鉄血のプリンセスコネクト!Re:Dive   作:モンターク

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急遽挿入
小説オリジナル編の巻


時系列は(5.5話なのに)4話と5話の間。
キャルちゃん入院中だからね、仕方ないね()


Menu5.5 悩み多き猫と悪魔を操る少年
悪魔を尾行する猫


「………」

 

キャルは『陛下』の指示もあり、現在は美食殿に入り、ギルドの活動に勤しみつつ、ペコリーヌとユウキなどのギルドメンバーの監視を行っていた。

そして今回は――

 

「………モグッ」

 

火星ヤシを頬張っているその男。

MS「ガンダム・バルバトス」を操る三日月・オーガスを尾行していた。

彼の力は強い。キャルが『チート』と評したペコリーヌに負けず劣らず…いや、それ以上に強いのは言うまでもない。

そのため、その力が陛下に危害が及ぶかも知れないという彼女の考えもあり、ここ最近は彼の情報を集めているのだ。

そのための尾行なのだが……

 

(なんの変哲もないじゃない…!)

 

さっきから三日月がやっていることはたまに店に入ってはすぐに出たりで特になにもない。いや何もなさすぎると言っていい。

 

(まさかあたしの尾行に気づいて…いや、あたしの尾行は完璧のはず……。足音とかも消して、極めつけは魔法で気配も遮断してるし。うん、大丈夫大丈夫)

 

いくら三日月と言えど、魔法の耐性などはない…とキャルは考えていた。

実際彼はバルバトスを身に纏う装着魔法を除き、魔法は一切使ってない。いや覚えていないのだ。

魔装具などを持っていれば話は別かもしれないが、そういう類のも一切持っていないとキャルは確認している。

 

(…でも、流石に単調すぎてダレてきたわ……飽きるわよこれ……)

 

集中力がないキャルは流石にこの状況に少し疲れてきたようだ。

そんな時、どこからかにゃーと声がしてくる。

 

「あっ。猫がいる……猫~おいでおいで」

 

「にゃー…ゴロゴロ」

 

「ふふっ、かわいいわね……陛下に褒められながらこういうことばかりできる生活とか無いかしら……あっ!」

 

と話していると、キャルは三日月が居なくなっている事に気づいた。

 

「ミカがいない!?」

 

(しまった!一瞬こんなことしてたせいで見失っちゃったわ……どこいったの!?)

 

「そうだ。こういう時の魔法よ!探知魔法で探れば……え?」

 

魔法をすぐに展開するが、その探知の反応を見てキャルは首をかしげる。

 

「え?あたしの後ろにミカの気配が…?」

 

先程まで前に居たはずなのに、なぜか後ろに居たのだ。

 

「おかしいわね……他の反応と混ざっちゃったの?でも……」

 

「キャル?」

 

「きゃあああああああ!?」

 

急に後ろから声をかけられてびっくりするキャル。

すぐに振り向くと、三日月が居たのだ。

 

「み、ミカ…?」

 

「どうしたの?こんなところで」

 

「きゅ、急に話しかけんな!びっくりしたじゃない!」

 

「…なんか、ごめん。食べる?」

 

お詫びの印かのようにミカは火星ヤシをキャルに差し出す。

 

「あんたね……」

 

キャルはその火星ヤシを頬張る。

 

「で、どうして俺のこと尾行してたの?」

 

「んぐっ!?」

 

そのミカからの発言にキャルは火星ヤシを詰まらせる。

 

「ぐぐぐっ…ゴクンッ…な、な、なに!?」

 

「だって、さっきから俺の後ろに居たよね?」

 

まさかの尾行していたことに気づかれていたことにキャルは混乱する。

 

(う、うそ!?バレてたの!?だからあんな風に歩いてたわけ!?)

 

「な、なんのことかしら?あたしは通りすがりのただの猫よ♪ただただ歩いていただけよ♪殺すわよ♪」

 

無理にごまかそうとするためか、どこかテンションが酷くなっていた。

 

「ふーん。ところで野菜の苗とか種扱ってる店知らない?」

 

「扱ってる店?」

 

「どこにあるかわからないんだけど、キャルなら知ってる?」

 

どうやら今までミカが店を見ていたのはそういう野菜の苗やらを探していたかららしい。

 

(なんだ。そういうことね……)

 

「うーん。確かそんな店があったような……」

 

「案内できる?」

 

「まあ、できなくはないわ。うろ覚えだけど」

 

「じゃあ、お願い」

 

ということでキャルはその店の道案内をすることとなった。

 

「………」

 

「………」

 

だがミカが無口である以上、途中はどうにも気まずい雰囲気になっていた。

 

(ちょっと、何か話しなさいよ!あーもう……!)

 

仕方ないのでキャルから話すことにした。

 

「でも野菜の苗とか買って、本当に開拓するつもりなの?」

 

「少しだけ。あそこらへんの土とかどうなってるかわからないし」

 

「土とか気にするわけ?そんなのどこでも良いんじゃないの?」

 

「いや、場所によって土の質が違くて、悪いと他に色々としないといけないし」

 

「ふーん……そういうものなのね……」

 

―――――――――

 

その後、店で苗などを買った後、小腹がすいた二人(というよりお腹の音を鳴らしたキャル)はケバブを買ってベンチに座って食べていた。

 

(なんであたし、監視していた相手の買い物に付き合った上にお腹の音鳴らして奢られてるのよ……)

 

何やっているのだろうか……とキャルは自分にツッコんでいた。

 

ミカももちろんケバブを食べている。

なお時間はすっかり夕暮れであった。

 

「……で、聞き忘れてたけどどんな苗買ったわけ?」

 

「キュウリとトマトの苗。あと肥料も買った」

 

「ああそう…」

 

(道理でやけに荷物があるわけだ…)

 

「よく持てるわね。その量」

 

「別に、普通でしょ?俺より物持てるやつもいたし」

 

「そ、そうなの……?」

 

(どんだけ力持ちなのよそいつ……)

 

そしてキャルはケバブを食べているが、キャルの中には何かが渦巻いていた。

 

(これはあくまでも監視のためよ……あくまでも一時的…一時的……なのに……なによこれ…この感じ)

 

ペコリーヌなどの面々と居るときにも感じたこの胸のモヤモヤ。

これにキャルは胸が締め付けられるような感覚がしたのだ。

 

(くっ……あたしはあくまでも陛下に仕える身……陛下のためにやってることなの……やってることなの……!)

 

キャルはそのモヤモヤを消すためにそう念じるが、そのモヤモヤは消えずむしろ一層増えていくのであった。

 




ちなみにこのミカとキャル編はあと2話ほどやります。
まあ最後の1話はちと特殊の予定だけど。
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