過去と今、そして未来
「ラビリスタ、彼らには会ってきたのだろう?」
「ああ、まあ…君が言う通りのいい子達だったよ。マクギリス」
また謎の空間でラビリスタとマクギリスが対面していた。
「彼らは様々な世界を渡り歩いている。ある世界では神を殺し、ある世界では機動要塞を現地人や転生者と協力し撃破、更にまたある世界では転生者と共に悪趣味なループを経験し、その転生者を導いた」
マクギリスがどこか心が踊っているような表情でオルガ達が進んでいた世界を話し始めている。
一部マクギリスが原因だった事件もあった気がするがそれに関してはボカしているが。
「いやぁ…改めて聞くとすごいねえ。アタシも色々と経験したつもりだったけど文字通り場数が違うと言っていい」
「私もそれに付き合うことになるとは最初は思わなかったが…まあオルガ団長達を見ていると私も忘れていた希望を思い出させてくれる…」
「だからバエルを操ってるのかい?アタシが言えることじゃないんだが、君も随分子供っぽいところがあるようだ」
「ああ…私は大人になりきれなかった者だからな」
それを語るマクギリスの表情は少し暗い。彼は幼いときにトラウマとなっていいほどの体験をしている。
そこから精神の成長が遅くなってしまったというのも想像に難くないであろう。
「まあなら。この世界でも君たちは大丈夫だろう。なにしろそこまでバラエティはないはずだ。もっともアタシも全部が全部把握しているわけでもないから断言はできないけど」
ラビリスタは嬉しそうにそう話す。
「オルガ団長は死なないものだからな。文字通り這いつくばってでも先に進むだろう。仲間もいるならそれは更に強固になる。もちろん私もサポートは出来得る限りはしていくつもりだが…」
「ところで君は何故彼らを補助していくのかい?様々な世界で自分勝手に生きることもできるはずだ。君は鉄華団とやらの一員ではないようだし」
そうするとマクギリスは再び仮面をつける。
「…償いだよ。私は生前…と言って良いのか、彼らを利用した上で私はバエルのことに拘りすぎて他を蔑ろにし鉄華団を壊滅させる原因を作ってしまった。それ故に…だ」
「………なるほど。だからってここまでついていく必要は…まあ、いわゆる腐れ縁というものか?」
「そういうところだ。では私は失礼する。商会の仕事が溜まっているのでな」
「ああ、またなにかあれば連絡するよ」
そうして空間より出ていくマクギリスであった。
「…もしアタシがいなくなっても、彼らなら大丈夫だろう」
ラビリスタは美食殿の6人の写真を見つつもそう呟いた。
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ランドソル
モンターク商会 会長室
「石動、独自調査の結果は?」
「やはりユースティアナと呼ばれる女王についての正体は追いきれませんでした。相手も七冠と呼ばれる以上何かしらの対策はしていると思われます」
マクギリスは石動から報告を受けていた。
石動から貰った資料を見てマクギリスは息をつく
「これだけ探っても情報は得られないか……表に出ることもなく城に閉じこもる。ラスタル・エリオンでも表に出てきたことは度々あったのだが…シャドウについては?」
「数週間前の王都における大型シャドウ騒動以降も度々発生し、郊外の住人を襲う例は引き続き確認されています。現在商会内の傭兵部隊にも討伐させていますがキリがないものと考えるのがよろしいかと」
「シャドウに関してはあのユースティアナが噛んでいるとは踏んでいるが…一向にしっぽがつかめないか…」
「グレイズアインに似たシャドウを始め、あとどれだけの手駒を隠し持っているのでしょうか」
大型シャドウ達が美食殿に討伐されたとは言え、依然不安定な状況には変わりがない。
むしろ出現頻度としては増加傾向もあると言っていい。
「…この状況では暫くの間天使たちには会えそうにないな」
「元から会わなくてもいいと思われます」
「…手厳しいな、石動。まあともかく、引き続き情報収集を頼む」
「はっ!では失礼します」
石動が会長室から退席し、マクギリスは紅茶を飲んで一息をつく。
シャドウの件で一段落というわけではなく、引き続き忙しくなりそうである。
(…ここからどう動く?鉄華…いや、美食殿?)
そしてマクギリスは心のなかで美食殿に期待しながらも再び仕事に戻るのであった。
2期はどう落とし所作るのか全くわからん…。
ただしオルガ達ならなんとかしてくれるはずだ()