【初配信】初めまして、黒猫 燦にゃ【あるてま】
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「こんばんにゃ~~~~!!!!!!」
初配信を準備万端で待機していた俺の耳を
放送事故後の対応……まあこれは、配信自体に不慣れであるだろう事を考慮すると冷静さを欠いてしまっても仕方ないけれど。
取って付けたような語尾、スリーサイズ公開(本当であるかは甚だ疑問が残る所だが)、煽られるとすぐ反射で不適切な言葉を配信に乗っけるなど。
「一番の理由はちやほやされたかったからなんですけどね!!!!」
この発言で俺は確信した。
黒猫燦は、ポンコツ面白枠だ、と。
彼女は、誤解を恐れずに端的に言えばちょっとおかしい人だ。
後先考えず身バレ上等のような発言を繰り返して後で死ぬ程焦る点。
あるてまの2期生募集オーディションの募集要項は、確かバーチャルユーチューバーになりたいという意思だけ。
学歴年齢等は不問という関係上、中身の演者が本当にまだ学生なのかもしれない。
立ち回りの危うさ。
ちやほやされたい、という動機。
これを公言するのはかなりギリギリのラインだ。
いやまあ、そりゃあVの皮を被って雑談やら実況やら歌で活動したいなんて時点で、自己顕示したい人間なんだから根底の目的は誰しもそうなんだろうが、論点はそれを公に公言してしまう危機管理能力にある。
一応暗黙の了解として『V』のコンテンツでは、キャラクターではない演者自身が必要以上に表に出てこない。
だから『V』の活動以前に名の知れた歌い手や配信者達は速攻で過去の名義がバレたりするが、彼らがそれについて触れる事はない。
明言してしまわなければ、大抵の事は他人の空似で押し通せるものだ。
黒猫燦のチヤホヤされたい、という発言はその領分を超え、企業が用意したキャラクターの薄皮を剥いだ向こう側の視点の話だ。
きっと彼女はこれから、そういう危うさがウケて人気コンテンツとなるだろう。
咄嗟に選んだ言葉選びがことごとく全て炎上に繋がりそうな不安定さはある意味芸術的と言えるし、世の中には怖いもの見たさ、という言葉がある。
刺激物というのは一定数の訴求力があるものなのだ。
早いもので、あの黒猫燦の鮮烈なデビューからもう4ヵ月が経った。
あの後の展開は概ね予想通りで、彼女はあるてま2期生の'一番ヤベえ奴'の称号を欲しいままにし、その勢いに乗ったまま同期夏波結、我王神太刀とのコラボ、1期生の先輩世良祭とのオフコラボ等、着々と場数を踏んでいった。
一過性のファンを固定層へと固め、配信者としての人気を不動のものとした彼女のチャンネル登録者数はあるてま全体で見てもかなりのもので、粒揃いと言われそれぞれ独特の個性と人気を持つ1期生の地盤さえ危ぶむ勢いだ。
今日は歴史ある同人誌即売会イベント、コミックマーケットの最終日。
出展されているあるてまブースでは、最大の目玉である所属ライバーとのお喋りイベントの様子が動画サイトからライブ配信されている。
俺の目当ては勿論、黒猫燦だ。
あるてま出展の目玉、所属ライバーとのお喋りイベントは3daysでそれぞれメンバーを分けて行われている。最終日の今日は、黒猫燦以外の全員が1期生だった。
来宮きりん、朱音アルマ等、皆それぞれの持ち味でファンの質問から器用にトークを膨らませる中、黒猫燦のブースに来たファンは……何というか、とても彼女のファンらしい個性的な人間ばかりだった。
けれどそこには確かな愛があって、散々だった初配信からこの瞬間まで、彼女が成してきた事は少なくない数の人に確かに刺さっていたのだと、強く痛感させられた。
今までの配信において幾度も語ってきた『コミュ障』の彼女が、全くの初対面である自身のファン達を配信そのままの当意即妙な返しで湧かしていたのには驚いた。
あぁ、なんだ。
俺の危惧していた事は、杞憂に終わりそうじゃないか。
ファンや共演者に囲まれながら、いつものように叫んでいる彼女を見て、彼女の配信者生命に関わるような大きな事故は起こりそうにないな、と安心した。
その時、初めて俺は俺の感情の正体に気付いた。
俺は怖いもの見たさとか、炎上待機の野次馬だとか、そういうんじゃなく黒猫燦の放送が本当に好きだったんだ。
同期の夏波結と同じ、心配でしょうがなかったんだ。
無軌道で今にも倒れてしまいそうな彼女が。
黒猫燦はきっと、この先どんなに炎上しかけても、きっと上手くやっていくだろう。
デビューしてから4ヵ月、彼女の配信はソロだろうがコラボだろうが全て見届けてきたが、あのバランス感覚は天性のものだ。
勿論狙ってやっているわけではなく全て天然の産物だからこそ危ういのだが、仮に炎上したとしても、彼女には親身になってくれる仲間がいる。
そう簡単に道を違える事はないだろう。
彼女は、とても同僚や先輩に恵まれている。
そう遠くない内にできるであろう後輩ライバーに対してだって、自分がそうされたように優しく道を指し示す事ができる筈だ。
彼女は、最初からあれで良かったのだ。
しかし、しかしだからこそ俺は思ってしまったのだ。
もしものIfを見たくなった。
もし俺が、俺が黒猫燦の魂であったなら『あの』初配信はもう少し上手くしたのに、と。
もしあの伝説となった初回配信で黒猫燦が本当に清楚を貫いていたら、来宮きりんとの、世良祭との、我王神太刀との関係性はどう変化するのだろう。
何より夏波結との関係性は、変わってしまうのだろうか。
一視聴者として、そんな可能性が見たくなった。
「あ、あ~~~……マイク、音量どうでしょうか?」
察しの良い諸氏は、もうお気づきだろう。
そう、俺はあの黒猫燦の声が出せる女の子に転生し、巻き戻った時の中であの初配信を行おうとしていた。
クーラー一つもない六畳家賃三万六千円の安アパート、コミケのあるてまブースでのイベント中継を部屋で夢中になって視聴していた俺は、ぶっ倒れた。
三半規管が唐突に機能を放棄し、部屋干ししたTシャツの脇に見える外の太陽が降ってくるかのような感覚があった。
これは……熱中症だろうか。
ごめんな……せっかく友達と行ったライブで並んで買ったPATHFINDERのTシャツ、あんまり着てやらなかったな。
割とどうでもいい感傷を最後に、俺の意識は途絶えた。
次に目覚めた時、俺は黒髪の美しい女であった。
視界の端に映る長髪がとても鬱陶しい。
病的な程細い四肢。
女性らしいというよりは健康的でガーリーなファッション。
まず、部屋が広い。
自室だけでこのスペース……一般的な中流家庭の部屋だろうか。
開いた衣装タンスから除くハンガーの数から、人並みにお洒落に関心があり、親に愛されているだろう事が窺えた。
ファンシーな女の子らしさ全開の服の中にさり気なく混じる紺色の清楚な制服から、恐らくまだ高校生なんだろう。
見える範囲に置いてあった卓上の鏡で容姿を確認すると、想像通りの幼げな顔立ち。
綺麗というよりは、かわいらしい。
女優よりは、読者モデルという感じのキュートなかんばせの美少女がそこに居た。
「俺は……???」
喋ると同時に鏡に映る美少女の口元が動く。
体内に響く、酷く聞き覚えのあるような特徴的な声。
もしやと思い、近くに置かれていたアニメキャラクターの描かれたスマホカバーを手に取る。
この体の本来の持ち主の少女には悪いが、どうしても確認したい事があった。
幸いにもスマホにはパスワード等のロックが何も設定されておらず、メニュー画面を開くのは容易だった。
仮にも年頃の女の子のスマホとは到底思えない……身の周りの事に無頓着な子なのか。
ストアから録音アプリをダウンロード、早速使ってみる。
「ゆいままだーいすき、あるてま2期生の黒猫燦だにゃんっ♡」
何故この台詞を拝借したのかは……まあ、察して欲しい。
コミケ直前の時期に黒猫燦、夏波結とのコラボ配信で黒猫燦が発した問題発言だ。
彼女は一睡もせず夜を徹して配信に臨むというクレイジーな行為に手を染め、同配信では常に酩酊時のようなテンションであった事をよく覚えている。
普段の言動からあの赤裸々な告白生配信が黒猫燦の本音である事は疑う余地もなく、社交的で多方面への配慮もでき、アドリブも利く夏波結が攻められると弱いという新たな知見を得たゆいくろ民は大いに沸いた。
閑話休題。
自分で聴いている自分の声と他人に聴こえている自分の声は違う。
それはザックリ言うと声を骨を伝って聴いているか、空気を通して聴いているかの違いなのだが、録音した今の台詞を再生してみて確信した。
この少女は、黒猫燦の中の人だ。
目前の持ち運びのしやすそうなノートパソコンの画面に映るのは、あるてま所属ライバー来宮きりんの配信。
画面下には、あるてま2期生の募集フォームのURLが書かれている。
俺が知覚している最期の瞬間から、時が巻き戻っている。
この世界にはまだ夏波結は、我王神太刀は、黒猫燦は存在していないらしい。
選択肢は、1つしかなかった。
事を成すまでの間に、現状の把握は一通りしておいた。
この少女の名前は、黒音今宵というらしい。
ゴスロリやガーリー系の比較的フェミニンなファッションが好きな、背の低く胸の大きい高校1年生。
親との仲は良好だが、家に友人を招いた事がなく遊びに行ったりする事も殆どない等、社交性に難がある。
卒業アルバムも一通り拝見させてもらったが、これ程造形の整った美少女が集合写真以外では孤立しているのはかえって悪目立ちしていた。
密かに想いを寄せている男の子や女の子も過去には居ただろうに、下手に整った容姿が周囲を寄せ付けなかったのか。
どうしようもなく、彼女は不器用なのかもしれない。
彼女の表情は、望んで孤独を選んでいる訳ではない事を雄弁に語っていた。
せっかく面白い展開になっているんだ、少女には悪いが好き勝手やらせてもらおう。
無造作にもノートパソコンの下敷きになっていたノートに、少女が見て分かるようにメッセージは書いておいた。
いずれ俺の魂が死に、少女がこの身体に還った時に読んでくれればそれでいい。
ある日唐突に少女が戻って来てもいいように、これから起こる出来事も適宜つぶさに書き込んでいく予定だ。
俺の存在によって彼女が周囲から不信感を抱かれるような事があれば、あまりに不憫だから。
2期生募集オーディションには想定通り合格、ここに於いてはさして語る言葉もない。
曲がりなりにも元社会人だ、面接官の求める模範は心得ていた。
図らずも以前の記憶と同じく2期生期待の星としてお披露目配信のトップバッターへと抜擢されたのには少しの驚きを伴ったが、それだけ。
どの順番であろうが、俺は俺にできる事をするだけだ。
時は、運命の初配信日。
心身共に準備は万端だが、まだ予告している時間までは10分前後の余裕があった。
俺はおもむろに別窓で立花アスカのチャンネルページを開いた。
立花アスカ。
どこの事務所にも所属せず、個人で活動している最初期Vtuberの1人だ。
かつての黒猫燦も、この娘とコラボ配信をしていた記憶がある。
なんでも黒猫燦がVtuberになる前からファンであったらしく、コラボする前からお互いに「推し」同士であったとか。
俺が黒音今宵になってからというもの、精神が乱れれば彼女の動画を求めるようになっていた。
彼女を見ていると、活力が湧いてくる。
あるてまという企業に属する事になった俺は、結局の所企業の指示に従って配信をしているだけに過ぎない。
キャラクターデザインもイラストもLive2Dモデルも配信機材も、果ては活動用のSNSアカウントまで、活動に掛かる面倒な手順を全て大人にお膳立てしてもらっているのだ。
企業産のメリットはそこにあるのだが、それは逆にデメリットにもなりうる。
これはイメージだが、恐らく自身の活動方針やブランディングは管理され、企業イメージから逸脱しないようコンプライアンスに引っ掛かる発言も勿論厳しく規制される。
アルバイトであろうが一法人に属する契約社員として、そういった制約から逃れる事はできないだろう。
対して、立花アスカは所謂'個人勢'だ。
何の後ろ盾もなく、キャラクターのモデルから配信環境までの全てを自身の技術で賄っている。
これは並大抵の事ではなく、情熱なくしてできる事ではない。
彼女のチャンネル登録者は3桁に届かない数、配信のアクティブ視聴者数はよくて15人前後だ。
かけた労力に対して、見合わない結果。
それでも彼女は、絶対に泣き言を吐かず今日も元気に活動を続けている。
社会的な生き物である人間はどうしたって外部に評価を求めるもので、活動に大してのフィードバックが少ないコミュニティに長くはいられないもの。
マズローが人間の欲求を5段階のピラミッド状に階層分けして示したように、誰しも他人を評価したいし他人に評価されたいからだ。
コメント1つも付かない配信を継続して行って、少しずつ、本当に少しずつチャンネル登録者数を伸ばしている立花アスカを見ていると、人間の'情熱'の底力を強く感じる。
トーク力もあり、いつでも前向きで動画編集の腕も着々と上げてきている彼女の活動が、陽の目を見ないのは不思議でしょうがない。
彼女に足りないのは、ほんの少しのきっかけだけなのだと思う。
俺が今後の活動によって知名度を上げる事ができた暁には、あの時の黒音今宵のように彼女とコラボ配信がしたい。
大先輩のVtuberに烏滸がましい話だが、俺と絡む事であるてま箱推しの人間にも彼女の活動が届くようになれば、それ以上の幸せはない。
いつも勇気をもらってる俺が、彼女の活動の知名度向上の一助になれるのなら。
そんな夢物語を実現させるためにも、頑張らなきゃな。
そろそろ時間だ。
はじめまして、黒猫 燦と申します。
チャンネル登録者数 893人
はあ……ふう。
深い深呼吸を一つ。
よし。
俺ならできる。
脳裏に思い浮かべるのは、徹頭徹尾完全な、清楚美少女。
知性に溢れ、品性に欠けた冗談もウィットに富んだジョークでかわす、決して安くない女。
服装も、うん、悪くない。
蝶々結びみたいな結び目が付いたカジュアルワイドパンツにデザインTシャツ、落ち着いた色のキャップで大人しめにまとめた。
少女には悪いが、俺は私生活において豊かに育った胸部を利用する気はない。
元々男女共用のユニセックスなファッションが好みなのもあるが、露出は極力抑えたい。
仕事としての意識付けを行おうと、当初は学校の制服で臨もうとも思ったのだが辞めた。
万が一の事故があった時、お洒落しているだけならノーダメージだが、制服だと特定騒ぎになりかねない。
日頃からお世話になっている学校に迷惑を掛ける事には抵抗を覚えた。
あるてまから配信機材とともに郵送されてきた、配信をするにあたっての注意事項という冊子は穴が空く程熟読した。
覚悟を決め、腹を括りミュートを解除して画面を切り替える。
あるてま運営の用意してくれたNow Loading...という画面が切り替わり、イラストレーター様が描いて下さったイラストを基に作られた、大変美麗なLive2Dの猫耳がぴこぴこしている。
後は、このマイクに声を通すだけだった。
「あ、あ~~~……マイク、音量どうでしょうか?」
時間ピッタリ!
声が綺麗すぎる
え、天使……?
声の透明感やば、真空から生まれてきたんか
↑絶対そうでしょ、空気に触れてないわこの美しさ
「あ、あの皆様、親からいただいた
え。
何じゃこの反応。
声を発しただけで何、赤ちゃんか???
ベタベタに人間を甘やかすなこの人達。
実は初配信前、少しでも聴き心地の良い声を提供できるよう、急いで遠くの日本ナレーション演技研究所まで行って面接を受けてきた。
インターネットで声を使ってタレントみたいな活動をする事になったという経緯を伝え、週に2、3回通わせて頂ける事になったのだ。
演技やナレーションのプロの指導の元、ちょっとずつ正しい発声を学んでいる所なのだけど……それにしてもこの反応は異常では。
黒音今宵のポテンシャルの高さに驚きつつ、配信を続ける。
「改めまして自己紹介を。お初にお目に掛かります、あるてま所属2期生バーチャルユーチューバー、黒猫燦と申します。以後お見知りおきを、にゃ」
配信の時間は、あっという間だった。
区切りなくダラダラと続けるとあっという間にネタが枯渇してしまうので、エピソードトークやマシュマロは小出しにする。
そういった理由で30分という時間制限を設けていたのだが、もう終了の時間は差し迫っていた。
内心は大慌てだが表に出す事なく、今日の内容の総括に入る。
「楽しい時間はあっという間、もうこんな時間です。本日のまとめに入りますわ」
スっと、画面を前もって作成しておいたPowerPoint作成資料に切り替える。
極力見やすく、それでいて分かりやすく簡潔に纏めるよう努めた。
今日の配信を見ていなくとも、このそう多くないスライドを見れば内容は全て分かるようになっている。
「まず、自己紹介をさせて頂きましたね。次に、皆さまに呟いて頂けると嬉しい配信タグ、イラストタグを決めました。こちら、後ほど改めてつぶやいたーにも掲載しておきますので、感想下さる方、イラストを描いてくださる方はご一読頂けると幸いです」
ファッ!?
配信を見ていると思ったら職場のプレゼン資料を見ていた……?
まるで社会人だぁ……
パワポ要点だけまとめててマジで分かりやすいの草
初配信を5枚のスライドでまとめる女
あれれ。
これ、もしかしなくても、やりすぎただろうか。
自分にできる事は全てやってみようと、どうせやる事は決まってる初回配信、分かりやすいように内容を気合入れてパワポでまとめたのだが、これ間違いなく逆効果になったな。
社会人がああだこうだ言われてるもんな、ロールプレイというかキャラクターのブランディングに都合の悪いコメントは拾わないようにしよう。
一旦すっとぼけて進行するか。
「こちらのスライド、事前に私が作ったものですのでご紹介できておりませんが、この内容の他にマシュマロを5つ程消化させて頂きました。引き続き常時皆様からのご質問、募集中です」
自分で作ったのか(困惑)
無駄な装飾が無くてひたすら実用的なのマジで面白いな、社会人としての'凄み'がある
1スライドの情報量と全体のレイアウトに優秀さが滲み出てる
↑ほんそれ、色調も統一感あって見やすいし手慣れてる
トークも切れないしコメント拾う余裕あるし、普通に配信のレベル高いのにパワポで印象全部持ってかれたわ
だぁーめだ、コメント全部都合悪いわ。
もうコメント欄は勢いが早すぎて祭りの様相を呈している。
その中で必死こいて読めたコメントは悉くブランディング的に都合が悪く、配信には乗せられない(拾おうとすると演じているキャラがブレる恐れがある)。
しかし今までこの30分間、幾度もコメントを拾ってレスしている都合上、ここにきていきなりコメント欄の祭りに気付かないのにも無理がある。
静かにスルーを決め込む覚悟を決める。
かつて、トラブルに巻き込まれそうになったある人物はあらぬ疑いを掛けられた自身を弁明する際にこう言った。
『なんで見る必要なんかあるんですか』と。
トラブルそのものを回避できたかどうかは別として、時にこういう精神性が重要になる時もある。
君子危うきに近寄らずとはよく言ったものだ。
「大変恐縮ではございますが、良きように感じて頂けたならチャンネル登録してもらえるととっても嬉しいです。配信の通知等しているつぶやいたーもどうぞよしなに。今夜も良い夢を、ばいにゃ、です。黒猫燦でした」
パワポに対してのコメント一切拾わないのわろける
宣言通り30分丁度で終えるの本当にきっちりしてるよな
毎回言いたい締めの挨拶はどっち?
今夜も良い夢をって言ったりばいにゃって言ったりしろ
ばいにゃって奴めっちゃかわいくない?
冗談一切言わない委員長が罰ゲームで語尾ににゃん付けてる感
めっちゃわかる
わかる
よし、楽しく話せたな(致命傷)。
終わりっ!閉廷!といった感じで少々強引に締めたのは否めないし、反省点は多い。
とはいえ、何の素養もない素人の初配信にしては上出来だったんじゃないか。
所属してみると意外や意外、あるてまはライバーの活動の裁量の殆どをこちらに任せてくれた。
とはいえ勿論給料は発生する以上、仕事だ。
半端な覚悟では望めない。
馬鹿なりに無い頭絞ってブランディングを定めて配信したはいいが、今後の活動に際しての課題が幾つか浮き彫りになった。
黒猫燦のブランディングの見直し、日ナレの持ち帰り課題の反芻練習や学校の課題等、案外やる事は山積みだ。
一つずつゆっくりと片付けていくか。
ひとまずつぶやいたーであらかじめ下書きに残しておいた配信後の定型文ツイートを投稿すると、そのタイミングでDisRordに通知が入った。
会話に参加または作成する | 夏波結 ● 検索 @ ? |
アクティブ フレンド ダイレクトメッセージ 夏波結 ●
黒猫燦 ♪⚙ #XXXX | ─────2018年4月25日───── 22:21 夏波結 配信お疲れ様です!凄かったです!! 22:21 夏波結 私の初配信もまだだから気が早いかもしれないけど 22:21 夏波結 近いうちに絶対コラボ配信しましょう!
│夏波結へメッセージを送信 |
やはり接触してきたか。
夏波結……!