鉄血のプリンセスコネクト!Re:Dive   作:モンターク

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かなーりスピーディーな展開?
まあ、多少ね?


後編

そして翌日、美食殿の面々は一斉に駆け出していた。

ペコリーヌに急がされたためだ。

 

「急いで!急いで!」

 

「ちょっとちょっと、急に慌ててどうしたのよ?」

 

「思い出したんです。この街で噂のギルドを!」

 

「ど、どのような……?」

 

「それは……」

 

ペコリーヌが言おうとした時、その診療所の前にはいかにもどこかヤバいゴロツキ連中が束で集まっていた。

 

「ででこいやー!」

 

そしてそのゴロツキ達の前に出たのはミツキであった。

 

「なんだありゃ……」

 

「こんな大勢で押しかけて何の用かしら?」

 

「ふざけんな!この街から盗んだお宝横取りしやがって!」

 

「…ナナカちゃん、なにか知ってる?」

 

「私ってば、ああいう界隈の人には興味がないのでさっ~ぱ~り」

 

「とぼけやがって!ここにあいつがいるのはわかってんだぞ!」

 

一触即発のその時、どこからか大きな斧が突き刺さった。

 

「うわっ!?」

 

「朝から騒々しいですね……私の大切な人が落ち着いて休めないのですが……この、『ゴミ虫』」

 

エリコは上階の窓からゴロツキ達の前に飛び降りる。

 

「エリコちゃん、知り合いなの?」

 

「ケンカなんかよしましょう…?《 お と も だ ち 》じゃないですか…」

 

「話にならねえ!やっちまえ!」

 

棍棒を持ったゴロツキ達は彼女たちへ襲いかかった。

 

「そう……覚悟は良いですわね…?」

 

「………」

 

――――――――――――

 

なおこの戦いを終始見ていたオルガはのちにこう語る

 

「あれは戦いなんていうちゃちな物じゃねえ……それよりはひどい……蹂躙と言って良いものだ……ダインスレイヴを一斉に浴びせられたマクギリスの革命軍みてえな……」

 

――――――――――――

 

「助けに参りましょう!」

 

「当然だ!」

 

「そうね、ここはヤバイわ」

 

「そうと決まればすぐに実行しましょう……ユウキ君奪還作戦を!」

 

『あれ』をみて諦めかけていたが、なんとか意を決した一行であった。

そしてさっさと音を立てずに内部へと侵入する。

 

「上手くいきそうですね…」

 

「主さま、今お助けしま……あっ!」

 

コッコロがそのユウキがいる部屋でみたものは、先程もヤバイ雰囲気を放っていたエリコであった。

 

「あわわわわわ…」

 

「一番物騒な人がいるじゃない…っ!」

 

「……そうそう、さっき来たお友達から素敵なものを頂いたんです……きっと喜んでもらえると思いますわ……」

 

骸骨のようななにかから出たのはいかにもヤバそうなリングであった。

虫のように動きそうでもある。

 

「呪いのエンゲージリング……」

 

「「「あああっ」」」

 

「これどうすんの…?このままじゃ……」

 

「どうしましょどうしましょ…!」

 

「かくなる上は…」

 

「強固突破しかねえ…」

 

「ダメだよ二人共、あれに勝つのは正直俺でもキツい」

 

三日月ですら難色を示すレベルであった。

「病んでいる」ような敵とは相性が悪い。

何故なら普通の敵なら踏み込まない間合いに恐れを知らずに入り込んでくるからである。

これまでの異世界でも似たような案件があった。

 

「ミカでもキツイのね…そしてここで騒ぎを起こしたら下の先生たちまで来ちゃうじゃない」

 

「ですが……!」

 

だがキャルは妙案があるようで――

 

「…いい?あんたが鍵よ」

 

「……鍵?」

 

――――――――――――

 

「クスクスクス…」

 

一方、こちらは今にも呪いのエンゲージリングをユウキへ掴めそうなところであった。

なおユウキには拒否権はない。

 

だがそんなときに何かの煙が入ってくる。

 

「ん?……くさ」

 

それもそのはず、コッコロが下の階の一室に侵入し、お焚き上げ用のありったけの草などを燃やしていたからだ。

 

「偉大なるアメス様、わたくしに力をー!」

 

 

「ミツキさんとナナカさんは何をやってるのかしら……」

 

一方のミツキとナナカは先程のゴロツキ達に何かしらの薬を投与しているようで

 

「先生、患者が泡吹いて踊りだしました!」

 

「オッケー!予想通りの反応ね!傷は浅いわ安心して」

 

この状況に気づいていないようだ。

 

「…仕方がありません。貴方様は休んでらして」

 

侵入者を許したのでは?と思ったエリコはその場より離れ、煙が発せられている地点へ向かう。

 

「ユウキ大丈夫よね!?」

 

「大丈夫か?気分はどうだ!?」

 

「大丈夫?」

 

「今のうちに!」

 

キャル、オルガ、ペコリーヌ、三日月に手引でユウキは拘束をとくことができた。

 

「……なにかしら?」

 

一方のコッコロもエリコに気づかれる前に精霊の力を借りて、部屋から脱出できた。

 

「コッコロちゃん大丈夫でしょうか?」

 

「大丈夫よ、アレでコロ助はやるときはやるやつだし」

 

その時――

 

「ナナカちゃん、試したい薬があるからちょっとこっちみてて」

 

「はいはーい。かしこまり~」

 

(なんだと!?)

 

そうしてこちらに向かってくるミツキ。

 

「ど、どうしましょう…」

 

「仕方ない、一旦上に…」

 

「駄目だ」

 

「駄目?」

 

そして上にもエリコが迫ってきていた。

目をかなり光らせている。

 

「う、上からも!?」

 

「万事休すです!」

 

「こんなところで見つかったら何の言い訳も聞かないわ!」

 

「仕方がねえ…ここは俺が!」

 

「オルガ!?」

 

オルガは急激に階段を上がってしまった。

一方下からくるミツキには……。

 

「…こうなったら……!」

 

――――――――――――

 

「あー忙しい忙しい」

 

「あいた…」

 

倒れ込む演技をするキャル。

 

「あいたたたたたた…急に差し込みが……あいたたたた」

 

「あら大変。どうしたの?お腹痛いの?ちょっと見せて。そうそう、壁に持たれてもいいから」

 

この茶番を利用して三日月とペコリーヌ、ユウキが窓より脱出する。

一方のエリコは…

 

「クスクスクス…愛しいあの人と続きを……」

 

「うおおおおおおおおおおおおお!」

 

オルガがそこへ走り、特攻するが――

 

「ぐっ!?」

 

まるでハエを落とすかのように斧を使っただけであった。

当然ながらオルガは死んだ。

 

「ご無事ですか?主さま」

 

「ううっ……」

 

なんとかコッコロの妖精達によるキャッチで離脱できた。

ペコリーヌもそれに続く。

 

「キャルは…?」

 

殿の三日月はキャルについて気にするが――

 

「うーんと痛いのはどのへんかしら…」

 

ミツキに診てもらっている最中であった。

そして三日月へ向けてグッドサインを出す。

 

「くっ…」

 

三日月は助けられないと少し後悔した。

一方――

 

「ミカ……」

 

「オルガ?」

 

「止まるんじゃ…」

 

「じゃあ」

 

「ちょ、ミカぁ!?」

 

オルガのいつもの希望の花は無視して、そのまま下へ降りていった。

散々見慣れたからであろう。

 

――――――――――――

その後、普通の医者にユウキのことを診てもらい、実は治療自体は適正であったことが判明。

ただ()()癖があるだけであった。

 

「ミツキ先生の診療所……退院した人は3割増しで元気になるそうですから……」

 

そして一同は振り返り夕日を見る。

 

「明日、3割増しで元気になったキャルちゃんとオルガ君を迎えに行きましょう」

 

その夕日にはキャルとオルガの止まるんじゃねえぞ…が映っているように見えたそうな。

 




次回は……やっと…やっとだ……!
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