鉄血のプリンセスコネクト!Re:Dive   作:モンターク

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2期はまだか!2期はまだかと聞いている!
Cygames!俺の財布を全部使って、2期をくれええええええ!

と思いながら制作したものです。
いや、マジで2期ください。
オルガがなんでもしますから


Menu3 美食のフロンティア 〜隠し味に天上の果実を添えて〜
前編


俺はコッコロについていき、ギルド管理協会の方までやってきた。

理由は――

 

「ギルド申請?」

 

「はい。一緒にギルドを組みたい方たちが出来まして」

 

コッコロの言う通り、ギルドを作るためだ。

俺の言う鉄華団……はミカに却下されちまったがな……。

良いと思ったんだがなぁ……。まあ今に始まったことじゃねえが

 

「まあ、では早速…」

 

「いや、そこまで急ぐことじゃねえ…な?」

 

「はい。一応申請書を頂いておこうと……」

 

「……その方たちとできるといいですね。ギルド」

 

「はい…」

 

そして申請書をカリンからコッコロへと手渡される。

こういうのは俺達の直筆で書いたほうがいいからな。そのほうが気も引き締まるしよ。

 

 

―――――――――

 

一方、ユウキと三日月は広場でギルド管理協会へ行った二人を待っていた。

ユウキはコッコロからもらった一日スタンプの台紙を見ていた。

 

そのユウキがふと横に目を向けると、目の前に行き倒れている女性が一人……。

 

「なにあれ」

 

三日月の言う通り、得体のしれないような雰囲気であった。

だがそんな雰囲気も感じてないのか、平気で近寄り、彼女の近くに持っていたおにぎりを置く。

 

「あ、あなたは……」

 

「…お腹すいたの?」

 

どうやらお腹が空いて行き倒れているとユウキは認識したようである。

ペコリーヌの前例が有るため、致し方ないが。

 

(…なんか違うと思う)

 

なお三日月は薄々勘付いていたが、確信は持てなかったため、特に口出すことはなかった。

 

そしてユウキはその彼女に背を向け、その場を後にするが――

 

「ハァ…ハァ……フフッ……フフフッ……」

 

そのユウキの後ろ姿を見て、彼女はうっすらと笑いつつ目を光らせる。

まるで得物を見つけたかのごとく……。

 

ユウキはまだ彼女の本当の正体を知らない――

 

―――――――――

 

「主さまー!」

 

「ミカアアアアアアアアアア!」

 

俺はミカを見かけた途端、つい叫んでしまい、ミカに胸ぐらをつかまれた。

 

「え?」

 

「なにいきなり、うるさいからやめて」

 

「すみませんでした」

 

相変わらずミカに睨まれると怖えよ…。

勘弁してくれよ…それだけでも確実に死ねるくらいだしよ……。

 

「おまたせしました。申請書頂いてきましたよ」

 

「うん」

 

「ああ、あれか」

 

ユウキは親指を立てるジェスチャーをし、ミカはそれを聞いた途端俺の胸ぐらを掴むのをやめる。

 

「では、参りましょうか」

 

そして俺達はペコリーヌとキャルの二人を探すことにした。

つってもこのランドソルも結構広いしな……どこにいるんだか。

 

「お二人はどちらに……」

 

コッコロがそう言いかけると、どこからかガヤのような声が聞こえてくる。

 

「おいおい、マジかよ」

 

「まだ食う気かよ!?」

 

「バカヤロー!うちのペコ姉さんなめんなよ!」

 

……これは間違いねえな。

 

「あそこですね」

 

そしてその声が聞こえる方にあるレストランのほうをみると、窓から中を覗いていると思われるキャルが見えた。

何してんだ……?

 

そのキャルにミカが真っ先に声をかける。

 

「なにしてんの?」

 

「にゃああああああああああああああ!?」

 

それでキャルは驚いて悲鳴を上げる。

 

「……そんなに驚くこと?」

 

「きゅ、急に後ろから話しかけんな!ぶっころすぞ!」

 

ミカの言う通り、そこまで驚くことか?

……いや、俺も同じことになったら「希望の花」しちまうかもしれねえから人のこと言えねえか

 

「ごきげんよう、キャル様」

 

「店の中眺めてどうしたの?」

 

「べ、別に……ちょっとお腹すいたからどんな料理を出してるのか気になって見てただけよ」

 

「そっか、ちょうどよかった」

 

ミカの問いにキャルが答えていると店の中からペコリーヌの声が聞こえてくる。

 

「マスター!おかわりお願いします!!」

 

……一体どれだけ食うつもりだあいつ。

ホントに胃袋にブラックホールかなんかあるんじゃねえのか……?

 

「ペコリーヌさまもいらっしゃるようですし、ご一緒にいかがですか?」

 

「なんでアタシがアンタらと一緒に…」

 

とは言うがキャルはすぐにお腹の音を鳴らす。

なんだよ、結構腹減ってるじゃねえか……。

 

「我慢すると体に悪いよ?」

 

「うっ………!!!!」

 

ミカに言われてキャルはすっかり顔をふくれてしまった。

どうやら図星ってやつらしい。

ミカにとってはただ心配しただけのようだがな。

 

―――――――――

 

「ほ?あ、みんな!おいっす!」

 

「「おいっす~」」

 

「おいっすだぞぉ……」

 

「おい…っす?」

 

「アンタまで無理にやらなくていいわよ……」

 

ペコリーヌの目の前には案の定皿がかなり積まれていた。

一体何人前くらいだこれ。

なお同じテーブルに座ってたこそ泥のあいつらは完全に伸びてしまっていた。

ついていくのは絶対ムリだろ……そして張本人は未だにピンピンしてるのかよ……

 

そして俺達が座れるような席に移動して、ペコリーヌが頼んでくれたハンバーグを食うことにした。

 

「こちらのお店、本当に美味しゅうございますね」

 

コッコロの言う通り、これなら確かにペコリーヌの気持ちもわからなくもねえ。

いや、あそこまで食うつもりはねえが、結構いけちまう。

 

「サイコー!」

 

「おい、ユウキ。あんまがっつくなよ?飯は逃げねえし」

 

「うん」

 

ユウキのやつもとても嬉しそうだ。口元汚してまで食べてやがる。

ミカも珍しく火星ヤシを頬張らずにただただ食ってる。

 

だが、キャルは先程から変わらずに頬杖をついて膨れたままだ。

さっきのこと根に持ってんのか?

 

「およ?なんか元気ないですね。どうしたんですか?貧血とかですか?ご飯食べれば解決ですよ!どうぞどうぞ!」

 

「ちょ!料理押し付けんな!」

 

ペコリーヌのぐいぐい来る行動にキャルは押し返す。

……ご飯ってそこまで万能か?まあ間違っては居ない気がするが。

 

「早くなんか食べたら?お腹の音なってたのにまだ何も食べてないよ」

 

「わ、わかってるわよ!」

 

ミカの指摘もあり、キャルはメニュー表を手に取りじっと見た。

 

「……フィッシュ・アンド・チップスで」

 

やっと食う気になったか……と思ったら今度はこの店のマスターが俺達に葉巻を吸いつつ近づいてくる。

ん?どうしたんだ?

 

「ふぅ……ないよ。もう食材がない」

 

「ヴェ?」

 

ない…だと?

それと同時にペコリーヌのほうから大きな腹の音が鳴る。

まさかとは思うがこいつは……!

 

「あんたがバカみたいに食ってるから!この口が!この口が悪いの!?」

 

「にゃい、いにゃいです。きゃるにゃん」

 

ペコリーヌの頬を引っ張るキャル。

まあ当然としか……。

 

「仕方ありません。他のお店に…」

 

「あわへないで、実はこのおみせにはうらめにゅーがあるらひいんでふ」

 

「裏メニュー?」

 

そう聞くとキャルはペコリーヌの頬を引っ張るのを止めた。

 

「お客さん、その話一体どこで…」

 

マスターも神妙な顔になっている。

そんなにヤバイやつなのか……?

 

「ふっふっふ……イカッチさんから聞いていたのです。マスター、裏メニューを!」

 

指パッチンし、それ高らかに宣言する。

 

そしてマスターが持ってきたその料理は……

 

「………あ…ああっ……」

 

キャルのやつが絶句するほどの豪快にも虫がメインの料理だった。

正直俺も絶句している。

いやだって虫だぞ?肉や魚はもう良いとしても虫だぞ?

普通食えねえだろ!?

 

「ではでは、本日のお楽しみ。虫料理パーティーを開催しま~す」

 

「「いえーい」」

 

「ちょっと待って!虫?虫って言った!?」

 

「ああ、確かに今虫つったよな?」

 

「ああ、二人共。虫料理って言うのは虫を使った料理のことですよ」

 

「意味分かんない!バカなんじゃないの!」

 

「だから勘弁してくれよ……」

 

俺とキャルは頭を抱える。

なおコッコロとユウキはそうでもなく、むしろ興味津々の様子だった。

ミカ、お前ならわかってくれるよな?

 

「………」

 

ミカもミカでその虫料理を前に流石に抵抗があるようで、少し目が鋭くなっている。

そうだ。食えるわけねえだろ?

 

「……パクッ」

 

え?

 

「んっ、意外と行ける」

 

ミカお前……!最初ん時は魚食うのもやめてたってのに……異世界回ってる内に耐性ついちまったのか?……ってなんでフォークに虫料理刺して俺に向けてんだ!?

 

「オルガも食べたら?」

 

「まてミカ!待ってくれ!」

 

「好き嫌いは良くないよ?栄養残さず食べて」

 

「だから待てよ!待てって言ってるだろうミカアアア!」

 

「うるさい」

 

「ぐっ!?」

 

そして俺はミカに虫料理を口に押し込まれる。

この味は……なんつーか…?

 

「なんだよ……結構美味いじゃねえか……」

 

俺はショックで「希望の花」を発動させつつも、虫の美味しさを認識する。

こんなんでも発動するほどホント俺はミソッカス……。

 

なおキャルのほうも似たようにペコリーヌに押し込まれ、こう一言呟いた。

 

「嘘…おいしい……」

 

―――――――――

 

「ふぅ…美味しかったぁ~。幸せです」

 

そして食事を終えた俺達は一息つく。

そういやこいつはさっきも食ってたのに虫料理も完食してたよな……いや、もう考えるのはやめちまおう……そういうやつなんだ、ペコリーヌは。

 

「見た目どうにかならなかったの?」

 

「同感だ。あれじゃ食うまでのハードルが高すぎるぞ」

 

「まあまあ、これでキャルちゃんもオルガ君も新しい扉を開いちゃいましたね☆」

 

「無理やりこじ開けたんでしょ!?」

 

「そうだぞぉ……」

 

そう俺達が話しているとコッコロはなにか話したそうな仕草をする。

そうだ、忘れてた。ギルドのことがあったな。

 

「あの。キャル様、ペコリーヌ様」

 

「ん?」

 

コッコロはギルドの申請書を差し出す。

 

「わたくし、ギルド申請書を頂いてまいりまして…改めて皆様とギルドを結成したく……」

 

「ありがとうコッコロちゃーん!なんて出来た子なんでしょう!!」

 

ペコリーヌは感謝の気持ちからかコッコロに抱きつく。

だがキャルのほうは――

 

「ちょっと待った。あたしは入らないって言ったわよ。悪いけど、ギルドなんかに興味ないから」

 

…なんとなく予想はしていたが、まあそうなるだろうな。

一応あん時断ってたしよ……。

 

「じゃあね。ごちそうさま」

 

キャルはそのまま店を後にしちまった。

 

「こいつは骨が折れるな……」

 

「大丈夫だよ。オルガ」

 

「ミカ……そいつは」

 

「きっと来ると思う。キャルなら」

 

ミカは何かを感じたってことか…?

俺にはやっぱりよくわかんねえ……。

 




虫料理でも死ぬ、オルガ・イツカという存在。
キャルちゃんはやはりツンツンですね☆

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