げると言ったとたん、敵に回られてもおかしくねえ」

 

用済みになってから本性を現す…

そう来たか、って言いたいところだけど。

のどかも最初からそう考えていたみたいね。

 

「……うん。

 だますみたいになっちゃうけど…

 今、中で働いてる人が味方につくんだったら、

 ラテの嫌な予感もずっと探しやすくなる」

 

スゥ… ハァ

 

小さく深呼吸してから、のどかは方針を決めた。

 

「事情を言うのに、ビョーゲンズのことは教えなきゃダメ。

 そこで向こうの事情も聞きながら、ちょっとずつ教えていこう。

 スタンドを持っていたら狙われる、って。

 何より、今までみたいにホワイトスネイクがDISCを入れたんだったら、

 いつ、ひどいことをさせられるかもわからないんだよ?

 ニャトラン。看護師さんがいつ働いてるか、押さえて?

 みんなが集まれて、あっちの負担にもならない時間…考えよう」

 

今回は、ビョーゲンズにされてないスタンド使いかしら。

聞いた範囲では、傷や病気をなおす能力…敵対はしたくないものね。

 




今回登場のスタンドは、第五部の小説が出展です。
『恥知らず』が出た今となってはちょっとばかし日陰者になっちゃってる方の。

ガッツリ動き回ってるのは鳴滝くんとニャトランなんだから、
鳴滝くん視点で書けばよかったかなと後になって思うのですが、
下手するとその場の流れでスタンドバトル勃発とかにもなりかねないと思うと、
まあこれも悪くない判断かな、と思うことにしました…

ご意見、ご感想、誤字脱字報告、ここすき等、ぜひよろしくお願いします。

現時点で、この作品に何を求めて読んでいますか?

  • 心優しいプリキュアたちらしい熱血バトル
  • ジョジョらしいどんでん返しの知略バトル
  • プリキュア世界で動くジョジョキャラ
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  • 人間関係がどう変わっていくか見たい
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