ロクでなしに憑依した   作:山羊次郎

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大型コラボ・七話:再探索、今度はみんなで

エルザ「っていうか、急にリィエルがキス迫って『フィーちゃんにまけない!』とか言ってたのは、それが原因だったんだ」

 

 そう言いながらエルザはため息をつき、座って、フィールを膝に乗せた。

 

エルザ「(*'ω'*)」

 

フィール「……する?」

 

 そう言った瞬間エルザが吹き出した。

 

フィール「冗談だよ」

 

 舌を出しあざとく笑うフィール。

 

エルザ「もうっ……フィールちゃんイジワルだよぅ…」

 

フィール「ごめんごめん。ついエルザだから、揶揄いたくなっちゃた」

 

エルザ「もうっ…このっ!うりうりぃ~」

 

 エルザは人差し指でフィールの頬をつつき始める。

 

ユウキ(グレン先生が百合は良いなって言うのもわかる気がする……美少女2人の絡みって見ていて良いものだなぁ…)

 

 フィールとエルザを見てユウキの思考は少しずつグレンに寄っていくのだった。

 

憑依グレン「どこかの作者たちが雑談している気がする……!」

 

 突然目を見開き、天啓を得たかのようにメタ発言をするグレン。

 

エルレイ「ごめん何の話?」

 

 エルレイはイラつきながらエルソーの頭を撫でる。

 

フィール「とりあえず、自己紹介は終わり。また探索で人形探さなきゃいけないし」

 

 先ほどまでの会話についていけず、ずっと首をかしげていたエルソーは、気持ちよさそうに目を細めながらエルレイの手のひらに頭を押し付けていた。

 

ユウキ「どういう風に探索していくか…ですね。みんなで探すか、さっきみたいに分かれて探すか」

 

 フィールの後に続いてユウキが言う。

 問題は、この大人数をどうまとめるかだが…ユウキはとりあえずそれは考えないようにした。

 

エルレイ「死ぬ危険はないと判断できた。集団で行動しても問題はないし、どっちでもいいと思う」

 

ユウキ「だったら別れて探す…ですかね。この人数なら2〜3チームは組めそうですし……あ、グレン先生いたわ…」

 

 グレンを見て、どうしようと考えるユウキ。

 チームを組むにしてもグレン(問題児)をどうにかしないと探索どころではなくなるからだ。

 

憑依グレン「俺がどうかしたか?」

 

 尤も、本人には問題児である自覚はないのだが。

 

エルレイ「……グレンのことを考えて、集団のほうがいいかもね」

 

 エルレイは遠い目をした。

 

フィール「同意見」

 

エルレイ「じゃあ、集団で動こう、意義のあるものは挙手」

 

ユウキ「……とりあえず、グレン先生は勝手に動き回らないでくださいね」

 

 ユウキはグレンの肩に手を置いて笑顔でそう言った。

 

憑依グレン「えっ、俺の意見は――」

 

 グレンの言葉は遮られた。何にかは皆さんのご想像にお任せします。

 

エルソー「?…ん、行こう?」

 

 エルソーはグレンの奇行に首をかしげたあとそう言ってドアにむかって歩き出す。

 

エルレイ「グレン、妙な真似しないでね?」

 

憑依グレン「なんか警戒されている……だと!?」

 

 驚愕するグレン。なんでだよ。

 

ユウキ「人数が多いからって言っても警戒はしなきゃですよ。あのセリカさんが犯人なんですから絶対ロクでもないこと起きそうな予感……」

 

憑依グレン「もう面倒くさいから向こうから来いよ……」

 

エルザ「そ、それを言ったらおしまいですよ…ははは」

(ユウキ君って、セリカさんの事なんだと思ってるんだろ……)

 

ユウキ「グレン先生の意見には賛成ですね…第一、人形なんてどうやって集めれば……」

 

フィール「とりあえず、みんなで保険室から回っていきましょう。保険室、職員室、下手したら裏学院まであるかもしれませんし」

 

エルレイ「賛成、一人保健室連れて行かないといけない人いるし」 

 

 エルレイは、グレンのほうを見つめた。フィールに治療されたが、現在治癒限界がきて法医術は使用していない。

 なので、ここから先は専用の道具による治療が必要なのだ。

 

憑依グレン「いい加減殴られるのが辛い」

 

 じゃあもっとまじめにしろ、と誰もが思った。

 しかし数が普通に多い。

 フィール、エルレイ、エルザ、ユウキ、グレン、エルソー、ミアル、ロクサス、シュウと……計9人。

 保険室に行くにはだいぶ大所帯だ。

 

フィール「……保険室に行きましょうか」

 

 フィールは少しだけ心労がありながらも保険室まで全員で向かい始めた。

 

 

─────

───

 

エルレイ「っ……誰もいない」

 

 エルレイは誰も敵がいないのを確認してから、みんなに入るよう指示をした。

 

フィール「……罠みたいなのは無さそうですね」

 

 見た感じ、魔術や呪いの類いはない。

 見た感じはいつも見ている保健室と全く同じだ。まるで作られた保健室とは思えない。

 

憑依グレン「うーん、人形探しも楽じゃねーなオイ。……おっ、この薬草高く売れるやつじゃねーか」

 

 保健室に入ったグレンが、戸棚を探していると、高価な薬草を見つけたので、こっそりポケットにしまった。

 

フィール「先生、とりあえずこの世界にあるものを不用意に持ち込まない方がいいですよ。どんな(まじな)いがあるか分からないので」

 

 異界の世界では、異界のルールが適応される以上、人形以外に何があるか分からない。

 

エルレイ「………ん?」

 

フィール「エルレイ先生?」

 

エルザ「ん、どうしたの?リィエ……エルレイ」

 

エルレイ「いや、こんなドア。実際にあったかなって……」

 

 エルレイの指をさしているのは、『男子立ち入り禁止』と書かれているドアだった。

 全員、ここにこんなドアがあった覚えはない。

 

エルソー「…ん、入ってみる」

 

 それを視認したエルソーはそう言ってそのドアを開ける。

 

フィール「……学院には更衣室はありますけど、ここにはなかったと思うんですけど、エルソーくん大丈夫?電流とか流れてない?」

 

 エルソーの目の前には、暗闇に覆われており、何も見えない。

 

エルソー「?…ん、電流とかは問題ない」

 

 エルソーはその暗闇に首を傾げつつそう答える。

 

エルレイ「え、エッちゃん女の子。問題ない」

 

エルソー「…ん、気持ちの問題。自分が女子だと思えば大丈夫。そう翁が言ってた」

 

フィール「まあ開けるだけなら男子でも問題ないんじゃないですか?」

 

憑依グレン「さらっとジジイのトンデモ性癖が暴露されたことは置いといて、そんなもんかね?」

 

エルレイ「あのじじい殺す」

 

ロクサス「……はー…なるほど。めんどくせ」

 

 ロクサスは、本を見ながらため息をついた。

 

エルレイ「どした?」

 

ロクサス「どうやら、性別判別で結界が発生する仕組みになってるみたいだな」

 

シュウ「うん、そうみたい。しかも男は入れない…みたいだね」

 

 シュウはタブレットを持ちながら、そうつぶやいた。

 

フィール「ただ、この先は男子禁止なのは適応されそうですね。私が行きます」

 

エルレイ「フィーちゃん、私も行く」

 

フィール「了解。エルザとミアルさんは?」

 

エルザ「私はついてくよ、ちょうどフィールちゃんに言いたいこともある訳だし」

 

ミアル「それじゃ、私も付いて行こうかな?」

 

ロクサス「帰ってきたら『死体』てのはやめろよ?」

 

ミアル「善処するよ」

 

 そう言う訳で、男子組と女子組に分かれることになった。

 

 

 

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