アズールレーン ─メイドインアビス─   作:志生野柱

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 明けましておめでとうございます。今年の目標はボ卿の精度向上と絵の上達です。よろしくお願いします。

 ところろでなんか今回のイベントストーリーさ・・・妙にこの作品と似てる部分があるんだけど・・・私は社員でも何でもないので気軽にガチャについて愚痴っていけ?



  ちなみに自分はペーター1枚出すのにキューブ150個ぐらい使いました!

 でもいいんだ・・・シャトラは引いたから・・・Wは引けませんでした。yostarもサイゲぐらい配布して・・・


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 鏡面海域に覆われたエリアは、須らくセイレーンの支配領域である。

 人間にとって安全性など在り得るはずもなく、冒険家やサバイバリストどころかフル装備の一個大隊でも消滅するだろう。

 

 だが、それは環境汚染や鏡面海域に備わった排除作用によるものではない。

 問題なのは、そこを拠点とするセイレーンだ。つまり、彼女たちのいない鏡面海域は人類にとって、左程の脅威では無いと言える。

 

 事実、ボンドルドはセイレーンの実験島を奪取し、その鏡面海域発生機構をそのまま防衛力として流用した研究施設兼離島基地『前線基地(イドフロント)』として運用していた。

 だから、鏡面海域内部に人間の痕跡があるのはそこまで不思議ではない。だが、ボンドルドたちが氷山要塞内部で見つけたように、人類産の機械類が並んでいるというのは異常だった。それではまるで──

 

 「まるで、誰かがここでKAN-SENの研究をしていたようね」

 

 探索を続けるうち、ビスマルクがそう呟いた。

 あの一室以外にも、KAN-SENの艤装や強化パーツを保管しておくための倉庫や、燃料や弾薬を精製する施設、果ては食堂やベッド付きの個室まであった。

 

 生活感や使用痕跡は無く、汚れや埃なども見当たらなかった。稼働してから新しいにしても、北連が初めて発見してから数週間は経っているだろう。氷山要塞が移動するということは振動が生じるし、防衛機構のスカベンジャーも巡回しているはず。汚れや傷も、もしかしたら自動的に修復されたりするのだろうか。

 

 「いえ、これはむしろ──」

 

 ボンドルドが言葉を切り、別の扉を開ける。

 強化鋼より軽く、しかし強靭な質感の建材は、ボンドルドをして未知のものだ。

 

 入室者に反応したセンサーが明かりを付ける。

 中央に据えられた手術台に、整然と片づけられたカート。カートの上には人間用と思しきメスや鉗子、KAN-SEN用らしき特殊機材の他には、赤黒いコーティングのされた手術器具が乗っている。

 

 それなりに人も、KAN-SENも腑分けしてきたボンドルドが見覚えのないデザインだ。ビスマルクが同じく興味を引かれて近寄っていく。タシュケントやチャパエフは逆に敬遠していた。

 

 「・・・独特なデザインですね。血が見分けにくくユーザビリティに欠けるように思えますが──おや」

 

 赤黒いメスを手に取り、弄んでいたボンドルドが軽く驚きの声を上げる。

 『暁に至る天蓋』の、砲弾や魚雷すら無効化する装甲を持つグローブに覆われた指先。黒一色だったそこに、赤い血の玉が浮かんでいた。

 

 「指揮官? これは・・・」

 

 血の浮いた人差し指の先端を親指で圧迫し、止血する。

 その傍ら、ボンドルドは逆の手でそこを傷付けたメスを慎重に持ち上げた。

 

 「セイレーン産の装甲が切れました。思ったより鋭利ですね」

 「ちょっと、気を付けなさいよね」

 

 検分しようとしたビスマルクより早くタシュケントがメスをひったくり、使用済み器具を洗浄・消毒する洗浄機にメスを入れ、スイッチを押す。手慣れた動きにチャパエフやグロズヌイが不思議そうな顔をするが、タシュケントはそれに気付かなかった。

 ぴぴぴ、と軽快な操作音の後に、静かな低い駆動音が聞こえてくる。どうやら電源はきちんと入っていたらしいが、それより。

 

 「タシュケント、使い方わかるの?」

 「ん? まぁね、前に似たようなのを使ったことあるし」

 「おや、クラップ社の最新モデルですね。前回の設備更新で鉄血もこれを採用しました」

 「・・・ふーん、あっそ。前のより静かだし、いいんじゃないの」

 

 興味深げなボンドルドと、無愛想なのかそうでないのか判別の付きにくいタシュケント。

 二人が顔を見合わせるが、すぐにタシュケントがきまり悪そうに目を逸らした。

 

 「それより、不自然じゃない?」

 「えぇ、これは──」

 

 不意に、背後に気配が生じる。

 全員が振り返り、KAN-SENたちは反射的に武器を構えた。

 

 「まるで、誰かが用意してくれたかのようですね」

 

 部屋の入り口に、敵意と武装が無いことを両手を上げて示す、銀のボブカットに一房の青を入れた少女が眠たそうに立っていた。

 

 

 

 ◇

 

 

 

 「・・・」

 

 感情の読めないボンドルドはともかく、KAN-SENたちは砲口を指向し睨み付けている。疑いようのない敵意にしかし、少女は微動だに──

 

 「ふぁ・・・」

 

 ──いや、片手で口元を隠して欠伸をひとつ。その後はまたハンズアップし、姿勢を固定した。

 

 妙に緊張感のない様子には気も抜けるが、気分や精神状態と戦意を切り離し、冷酷に敵を殺せるのが兵器というモノだ。ぴったりと合わされ外れることのない照準に、その少女も顔を強張らせ──

 

 「はぁ・・・」

 

 ──いや、辟易した様子ではあるが、やはり危機感や緊張感とは無縁らしかった。

 

 そんな様子を見せられても武器を下ろさないのは流石だが、ビスマルクやタシュケント辺りの血の気の多いKAN-SENたちがブチ切れて砲撃していないのは、先ほどボンドルドが言った「こちらからは攻撃するな」という言葉を忠実に守っているのだろう。

 

 「貴女は・・・?」

 

 武器を下げろとは言わず、しかし一歩歩み寄り、ボンドルドはそう問いかけた。

 

 「私は・・・スポンサーよ」

 「スポンサー・・・提供者? おかしな機種名ね」

 

 確かにテスターやオブザーバーといった仕事内容=名前の下層端末とは違う。

 挑発じみた言葉を投げたタシュケントには一瞥もくれず、彼女はボンドルドの仮面をじっと見つめていた。

 

 「そうでもないわ。私は氷山要塞(これ)の管理者だもの。黎明卿──あなたに差し上げる、提供品のね」

 

 

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